重症虚血肢患者の鼠径下動脈病変に対する バイパス手術後と

[ 文献紹介 ]
重症虚血肢患者の鼠径下動脈病変に対する
バイパス手術後と血管内治療後の臨床転帰の比較
Yoshimitsu Soga, et al., Comparison of Clinical Outcome After Bypass Surgery vs. Endovascular Therapy
for Infrainguinal Artery Disease in Patients With Critical Limb Ischemia.
Circulation Journal. 2013; 77(8): 2102-9.
曽我 芳光
先生
財団法人 平成紫川会 小倉記念病院
循環器内科 部長
ReCANALISE-
CLI
重症虚血肢患者の鼠径下動脈病変に対する
バイパス手術後と血管内治療後の
臨床転帰の比較
曽我 芳光 先生
財団法人 平成紫川会 小倉記念病院循環器内科 部長 [ 背景 ]
重症虚血肢
(CLI)
患者におけるステント補助下の血管内治療(EVT)
のバイパス手術と比較した有効性は依然として不明である。
[ 方 法と結 果 ]
多施設共同後向き研究として実施した。
2004年1月から2009年12月にかけて、
鼠径下de novo病変に対してバイパス手術
(237例)
また
はEVT(223例)
を受けたCLI患者460例(460初回治療肢)
を後向きに同定し、
解析した。主要エンドポイントは非切断生存率(AFS)
、
全生存率、
救肢率および主要有害下肢イベント
(MALE ; 再血行再建術と大切断を含める)
の回避とした。3年AFS、
救肢率および全
生存率はバイパス手術群とEVT群間で差はなかったが
(それぞれ60.3%対58.0%、
P=0.43 ; 85.1%対84.2%、
P=0.91 ; 67.2%対69.8%、
P
=0.96)
、
MALEの回避は追跡中、
EVT群の方が有意に低かった
(69.1%対51.1%、
P=0.002)。
エンドポイントを共変量で調整した後も
AFS、
救肢率、
および全生存率にEVTとバイパス手術間で有意差はなかった。
しかし、
MALEの回避は依然としてEVT群の方が有
意に低かった
(ハザード比0.66 ; 95%信頼区間0.47~0.92、
調整後P=0.01)。
[ 結論 ]
鼠径下動脈病変によるCLI患者において、
EVT後の重篤有害事象はMALEを除き、
バイパス手術後に比べて容認できるように思わ
れる。
(Circ J 2013; 77: 2102-2109)
キーワード
バイパス手術、
重症虚血肢、
血管内治療
重症虚血肢(CLI)患者は疼痛を軽減し虚血を改善するた
積もられたことを示唆している。
また、大腿膝窩動脈病変に対
めに治療を受けており、外科的血行再建術は依然としてCLI
する自己拡張型ナイチノール製ステントの有効性 10,13は、背景
に対するゴールドスタンダードとされている1,2。
しかし、最近の報
因子を考慮しながら治療選択肢の検討を進める必要があるこ
告ではCLIに対する血管内治療(EVT)の有効性が指摘さ
とを示唆している。本稿では鼠径下de novo病変に対してバイ
れ、
この治療の長期的転帰は手術と同等であると指摘されて
パス手術またはステント補助下EVTを受けた患者の転帰を報
いる 。
ランドマークとなるBypass vs. Angioplasty in Severe
告する。
3-6
Ischaemia of the Leg(BASIL)試験の結果により、
バイパス
手術やEVTの対象となるCLI患者では、
生命予後と静脈の耐
久性
(durability)
を考慮して治療方法を選択するべきであるこ
方法
とが示された5,7,8。
しかし、全身麻酔下での外科的血行再建術
は年齢、併存症、
および全身状態の点から容易でない患者が
被験者
おり、
実地臨床診療における治療選択肢はいまだ不明である。
本試験は日本における多施設共同後向き研究として実施
BASIL試験では、標的病変の70%は大腿膝窩動脈病変
