豪州の空港 拡張計画進む

2016年10月21日
情報提供資料
豪州の空港
10
拡張計画進む 月号
2015年度の空港利用客は過去最多に
豪州インフラ・運輸・地域経済局(BITRE)の統計による
と、2015年度の空港利用客数は国内線・国際線あわ
せて1億5,229万人と過去最高の水準を更新しました。
空港利用客の増加の背景には、各空港のインフラ投
資によって利便性が向上したことや格安航空会社
(LCC)の参入、新規路線の拡大や増便などが挙げら
れます。欧州の治安悪化にともなう旅行者の安全志向
も追い風となっています。
豪州の空港利用客数の推移
(億⼈)
インバウンド見据え空港拡張が進展
2015年度の利用客数を空港別に見ると、シドニー国際
空港(4,109万人)、メルボルン国際空港(3,370万人)、
ブリスベン国際空港(2,232万人)の順に多く、これらは
国内外の旅行客が行き交う豪州の三大国際空港とな
っています。
豪州には豊富な観光資源があり、同国を訪れる旅行
客は増加傾向にあります。また新興国を中心とした留
学生も増加しており、観光産業や教育サービスなどの
非資源セクターが成長のけん引役として期待されてい
ます。こうしたインバウンド需要の長期的拡大を見据え
空港運営各社は滑走路やターミナルの増設をはじめ
とするインフラの整備を進めています。
1.4
1.2
1.0
国内線
0.8
0.6
0.4
国際線
0.2
0.0
1995
2000
2005
2010
2015(年度)
主な空港の利用客数見通し
2015年度
実績
(万人)
2033年度
見通し
(万人)
シドニー
4,109
7,430
80.8
メルボルン
3,370
6,400
89.9
ブリスベン
2,232
4,870
118.2
さらなる利用客増への期待
各空港のプロジェクトが順調に完了すれば、2033年度
の利用客数はシドニーで7,430万人、メルボルンで
6,400万人、ブリスベンで4,870万人へと増加する見通
しです。
たとえば2,700㌶の広さを誇るブリスベン空港は、さら
に1,000㌶の拡張が可能であり、利用客の大幅な増加
が見込まれます(参考:羽田空港1,522㌶)。同空港の
「拡張20年計画」によると、空港従業員数は現在の2万
人から5万人へと新たな雇用を見込むなど、クイーンズ
ランド州への経済効果が期待されます。
1.5億⼈
1.6
空港
増加率
(%)
※国内線・国際線の合計。増加率は2015年度から2033年度まで。
※豪州の会計年度は7月~翌年の6月。
出所:インフラ・運輸・地域経済局(BITRE)、各種資料より大和住銀投信投資
顧問作成
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