Page 1 法政理論第38巻第1号 (2005年) 93 介護保険報酬債権の担保

法 政 理 論 第 3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年 ) 9 3
介護保険報酬債権の担保化に関する一考察
四
1
護保 険制 度 は
市 場+
届 齢 者福祉 政 策 を 措 置 か ら 契約 へ と 転換 し
、
が形 成 さ れ た
わ が 国 が 超 高齢化社 会 を迎 え て
。
介護市場 は 成長 分 療の
お け る 資金調 達 シ
した
。
えば
、
つ
一
ある と
テ ム を 形成 し
、
い
え
い
2
また
。
羊の
、
つ
の
ト し た介
こ こに
「 介護
「 介護保 険制 劇事 介護分 野 に
、
、
多く の 民 間企 業 や N
P O
の
参入 を促進
開 拓 や 雇 用 創 出 に 大 き な 貢献 を 果 た し
よ う な 介護 分 野 に お
ー
、
ー
る こ と に鑑 み れ ば
雇 用 で み る と 介護分 野 は1 3 5 万 人 の 規模 に 拡 大 し て
介護 サ
て
い
ー
い
る+
例
、
と言わ れ
ビ ス を 提倶 す る 事
大 き な 市場 を 形 成 し う る も の
で
ある と い え よ
,
。
他方 で
企 業等 が 資 金 調 達 を 行 う 場 合
、
て は 担保供与 が 前提 と な る の で
は 企 業等 が 有す る 資産 の
と
で
こ れ に よ り 新 た な市場 の
る
い
ス
業者 が 行う 資 金 調 達 も
い
喜
1
年 に 公 布 さ れ た 介護保 険 法 に 基 づ き2 00 0 年 4 月 に ス タ
1 99 7
う
有
谷
は じめ に
.
て
ッ
い
える
、
円滑 な 資 金 調 達 を 行う に あ た
担 保化 が 有 効 に 行 わ れ る
こ
と が必
っ
て
要不 可 欠 で あ る
。
そ こ で 本稿 は
1
あ l)
従 前 の 間接 金 融 に よ る 方法 にお
、
なお
、
、
介護市場 に お
い
て
介護 サ
ビ ス を 提供 す る 事業者 が 有 す
い
て
施行 後 5 年 を め ど に し て
こ とと されて
い
る
介護 保 険法 は 同 法附則 2 粂 に お
般 に 関す る 検 討 が 加え ら れ る
ー
。
見直 しの 方向 に
つ い
、
その全
て は
、
稲
森公 募 「 介 護保 険制度見 直 し の 方 向+ ジ ュ リ ス ト1 2 8 2 号 ( 2 0 0 5 年) 83 頁以下 及
び 同論文 に 掲 載 さ れ て
2
い
る 参考文 献を 参照 。
社 会保 険審議 会 介護部会 「 介護保 険 の 見 直 し に 関す る 意見+ ( 20 04 年)
3 頁
。
94
介護 保 険 報 酬 債 権 の 担 保 化 に 関 す る
る 資産 の
一
保価 値 に つ
一
考 察 ( 四 ッ 谷)
部 で あ る 介護保険報 酬 債権 に 着 目 し3
い て
考察 を 加 え る も の
検討 の 順 序 と し て は
約 の 構造 に つ
、
第
一
で
ある
担保化 の 可 能性及 び 担
、
。
に 介護 報酬 債権 の 発 生 原 因 で あ る 介護 保 険契
介護保険 制 度 の 枠組 み も 含 め て 概 観 し た 上 で ( 2 )
い て
護保 険報 酬 を 集合債権 と し て 担保化す る た め の 枠組み に つ
に従
っ
て 介護保 険報 酬 を 担保化 した 場合 の
か ら の 抗弁対抗 を 含 む 担保価 値把 撞 に つ
2
い て
対抗要 件具備方法
い て
、
述べ
介
、
これ
、
第 三 債務者
検討 を 加 え る ( 3 )
。
介 護保 険 契約 の 構 造
.
介 護保 険契約 は 介護 保 険法 に 基 づ
とお
い
締結 さ れ る 契約 で あ る が
て
周知甲
、
り介護保 険 制 度自体 も 介 護保険契約 も と も に 仕組 み が 若干複 雑 で あ る
ここで は
、
介護保 険制 度 の 枠組 み に つ
険報酬 債権 の 担 保 化 を検討対 象 と し て
い て 概 観す る
る こ とと
い
と とも に 本稿 が 介護保
関係 で 関 連す る 部分
の
。
、
す な わち 介護保 険契約 の 発 生 根拠 及 び 介護保 険報酬 債権 の 回 収方法 を 中心
に 介 護 保険契 約 の 構造 に つ
2
る こ とと す る
。
介 護保 険制度 の 枠組 み
1
-
い て述 べ
介護保険 の 保 険者 は 市 町 村 及 び 特 別 区 で あ り ( 介保 3 条) ( 以 下
断ら
か
、
限 り 「 市 町 村+
に は 特 別 区 も 含 む)
、
。
以 下 こ れ を 「 第 1 号被
事業者等 が 取得す る 報酬 債権 は 介護保 険報酬 債権 に 限定 さ れ る も の
介 護保 険 の 適用 を 受 けな
が
の
、
これに
分析
い て
つ
。
介護 サ
の 介護サ
能力 を 超 え る
は筆者 の
象と は し な い
は 個別
い
-
。
ー
ー
特に
被 保 険者 は 「 市 町 村 の・ 区嘘
内 に 住所 を 有す る65 歳 以 上 の 者+ ( 介保 9 条 1 号
3
、
で はなく
ビス
契約 に 基 づ く 介護報酬 債権も 含 ま れ る
ビス
契約 の 分析 を 必要 と す る こ と か ら
した が
っ
て
、
この
部分
に
関 し て は 本稿
、
そ
の 検討対
、
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
95
保 険者+ と い う) 及 び 「 市 町 村 の 区域 内 に 住所 を 有す る4 0 歳 以 上6 4 歳未満
の
医療保険加入 者( 介保 9 条 2 号
で
ある
険者 を 大き く 2 種類 に わ け
べ
れば
介護 保 険 法 は 「 加齢 に 伴
、
とな
起 因す る 疾 病等 に よ り 要介護 状 態+
4
が
ビ ス 及 び福祉 サ
ー
ー
介護 状 態 と な
つ い
っ
た理由に
つ い
あ る 身体 上 又 は 精 神 上
疾病 で あ
たもの で
て
っ
て
「
これ
第 2 号被保 険者 に つ
、
障害 が
の
あ る 場合 に 限 っ
て
加齢 に 伴
、
、
。
こ の こ とか
条 参照
4
介保
5
介 護 保 険 法施行 例
6
介 保 7 粂 3 項 参照
い て
は
因に つ
1
ー
なお
。
っ
たからと
て いる
、
ー
て
っ
生じ
い
6
。
い っ
つ
まり
て
無条件 に 介護保 険法
、
第 2 号被 保険
。
っ
て 必 要と さ れ る サ
ビス の
ー
介護 保 険法 及 び 厚 生 労働省令 は 「 要介護 状
。
疾病 が 特 定 疾病 と し て 列 挙 さ れ て
の
第 2 号被保 険者
、
ズ を 明確 化 し て 給 付 を 競
制 限 は 説明 が
保 険 法改正 に お い
っ
ら
条 に1 5 種 類
2
『高齢 者 法』 ( 有斐 閣
と どま
て は要
い
。
「 介護 ニ
い て の
介護 保 険 法 に
生 ずる 心 身 の 変化 に 起 因す
る
い
実際 問題 と し て 要介護者 の 情 況 に よ
内 容 は 異な る
て
つ い
「 特 定疾 病+) 5 に よ
わゆる
い
に 基 づ く介護給付 が 受 け ら れ る わ け で は な
また
と を目的と して い
「 要介護者+ と し て 介護保険法 に 基 づ く 介護 サ
は 実際 に 介護 が 必 要 に な
い て
必要 な 保
、
て は 要介護状態 の 原 因 で
い
て
っ
う仕 組 み を 採 用 し て
い
。
ら の 者が そ
第 1 号被保 険者 に つ
、
る
掛酌す る こ と なく 「 要介護者+ と し て サ
政令 で定め る も の (
ビ ス を 提供す る と
者に つ
て
い
ビス
ー
生 ず る 心 身 の 変化 に
こ
た場合 す べ て に
っ
ビ ス を 提供 す る の で は な く
ビ ス を 提供す る の に 対 し
ー
た者に
っ
て
ビ ス に 係 る 給付 を 行う+
