選者 佐藤 恵子、 松並 敦子 選者 佐藤 恵子、 松並 敦子 島かげに見えかくれつつ瀬戸内を行き交うふねの白く尾をひく どの毬も水の妖精抱くごとし梅雨の深みに紫陽花は咲く おだやかな九十年をありがとう今日も健やか持つ祝い とほき世のごと遠くにも花吹雪わが裡の鉦ならしつつ零る 着々と自分の打席近づいて打ってやるぜとバットを握る 沈んでくもうひとりの僕海の底手を伸ばしてももう届かない 姉ちゃんとおそろいのゆかた着たけれど道ゆく人はあねしか見ない え祈りのポーズ そよぐもの朧なるもの愛されて建つ家ごとに咲けるとねりこ 先生の﹁え∼﹂の数だけ指を折る右手で足りず左手登場 うちわでさぱたぱたなってる音がするそしたら外はじりじりなってる 大川原昼のスコールその後に風車の向こう紫陽花の海 ひまわりは黄色と茶色夏の花太陽追って日にやけてるね 矢を放つそのしゅん間の兄の顔心を決めた最高の姿 ばあちゃんと畑で食べるいちじくは夕やけ色でああおいしいな 夏来たよワクワクしてたよプールびらき水中ジャンケンみんなでしょうぶだ みずでっぽうしぶきをうけたきみとぼくたいようあびてきらきらひかるよ ゆうやけのそらとぶとりのだいかぞくわたしもいっしょにとべたらいいな またきたねとなりのねこがぼくんちのにわでごろごろかわいいしぐさ ありあまる願い事書く短冊に忘れていたよ平和の祈り あさがおがおしゃべりしているみたいだねおおきなくちをあけてさいてる 藤本 あきみ 成瀬 瀧江 中野 睦子 神原 嘉男 河見 信恵 横田 拓真 安岐 星南 湯口 稚菜 塩田 ゆきの 河野 さち子 鍋島 治秀 原 礼子 小笠 安貴子 平井 麻璃亜 角 真理子 岡野 海都 矢野 碧 谷口 星莉愛 居木 咲弥佳 上原 颯太 渡辺 多津磨 山下 稟乃 田原 暖大 西 大翔 西尾 育真 英 真衣 尾上 羽蘭 本田 湧明 徳島市 徳島市 小松島市 鳴門市 小松島市 徳島市 小松島西高等学校三年 三好高等学校二年 小松島高等学校一年 徳島市 名西郡 鳴門市 海部郡 美馬市 小松島中学校三年 小松島中学校二年 小松島中学校一年 立江小学校五年 立江小学校四年 和田島小学校三年 立江小学校二年 北小松島小学校一年 北小松島小学校一年 北小松島小学校一年 小松島中学校一年 北小松島小学校一年 小松島中学校二年 山川中学校二年 立江小学校三年 小松島市短歌大賞 短冊のまわれば風鈴ひびき合う﹁風の駅﹂とう山里のカフェ 松英 美恵子 三好郡 カブト虫じまんの角はだれよりも男としては負けてはならず その昔半ドンという土曜日ありデートは駅裏歌声喫茶 三木 佳子 商工会議所会頭賞 入 選 小松島市短歌大賞 かんどり 議長賞 商工会議所会頭賞 子かまきりさみどり淡く生まれ来しまず足 入 選 ふ 三脚を忘れしわれと相対ふ夜明けの富士のいよよ冴えくる あひむか ふたりして燃え尽きようかなりませぬプラトン的に生きたきがゆえ 市長賞 楫取舟夕日の色の水脈を曳き過ぎゆく河口に夏の風吹く みお サイダーのアワがはじけた瞬間に君に恋した十四の夏 議長賞 青空にもこもこ大きな白い雲そろそろ空が泣き出すころだ 市長賞 蜩の鳴きわたる家山の家祖母縁側に鎮座する家
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