した。2004年1月から2009年12月にかけてバイパス手術または
で、EVT手技の約20%が失敗に終わり、すべての手技がバ
EVTの初回手術を受けた患者を順に組み入れた。
このレジス
ルーン血管形成術のみで行われた 。
これらのデータはこの試
トリに組み入れられた1,508例のうち、ReCANALISEレジスト
験では臨床診療で治療を受けるCLI患者が実際より過少に見
リの、事前に規定されたサブ解析の対象集団は、試験への参
5,9
1
加を拒否した患者と急性発症の虚血肢の患者を除き、CLI患
者460例で構成されている
(237例がバイパス手術、223例が
ReCANALISEレジストリ
鼠径下血管形成術施行1308例
EVT)
(図1)。
独立した調査員が事前に規定された定義に従い、各病院
のデータベースからベースラインでの人口統計、血管造影、手
技のデータを収集した。追跡データの収集は入院患者と外来
患者のカルテを精査し、患者、親族、紹介医師に連絡を取って
試験への参加拒否
8例
試験への参加拒否
14例
急性発症虚血肢
35例
急性発症虚血肢
10例
EVT併用
85例
行った。死亡と大切断の判定は臨床事象委員会が行った。生
存例300例の平均追跡期間は1,058日
(四分位範囲717日~
1,415日)
であった。患者の94.1%で1年の完全な追跡情報を得
EVT群
798例
られた
(バイパス手術群95.8%、
EVT群92.4% ; P=0.12)
。
手技
EVTは大腿膝窩病変に対する暫定的ステント
(provisional
バイパス手術群
358例
跛行121例
(154肢)
跛行575例
(693肢)
stent strategy)
として施行された。バルーン血管形成術は
対象集団
重症虚血肢460例
最適なサイズで施行され、成績が良好ではない場合にはステ
ントが植え込まれた。
ステントは2種類のナイチノール製ステン
Re: CANALISE-CLI
ト、Luminexx(Bard[米ニュージャージー州マレーヒル])
と
S.M.A.R.T.(Cordis J&J[米フロリダ州マイアミ])
から術者が
決定した。膝窩下動脈病変にはバルーンのサイズが最適化さ
れ、
バルーン血管形成術が再度施行された。術後には患者全
EVT群
223例
員にlifelong投与としてアスピリンが処方された。
また、
術者の判
バイパス手術群
237例
断でチエノピリジンおよび/またはシロスタゾールが追加された。
外科的血行再建術は標準的なバイパス手術が施行され、
図1 本試験のフローチャート
可能な限り静脈バイパスグラフトが使用された。手技後の薬剤
は現地の臨床診療に従って選択された。
の心不全の診断歴、心不全の入院歴、
または現在心不全の
転帰指標
治療を受けている場合とした。左室機能不全は左室駆出分
主要転帰指標は非切断生存率(AFS)
で、副次的転帰指
画の40%未満とした。糖尿病はHbA1c6.5%超、随時血糖値
標は全生存率、救肢率、主要有害下肢イベント
(MALE ; す
200mg/dL超、
または経口血糖降下薬やインスリン注射による
べての再血行再建術[何らかの血管内手技、再手術および血
治療とした。高血圧は収縮期血圧140mmHg以上および/ま
栓摘出や血栓溶解の使用]と大切断を含める)、主要有害心
たは拡張期血圧90mmHg以上または高血圧療法を継続中
血管イベント
(MACE ; 総死亡、非致死的心筋梗塞[MI]
およ
の場合とした。脂質異常症は総コレステロール220mg/dL超
び脳卒中を含める)
および主要有害心血管および下肢イベント
または中性脂肪150mg/dL超または脂質降下薬による治療と
(MACLE ; MACE+MALE)
の回避とした。
した。歩行不能の状態は車椅子を使用または寝たきりと見なし
た。羸痩(るいそう)
はBMI18未満とした。高齢者は75歳を超
定義
えている場合とした。
救肢率は非大切断率と定義し、大切断は足関節より上で
の切断とした。組織欠損を伴った患者では、創傷治癒は患肢
統計解析
において創傷すべての完全な上皮形成が得られた場合とし
データは平均値±標準偏差(SD)