ー
被保険者 が要介護状態 に な
、
基 づ き 介護 サ
る
っ
有す る 能力 に 応 じ自 立 し た 日 常 生 活 を 営 む こ と が で き る よ う
健 医療 サ
る
保 険サ
、
給付 に つ き 第 1 号被保 険者 と 第 2 号被 保 険者 の 扱 い を 異 に し て
よ り 詳細 に 述
の
いう
。
こ の よ う に 介護保険者 は 被保
の
)
以 下 こ れ を「 第 2 号被保 険者+ と
。
・
で
20 2
きな
年)
い
+
1 28
て は 特定疾 病 の
と
頁:)
。
-
る
。
に 対す る こ の よ う な 取 り扱 い に
す る と い う観点 か ら は
批判 が ある ( 山 口浩
の
い
しか し こ の
範囲 を 拡 大す る
点に つ
一
い て
、
年齢 や 原
、
郎
つ
-
小 島 晴洋
今般 の 介護
こ と の み が 検 討 さ れ■て い る に
介 護保 険報 酬 債権 の 担 保化 に 関 す る
96
態+ を 5 段階 に 分け て 定 め る と と も に
一
考察 (
「 要介護状態 と は 認 め ち れ な い が
、
社会的支援 を 要す る 状 態+ を 「 要支援 状 態+ と し
び 要支援状態 に あ る 者 ( 以 下 「 要介護者等+
∵ ビ ス を 捷僕す る
つ
まり
険者 は
、
い
そ の よ う な 状態 に 至
る 場合 に 限
要介護状 態あ る
、
っ
提供 を 受 け る
介護保 険 サ
て
と す る)
に対 して
介護保 険サ
は 要支援 状 態 に あ る と 判断 さ れ た 第 1
た 理 由 を 問う こ と な く
っ
介 護保 険法 が 考 え る) 介 護 サ
被保 険者 は
要介護状 態 に あ る 者 及
、
。
要介護 状 態あ る
、
四 ッ 谷)
ビス
ー
い
の
提 庚を受 ける
は 要 支援状態 と な
っ
。
_
、
号 被保
各状態 に 見合う( と
こ
れ に射 し ・
、
第2 号
た 理 由 が 特定疾痛 で あ
各 状 態 に 見合う ( と 介護保 険法 が 考ネる) 介 護 サ
ー
ビス
の
。
ビス
ー
峠
,
「 要介護 者 を 対 象 と す る 『介護給付』
要 支援 者
、
を 対象 と す る 『予 防給付』及 び 要介護状 態 の 軽減 も し く は 悪 化 の 防 止 又 は
要 介護 状 態 と な る こ と の 予 防 に 資す る 保 険給付 と し て 各市 町 村 が 条例 で 定
める
『特別給付』+
『在 宅 サ
の 三 種類 で
ビ ス』 と
ー
F 施設 サ
あり
ー
用 者 が 要介護者 で あ る 場 合 に は
きる が
、
態 にな
で
、
っ
「 給付 を そ の 内容 高 か ら み た 場合
この 二
、
つ
利 用 者 が 要 支援者 で あ る 場 合 に は
ビ ス の 給 付 に 限 定 さ れ る+
ただ
、
ビ ス』 の 二
共 同 生 活介革 ( 痴呆症 老 人 対象 の
ー
7
グル
ー
種類 に 大 別 す る
の い
、
プホ
ず れか を 選択 す る
施設 サ
ー
こ とが でき
ー
、
利
、
こと が で
ビ ス 及 び 痴呆 対 応 型
ム の 利 用)
を除く
、
在宅 サ
8
0
注意 を 要す る の は 被保 険者 が 現実 に 要介護状態 あ る い は 要支援状
た か らと
い
っ
て
自動 的 に 介護保 険法 に 基 づ く 介護 サ
きる わけで は な い と い う 点で あ る
「 要支援状態+ に つ
い て 保 険者 の
介護認定手続+ と 呼 ば れ て
要 介護認 定 は
、
い
。
ビ ス を 受給
ー
被保険者 は 「 要介護状態+ あ る
認定 を 受 け な け れ ばな らな い
るも の で ある
。
い
は
こ れ が「
要
。
介保14 条 以下 の 規定 に 基 づ き 保 険者 で あ る 市 町村等 に 設
7
新 井誠 「 介護保 険契約 と 成 年後見+ 自由 と 正 義5 1 巻 6 号 ( 2 00 0 年) 2 3 頁
8
新井
・
前掲 ( 注 7 ) 2 4 頁
。
。
、
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
置 され た 「 認定審査会+
は
が行う
この
。
認定審査 会 に よ る 審査手続 に 関 し て
各都 道 府県 が 設 置 す る 福 祉 事務所 ( 社会福祉法 ( 昭 和 二 十六 年法律第
、
四十 五 号)
に 定 め る 福祉 に 関 す る
的 事項 に つ
い
る
97
事 務 所 を い う ) 又 は 保健所 に よ る 技 術
。
他市 町 村 に 対す る 必要 な 援 助 を 行う こ と が で き
て の 協力 そ の
。
また
つ い
要介護認定専 の 事務 を 行 う た め の 介琴認定審 査 会 ( 介保14 条)
、
て
複数 の 市 町 村 で 共 同 設 置 す る か ( 自治2 5 2 条 の 7 )
、
県 に 委 託す る ( 同2 5 2 条 の 14
会の 事務の み に つ
きる
査 会 が 行う が
が 行う と
こ
広域 連 合 ま た は
ての
らめ場 合 に は
これ
。
い
介保3 8 条)
、
とができる
ま た は 都 道府
、
また
。
要 介護 認 定等 の 決 定 ( 行 政 処 分) 自体 は 保 険者 た る 市 町 村
、
い う 仕組み と な
て
っ
る9
い
村 に 申請 を しな け れ ば な ら な
。
申請 書 に 保険証 を 添付 し て 市 町
、
( 介保27 条)
い
申請 を 受 け た 保 険者 は
この
。
10
訪 問調 査員 を 被 保 険者 の 自 宅 な ど に 派遣 し て 面 接 調 査 を 行
調 査 結果 に 基 づ
い
定審 査 会 に よ
っ
小島
前 掲 ( 注6 )
10
介護保 険法2 7 条 2 項 は
をして
13 1
頁
い
、
定さ れな い
る
二‥
、
前 項 の 申請が あ
に 面接 さ せ
、
ここに
い て、
一
か
い
部修 正 の う
、
介護 認
実際 に 介護 あ る
、
っ
+ と規定 し
-
た とき は
、
、
当該 職員
同項 後段 に お
ことが で
い て
き る+
う 「 訪 問調査 員+ は 保 険者 で あ る 市 町村 の 職員
い
限
に
。
長谷 憲 明 『介 護保 険制度 入 門J ( 海 谷 出 版
こ の 場合 の
こ の よう に
。
当 該調査 を 指定 居宅 介護支援 事業者 等 に 委 託 す る
るか ら
面接
。
「 市 町村 は
、
当該 申請 に 係 る 被保 険者
、
「 市 町村 は
と して
・
て は
っ
、
て 二 次判定 が 行 わ れ+
山口
場合 に よ
、
調査 票 は マ
国 が 開発 し た
コ
ー
ン
クシ
ピ
ュ
ー
ー
2 0 04
。
ト 方式 で あ り
タ ソ フ トを使
年)
120
「 保 険者 は
、
っ
て+
一
頁
、
。
同書
、
次 判定) \
一
②特 記 事 項 3 : 主 治 医意 見 書 をも と に
、
9
-
この
、
②特 記 事項③ 主 治 医意 見書 の 間 に 矛 盾 が な
、
次判定
一
い
要支援 認 定+ を 行 い (
・
も し矛 盾 が あ れ ば 再調査 な ど し て
え+ 確定 し た 「
11
「 要介護
て 機 械的 に
「 ① 調査票 ( 基 本 調 査)
、
こ とも で
審 査 や 判 定 の 業務 は こ れ ら の 方式 に よ る 認 定審
、
要介護度 の 認 定 を 希 望 す る 被 保 険者 は
確認 し
認 定 審査
、
部事務組合 を 設 置 す る
一
に
によ れば
、
こ の 調 査票 に 基 づ
次判定 に お け る 要介護
・
介 護 保 険 報 酬 債 権 の 担 保イヒに 関 す る
98
は 支援 が 必 要と な
い
っ
た 時点
受給権 を 取得 し
、
定 しう る
この
。
市 町 村特 別 給付 と は
な
て い
で は
い
サ
ー
ビス を
、
-
る と想 定す る サ
い
て
ー
ビス
ビ ス 内 容+
ー
とが
.
