整理 No. 意見 No. 意見 回答 1-1 1 広島県において、広島ガス株式

経過措置料金規制に対する意見への見解
<意見募集期間:9月9日(金)~10月8日(土)>
整理
No.
意見
No.
意見
回答
1-1
広島県において、広島ガス株式会社は、38万8357世帯へ寡占的に都
市ガスを供給してきた事業者であり、供給区域内家庭用普及率は63.
6%となっています。また、地域別にみれば、広島市中区96.5%、西区8
2.2%、南区79.4%と広島市の平均は69.9%という実績であり、1つ
の企業で圧倒的シェアを占めている状況です。(経済産業省「平成25年度
供給区域内普及率実績(平成27年度供給計画)」を参照)。
広島県において、家庭用都市ガス小売事業に新規参入を表明している
事業者は存在せず、その可能性もまったく見えません。また、都市ガス事
業者間の競争が見通せない中で、参入業者が多い大都市部とでは料金
1
格差が拡がっていくことも考えられます。料金規制を解除すべきではなく、
小売料金規制を課す(いわゆる経過措置料金規制)対象事業者として指
定すべきと考えます。
広島ガス株式会社では、広島県内の供給区域内利用世帯の割合が6割
を超えています。このような地域で、都市ガスの新規参入が見通せない状
況の下では、地元住民にとって、実質的に他燃料への転換など考えられま
せん。今後は広島ガスのガス料金が県民のくらしに与える影響はきわめて
大きいといえます。県民生活への影響の大きさに鑑みて、当面経過措置と
して小売料金規制を課す対象として指定すべきと考えます。
御指摘の「供給区域内家庭用普及率(都市ガス普及率)」は、家庭における
メーター取付数を一般世帯数で除することにより求めております。
この指標によると、メーター取付数の中には空き家が含まれることから、一
般ガス事業者と、LPガス・オール電化などといった他の財との競争状態を
正しく評価するための指標として適当ではないと判断いたしました。
このため、こうした競争状態を評価するに当たっては、家庭における調定件
数(実際の都市ガス契約件数)を一般世帯数で除した値である「都市ガス利
用率」を用いることが適切であると判断いたしました。
また、そもそも経過措置料金規制とは、他の財との適正な競争関係が認め
られない場合に限り、需要家保護のために激変緩和を図る観点から、当該
旧一般ガス事業者に対して、現行の供給約款料金と同程度の水準の規制
料金を残すことを求めることとしたものです。
このため、仮に特定の市区町村についてのみ経過措置料金規制を課すこ
ととした場合、ガス料金の水準が現在と大きく異なった結果(相当程度の値
上げとなる場合も想定されます。)、需要家にとっての激変緩和措置となら
ない可能性があることに加え、特定の市区町村に限定した経過措置料金
を、総括原価方式の下で作成することは非常に困難となります。
こうした点を踏まえ、経過措置料金規制に係る指定・解除の判断は各事業
者の供給区域単位を基本としつつ、供給区域内の地域毎に異なる供給約
款料金を作成している場合は、当該地域毎にこれを行うこととしたもので
す。
1-2
STEP2で競争があると評価していますが、新築住宅における競争はあ
るとしても、既築住宅における競争は、当該地域において見られません。
当該地域では、一般的にLPガス料金の方が高い状況を踏まえると、都市
ガス事業の新規参入がない限り、経過措置料金規制を解除した後に、家
庭用都市ガス料金がLPガス水準まで引き上げられる恐れを否定できませ
ん。競争を通じて料金を引き下げることが自由化の目的であるにも関わら
ず、「規制なき独占」の下で料金の引き上げを懸念せざるを得ません。
マンションなど集合住宅が多い地域では、都市ガスからLPガスへの切り
替えは物理的に不可能です。多くの集合住宅の住民にとっては、都市ガス
事業の新規参入がない限り、選択権はまったくなく、料金引き上げに対抗
する手段もありません。また、オール電化への切り替えには初期投資が必
要です。STEP2の要件は消費者に大変分かりにくい上、これらの集合住
1 宅の住民のことを考慮すれば、都市ガス事業者の新規参入が認められる
まで、料金規制を解除すべきでなく、小売料金規制を課す事業者として指
定すべきと考えます。
現在、広島県における、3つの事業者(広島ガス株式会社・福山瓦斯株
