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SDN ソリューション 導入事例
慶應義塾大学病院 様
「診療」と「研究」をつなぐ架け橋に
最先端医療の新中核施設にSDNを採用
事例のポイント
慶應義塾大学病院
病院長
竹内 勤
氏
課題背景
• 高度な医療を実現するための新たな中核施設となる新病院棟を建設。様々な医療機器をつ
なぐネットワークには、高度な可用性と安全性が欠かせない
• 既存のネットワークは、診療用と研究用が個別に構築されており、診療用施設からは研究
慶應義塾大学病院
病院情報システム部 課長
医事統括センター 課長
和田 哲
ネットワークにアクセスできないなどの課題があった。
「診療」と「研究」の両方に取り組む医
師たちに、より利便性の高い環境を提供したい
• ネットワークの追加・変更は、ベンダーに依頼する必要があり、機器の調達まで行うケースで
は数カ月かかることもあった
氏
成 果
慶應義塾大学病院
病院情報システム部 主任
西沢 敏之
氏
• 止まらない、安全なネットワークを実現
新病院棟に採用したNECのSDNソリューションは、高い可用性と安全性を実現する。医療機
関での実績も豊富で安心して導入することができた
• 基礎・臨床一体型医学・医療が加速
物理的なネットワークインフラを統合しつつ、用途の異なる仮想ネットワークを複数構築可能。情報コンセン
トに端末を挿せば「診療」
「研究」などに関係なく、いつでも、どこでも目的のネットワークにアクセスできる
• 自分たちでネットワークを追加可能
新たにネットワークを追加する場合も機器の調達や工事は不要。GUIベースの管理ツールを通じて自分
たちで作業を行え、現場のニーズに素早く対応できる。最初の追加作業は数時間で終えることができた
社
名:慶應義塾大学病院
所 在 地:〒160-8582 東京都新宿区信濃町35番地
開
設:1917年
教 職 員 数:2673名(平成26年度/常勤嘱託を含む)
概
要:内科、外科、整形外科、形成外科、小児科、産
科、婦人科、眼科、皮 膚科など、29の診療科
を擁する。患者中心の医療、先進的医療の開
発と質の高い安全な医療の提供、豊かな人
間性と深い知性を有する医療人の育成、人権
を尊重した医学と医療を通して人類の福祉
への貢献などを理念として掲げている。
導入ソリューション
●慶應義塾大学病院様がSDN導入で得たメリット
オープン化
可用性
いつでも、どこでも
ネットワーク接続でき、
基礎・臨床一体医学を加速
多様な医療機器を
接続しても安定稼働
安全性
秘匿性の高い患者の
個人情報を守る
拡張性
運用性
自分たちで新サービスを
迅速に開始
既存のネットワークと共存させながら、
建設計画に合わせて段階的に導入
医療機関には欠かせない高度な可用性、安全性を実現しただけでなく、同院が目指す「基礎・臨床一体医学」の加速など、様々な成
果を挙げている。
SDNソリューション 導入事例
慶應義塾大学病院 様
導入前の背景や課題
最新機器・設備を擁する新病院棟の
ネットワークに求めた高度な要件
そのコンセプトは新病院棟のICT基盤にも表れており、中でもネッ
トワークについては、大きなこだわりがありました。
トワークでは、この連携が十分とは言えませんでした。
「診療と研究では、扱う情報の性格が異なり、求められるセキュリ
「医療機関の院内ネットワークには、非常に高度な要件が求めら
ティレベルも異なります。そのため、病院棟のネットワークは診
日々、3000人もの外来患者が訪れる慶應義塾大学病院様。
「特
れます」と同院の病院情報システム部の和田 哲課長は話します。
療用ネットワーク、研究棟のネットワークは研究用のネットワー
定機能病院」として高度な医療サービスを提供すると共に、医
まず、絶対に欠かせないのが24時間365日止まることのない
クと、それぞれ個別に構築されていました。結果、医師は、それぞ
療に関する研究活動にも積極的に取り組んでいます。
「臨床診療
「可用性」です。現在の医療機関では、電子カルテを中心に各診
れ目的別に端末を使い分けたり、アクセスできる場所まで移動し
と基礎研究の双方に注力し、医療の発展に貢献する『基礎・臨
療科の様々な機器やシステムがネットワークでつながっていま
たりしなければならなかったのです」と和田課長は話します。
床一体型医学・医療の実現』が当院の特徴です」と同院の竹内
す。そのため、ネットワークの停止は即座に医療の停止につな
他に頻繁に発生するネットワークの追加や変更を自分達でタイム
勤病院長は話します。
がる可能性があるのです。
リーに行え、提供を予定している職員向けサービスや患者向けサー
より最適な環境のもとでさらに高度な医療を提供するために、
また、
「安全性」も欠かせない要件となります。
「診療情報は非常
ビスなどをスムーズに実現できることなども要件となりました。
現在、同院は新病院棟の建設を行っています。
「最新の機器や設
に秘匿性の高い個人情報です。これらが流出するような事態は
新病院棟の建設にあたり、同院は、これらの要件を満たす、高い
備を導入した、世界に誇る次世代の中核施設です」と竹内病院
絶対に避けなければなりません」
(和田課長)。
可用性と安全性、柔軟性を持ち、同院が開院当時から推進してき
長が話すように新病院棟は最新技術を結集した先進的な仕様と
加えて、同院ならではの重要な要件もありました。それが、先に述
た「基礎・臨床一体医学」のさらなる推進をサポートできるネット