ある
で
14
。
「 介護保 険法 が 想定す る サ
い
致 し卑.・
一
点 を 補う こ と を も想 定 し て 介護保 険法 が 認 め で
ー
ビ ス と して
は 要支援 認 定 を 受 け た 与 と に よ
護保険法4 0 条 の 規定 に よ れ ば
支給②特 例 居 宅 介護 サ
っ
で
定 め られ
ある
ー
ス
ビス
ー
費 の 支給
、
ー
ビス
介保2 7 条1 1 項
。
とか ら
場合
、
ー
ビス
ビス
ー
費
計 画 費 の 支給⑥特例 居 宅
で あり
、
ビ
れ ら は 要介護者 に
こ
、
⊥
。
こ の よ う に 介 護 保 険法 が 認 定 の 効力 に
遡及 効 を 認 め
て い る土
要 介護認 定の 申請 と 同時並 行 的 に 事 業者 と の 間 で 介護契約 を 締結 し た
申請 時 か ら 認 定ま で の 間 に 生 じ る 介護 報酬 に つ
、
介
。
ビス
ー
費 の 支給⑧ 特例 施 設 介護 サ
費 の 支給
要 支援認 定 を 行う ( 同書 同 頁 参 照)
13
。
費 の 支給 ③居 宅 介護福 祉用 具 購 入 費 の 支給
ビス
費 の 支給⑦施 設 介 護 サ
⑨ 高額介護 サ
15
て 要介護者 及
介護保 険給付 と は † ① 居 宅 介護 サ
、
④居 宅 介護住 宅 改修費 の 支給 ⑤居 宅 介護 サ
介護 サ
て
と 介護保 険法 が
内容+
び 要支援者 が 受 け る 介護給付 と は 具 体的 に ど の よ う な も の で あ ろ う か
の
っ
ビ ス・を 受ぬ
ー
〔各市 町 村 が〕 独自 に 追 加 的 に 行う も の+
要介護 認 定 あ る
、
っ
「 市 町 村特 別 給付+
るの が
い
た 日 に遡
っ
被保険者 は 介護保 険法 に も と づ く 介護保 険サ
、
「 各自 が 実際 に 必要 と す る サ
「 各自 の 要 介護 度 に 見 合
い 場 合 も想
そ の 申請 の あ
,
各自 の 要介護度 に 対 応 す る 介護 サ
、
た だ し.
。
効力 は
。
以 上 に 述 べ た 手続 を 経 て
する
ツ 谷)
13
そ の 効力 を生 ず る
ビス の
考察 (周
認定 の 申請時点 及 び 要介 護認 定 の 時点 の 間
、
に は 時 間差 が生 じる が 要介護認定 の
ー
一
全 額負 担 し た 後
、
は 利用 者 が
い て
い
っ
たん
費 用 の 9 割を保 険 者 が 当 該被 保 険者 に 対 し て 償 還 払 い す る と
い う制度が 必 要 に なる 。
14
介保6 2 条 参 照
15
庚 瀬 真 理 子 「 介護保 険 給 付 の 実 態 と 課 題+ 日 本社 会保 障法学 会編 『講座社 会
。
保 障 法第 4 巻』( 法律 文化社
よ れば
体
る
、
の4 2 %
.
。
・
20 0 1
市 町村特 別給 付 を 行 っ
に す ぎず
、
実施 し て
年)
1 70
頁
。
て い る 市 町村 の
い る 保 険者
なお
、
長谷
・
前掲書 ( 注1 2). に
割合 は 同書刊 行時点 で 保 険者 全
は 非常 に 少 な
い
と
いうの
が現 状 で あ
一
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
村 し て 給付 さ れ る も の
ある
で
ま た 介護 保険法5 2 条 の 規定 に よ れ ば
。
援 者 に 対 し て 給付 さ れ る 「 予 防給付+ は
特 例 居 宅 支援 サ
ー
費 の 支給⑦高額居 宅 支援 サ
ー
①居 宅 支援 サ
ビス
ー
ー
ビス
費 の 支給 で あ る
い
ー
ビス
現 物給付 を行う こ と が 定 め ら れ て
の
ビ ス に 関する
は 介護保険施設 が 要介護 者 に 対 し て
ビ ス の 対価 で あ る 介護 サ
ビス
ー
費の
険者 か ら指定介護事業者 あ る
は 当該被保 険者 に 対 し て
い
保険者自身奉 る
っ
っ
て いる
指定介護事業者 あ る
い
は 介護
、
ー
ビス の
介護 サ
こ の よ う に・
、
介護保 険契約 に 基 づ
ー
、
指定 介護事業者 あ
ビ ス を 提供 し
、
こ の
サ
ー
割 を 要介護者 が 負担 し残り の 9 割 が
1
い う仕 組 み
へ
の
とな
てお り 保
っ
、
支払 が 行 わ れ た 場合 に
たもの とみなさ れ る
同4 8 条 5 項 及 び 同 条 6 項)
しか し
。
提供 を行
は 介護保 険施 設
支給 が あ
る
い
は 保険
保 険者 か ら 指定事業者 に対■し て 支払われ る と
、
ビス
い
実態 を み て み る と
は な く 介 護保 険法 に 基 づ く 指定 を 受 け た
同 条7 項
ー
。
保険施 設 と 要 介護者等 と の 間 で 介護保 険契約 を 締結 し
る
費 の 支給 ②
ビス
費 の 支給 ⑥特 例 居 宅 支援 サ
者 が 直接 運 営す る 施 設 が 要介護者等 に 対 し て サ
の で
ー
保険者 は 要 介護 認 定 を 受 け た 被保 険者す な わ ち 要介護者
、
等 に対 し て 介護サ
例 え ば居 宅 サ
、
要支
、
費 の 支給 ③居 宅 支援福祉 用 具購 入 費 の 支給④居 宅 支
ビス
援住 宅 改修 費 の 支給 ⑤居 宅 支援 サ
介護保険法 上
99
( 介保4 1 条 6 項
、
。
い
て
指定事業者 か ら サ
ー
ビス
_
の提
供を
受 け た 要介護者等 に 対 し て 発 生 す る 報 酬 請求権 の 受領方法 は 他 の 契約 に 比
して
特殊 で あ る
割 が 支払 わ れ る と い う 仕 組 み は
て 報酬 の 9
が 16
、
保 険者 か ら 指定介護事 業者 あ る
。
つ
で
次に
つ い
16
は 介護 保 険施設 に 対 し
般 に 代 麺 受領 と さ れ て
こ こ で 受領 す る 金 銭 は 介護保 険報 酬 が 担 保 化 さ れ た 場 合 の
債権 の 主 要 部 分 で あ る
一
一
い
ある
、
よ
。
っ
て
、
こ と とか
こ
の
介護 保険 契約 の
て ここで
新井
・
述
べ
る
一
点に つ
23
る
担保 自 的
本稿 に お け る 重 要 な 検討 課 題 の う ち の
、
い
て は別 に 論 ずる こ と とす る 。
方当事者 で あ る 指定事業者 及 び 介護保険施 設 に
。
前掲 ( 注 7 )
ら
い
頁
。
10 0
介 護 保 険報 酬 債 権 の 担 保 化 に 関 す る
介護保険法制度 の 特徴 の
点で
して
と して
つ
一
る こ と+
い
挙 げら れ て
ゞ
7う
保 険契約 が 締結 され る の
ビス
ー
17
るが
い
で はなく
考察 ( 四
「 多様 な
、
民 間営利団体 を 含 む 多 元 的 な サ
、
一
ニ
ー
ズ に 対応す る と い う
供 給 団体 の 参 入 を積極的 に促
完 全 な 自由 競争市場 に お い