式会社・因の島ガス株式会社)については、すべてが小売料金規制を課す
対象事業者として指定されていません。2017年4月より広島県内のすべ
ての事業者が自由に料金値上げを行うことが可能になり、新規参入も見通
せず、実質的な選択の自由がない中で、LPガス料金の方が高い現状を踏
まえるならば、自由化と同時に全県で値上げが行われる事態も想定されま
す。そうした場合には、少なくとも当県においては、消費者にとって「ガス自
由化は、消費者利益を何らもたらさない、失敗であった」と評価せざるを得
ません。そのような結果を生み出した場合、「ガス自由化とは地方切り捨て
の政策」との評価となると考えます。
LPガスやオール電化など他の財との競争が既に生じている都市ガス事業
者について、適正な競争環境の有無を判断するに当たっては、都市ガス事
業者間の競争だけでなく、他の財との競争を考慮することが適当です。この
ため、法律上も、経過措置料金規制に係る指定・解除の判断に当たって
は、ガス小売事業者間の競争関係だけでなく、他の財との競争関係を考慮
することを前提とした規定となっております(「電気事業法等の一部を改正
する等の法律」(平成27年法律第47号)附則第22条第1項及び第28条
第1項)。
また、LPガスやオール電化については、これらを取り扱う事業者に依頼す
れば都市ガスからの切り替えが可能であり、こうした切り替えは、基本的に
一般ガス事業者の供給区域においては場所を問わずに行うことができま
す。また、御指摘の集合住宅についても、管理組合やオーナーが意思決定
をすることで、現に都市ガスによる供給を受けていた集合住宅について、L
Pガスやオール電化への切替えが行われた例は一般的に存在していま
す。
今回、経済産業省は、「適正な競争環境が確保されている」と評価して
「指定しない」と判断しているわけですが、もし広島ガス株式会社が対象事
業者として指定されない場合、「規制なき独占」による値上げが起きないか
どうかを、どのように行政として監視するのか、監視の具体的な方法を示
1
すべきです。その結果、値上げが起きた場合に、どのように対処されるの
か、その基本方針を示すべきと考えます。また、広島ガス株式会社が対象
事業者として指定されなかった場合は、事業者自らが検針票などに同封す
る形で、そのことをすべての利用者に告知すべきと考えます。
ガスシステム改革小委において、経過措置が課されないこととなった日から
3年間の時限措置である「特別な事後監視」と、小売全面自由化後、全ての
ガス小売事業者を対象として実施する「一般的な市場監視」について議論
されました。
「特別な事後監視」とは、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業
者等に対して行う標準家庭における1ヶ月のガスの使用量を前提とした小
売料金(標準的な小売料金)の水準に着目した事後監視です。
すなわち、経過措置料金規制が課されない旧一般ガス事業者等が、原料
費や託送料金などの上昇に比して、標準的な小売料金の合理的でない値
上げを行っていないかどうかをしっかりと監視していくこととなります。
「一般的な市場監視」について、全てのガス小売事業者が設定する小売料
金水準の確認等を行っていく予定であり、小売料金の不当な値上げによ
り、需要家利益が阻害されることがないよう、しっかりと監視していくこととな
ります。
ガスシステム改革小委員会で議論された上記の趣旨を踏まえ、具体的な監
視の方法について引き続き検討を行ってまいります。
また、改正後のガス事業法においては、需要家が料金その他の供給条件
を十分に理解した上で小売供給契約を締結することができるようにするた
め、ガス小売事業者に対して説明義務を課すこととしています。
今回経過措置料金規制が課されなかった事業者についても、現行の供給
約款に基づく契約が自由料金としての小売供給契約に切り替わるに当たっ
ては、こうした説明義務を履行する必要があることと整理しております。そ
の方法については、ダイレクトメールやパンフレット等に供給条件に係る情
報を記載することや、インターネットのウェブサイト上で需要家に閲覧させる
方法等を認めているところです。
こうした説明義務が適切に履行されることにより、事業者から家庭用消費
者への告知は十分に果たされるものと考えております。
1-3
1/3
整理
No.