として報告した。連続変数
た。初回血行再建術から完全な上皮形成までの時間を治癒
を対なしt検定またはMann-WhitneyU検定を用いて検討し
時間とした。創傷治癒の診断は追跡来院時に行った。冠動脈
た。
カテゴリー変数をカイ2乗またはFisherの直接確率検定に
疾患(CAD)
は安定狭心症、経皮的冠動脈インターベンション
より比較した。生存率または無再発生存率の曲線をKaplan-
または冠動脈バイパス移植術の既往、
または心筋梗塞の既往
Meier法で推定し、
Log-rank検定で比較した。各転帰の予測
とした。脳血管疾患は病院または神経科医が一過性虚血発
因子を明らかにするため、臨床的に候補となる変数である、高
作または虚血性脳卒中と診断した場合とした。心不全は過去
齢(75歳超)
、
性別、
羸痩(BMI18未満)
、
過体重(BMI25超)
、
2
重症虚血肢患者の鼠径下動脈病変に対するバイパス手術後と血管内治療後の臨床転帰の比較
高血圧、
高脂血症、
糖尿病、
歩行不能、
血液透析、
現在または
シン変換酵素阻害薬(ACEI)/アンジオテンシン受容体遮断薬
過去の喫煙、心血管疾患、脳血管疾患、慢性閉塞性肺疾患、
(ARB)、
カルシウム拮抗薬、
β遮断、H 2遮断薬およびプロトン
心不全、左室機能不全、貧血(ヘモグロビン11g/dL未満)、
ア
ポンプ阻害薬等の薬剤の使用についてLog-rank検定を行っ
ルブミン3.0g/dL未満、C反応性タンパク質3.0mg/dL超、手技
た。比例ハザードの仮説をログ
(マイナスログ)
曲線を視覚的に
前と手技後の足関節上腕血圧比(ABI)、組織欠損、両側性
推定して検証した。単変量解析でP<0.05の変数と比例の仮
CLI、石灰化病変、孤立性膝窩下病変およびスタチン、
アスピ
説が概ね適正である変数を多変量解析に含めた。得られた予
リン、
チエノピリジン、
シロスタゾール、
ワーファリン、
アンジオテン
測因子を各転帰における調整に際して共変量として用い、
Pが
0.05未満であれば統計学的に有意と見なした。
表1 患者背景
症例数
(%)
または平均値±SD
EVT群
(n=223)
P値
72±9
71±11
0.53
101
(43)
84
(38)
0.28
ベ ースラインで の 背 景
70
(30)
85
(38)
0.05
ベースラインにおける患者背景を表1に記載した。透析、心
21±3
21±3
0.40
<18
37
(16)
38
(17)
0.68
血管疾患、
心不全および左室機能不全の有病率はEVT群の
>25
23
(10)
18
(8)
0.54
歩行可能
154
(65)
119
(53)
0.01
高血圧
186
(78)
167
(75)
0.36
が長かった。EVT群の方に高齢患者や歩行不能な患者、透
年齢
>75歳
女性
BMI
(kg/m2)
方が高かったが、
バイパス手術群の方が歩行可能な患者が多
く含まれていた。入院期間と手技時間はバイパス手術群の方
55
(23)
65
(29)
0.15
析、
糖尿病、
心血管疾患および心不全などの高リスク患者が多
147
(62)
144
(65)
0.57
血液透析
85
(36)
124
(56)
<0.0001
く含まれた。
現在喫煙者
60
(25)
43
(19)
0.12
脂質異常症
糖尿病
過去喫煙者
99
(43)
334
(41)
0.50
脳血管疾患
88
(38)
166
(32)
0.09
心血管疾患
106
(45)
143
(64)
<0.0001
COPD
23
(10)
57
(7)
0.12
心房細動
31
(13)
34
(15)
0.5
心不全
38
(16)
79
(35)
<0.0001
18
(8)
32
(14)
0.02
52/145/40
70/120/33
0.07
LV不全†
Rutherford分類 IV/V/VI
組織損失
179
(78)
154
(69)
0.03
両下肢とも重症虚血肢
37
(16)
44
(20)
0.25
HbA1c
6.6±1.8
6.4±1.5
0.34
血清アルブミン