、
既 に述 べ たとお り
、
ッ 谷)
介護保 険法 に 基 づ く指定 を 受け な け れ ば な ら な い
の
、
サ
ビス
ー
が原 則で ある
事 業者指定 に 関 し て は 介護保 険法70 条 以 下 が 規定 し 七 おり
上
、
指 定店 宅 サ
祉 施設
ー
ビス
事 業者
介護老 人 保健施 設
・
・
・
指定居 宅 介 護支援事 業 者
、
各分琴 毎 に 介護保険法及 び 厚 生 労働省令 が 定 め て
護老 人 福祉施 設 に は 『指定』
に基 づ
行 わ れ る+ 18
いて
。
保 険法 以 外 の 法律 に 基 づ
受 ける た め に
、
の
制度 は な.く
なぜなら
い
て
。
介護保険法
指定介護 老 人福
・
「 法人格 を有 して い る
、
、
い
る
。
い
こ と+
た だし
、
法 人 格 を付 与 さ れ る か あ る
事業者 が 介護保 険 制 度 に・と
っ
て
い
、
.
的確 で あ る か否 か に つ
指定事 業者 の み が 介革保 険サ
。
規定 を お く
満 た して は
ある
合
、
。
。
介護保 険法古
j:
い
こ
れらの サ
な
い
ー
ビ ス を 提供す る 者 で は な
ー
「 基 準 該当居 宅 サ
、
ー
い
て
介護
ビ ス+
い
ある
ことに
( 介 保4 1
に 関 して
ビ ス を 行う事業者 は 事業者指定 の た め の 要件 を
が 介護保 険法 が 定 め る
被保 険者 が
「介
て 介轟保険
条 1 項 2 号) 及 び 「 基 準 該当居 宅 介 護支援+ ( 同4 7 条 1 項 2. 号)
で
、
て 的確 で あ る か 否 か を 再度 審査す る 必要 が生 じな い か ら で
注意 す る 必 要 が あ る
の ほ
は 開 設 の 許可 を
老 人 福祉施 設 は 開設 許可 自体 が 介護保険法 に 基 づ く た め に 改 め
なお
。
介護老 人 福祉施 設 以 外 の 事 業者 は 介護
■
っ
る
開 設 の 許 可 自体 が 介護保 険法
、
介護保険法 が 指定 基 準 と し て 別 に 要件 を 定 め る 必 要 が あ る の に 対 し
制度 に と
介護
提供者 は
指定介護療養 型 医療施 設 に 分類 さ れ て
事業者 が 指定 を 受け る た め の 要件 は
か
、
て
一
こ の よ う な 事業 者 と の
定 の 基準 を満 た し て
い
る
事業者
間 で 介護保険契約 を 締結 し た 場
保険者 に よ る 介護保 険報 酬 の 支払 の 仕組 み は 指定事 業者 の 場合 と は裏
干異 な る
。
17
鹿瀬
18
山口
・
-
前 掲 ( 注1 5)
小島
・
前掲書 ( 注 6 )
14 1
頁
。
。
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 (2
前 述 し た と おり
0 5
年)
101
指定事業者 と の 間 の 介護保険契約 に 関 し て は 保険者 の
、
負担分 ( す な わ ち 介護保険報酬額 の 9 割) が 保険者 か ら 指定事 業者 に 対 し
て 支払 わ れ る 旨 が 規定 さ れ る と とも に
険者 に 対 し て 支給 が あ
基 準該当居 宅 サ
っ
この
、
支払 が あ っ た 場 合 に は 当該保
た も の と み な さ れ る 旨 が 規定 さ れ て
い
る
ビ ス 及 び 基 準該当 居 宅 介護支援 を 行う事業者 に
ー
「 市 町 村 が 事業者 と 個別 に 『代 理 受領契約j
を結 び
の
に対 し
つ い
ては
同 時 に 被保 険者 が 事
、
業者 に 対 し代 理 受領 に 関す る 委任 状 ( 代 理 受 領分 支給申請書) を 提 出 す る
な ど の 方法 に よ り+ 介護 サ
に 対 し て 支払 わ れ る と
つ
ま り被 保 険者
の側
い
ー
ビス
費 が 結局保 険者 で あ る 市 町 村 か ら 事業者
19
う仕組 み と な っ て い る
からみれば
い
、
。
ず れ の 事業 者 と の 間 の 契約 で あ っ て
も 保 険者 の 負担 分 が 事業者 に 対 し て 直接支払 わ れ 被保険者 は サ
時 に 介護保険報 酬 の
1
割 を 支払 え ば 足 り る が
よ う な 仕 組 み が 介護保険法 に よ
宅サ
-
い
ると
い
える
。
、
介護保 険契約 に つ
い て
述べ る
。
介護 保 険法 は
定め て
い
る
「 施設 サ
指導
。
い
が 実現 し て
る の に対 し
、
基 準 該当 居
事実 上 の 運 用 に よ
、
っ
て
同 法 に 基 づ く 要介護者等 に 対 す る 給付内容 を40 条 以 下 に
、
こ のうち
訪 問 入 浴介護
・
適 所介護
・
活介護
・
・
、
サ
ー
ビス
給付 に 関 す る も の は 「 居 宅 サ
に 分 類す る こ と が で き
ビ ス+
ー
条 4 項 1 号)
19
規定 さ れ て
受給
介護保 険契約
2
こ こでは
介護
て
ビス
指定事業者 の 場 合 に は こ の
ビ ス 及 び 基 準該当居 宅 介護支援 の 場 合 に は
ー
こ の よ う な 仕組 み
2
っ
、
ー
・
訪 問 看護
適 所リ
・
ハ
・
ビリ テ
短期 入 所生 活介護
訪 問リ
ハ
シ
ン
ー
・
ョ
-
小島
・
前掲 書 ( 注 6 )
1 73
ビリ テ
・
シ
ー
頁
。
、
ー
ョ ン∴
ビ ス+
同 項 2 号)
・
と
は 訪問
居 宅 療養管理
福 祉用 具 貸与 ( 以上
短 期 入 所 療養介護
特定施設 入 所者 生 活介護 ( 以上
山口
さら に 「 居宅サ
、
ビ ス+
ー
、
介保41
痴呆対 応 型 共 同 生
の1 2
種類 に 分類す る
、
、
介 護 保 険 報 酬 債権 の 担 保 化 に 関 す る
10 2
とがで き
こ
行 わ れる サ
れ るサ
また
ー
、
他方施 設 サ
、
ビス
ー
ビス
、
これらの
タ ル)
ビス
ー
ビス の
指定介護療養施 設 に よ り行 わ
・
こ とが で
き る( 介保4 8 条 1 項各号 参 照) 2 0
提僕 に 限 定 さ れ ず
タ ル も こ れ に含ま れ る
ビス
ー
、
施 設サ
に分 類す る こ と が で き る
さら に
本的 に 継 病的 契約 で あ る と い え
福祉 目 的 の 改築及
、
役務提供 型 ( 福祉 目
、
と 動 産賃 貸 借 型
(福祉用具
レン
I
福 祉 目 的e) 改築 以 外 の 契約 は 基
、
ま た 施 設 入 所 を 伴う サ
、
。
。
ビ ス)
ー
。
四 ッ 谷)
指定介護老 人 福祉 施設 に よ り
、
契約 を 性 質論 と い う視点 か ら 大 別 す る と
居宅サ
、
ー
て は
つ い
介護 保 険施 設 サ
介護保険給付 は サ
ン
ビス に
種類 に 分 類す る
の 3
び 福祉 用 具 の レ
的 の 改築
・
.