意見
No.
意見
回答
2-1
因の島ガス株式会社は、広島県尾道市の因島地区に都市ガスを供給す
る一般ガス事業者で、供給区域内一般世帯数6,468世帯のうち4,807
世帯へ都市ガスを供給してきた事業者です。供給区域内家庭用普及率は
74.3%という実績で、1つの企業で圧倒的シェアを占めている状況です。
(経済産業省「平成25年度供給区域内普及率実績(平成27年度供給計
画)」を参照)。
広島県において、家庭用都市ガス小売事業に新規参入を表明している
事業者は存在せず、その可能性もまったく見えません。また、都市ガス事
業者間の競争が見通せない中で、参入業者が多い大都市部とでは料金
2
整理No.1-1をご確認ください。
格差が拡がっていくことも考えられます。料金規制を解除すべきではなく、
小売料金規制を課す(いわゆる経過措置料金規制)対象事業者として指
定すべきと考えます。
因の島ガス株式会社では、広島県尾道市の供給区域内利用世帯の割
合が7割を超えています。このような地域で、都市ガスの新規参入が見通
せない状況の下では、地元住民にとって、実質的に他燃料への転換など
考えられません。今後は因の島ガスのガス料金が県民のくらしに与える影
響はきわめて大きいといえます。県民生活への影響の大きさに鑑みて、当
面経過措置として小売料金規制を課す対象として指定すべきと考えます。
2-2
STEP2では競争があると評価していますが、新築住宅における競争は
あるとしても、既築住宅における競争は、当該地域において見られませ
ん。当該地域では、一般的にLPガス料金の方が高い状況を踏まえると、
都市ガス事業の新規参入がない限り、経過措置料金規制を解除した後
に、家庭用都市ガス料金がLPガス水準まで引き上げられる恐れを否定で
きません。競争を通じて料金を引き下げることが自由化の目的であるにも
関わらず、「規制なき独占」の下で料金の引き上げを懸念せざるを得ませ
ん。
マンションなど集合住宅が多い地域では、都市ガスからLPガスへの切り
替えは物理的に不可能です。多くの集合住宅の住民にとっては、都市ガス
事業の新規参入がない限り、選択権はまったくなく、料金引き上げに対抗
する手段もありません。また、オール電化への切り替えには初期投資が必
要です。STEP2の要件は消費者に大変分かりにくい上、集合住宅の住民
整理No.1-2をご確認ください。
2
のことを考慮すれば、都市ガス事業者の新規参入が認められるまで、料金
規制を解除すべきでなく、小売料金規制を課す事業者として指定すべきと
考えます。
現在、広島県における、3つの事業者(広島ガス株式会社・福山瓦斯株
式会社・因の島ガス株式会社)については、すべてが小売料金規制を課す
対象事業者として指定されていません。2017年4月より広島県内のすべ
ての事業者が自由に料金値上げを行うことが可能になり、新規参入も見通
せず、実質的な選択の自由がない中で、LPガス料金の方が高い現状を踏
まえるならば、自由化と同時に全県で値上げが行われる事態も想定されま
す。そうした場合には、少なくとも当県においては、消費者にとって「ガス自
由化は、消費者利益を何らもたらさない、失敗であった」と評価せざるを得
ません。そのような結果を生み出した場合、「ガス自由化とは地方切り捨て
の政策」との評価となると考えます。
2-3
今回、経済産業省は、「適正な競争環境が確保されている」と評価して
「指定しない」と判断しているわけですが、もし因の島ガス株式会社が対象
事業者として指定されない場合、「規制なき独占」による値上げが起きない