(g/dL)
3.6±0.5
3.3±0.5
<0.0001
アルブミン < 3.0g/dL
28
(12)
53
(24)
0.0008
ヘモグロビン
(g/dL)
11±2
11±2
0.47
貧血‡
109
(46)
98
(44)
0.66
CRP
(mg/dL)
2.3±3.4
1.7±2.6
0.03
CRP > 3mg/dL
60
(25)
36
(16)
0.02
治療前ABI
0.39±0.32
0.49±0.32
0.002
治療後ABI
0.89±0.27
0.80±0.26
0.001
57±52
16±25
<0.0001
136
(57)
43
(18)
69
(29)
36
(15)
46
(19)
53
(22)
54
(23)
58
(24)
107
(45)
137
(58)
43
(18)
45
(19)
72
(30)
187
(84)
110
(49)
92
(41)
23
(10)
38
(17)
110
(49)
13
(6)
14
(6)
125
(56)
173
(78)
44
(20)
32
(14)
74
(33)
<0.001
<0.0001
0.006
0.12
0.51
<0.0001
<0.0001
<0.0001
0.02
<0.0001
0.66
0.18
0.52
入院期間
(日) 現在受けている治療
アスピリン
チエノピリジン
シロスタゾール
サルポグレラート
ベラプロスト
スタチン
エイコサペンタエン酸
ワルファリン ACEI/ARB
カルシウム拮抗薬
β遮断薬
H2遮断薬
プロトンポンプ阻害薬
†:LV駆出率>40%、‡:ヘモグロビン値11g/dL
3
結果
バイパス手術群
(n=237)
病変と手技の背景を表2に示した。大腿膝窩動脈病変
表2 病変および手技のうちわけ
症例数
(%)
または平均値±SD
バイパス手術群
(n=237)
EVT群
(n=223)
P値
107
(45)
54
(23)
76
(32)
94
(42)
51
(23)
78
(35)
0.77
大腿膝窩動脈
治療病変数
TASCII2分類 A/B/C/D
病変の長さ
(mm)
対照血管直径(mm)
拡張前狭窄度
(%)
拡張後狭窄度
(%)
石灰化病変§
慢性完全閉塞病変
183
14/35/17/117
169±78
5.5±1.0
97±8
–
56
(31)
141
(77)
172
28/58/47/39
114±79
5.1±1.1
92±10
–17±18
129
(75)
111
(66)
膝窩動脈下
治療病変数
TASCII2分類 A/B/C/D
病変の長さ
(mm)
対照血管直径
(mm)
拡張前狭窄度
(%)
拡張後狭窄度
(%)
石灰化病変§
慢性完全閉塞病変
run-offの不良
130
1/1/2/126
187±48
2.5±0.4
98±11
–
82
(63)
125
(96)
220
(93)
129
5/15/17/92
153±76
2.3±0.6
98±6
–28±12
206
(82)
86
(67)
215
(96)
治療病変
大腿膝窩動脈
膝窩動脈下
両方
手技
バイパス手術
ATK/BTK
遠位バイパス手術
自己血管
ステント留置
SMART/Luminexx
ステントフラクチャ
造影剤
(mL)
手術時間
(分)
100
(42)
80/20
137
(58)
166
(70)
–
–
–
–
289±114
§ 血管造影により心血管壁に確認できるもの。
<0.0001
<0.0001
0.003
<0.0001
<0.0001
0.009
<0.0001
<0.0001
0.0009
0.49
0.0004
<0.0001
0.09
–
–
–
–
101/172
(60)
84/17
8
(4)
131±72
78±33
<0.0001
のみの治療は201例(43.7%)、孤立性膝窩下病変は105例
(22.8%)
、
および両方の病変を治療されたのは154例(33.5%)
低かった
(調整後HR0.75 ; 95%CI0.58-0.97、
P=0.02)。EVTは
MALEの発現率と有意に関係していた。