ー
考察 (
一
ー
ビス に
つ い
て は
「 建物賃貸借 契 約 や ホ テ ル 滞在 契 約 と 同様 の 施 設 使 用 ( 入 所) 契 約 と 個 別
介護 サ
の
ビス
ー
供給契約 と の 複合体 で あ+ る と. 指摘 さ れ て
介護保険 制 度 の 枕 略部分 で 述
介護事業者
、
介護保険施設 な
い
たと おり
べ
か
つ
と
い
う)
介護保 険契約 は 私 人 間 の 契約 で あ る と い え
、
る
ー
、
されるサ
ー
ビス
に 該当す る と
20
。
両当
い
て
要 介護 者等 の 要 介護度 に よ
っ
て 提供
て は 厚 生 省令3 7
い
える が
号 第8 号 に よ
い
る
。
また
、
、
っ
こ れ に加え て
て
介護
「 重 要事項 説明
日 弁 連 を は じめ と す る 関 係 諸機 関 が 介護保険契約 の「
契 約書+ を 作 成 し て
い
る が
、
両 当事者 が- 「
モ
デル
契約書+
モ
に 従 う義務
指定介護老人 福祉 施設 及 び 介護療養型 医療施 設 に 対 す る 「 指定+ は 都 道 府県
知 事 が 行 う ( 介保4 8 条 1 項 1 項 及 び 3 号参 照)
21
い
を 事 業者 か ら 契約 の 相手方 で あ る 要 介護者等 に 対 し て 交付す る こ とと
されて
デル
っ
つ
づ
内容等 は あ る 程 度 確定す る と
保 険契約締 結 に 当 た
書+
、
。
民 法 の 適用 対象 で あ り
実際 に 事業者等 と 要 介護者等 と が 締 結す る 介護保 険契約 に 基
もち ろ ん
。
と 要介護者等 で あ る
え る こ と か ら 介護 保 険 契約 は 消費者契約法 の 適 用 対 象 で も あ る
。
1
ビ ス 及 び 基 準該当居
事業者 は い ず れ も 消 費考契 約法 2 条 に い う 「 事業者+
事者 は と も に 債 務 を 負 う
2
介護保険契約 の 当事者 は 指定
し は 基 準該当居 宅サ
宅 支援 を 行う事業者 ( 以 下 「 事業者等+
まり
、
い
清水 幸 雄 「 介護保 険 契 約 と 当 事者 能力
法学研 究 7 巻 1 号 ( 2 0 0 0 年)
9
頁
。
-
。
介 護保 険 契約 の 当 事 者 は 誰 か+ 清 和
、
1 03 ■
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 20 0 5 年)
はな
い
。
他方 で 介護保 険契約 締結 の 実 際 に つ
い
て
考え て み る と
要介護者等あ る
、
(代 理 権 な ど の 法的根拠 の 有無 を問 わ ず) 家族 と 事業者 と が 契約内容
い
は
の
詳細 に つ
い
て
個 別 具 体由 に 交 渉 を 行 っ
て
決す る と い う こ と は 考 え に く く
他 の 消費者契約 と 同様 に 事業者 側 が 作 成 し た 契約書式 あ る
は釣 款 に 利 用
い
者 で あ る 要 介護者等 が 同 意す る 方 式 が 採用 さ れ る で あ ろ う し
は 原 則 的 に 契 約内容 の
、
この
意味で
決定 に 関す る 主 導権 は 事業者側 に あ る と い え る
重 要事項 説 明 書 の 交付 が 事業 者 側 に 義務付 け ら れ 七 い る と は い え
当事者 が 要介護者等 で あ り
、
。
他方
、
仮 に 契 約締 結 に 際 し て 家族 が 何 ら か の 形 で 関
、
与 す る と し て も 契 約 内容 決 定 の 自 由 は 要 介護 者 の 側 に は な い
。
こ の ような
実態 が 悪 用 さ れ て 要介護者等 が 不 利 益 を こ う む る 可 能 性 も 否定 で き な い が
す で に 述 べ た 消費 者契約法 に よ る 救済 を は か る
わち
、
消費者契約法 は 契由内 容 の 明 確 化
すな
22
こ と が考えられる
、
。
平易化 に 関 す る 事 業者 の 努力義
・
■
務 を 規定 し ( 消 費 者契約 法 3 条)
,
契約締結 時 に お け る 事業者 側 の 不 適 切
な 態様 を理 由 と す る 契 約 の 申込 又 は 東諾 の 意思 表示 の 取消 を 規定す る と と
も に ( 同 4 条 以 下)
事業者
及 び 消費者 の 利 益 を
介護保険契 約 に つ
い
損 害賠 償 に 関 す る 免 責条項 の 無効 ( 同 8 条)
方 的 に 害 す る 条項
一
て
の
の
無 効 ( 同1 O 条)
。
この
点
本 稿 と の 関係 で 言 え ば介護報酬 債権 の 発
,
生 原 因 で あ る 介護保 険契約自体 が 取 り 消 さ れ る か あ る
介護保 険 契約 の よ う に 契約 の
合
い
に
つ い
て
、
消費 者契約 法 と
て は議 論 の 余地 が あ る 。
一
い
方 当 事 者 が 高 齢者 で あ る
は 契約条項 の
こ と が必 然 で
た 視点 か ら 救 済 を 与 え る
は
異な
っ
この
点に
つ い
て は
、
4
号 ( 1 9 9 8 年)
理 論 の 形成+
23
。
70
例えば
、
は
、
頁
。
伊 藤 進 「 成 年後見 法制
「 高齢 者 と し て
の 必 要性 を論 じ て
各 条文 の 趣 旨 等 に つ
い て
は
、
い
の
べ
介護保険 契約 あ る
当 事者 と な る 契約 と い う 観 点 か ら だ け で は な く成 年後見制度 と
れ る こ と が多 い
。
も こ れ ら を適 用す る こ と に よ り 要介護者筆 の 救済 が
図 ら れ る 可 能性 が あ る
22
23
等 を 規定 す る
の
の
ある 場
きか 否か
い
部
一
に
つ
は 高齢 者 が
関連 で 議 論 さ
基本 的視 座+ 法律時報70 巻
人 間 の 位 置 づ け を 前提 と し た 民 法
る。
内 閣府 国民 生 活局消 費 者 企 画課編 『逐 条解 説
消 費 者 契約 法 〔補 訂 版〕
』( 商 事 法務
・
2 0 3
年) 参 照
。
・
介護 保 険報 酬債権 の 担 保 化 に 関 す る
1 04
考察 (
一
四 ッ 谷)
が 無効 と され る 可 能性 が あ る と い う こ と を 意味す る 24
介護保険契約 の 成否 に 関 し て は
判 断能力 に 関 し て も 注意 を 要す る
因 と し て 要介護 状 態あ る
約内容 に 関 す る 理 解力 が 不 足 し て
与して
い
い
要 介護者等 は 高齢者 あ る
。
い
る 場合 に は
は 法的根拠 を 有 し て
い
るが
、
が 介護保険契約締結 に 対 し て
る 場合 等 を 考慮 し て
へ
の
制度は
この
介在す る 場合 で あ る
代行 も す る と
、
い
る
。
いうもの で
.