かどうかを、どのように行政として監視するのか、監視の具体的な方法を
整理No.1-3をご確認ください。
2
示すべきです。その結果、値上げが起きた場合に、どのように対処される
のか、その基本方針を示すべきと考えます。また、因の島ガス株式会社が
対象事業者として指定されなかった場合は、事業者自らが検針票などに同
封する形で、そのことをすべての利用者に告知すべきと考えます。
3-1
経過措置と料金の監視に関して意見を述べます。
公共料金として消費者保護のあった別記の都市ガスの料金が自由料金と
なることは、消費者にとって、大きな影響のある変更です。しかしながら、
別記のガス会社の消費者は、その事実を知らされないままに自由料金と
なります。
ガス小売登録申請はまだ三大都市圏の電力三社だけで、電力自由化と同
じく地方でのガス小売参入、特にガス導管から孤立する地域では新規参
入が困難です。都市ガスでも新規参入があるのは三大都市圏と思われま
すが、ガス料金が自由料金となるのは、それ以外の全国180私営地方ガ
ス会社の内、別記170会社の約700万世帯となると考えます。
来年4月の家庭都市ガス自由化を知っている消費者も、電力自由化と同
様に経過措置料金規制は残ると思い安心しています。
3 そもそも都市ガス自由化の本旨は「他燃料選択ではなく、新たな都市ガス
会社も選べること」にあるはずです。自由料金であるLPガスでは、料金な
ど取引に不満があれば、電話一つで販売店を変更することができます。し
かし都市ガスでは、都市ガスの新規参入がなく、従来の都市ガス会社が独
占状態であれば、他燃料との競争の激しい新築や業務用ガスでの料金値
下げを、家庭用のガスに転嫁する料金値上も想像されます。
その場合に、既存の賃貸や集合世帯ではオール電化やLPへの他燃料変
更はできません。また年金や低所得家庭には熱源変更負担も大きく、泣き
寝入りしかありません。
別記の対象ガス会社からガス供給を受ける世帯がそれを全く知らず、経済
産業省からの地方での説明会もされす、意見提出の機会も周知されない
まま来年4月から自由料金に変更されることは消費者にとって不意打ちと
なり、保護に欠けます。
3-2
1今回の意見提出で、別記の都市ガス会社の利用者総数の内、1割にも
満たない意見しかなかった都市ガス会社は、電気・ガス取引監視等委員会
や消費者委員会等が改めて見直しを提言するべきです。
2ガス料金規制の維持については、「ガス自由化についての意見及び要
3 望」として2015 年10 月にガスシステム改革小委員会に提出しました。競争 整理No.1-3をご確認ください。
状態を確認せずに料金規制撤廃することがないよう、経過措置料金規制
の廃止は、別記の都市ガス会社ごとに改めて検針票やチラシなどで丁寧
な周知をして、消費者の理解と賛否の意見を集約してから実施してくださ
い。
2/3
今回のパブリックコメントの実施については、経済産業省本省及び各地方
経済産業局においてプレスリリースを行っております。また経済産業省本省
における記者会見の場で、各地方経済産業局においても同様のパブリック
コメントを実施している旨発表しており、その結果、パブリックコメントを開始
した翌日以降全国紙及び各地方紙により一定の報道がなされたものと承
知しております。
また、今後の一般的なガスの小売全面自由化に係る周知活動としては、資
源エネルギー庁及び電力・ガス取引監視等委員会により、各地方経済産業
局の協力を得ながら、順次全国で説明会を開催する予定です。
その他については整理No.1-2及び1-3をご確認ください。
整理
No.