であった。両側CLIが81例(17.6%)
で認められた。治療された
大腿膝窩および膝窩下の動脈病変はバイパス手術群の方が
EVT群よりも長く、
また血管径も大きかった。
バイパス手術を受
考察
けた患者は完全閉塞を有している可能性が高く、
石灰化病変
を有している可能性が低かった。
本試験では臨床診療におけるバイパス手術とEVTの有効
バイパス手 術 群では自家 静 脈グラフトが 患 者 の 7 0%
性を検討した。静脈バイパスグラフトがほとんどのバイパス手術
(166/237)
で使用され、遠位バイパス手術はすべて自家静脈
手技に使用されたが、provisional stentingはEVTにおいて
グラフトで施行された。EVT群では、大腿膝窩動脈病変に対
大腿膝窩動脈病変に使用された。EVT群には血液透析を受
してEVTを受けた患者の60%
(101/172)
に自己拡張型ナイチ
け歩行不能な患者、
または心血管疾患、心不全、左室機能不
ノール製ステントが使用された。
バルーン血管形成術は膝窩下
全がある多くの患者が含まれており、EVTは全身状態不良の
動脈病変に対するすべての手技で使用されたが、
例外として1
ため、
また全身麻酔のリスクが高いために選択されている。
そ
例はベイルアウトとして冠動脈ベアメタルステントが留置された。
の一方で、
バイパス手術は全身状態が比較的良好で、閉塞を
薬剤に関しては、
スタチン、
アスピリン、
チエノピリジン、
シロスタ
含めて下肢全体にびまん性病変を有する患者において、
組織
ゾール、
スタチン、ACEI/ARBおよびカルシウム拮抗薬の使用
欠損に対して使用されている。本試験の患者はBASIL試験と
頻度はEVT群の方がバイパス手術群より高く、
ワーファリンとエ
比較して背景が複雑であった。
その理由は、
これらの患者の多
イコサペンタエン酸の使用頻度は低かった。
くは高齢で糖尿病を有していたり、血液透析を受けている、
ま
たは孤立性膝窩下動脈病変を有していたためである。
主 要 および 副 次 的 転 帰 指 標
B A S I L 試 験の結 果を踏まえて作 成されたガイドライン
患者群全体では、AFS転帰はバイパス手術群とEVT群間
では、余 命 2 年 以 上で静 脈に耐 久 性がある患 者にはバイ
で差はなかった
(3年で60.3%対58.0%、Log-rankP=0.43 ; 図
パス手術を選択するべきとされている7,8,15 。今回の試験で
2A)。救肢率と全生存率も同等程度であった
(それぞれ3年で
は、高齢(HR1.72 ; 95%CI1.23-2.41、P=0.002)、
アルブミ
85.1%対84.2%、
Log-rankP=0.91 ; 図2Bおよび3年で67.2%対
ン3.0g/dL未満(HR1.70 ; 95%CI1.13-2.57、P=0.01)、血
69.8%、Log-rankP=0.96 ; 図2C)。30日死亡率に有意な群間
液透析(HR1.47 ; 95%CI1.05-2.05、P<0.0001)、心房細
差はなかった
(3.8%対4.5%、P=0.71)。MALEの回避はEVT
動(HR1.70 ; 95%CI1.14-2.54、P=0.009)、左室機能不全
群の方が有意に低かった
(3年で69.1%対51.1%、Log-rankP
(HR2.25 ; 95%CI1.44-3.51、P=0.0004),およびACEI/ARB
=0.002 ; 図2D)。MACEの回避はバイパス手術群とEVT群
(HR0.62 ; 95%CI0.45-0.86、P=0.004)が総死亡の独立した
間で有意差はなかった
(3年で61.8%対62.7%、Log-rankP=
予測因子として特定された。EVTを第一選択とする戦略は、
0.84 ; 図2E)。MACLE(MACE+MALE)
の回避はバイパス
総死亡率に関連するいくつかの危険因子をもつ患者に対し
手術群の方が有意に高かった(3年で46.9%対30.1%、Log-
て、予後の視点から考慮するべきである。
さらに、東らは人工
rankP=0.003 ; 図2F)。