なっています。
べた「臨床診療」と「基礎研究」の連携です。しかし、従来のネッ
ワークを求めたのです。
IP通信を前提としているサーバなどと違い、医療機器に通信機能
キュリティレベルを変えることができ、安心してネットワークを統合
選択のポイント
すでに安定稼働しているという
医療機関での実績を高く評価
が加わったのは最近です。そのため、まだまだ想定外の動きをし
できます」と同院 病院情報システム部の西沢 敏之主任は話します。
てしまう機器も存在します。それらが接続されたネットワークが
「診療」と「研究」の連携の面でも、この特長を活かせば、診療用
このような要件に応えうるネットワークとして、同院が新病院棟
安定稼働しているという実績は、何にも代えがたい信頼につな
ネットワークと研究用ネットワークを統合し、いつでも、どこから
に採用したのがNECとNECフィールディングが提案したSDN
がったのです」と和田課長は強調します。
でも、安全に目的のネットワークにアクセスできる環境が実現で
(Software-Defined Networking)ソリューションでした。
次いで、安全性については、物理的にネットワークを統合した上で論
きると考えました。
「選定時には、他社のSDNソリューションとの
まず、可用性の面では、高い耐障害性を備えている点だけでなく、
理的に独立した仮想ネットワークを複数構築できる点が決め手とな
比較も行いましたが、他社のSDNは、どちらかというとデータセ
安定稼働の実績を評価しました。
「NECのSDNソリューションの
りました。各ネットワークを独立させられればセキュリティインシデ
ンター向けのソリューションで、当院のニーズには合致しませんで
医療機関における豊富な実績には安心感がありました。そもそも
ントの被害拡大を抑止できます。
「しかも、仮想ネットワークごとにセ
した」と西沢主任は言います。
境を実現できます。例えば、医師は診療データを統計分析し、
行うことができました。以前は、機器の調達から行うとなるとベン
投薬による疾患・症状の改善傾向、年齢や性別、既往症などに
ダーに依頼しなければならず、数カ月かかることもありましたから
よる違いを発見したいと考えたりします。このような研究を行
劇的な変化です。購入した最新の医療機器をすぐに使いたいと考
新病院棟の建設は、複数の段階に分けて行わるため、SDNの導
う際、以前は電子カルテを閲覧するために、研究棟からわざわ
える医師たちのニーズにも、手間をかけず、すぐに対応できるよう
入も建設計画に合わせて段階的に導入されます。
「最終的には、
ざ病棟に移動したり、データを集計するために研究棟に戻った
になりました」
(西沢主任)。ネットワークの追加に伴う機器の購入
既存棟も含む全ネットワークへの導入を考えていますが、一気
りしていました。今後は、いつでも、どこにいても、適切なセキュ
が不要なことは、設備費用の効率化にもつながっています。
に導入するのは不可能です。その点、NECのSDNは既存棟の
リティを確保しながら、必要な情報にアクセスすることができ
この特性を活かし、将来的には、患者向けのWi-Fiサービス、ナー
ネットワークと共存させながら部分的、段階的に導入していくこ
るようになります」と竹内病院長は言います。
スコールと連動させたIP電話など、様々な新サービスを実現し
とが可能。我々の新棟建設を後押ししてくれました」と和田課長
実際、現場の医師からは「病院棟のカンファレンスルームで会議
ていく計画です。
「高品質なサービスを実現するためにも、NEC
は説明します。
に参加しながら、研究用ネットワークにアクセスして過去の研究
さんには、さらなる可用性やGUIの利便性向上、関連製品の拡
新病院棟は、すでに第一期の工事を終え、SDNによる新ネット
データを参照したり、インターネットを通じて参考文献を検索し
充などを期待しています」
(和田課長)。
ワークも稼働を開始しています。医療機関に欠かせない可用性、
たりできるようになる」など、利便性の向上をよろこぶ声が挙
新病院棟の最新設備を有効活用できるかどうかは、ネットワークが
安全性に優れたネットワークを実現できた上、診療と研究の連
がっています。
大きなカギを握っていたと竹内病院長は言います。
「SDNという最
導入後の成果
ネットワークの追加にかかる時間が
数カ月から数時間に短縮
携においても、すでに大きな成果の兆しが見え始めています。
しかも、ネットワークの追加や変更にかかる時間、コストを大幅に
新技術によって、我々の想いを具現化してくれたNECには非常に感
「安全性を保ちつつ、情報コンセントにケーブルをつなげば、い
削減。
「新病院棟に自分たちの手で教職員用のインターネット環境
謝しています。これからも適切な提案で我々の医療機関としての進
つでも、どこからでも、目的のネットワークにアクセスできる環
を設定したのですが、GUIベースの管理ツールを通じて数時間で
化を支えてほしいですね」とは最後にNECへの期待を述べました。
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NEC ビジネスクリエイション本部
E-mail: [email protected]
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環境にやさしい植物油インキ
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