意見
No.
意見
回答
4-1
1. 約200社の都市ガス事業者のうち、12社しか経過措置料金が指定され
ないのは問題です。都市ガス事業者間の競争が見通せない中で、拙速に
料金規制を解除すべきではありません。
電気に続き都市ガスの小売全面自由化が予定されていますが、両者は
自由化への環境が大きく異なります。電気は全国送電網が整備されてい
ますが、都市ガスは導管網が未整備であることなどから、電気のように新
規事業者の参入を見通しにくい状況です。このような状況の中、経過措置
料金が指定される事業者が12社のみとなれば、3大都市圏以外では「規制
なき独占」に陥るのではないかと危惧されます。
ガス料金が地域住民のくらしに与える影響はきわめて大きいといえます。
都市ガス供給は導管というインフラが必須であり、膨大な装置産業です。
新規参入事業者との競争、LPガスとの競争については、新築住宅におけ
る競争はあるとしても、既築住宅における競争は、設備等の問題もあり簡
単ではなく、消費者は実質的に他燃料への転換は困難です。とりわけ、集
4
整理No.1-2及び1-3をご確認ください。
合住宅においては、都市ガスからLPガスへの切り替えは物理的に不可能
です。多くの集合住宅の住民にとっては、都市ガス事業の新規参入がない
限り、選択権はまったくなく、料金引き上げに対抗する手段もありません。
これらの集合住宅の住民のことを考慮すれば、都市ガス事業者の新規参
入が認められるまでは料金規制を解除すべきでなく、小売料金規制を課す
対象事業者として指定すべきと考えます。
また、現状では、一般的にLPガス料金の方が高い状況を踏まえると、都
市ガス事業の新規参入がない限り、経過措置料金規制規制を解除した後
に、家庭用都市ガス料金がLPガス水準まで引き上げられる恐れを否定で
きません。競争を通じて料金を引き下げることが自由化の目的であるにも
関わらず、経過措置が外れることで「規制なき独占」となり、料金の引き上
げが懸念されます。そのような事態になれば、ガス供給の実態への配慮を
欠いた結果として、「消費者にとって都市ガス自由化は、消費者利益を何ら
もたらさない、失敗であった」と評価せざるを得ません。
4-2
2.資源エネルギー庁は、都市ガス自由化実施後の監視の具体的な方法
を示してください
今回資源エネルギー庁は、12社以外の事業者については「適正な競争
環境が確保されている」と評価して、経過措置料金規制に係る指定をしな
い方向性を示しています。しかし、指定されなかった事業者の、「規制なき
独占」による値上げについて、どのように行政として監視するのか、監視の
具体的な方法を示すべきです。また、都市ガス自由化後に値上げが起き
た場合にどのように対処するのか、その基本方針を示すべきと考えます。
3.経過措置料金規制に係る指定がされない事業者は、利用者への周知・
4 説明を徹底するべきです
都市ガス自由化開始当初から経過措置料金規制に係る指定がされない
事業者及び、その後解除基準に該当し経過措置料金規制に係る指定が
解除されることになった事業者は、その旨の利用者への周知・説明を徹底
してください。
4.資源エネルギー庁は、制度変更や都市ガス自由化に関する周知を行っ
てください
国民の多くは都市ガス自由化の目的や意義、制度の仕組み等について
十分に知らされていません。資源エネルギー庁は、様々なツール・機会を
利用して、制度変更や都市ガス自由化の広報を積極的に行ってください。
5-1
○ガスシステム改革の目的は『需要家の選択肢や事業者の事業機会の拡
大』『ガス料金の最大限の抑制』です。またガスシステム改革小委員会報
告書には、「小売全面自由化の実施により、新たに2、400万軒を超える
一般家庭と120万軒を超える事業者等が都市ガスの供給サービスを受け
る事業者を自由に選択できるようになる」と書かれています。