透析、糖尿病、低アルブミン血症(血清アルブミン3.0g/dL未満
すべてのエンドポイントを共変量で補正したところ
(表3)、
として定義)
、
踵の潰瘍/壊疽、
および踵を除くR6(Rutherford
AFSに有意差はなかった
(調整後ハザード比[HR]1.01 ; 95%
category 6)
は、
バイパス手術を受けたCLI患者における創傷
信頼区間[CI]0.75-1.36、P=0.94)。
また、救肢率(調整後
治癒前の大切断や死亡の独立した予測因子であることを発見
HR1.19 ; 95%CI0.71-2.00、P=0.51)
と全生存率(調整後
した16。
バイパス手術の2年後に測定されたAFSは低アルブミン
HR1.28 ; 95%CI0.91-1.78、P=0.16)
にEVTとバイパス手術間
血症を有する透析患者で特に低く
(約30%)
、
生存予後が不良
で有意差は見つからなかった。追跡中に死亡した患者160例
な患者や創傷の改善が見込めない患者への第一選択治療と
のうち、
死因は77例(48%)
が心臓死、
16例(10%)
が心臓以外
して、
EVTや一次切断術を考慮するべきである。
の血管死、
および67例(42%)
は心血管以外であった。心臓死
今回の試験における外科的または血管内血行再建術後の
と心血管死についてバイパス手術とEVT間で有意差はなかっ
創傷管理に関して、手術が施行された施設の術者が引き続き
た
(それぞれ50%対46%、
P=0.60および60%対56%、
P=0.55)。
バイパス手術で治療された患者の創傷管理に携わった点(血
しかし、非MALEはEVT群の方が有意に低かった
(調整後
行再建術から創傷治療までの総合的管理)
に注目すべきであ
HR0.66 ; 95%CI0.47-0.92、P=0.01)。MACEの回避は両群で
る。その一方で、
ほとんどのEVTの症例では、血行再建術が
類似していたが
(調整後HR1.19 ; 95%CI0.87-1.62、P=0.28)、
施行された施設の形成外科医もしくは血管外科医が近医と協
MACLE(MACE+MALE)
の回避はEVT群の方が有意に
力して創傷管理にかかわった
(血行再建術と創傷治療の分離
4
重症虚血肢患者の鼠径下動脈病変に対するバイパス手術後と血管内治療後の臨床転帰の比較
救肢率(%)
80
60
40
バイパス手術群(n=237)
EVT群(n=223)
20
1
2
血管形成術後の経過期間(年)
0
0日
237
100
223
100
30日
225
94.9
209
93.7
1年
180
79.1
154
76.0
2年
135
67.1
113
65.7
3年
91
60.3
62
58.0
EVT群(n=223)
Log-rank p=0.96
1
2
血管形成術後の経過期間(年)
バイパス No. at risk
手術
%
血管内 No. at risk
治療
%
0日
237
100
223
100
30日
229
96.6
213
95.5
1年
196
86.7
173
86.1
2年
144
73.0
132
76.9
3年
100
67.2
80
69.8
60
40
バイパス手術群(n=237)
EVT群(n=223)
20
0
Log-rank p=0.84
1
2
血管形成術後の経過期間(年)
0
バイパス No. at risk
手術
%
血管内 No. at risk
治療
%
0日
237
100
223
100
30日
224
94.5
208
93.3
1年
189
83.7
166
82.5
2年
137
69.1
124
71.7
3
3年
95
61.8
75
62.7
0日
237
100
223
100
30日
225
97.9
209
98.1
1年
180
89.9
154
88.4
40
バイパス手術群(n=237)
EVT群(n=223)
20
Log-rank p=0.002
1
2
血管形成術後の経過期間(年)
0
0日
237
100
223
100
30日
205
89.4
198
93.2
1年
150
74.5