あ+
.
、
①福祉 サ
ー
( 硬見等 の 法的根
この
また
。
、
り
、
、
家 族 以 外 の 介護 保
をあ げる こ と が で き る
で
その
、
「 そ の 援 助 の 具 体 的内 容 は
代行
、
一
。
部 を市
ー
支払 や 預 金 の 出 し 入 れ な どの
委託 を 受け
、
判断能力 の 衰 え た 人 た ち の た
、
ビ ス に 関 す る 利 用 の 情報提供
続 き の 琴助 ( 申 込 手続 き の 動向
場合 を 厳密 に 捉 え
判 断能力 の 衰 え た 人 の 福祉 サ
さ ら に 日 常 的な 金 銭 の
た 市区 町 村社協等 が 雇 用 し た 生 活 支 援貞 が
め に
。
「 都道府県 社会福祉協議会 が 実施す る も の
利 用 の 援助 を し
要介
問 題 と な る の は 後見 人 等 の 地 位 に な い 家族 等
区 町 村社 協等 に 委託 で き る と さ れ て
ビス
、
介護保 険契約締 結 に 対す る 後見 人 等 の 関 与
、
介在 と し て 「 地 域 福 祉 権 利 擁 護事業+
、
とか ら
要介 護 者 等 が 制 限 行為 能力者 と し て
。
れ ば家 族 に よ る 無権代 理 と さ れ る 可 能 性 も あ る
険契約
は 痴呆 を原
要 介護者等 の 家 族 が 契 約 締結 に 深 く 関
る 場 合 も 容易 に 想 定 しう る
い
た 者で ある こ
っ
い
ま た 認知 症 の 症 状 ま で 至 ら な く と も 契
、
る に も か か わ ら ず)
後見等 を 受 け て
方当 事者 で あ る 要介護者等 の
一
は 要支援 状 態 と な
い
護者等 は 認知症 で あ る 場合 も 多く
拠 が 欠 如 して
契約 の
、
。
助 言②福祉 サ
、
契 約 締結) ③福 祉 サ
ー
ー
ビス の
ビス
手
利用 料
支 払④苦情解決 制 度 の 利 用 援 助 ⑤ 日 常 的 な 生 活費 と し て 必 要 な 預 貯 金 の
の
払 い戻 し
う もの
で
、
医療費
あ る+
25
・
公 共料 金
こ の こ とと
す
25
家賃
・
地代
・
税 金 の 支払 い な ど を行う と
地域 福祉権利擁護事業 の 利 用 者 に つ
。
定 程度 の 判 断能力 を 要 求 し て
24
・
、
い
い
て は 制度自体 が
い
一
る こ と か ら 要 介護者等 と 生 活支援貞 と の 間
介護報酬 債権 の 担保化 と の 関係 に つ
い て
は3
-
4 にお い て
後述
る。
赤沼 康弘 「 福祉 サ
年)
31
頁
。
ー
ビ ス と 利用 者 の 権利 擁 護+
賃 金と年会保 障1 2 7 2 号 .( 2 0 00
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
1 05
に 代 理 関 係 を 認 あ る こ と が 可 能 と な る 場合 が 大部分 で あ ろ う が
等の 情 況 に よ
っ
を欠 い た 家 族 に よ る 契約締結 へ の 介在 と 同 様
て は 法的根拠
に 無権代 理 が 認 め ら れ る 可 能 性 も 考 え られ る
以 上 は 介護保 険 契約 に 関 す る も の で あ る が
と す る 契約す な わ ち 介護 サ
はな
い
。
ビス
ー
。
、
介護 サ
ー
ビス の
種類 と 介護保 険法 が 要介護者等 に 対 し て 提供す る そ れ と が
要介護 認 定 あ る
、
ビス を必 要 と する
サ
ビス
ー
い
契約 が 存在 す る
は 要 支援 認 定 を 受 け て
26
者 が 存在 す る
供給 を目 的
契約 は 介護保 険契約 に 限 定 さ れ る も の で
前 述 し た と お り要介護者等 が 実際 に 必 要 と す る サ
性が ある こ と
要介護者
、
こ と
い
ビス
ー
内容及 び
致 しな い 可 能
一
な い が 介護 サ
を 考 え る と 介護 保険 契 約 以 外 の 介護
こ と は 容易 に 勘 案 で
き よう
。
契約 の 両 当事者 の 性格自体 は 介護 保険 契 約 と 異 な る と こ ろ は な い が
の
よう な契約 に
さ れ て おらず
-
支払う と
う形 態 で あ る
い
い
て
こ
、
要求
、
も個 々 の 利用 者
。
介 護保 険報 酬 債権 の 回 収方法
3
こ こで
べ
交付 は 法 制 度 上
ま た 事業者 に 対 す る 報酬 の 支 払 い に つ
、
が 事 業者 に 対 し て
2
て は 前 述 し た 重 要 事 項 説 明書 の
つ い
ー
、
担保
の
目 的 債権 で あ る 介護 保 険 報酬 債権 の 回 収方法 に つ
い
述
て
て お こう 。
制 度 の 枠組 み の 部 分 で 述 べ た と お り
考等 が 事業 者 等 に 対 し て 支払 い
払う 仕組 み が と ら れ て
い
る が
、
、
介 護 保 険 報酬 の う ち 1 割 は 要 介護
残 り の 9 割 は 保 険 者 が 事業者 に 対 し て 支
実 際 に は 保 険 者 か ら 委託 を 受 け た 国 民 健康
、
保険 団体 連 合会 ( 以 下 「 国 保連+
と す る)
27
を通 じ て 行 わ れ る
。
介護 保 険報 酬 債 権 の 担保化 と の 関係 で 検 討 し て お く べ き 点 は
26
介護 が 必 要 な 情況 に あ る が
原因に よ
っ
て
対 象外 と さ れ
27
、
そ
の
原因 が 特定
で きな い
、
こ の よう
場合 や 特 定疾病 以外
の
介護 が 必要 な 情 況 に 至 っ た 第 2 号 被保 険者及 び 介護保 険法 の 適 用
て い る 障害者 等 を 挙 げ る こ と が で
介保1 76 条参照
。
き よう
。
106
介 護保 険報 酬 債 権 の 担 保 化 に 関 す る
な 仕組 み が 実務 上
ある
検討す る
。
べ
、
一
考察 ( 四
ッ 谷)
事業者 に よ る 代 理 受領 で あ る と 捉え ら れ て
き 点は 第
に
一
い
る ことで
国 保連 か ら 事業者 が 介護法保 険報酬 を 受
、
領す る と い う構造 を代 理 受領 と 捉 え る
こ と が 妥当 か 否 かと い
う点 で あ り