○成分に違いがない都市ガスの自由化に対する消費者の期待は、保安と
低料金の維持です。発電事業者数も多く全国的に送電線のある電力でも
地方では消費者の選択が限られている現状です。
まして都市ガスでは、都市ガスを持つ電力、都市ガスや国産天然ガス事業
者が、直接またはそこからガス卸を受ける小売事業者が、ガス導管のある
範囲でしか参入できません。
またガス卸事業者は、卸受都市ガス事業者の競争相手となる新規参入者
へのガス卸をするとは考えられません。
整理No.1-2をご確認ください。
5
電力は自由化前から150社以上の小売登録がありました。ガス小売登録
申請はまだ電力3社だけで、電力自由化と同じく地方や少量世帯のガス小
売参入、特にガス導管から孤立した四国や中国地方など地方都市ガスで
は新規参入がないと思います。
○都市ガス会社同士の競争が無い場合は、安い料金設定を自由としつつ
上限価格となる経過措置料金規制の維持を、消費者保護の観点から消費
者代表委員が主張し、多数の消費者団体も料金値上げを心配する意見が
出ました。それにも関わらず今回の「指定旧供給区域等の指定」では、例
えば供給区域内世帯の7割以上を独占しガス消費者が100万件以上、ま
た9割以上を独占、またガス消費者が30万件の都市ガス会社も含め、全
国私営ガス会社約180社の内、別記にある170社、全国約700万世帯
の料金規制が廃止され、LPガスと同じく事業者は自由に料金設定ができ
公共料金ではなくなります。
5-2
今回のパブリックコメントの実施については、経済産業省本省及び各地方
経済産業局においてプレスリリースを行っております。また経済産業省本省
における記者会見の場で、各地方経済産業局においても同様のパブリック
○電力と違い、都市ガスの家庭自由化は殆ど報道されずに浸透もしておら
コメントを実施している旨発表しており、その結果、パブリックコメントを開始
ず、都市ガス会社も経済産業局も周知していません。それにも関わらず殆
した翌日以降全国紙及び各地方紙により一定の報道がなされたものと承
5
どの消費者が閲覧しない経済産業局の意見募集で、従来のガス料金規制
知しております。
の廃止を決めることに不意打ちに等しく反対です。
また、今後の一般的なガスの小売全面自由化に係る周知活動としては、資
源エネルギー庁及び電力・ガス取引監視等委員会により、各地方経済産業
局の協力を得ながら、順次全国で説明会を開催する予定です。
5-3
○ガス卸取引の活性化よる都市ガスの新規参入促進は、ガス料金値上げ
の対抗策として特効薬となります。電力自由化と同じく、別記のガス会社で
は、来年4月小売全面自由化実施以降も3年間は経過措置料金規制を維
持し、その後に家庭消費者への新規参入が無い場合には、規参入者から
5 のガス卸希望があれば、ガス卸事業者や既存都市ガス事業者は、一定量 整理No.1-3をご確認ください。
のガス卸が拒めない制度とするか、「標準家庭における1か月のガス使用
量を前提とした小売料金に係る事後監視」について「合理的でない小売料
金の値上げの基準を具体化する」前提で継続するかいずれかを選択でき
るようにすべきです。
3/3
今回のパブリックコメントの実施については、経済産業省本省及び各地方
経済産業局においてプレスリリースを行っております。また経済産業省本省
における記者会見の場で、各地方経済産業局においても同様のパブリック
コメントを実施している旨発表しており、その結果、パブリックコメントを開始
した翌日以降全国紙及び各地方紙により一定の報道がなされたものと承
知しております。
また、今後の一般的なガスの小売全面自由化に係る周知活動としては、資
源エネルギー庁及び電力・ガス取引監視等委員会により、各地方経済産業
局の協力を得ながら、順次全国で説明会を開催する予定です。
その他については整理No.1-3をご確認ください。