113
62.9
60
40
バイパス手術群(n=237)
EVT群(n=223)
20
0
Log-rank p=0.003
1
2
血管形成術後の経過期間(年)
0
バイパス No. at risk
手術
%
血管内 No. at risk
治療
%
0日
237
100
223
100
30日
200
84.4
193
86.5
1年
145
63.9
109
53.0
5
EVT群
n=223
(%)
未調整ハザード比
(95%CI)
P値
調整ハザード比
(95%CI)
P値
106
(45)
96
(43)
0.89
(0.68–1.18)
0.85
*
1.01(0.75–1.36)
0.94
0.24
0.4
0.02
0.84
0.003
1.19†
(0.71–2.00)
1.28‡
(0.91–1.78)
*
0.66*(0.47–0.92)
*
1.19**(0.87–1.62)
*
0.75***(0.58–0.97)
0.51
0.16
0.01
0.28
0.02
28
(13)
72
(32)
94
(42)
87
(39)
154
(69)
1.28
(0.85–1.92)
0.90
(0.70–1.15)
0.73
(0.56–0.95)
0.97
(0.73–1.30)
0.71
(0.56–0.89)
3年
77
69.1
39
51.1
80
バイパス手術群
n=237
(%)
33
(14)
88
(37)
71
(30)
102
(43)
141
(59)
2年
110
69.1
74
55.3
3
MACLEの回避
100
表3 主要エンドポイントと副次エンドポイントの結果
2次エンドポイント
救肢
全生存
MALE
MACE
MACLE
3年
91
85.1
62
84.2
60
図2 主要エンドポイントと副次エンドポイント
主要エンドポイント
AFS
2年
135
86.6
113
85.9
3
MALEの回避
バイパス No. at risk
手術
%
血管内 No. at risk
治療
%
F
80
1
2
血管形成術後の経過期間(年)
0
80
0
3
MACEの回避
100
MACEの回避(%)
E
MALEの回避(%)
バイパス手術群(n=237)
0
EVT群(n=223)
Log-rank p=0.91
100
MACLEの回避(%)
全生存(%)
60
20
バイパス手術群(n=237)
バイパス No. at risk
手術
%
血管内 No. at risk
治療
%
D
80
40
40
0
3
全生存
100
60
20
Log-rank p=0.43
バイパス No. at risk
手術
%
血管内 No. at risk
治療
%
0
救肢率
100
80
0
C
B
非切断生存(AFS)
100
非切断生存(AFS)
(%)
A
2年
106
52.3
70
39.2
3
3年
74
46.9
36
30.1
管理)。
これは、
インターベンション専門施設で治療されたCLI
し、
これが後期における費用が増大した理由の一つと考えら
患者(特に組織欠損がある患者)
で、EVTの目標が根治的治
れる。近年、鼠径下病変に対する薬剤溶出ステントと薬剤コー
癒であるケースで、血行再建術が成功した後に創傷治療とリ
ティングバルーンが再狭窄予防効果を有することが示されてい
ハビリの専門医を含めた分野横断的チームを結成することで、
る18-22。
このような新しいデバイスの開発は、再入院と再血行再
バイパス手術と同等の効果が得られる可能性があることを示
建術の費用の減少に寄与する可能性がある。
したがって、観
唆している。
察期間全体の治療成績と医療費の評価には、
今後、
従来の療
初回EVT群における再血行再建術の発生率は初回バ
法や新しいデバイスを用いたEVTなどの戦略を比較する必要
イパス手術群よりも有意に高かったが、観察期間中の初回
がある。
EVT群のバイパス手術への移行
(コンバージョン手術)
は13.9%
(31/223)
で、
これは初回バイパス手術群のコンバージョン手
試験の限界
術(12.7%)
と類似していた
