平成 28 年 10 月 11 日 平成 28 年度 後期始業式 東京都立総合芸術高等学校長 市川 治郎 世界へ羽ばたく心構え 後期の始業式に当たり、一言お話しします。 本校の教育目標は、『音楽・美術・舞台表現等の芸術に関する専門教育を通して、我が国の芸 術文化を支える人材を育成し、国内外での芸術文化活動により社会貢献できる心豊かな人間の育 成を図る。』と定めており、生徒の皆さんが本校で学んだ基礎的な力を生かし、将来は国際社会 に向けて果敢に挑戦して行くことに期待を込めています。 前期の終業式では、「学校で芸術を学ぶ」ということの意味を考えてみましたが、学校教育の 場における様々な規制を、逆に学習エネルギー圧縮の原動力にして、生徒の皆さんの活気ある学 習活動につなげてもらいたい、という願いは伝わったでしょうか。 さて、かつて我が国が、諸外国に向けて国を開いた明治維新の頃、その原動力となって世界に 立ち向かった薩摩の若者たちは、郷中教育という厳しい集団教育の中で鍛えられたといわれます。 彼らには、 『負けない。嘘をつかない。弱いものをいじめない。』という教訓がありました。 とても古い時代のことではありますが、この教訓は現代にも十分通用するものです。 世界に立ち向かおうとする本校の生徒の皆さんは、芸術の分野においては、決して他者に負け てはなりません。そのためには、本校での限られた時間と空間の中で、あらゆる学習の場面にお いて、最大限に努力する必要があります。 また人間性においては、嘘をつかない、弱いものをいじめない、という行動が大切です。そし て、仲間と力を合わせて団結することは、本校で学ぶ意義でもあります。 さあ、これから3年生にとっては、進路獲得のための長く苦しい戦いが続きます。 また、2年生や1年生も、1年間の学習の成果をまとめ上げて行く真剣勝負が連続します。 どうか心身の健康に十分に気を付け、全校生徒と教職員が一丸となって互いに助け合い、協力 し合って豊かな実りを結びましょう。そして、世界へ向けて大きく羽ばたく心構えを身に付けま しょう。 生徒の皆さん方のご活躍に期待しています。
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