第 二 に 倣 に 妥当 で は な い と し た 場合 どの よ う な 法律 関 係 で あ る と 見 る
が適切 か と
2
3
-
いう点で
。
代 理 受 領 を 字句 ど お り に 解 す れ ば債権 の 受領 を 代 理 す る
 ̄
な し- が
従来
、
効果 に つ
て 議論 さ れる こ と は 少なく
い
行わ れ て
たも の であり
い
者 と す る 債権 の 譲渡
と して の
担保 目 的 で な さ れ る 代 理 受領 を 念
その 理 由と し て は 「 官公庁 が
、
手形 振 出 を 行 わ か
やめ
、
また
い
しか も 債権者 の
,
■
と さ れる
代 金 債権 は 建築請負代 金 に 限 ら れ る わ け で は な く
い
関 し て 「 債権質
る よ う に な る29
。
る の が 通例 で あ
た こ とから
っ
債権 譲 渡 の 回避
・
また
、
代 用 手技+
・
こ う し た 手 法 は 官公
、
般 に 自 己 を 債務
一
資 金 の 前渡 や 支払繰延 べ 方式
、
方法 で 行 わ ざ る を え な い か ら で あ る+
約 が 付さ れ て
、
28
。
「 公 共工 事 に つ
れ
は
い て
ま た 譲渡
・
質 入 禁止 特
官公 庁 に 村す る 代 金 債権 に
と し て 代 理 受領 が 用
い
られ
庁 に対 す る債 権の み な らず広
33
頁
。
ただ し
、
r 公 共 工 事 の 前払 金 保証 事業 に 関す る 法律』 が 施 行 さ
、
保証 会社 の 保 証 の も と に 前 払
、
交代 を と も な
官公 庁 に 対す る
松 本恒雄 「 代 理 受 領 の 担 保 的 効 果L L)+ 判 タ4 2 3 号 ( 1 9 8 0 年)
28
て
い
〔受 注者 が〕 融資 を 得 る 手段 と し て は
、
将 来生 ず る で あ ろ う代 金 債権 を 担保 と し て
わな
法律 関 係 及 び
公 共企 業体発 注 の 建築請負 代 金 の 受領 に つ
・
質入 を認め ず
・
、
なら
。
代 理 受領 は 政 府
,
こ と に ほか
こ の よ う な 単純 な 代 理 受 領 に 関 す る 当事 者 の
、
頭 に 議論 が さ れ て き た
当初
こ と
代理 受領 に 関 す る 議 論 の 整 理
1
-
ある
、
種 の 債権 を 目 的 と す る
い
す る 制 度 が 確 立+
した た め
般 的担保 方法 と し て は 扱 わ れ な く な
代 理 受領 は
、
こ
( 鳥谷 部茂
「 代 理 受領 振 込指 定の 担保 機能 担保 構造 か ら の 検討( 1)+ 近 大法 学3 2 巻 2 ∴
の
一
・
3
29
・
4
号 ( 1 98 5 年)
鳥谷部
・
一
17
頁)
前掲 ( 注2 8)
1 7頁
。
っ
た
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 (2 0 0 5 年)
く 「 銀行 ( 債権 者) が 債権保 全 の
1 07
手段 と し て 貸 出 先 ( 債 務者) が そ の 取
一
る 代 金 債権 に
引 先 ( 第 三 債務者)
に対 し て
権 限 の 委任 を 受 け
第 三 債務 者 か ら 代金 を 取 り 立 て
、
と し て も用
弁済 に 充当 す る 方 法+
担保手段 の
て
一
有 して
形態 と し て
い
い
ら れ る よう にな
の 代 理 受領 に
すな わ ち
。
を用 い ず に あえ て 代 理 受額 と
う局 面 が 見 受 けら れ る
権 者)
間の み
の
一
契約 に よ
方で
っ
い
、
う 方法 に よ
て
っ
単 に 債権者
代 金 を 受領す る
、
そ れ を 直接貸付 金 の
、
だ
っ
o
。
き た 点は 主 と し
権 限 の 範囲 及 び 受領権 限
の
債権質 あ る
、
き
て 議論 され て
つ い
受領権 限 者 ( す な わ ち 被担 保 債権 の 債権 者)
者 の 保護 に 関 し て で あ っ た
つ
債権 を 担保化 し て
億務 者 (
一
( 担 保)
は 債権譲渡
い
-
る と
い
い
担保 目 的債権 の 債
て 受領 権 限 の 代 理 が 行 わ れ る の で は なく 第三 債
 ̄
務者 に 対 し て 代 理 受領 に 関 す る 承 諾 を 求 め † か
領権 限 者 以 外 に 対す る 弁済 を行 わ な い
債権 質あ る
で
い
は 債権譲渡
こ と 等が 記載 さ れ て
この こ とに
、
つ い
理 受 領権 限 者 に ど こ ま で
きた
る こ とか ら
、
て
第 三 債務者 も 了 知 し て
い
る
ま た 実 際 に 担保 権 を 実行 す る た め の 手段 と し て 代
の
権限 を認 め る
き な の か と い う点 が 議論 さ れ て
ベ
。
この
点 に 関 す る 議論 をま と め て み る と次
委任者 (
被担保債権 の 債 務者 か
-
担保債権 の 債権者 か
の 委任 で
はなく
委任 者 の 方 で
、
、
つ
つ
代 理 受領権 限 者)
「 債権担 保 の た め
の
の
前掲 ( 注28) 3 2 頁
。
い
つ い
ては
、
える
第
。
、
一
一
に
受任者 ( 被
-
単 な る 受領権
受領 権委任 が な さ れ た場 合 に
方 的 に 解 除 ( 告知)
、
もし
した こ
も しく は
、
委任 の 目 的 た る 債
ある い はま た
、
目 的債権 を 任意 に
質入 し た り 譲渡 し た り す る+ よ う な 委 任者
・
よう な こ と が
関係 に
委任関係 を 無視 し た り こ れ を
権 の 受領権 を 勝手 に 他 の 者 に 再 委 任 し
松本
の
担 保 目 的 債 権 の 債権者)
と に し た り し て 第 三 債務者 か ら 弁 漬 を 受 け
30
い
あ る 被担保債権 の 債権者 を ど の
こ と を 主 た る 根拠 と し て 代 理 受領権 限 看 で
、
承諾 の た め の 書面 中 に 受
( 担保) と 同様 の 効 力 を 認 め な い ま で も 担保 目 的
ある こ と が明らか で あり
程度 ま で 保護す る の か
つ
、
の
行動 は 認 め ら れ ず
、
.