(P=0.69)。BASIL試験では、血管
今回の試験にはいくつか限界があった。一つ目は、
これが多
形成術群のコンバージョン手術は22%で、今回の試験より高
施設共同試験であるにもかかわらず後向き解析を用いた点で
かった。今回の試験でコンバージョン手術の発生率が低かった
ある。二つ目は、
調整後因子が事前に規定され、
臨床的に妥当
のは、
ステントがベイルアウトに使用され、EVTが再血行再建
と思われたが、
これらの変数は根拠がない。三つ目は、試験は
術に選択されたためであった。
さらに、BASIL試験では、EVT
日本人患者で実施され、筋肉の量や体格が異なるほかの人
が失敗した後のバイパス手術におけるAFSの転帰は初回バ
種でも類似した結果が得られるかどうかは不明である。
さらに、
イパス手術のものより不良であった 。今回の試験では、EVT
文化的、社会的または経済的な因子が重要かもしれない。最
が失敗した後にバイパス手術を受けた被験者23例における
後に、今回の結論はびまん性病変や血管のrun-offのような解
AFSは、1年後が69.6%、3年後が56.5%で、初回バイパス手術
剖学的構造が複雑な患者には適用できない可能性があり、
こ
群の被験者237例(P=0.69、Log-rank検定)
およびEVT成功
れらは本試験で評価されなかった。
しかし、
石灰化病変や完全
群の被験者200例(P=0.91、Log-rank検定)
と有意差を示し
閉塞の存在等の解剖学的因子の頻度のばらつきは、比較解
ていない。
また、EVT失敗はAFSの有害な予後因子ではな
析において調整された。
さらに、
心血管イベントを予防するため
かった
(HR1.10 ; 95%CI0.56-2.15、P=0.78)。EVTが失敗また
のスタチンや抗血小板薬のような重要な薬剤は、一見したとこ
は不適切であった後のバイパス手術群の救肢率は、1年後が
ろ十分に活用されなかった。
これらの治療法がより多く活用さ
90.2%、3年後が90.2%で、初回バイパス手術群(P=0.67、Log-
れていたらバイパス手術とEVTのどちらも長期的転帰に影響
rank検定)
およびEVT成功群(P=0.53、Log-rank検定)
と有
を及ぼした可能性がある。
9
意差を示していない。
また、EVT失敗は救肢率の予測因子
ではなかった
(HR0.69 ; 95%CI0.17-2.80、P=0.60)。
これはバイ
パス移行までの期間(中央値42日 ; 四分位範囲3-123日)が短
結論
かったためと考えられる。患者の半数で、EVT失敗から3週間
以内にバイパス手術が施行された。迅速な判断は容認できる
鼠径下動脈疾患を有するCLI患者への実地診療における
転帰に寄与する可能性がある。
初回血行再建術としてのEVTまたはバイパス手術について、
初回EVT群の初回手技時間は初回バイパス手術群よりも
AFS、
救肢率および全生存率等の臨床転帰は類似していた。
短く
(78分±33分対289分±114分、
P<0.0001 ; 表2)
、
初回入院
しかし、MALEの頻度は、特に再血行再建術はEVT群の方
期間も有意に短かった
(16日±25日対57日±52日、
P<0.0001 ; 表
がバイパス手術群に比べて有意に高かった。
これらから、
EVT
1)
。
医療費は今回の試験では検討されなかった。
を受けたCLI患者でのMALEの高い発生率については今後
BASIL試験では、
バイパス手術群の初回費用は高かった
の検討事項であるが、
鼠径下疾患によるCLI患者においては、
が、EVT群の費用は観察期間が延長された時に増加した17。
EVT-firstの血行再建術後の重篤有害事象はバイパス手術
EVT群の多くの患者は再血行再建術を受けるため再入院
後に比べて容認できるように思われたことを示唆している。
6
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1105 – 1109.
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