愛知県三河青 い 鳥医療療育 センター 愛知県岡崎市 設計・監理/東畑建築事務所 施工/矢作建設工業 Aichi Prefectural Mikawa Aoitori Medical and Rehabilitation Center for Developmental Disabilities Tohata Architects & Engineers 南側園庭 南面 するプレイコート 航空写真 低層 かつ 建物を分節化し生活 の 場としてのスケール 感を創出 建物北西 から見る アースカラーを基調とした 外観 建物正面 三角屋根 のエントランスホール=「大きな 家」 はじめに 設として 生まれ変 わった 。 やさしく迎 え入 れる構成としている。 エントランスホールは 愛知県産材 の 杉 のルー 性」と医療施設としての「機能性」の 両立 を 愛知県岡崎市、緑豊 かな 都市計画公園 に 隣 様々 な 機能 が 複合した「まち」 また 利用者 に 安らぎを 与 える「質感」を 大切 バーで 構成される「森」をイメージした 空間と 目指し設計 を 進 めた 。 重症心身障害児者 の 接して 建 つ 療育 センター の 移転新築計画 で 敷地 は 岡崎市中心部 から約 5.6 ㎞と利便性 の にすることを 心掛 け 、外壁 はアースカラーを し、それに続く活動室を「まち 」に見立 て 、 「森 病棟 は 中心 に 配置 されたデイ ル ームを 病室 ある。旧施設 は 愛知県東部(三河地区)の 肢 高 い 場所 で ありな がら、都市公園 で ある 岡 基調としたタイル 、外部軒天及 びエントラン の 中 のちいさなまち 」づくりを 建物全体 のコ が 囲う特徴的 な 平面計画とし、病室 からデイ 体不自由児・重症心身障害児者 へ 医療 と 療 崎中央総合公園 に 隣接し、周囲 を 緑 で 囲 ま スホー ルは 愛知県産 の 杉 を 採用 するなど 自 ンセプトとしている。 また 、外来 のメインスト ルームへの 移動を容易にすることで日々 の 離 育を総合的に提供 する施設として 半世紀以上 れた自然豊 かな 環境を有している。 然素材 を 活 かした 構成とすることで 豊 かな 周 リートには 岡崎市 の 自然・歴史 をテーマとし 床を促 すとともに、入所者 がデイルームを「居 の 実績 を 重 ね 、特 に 肢体不自由児 に 対して 約 10,000 ㎡ の 建物を低層(2 階建 て )で 構成 辺環境と建物との 調和を図っている。 た 壁面アートを設置し、 「山」と「川」をモチー 間」として 認識 できる、家庭的 な 雰囲気を持っ は 全国的 にも 有数 の 医療機能 を 培ってきた し、建物ボリュームを分節化 することで「 ハコ 子どもの 視点 で 考 えた 空間 づくり フとした 2 つ の 待合 に、壁面 アートの キャラ た 構成としている。 また 、肢体不自由児病棟 歴史 がある。 =家」によって 構成 される様々 な 機能 が 複合 子どもに「怖 いところ」というイメージを与 え クターが 各診察室 のサインとして 配置 される から 施設内学級 へ の 動線 は あえて 外部 を 通 移転新築にあたり、これまでの 当施設 が 担っ した「まち 」をつくりだし、子どもの 生活 の 場 ず 、かと言って 無味乾燥 ではなく、療育にとっ など、内装、照明、アート、 サイン計画 が 一 り登下校 を 行うことで 、生活 にメリハリをつ てきた 役割 をさらに 拡充して ゆくとともに、 としてふさわしいスケー ル 感 を 創出した 。 建 ても 効果的 である「感覚 をやさしく刺激 する 体となった 空間 づくりを目指した 。 けるなど、生活 の 場としての 施設 づくりを 大 社会情勢 の 変化 に 伴 い 新 たに 重症心身障害 物 の「顔」となるエントランス部には 大きな 三 空間」をつくりだすことを 目標 として 設計 を 児者 の 入所施設 を 整備し、 さらに充実した 施 角屋根 を 配置し「大 きな 家」として 利用者 を 進 めた 。 82 「居住性」と「機能性」の 両立 平面計画においては 生活 の 場としての「居住 駐車場 車椅子駐車場 車寄 サービスヤード 園庭 切にして 設計を進 めた 。 (寺尾達也/東畑建築事務所) 配置図 縮尺 1/4,000 83 車椅子駐車場 ST 室 車寄 車寄 心理 待合 診察 診察 待合 診察 診察 薬局 放射線 医事 検査 保育室 個別訓練 事務 診察 PT 室 三次元 動作解析 ホール プレイ テラス 保育室 事務 処置 ギプス ST 室 心理 図書 会議 更衣 医局 待合 講堂 ラウンジ 中材 中庭 渡り廊下 職員 病室 教室 スタッフ 病室 中庭 デイルーム 供給 手術 教室 WS 中庭 サービスヤード 渡り廊下 食堂 調理 病室 図書 中庭 スタッフ 親子室 病室 病室 スタッフ 病室 浴室 スタッフ 病室 デイルーム 肢体不自由児部門 母子入園部門 施設内学級 重症心身障害児部門 重症心身障害者部門 中央管理部門 通園部門 供給部門 手術部門 共用部 病室 病室 デイ デイ ルーム 浴室 病室 外来部門 リハビリ部門 デイルーム プレイテラス 病室 病室 1 階平面図 縮尺 1/1,200 2 階平面図 ホール 愛知県産 の 杉に包まれたエントランスホール=「森」 肢体不自由児 4 床室 重症心身障害児者 4 床室 愛知県三河青い鳥医療療育センター データ 電気 三立 担当/長原靖英、小林一矢 所在地 空調 桶兼住設 担当/近藤昌之 電気設備 受電方式/屋外型キュービクル 6.6kV1 回線 衛生 辻村工業 担当/鈴木卓也 変圧器容量/2,150kVA 予備電源/ ディーゼル 発電機 愛知県岡崎市高隆寺町小屋場 9 番地 3 主要用途 病院・児童福祉施設 建築主 愛知県 昇降機 三菱電機 担当/近藤福生 400kVA 浄化槽 藤吉工業 担当/大場伸良 空調設備 東畑建築事務所 空調方式/電気式 ヒートポンプエアコン 及 び 外構 朝日工業 担当/鈴木喜生、加藤一博 外気処理ヒートポンプエアコン、全熱交換器 熱源/電気 構造:大城達彦、中牟田 昌慶 設備:中野 格、 植栽 柴田造園 担当/増田 健、山内一夫 衛生設備 給水/市水、雨水(雑用水) 給湯/ エコキュ 三宅光義、石橋尚之 設計期間 ホスピタルアート 協力 名古屋市立大学大学院芸術工学 部芸術工学研究科 鈴木賢一研究室 施工 2011 年 9 月~ 2013 年 3 月 工事期間 2014 年 3 月~ 2016 年 3 月 [建築概要] 敷地面積 建築 矢作建設工業 担当/杉浦竜介、坂井俊也、吉原 誠、横井有史 寺尾 達也……てらお たつや 1972 年 生 ま れ。 1997 年 九 州 大 学 大 学院修了、同年東畑建築事務所入社。 現在、同社主管 柱 健太郎……はしら けんたろう 1978 年 生 ま れ。 2004 年 大 阪 大 学 大 学院修了、同年東畑建築事務所入社。 現在、同社主任技師 19,999.50 ㎡ 建築面積 7,483.95 ㎡ 延床面積 10,524.08 ㎡ 建ぺい率 37.43%(許容 200%) 容積率 51.01%(許容 60%) 構造規模 RC 造 地上 2 階 最高高さ 12.62m 軒高 12.55m 階高 4.5m 天井高さ 2.6m 主なスパン 6 m×6 m 道路幅員 16.0m 駐車台数 203 台 1982 年 生 ま れ。 2007 年 京 都 工 芸 繊 維大学大学院修了、同年東畑建築事 務所入社。現在、同社技師 昇降機 寝台用 15 人乗×2 基、乗用 15 人乗×1 基、人荷 用 15 人乗×1 基 [主な外部仕上げ] 屋根 RC 造外断熱工法、RC 造+金属屋根葺き 外壁 タイル 外構 透水性アスファルト舗装 建具 アルミサッシ 撮影/㈱リフレクト 地域地区 都市計画区域内、市街化調整区域 診療科目 中牟田 昌慶…… なかむた まさよし ートによるセントラル給湯方式 排水/浄化槽 防災設備 消火/スプリンクラー設備 排煙/自然排煙 [病棟概要] 全8科 整形外科、小児科、リハビリテーション科、精神科、泌尿 84 [設備概要] 設計・監理 担当/総括:今野直史 建築:寺尾達也、柱 健太郎 左上/ ラウンジ 受付に隣接したラウンジ 左下/外来待合 1 「川」をモチーフにした 外来待合 右上/外来廊下 地域 の 自然・歴史をモチーフにしたホスピタルアート 右下/施設内学級 施設内学級 洗面コーナー 器科、内科、耳鼻いんこう科、歯科 病棟構成 病床数:全 140 床 医療型障害児入所施設 肢体不自由児:1 床 3 室、2 床 1 室、4 床 10 室、母子入園 1 床 5 室 合計 50 床 重症心身障害児(者):1 床 6 室、2 床 6 室、4 床 18 室 合計 90 床 1 床当延床面積 75.2 ㎡ 1 床当病棟基準階面積 26.5 ㎡ 協力会社 型 枠 工 型 枠 工 鉄 筋 工 金 属 工 ア ル ミ 製 建 具 工 内 装 仕 上 工 事 事 内 内 塗 サ 事 事 事 事 装 イ 仕 装 装 上 工 工 工 ン 工 事 事 事 事 協 和 工 務 店 海 津 建 設 橋 本 建 設 沢 野 商 会 ア ル ミ 三 協 新 生 トータルインテリアフナハシ や 間 仕 切 佐 藤 興 業 エ バ 85
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