r
この
場
108
介護 保 険 報酬 債権 の 担保 化 に 関 す る
合債権担保 と い う 受任者 の 利益 の た め
る
委任者 ( 本 人)
係 ( 代 理 関係) に よ
第 二 に 受任者
-
は 議論 が 分 か れ る
に 特 に 委任 関係
支配力 が制 限 さ れ 且
の
っ
て
申部〔郎 こ拘束+
第 三 債務 者 (
考 察 ( 四 ッ 谷)
一
つ
( 代 理 関係)
委任 者 ( 本 人)
され て
い
の 債権 が 委任 関
る と解 さ れ て
担保 目 的 債権 の 債務者)
-
の
い
31
た
。
関係 に つ
学 説 は 概 ね代 理 受領 に 閲 すろ 契約書あ る
。
に対す
い
て
い
は 同 意書 の
文言 及 び こ れ に 対 す る 第 三 債務 者 に よ る 承諾 を 根拠 に 二 者 の 間 に 単純 な 代
理 受領 の
場合 以 上
の
効 力 を認 め よ う と す る
32
。
受任 者
第 三 債務 者 間 で 問
-
題 と な る の は ①代理 受領 契 約承諾 後 に 第 三 債務者 が 受任者 以 外 の 者 に 弁 済
した 場合 に 第 三 債務者 は 受任者 に 対 し て 何 ら か の 責任 を負う の か
負う と し て ど の よ う な 内容 か と
、
責任 を
と 及 び ②代 理 受領 契約 承諾 後 に 第三
いう こ
債務 者 が 委任 者 に 対 し て 有す る 反 対債権 と 担保 目 的 債権 と を 相殺 す る
が認 め られ る か と
い う点 で
ある
結論 を 先取す れ ば① に つ
。
い て
者 に よ る 受任者 に 対す る 不 法行為 責任 を 認 め る 見解 が多 い が
過 失を 認 め る 場 合の 要件 に つ
の
る 判 例の
永諸 に は
い て
は 見解 が 分 か れ て
動向 は 「 債権担保 目 的 の 代 理 受領 に 串 け る
、
Y
に 契約 上
債 務 を 負担 さ せ る も の
の
、
る
い
つ い
て の
が
い
い
る と 思 わ れ る+
ず れ の 類 型 に 該 当す る か に よ
っ
て
中馬 義直 「 債権担 保 の た め
質+
神奈 川 法 学 1
巻
1
に
する
い
( 1 96 5 年) 6 6
号
を意 味 し
単 に 債務 の 履行
、
の 三 類型 が
ある
個 別 具体的 な 事 例
。
②につ
い
て 大 別す
わ ゆ る 代 金代 理 受領 権委任 契 約 の
法 的性
貫
32
学説の概略につ
33
藤 田 寿夫「 代 理 受領 と 契約 の 第三 者保 護効+ 神 戸 学 院 法学2 1 巻 2 号( 1 9 9 1 年)
い て
は
、
松本
、
の 番認
の
第 三 債務者 に 責任 を 認 め る か 否 か 結
論 が わ か れ る と い う の が 裁判例 の 示す と こ ろ で あ る 34
31
点に関す
-
担保 利 益
と 指摘 さ れ て 串 り33
第 三 債務者
この
。
指示 に 対 す る 了 知 の 意味 を も つ に す ぎな い も の
と 判例 は 考 え て
は 第 三 債務
〔 第 三 債務者〕
Y
そ の 利 益 を侵 害 しな い よ う に す べ き 義務 を 負 わ せ る も の
に
、
こと
・
前掲 ( 注2 8) 3 5 頁 以下 参 照
。
96 頁
34
第 三 債務 者 の 不 法 行為 責 任 を 認 め る も・ の と し て 最 判昭和4 4 年 3 月 4 日 民 集2 3
.
巻 3 号 56 1 頁
。
、
1 09
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
れば
反 対債権 の 取得時期 が 代 理 受 領契 約前 か 否 か に よ
、
認 め る か 否 か を分 け る 見 解 が 存在す る
一
方で
る
の
い つ
相殺 の 主 張 を
い
る こ と を 根 拠 に 反対債権 の
時点 で あ る か を 問 わ ず相 殺 の 主 張 を 認 め な い 見 解 も 存 す
。
第 三 に 受任者
う 目的 は 同
い こ
第 三 者 の 関係 が 問題 と な る が
一
であ
一
っ
て
も 債権質あ る
と を 根拠 に 代 理 受領 に 第 三
い
これ に
、
は 債権譲渡 と
い
つ い
て は 担保 と
う手段 を 講 じ て
い
い
な
者効 は 認 め ら れ な し 1 と す る 見解 が 多 数 で あ
35
る
。
第四 に
受任 者
、
の
権限の 範囲に
は 債権 譲 渡 と 同
質あ る
い
わち
代 理 受領契約 に お い
、
す る 代 理 権+
る
い
-
一
3
-
こ こで
つ い
ある が
て で
の
権 限 を認 め る
て
受任 者 が有 し て
こ と はで
い
この
点に
つ い
て
き な い と さ れる
る権限は
支払 請求権 が な い と 解 さ れ て
代 理 受領 に 関 す る 議論 の 概略 で あ る
、
、
「 請求
・
も 債権
すな
。
受領 に 関
あ る こ と か ら 受 任者 に は 目 的 債権 に 関 す る 直接 の 取 立 権 あ
で
は 第 三 債務者 に 対す る
以上が
2
て
担保 目 的 で 行 わ れ る 代 理 受
、
領 契 約 に 関 し て 第 三 債務者 に よ る 泉諾 を 得 て
取得時期 が
っ
い
る 36
。
。
介 護 保 険報 酬 の 受領 に お け る 保 険者 と 事業者 と の 関 係
2
再度
保険者 と 事業者 と の 関係 に
、
つ い
お り 保 険者 と 事業者 と の 間 に 契 約 関係 は なく
て みて みる
介護保 険サ
、
既 に述
。
ー
ビス
べ
たと
契約 が 事
業者 と 被保険者 と の 間 に 成 立 し辛 業者 は 被 保 険者 に 対す る 介護報 酬 債 権 を
有して おり
35
、
他 方 で 被保 険者 は 保 険者 に 村 し て 介護保 険法 上 の 受給権 を 有
こ の よ う に 解 する も の と し て
、
例 え ば 山野 日 章 夫 「 代 理 受領
字 型 代 理 受領 の 検 証+ 椿 寿 夫毒 r 担 保 法 理 の 現 状 と 課 題』 別 冊
事法 務
36
・
19 9 5
年)
2 56
頁
号9 9 頁
。
藤田
振込 指定
N B L 31
-
T
号 (商
。
鳥 谷部茂 「 集 合 債権 の 譲渡担 保 と 代 理 受 領
・
・
・
振 込 み 指定㈹+ 法律時報5 7 巻 1
前掲 ( 注33 ) 9 3 頁 も 代 理 貴 賓 を 債権質類似 の 無 名契 約あ る
債権 担保 契約 と 捉 え る 立場 に 対 す る 批判 と し て
直接 の 地 払 い 請求権等 の 取 立 権 を 否定す る
。
、
い
は
受任者 の 第 三 債務 者 に 対 す る
11 0
して
介 護 保 険報 酬 債 権 の 担 保 化 に 関 す る
い
る
一
考察 ( 四
ッ 谷)
。
事業者 の 被保険者 に対 す る 報 酬 債権 は 本 来
被保 険者 が 全癒 を 支払 ら た
、
後 に被 保険者 が 保 険者 に 対 し て 介護保険法上 の 受給権 を 根拠 と し て 保 険者
が 負担す る べ き 部分 を 請求す る
きも の で あ る が
「 居 宅要介護被保険者 が 指定居 宅サ
は
を 受 け_ た と き
ー
べ
ビス
は
-
、
市町村 は
、
ー
ビス
ビス
ー
限度 に お い て
ー
ビ ス に要 し た費用 に
ス
事業者 に 支払う こ と が で き る+
当該居 宅 要介 護 被保 険者 に 代 わ り
、
たとき は
っ
、
と 規定 し
、
か
つ
、
一
に
と 考える
、
。
、
、
ビス
い
■
。
ことが で
は 従 来想 定 さ れ て は
い
類型
一
事業者
一
被保 険者 の 関 係 に つ
い
て
担
。
介護 保 険法 は 「 市 町 村 は
事業者 に 支払う
一
他方 で 既 に み た 介護保 険法 の 規 定 か ら も明 ら か な
保目 的と 捉え る 余地 は な い
-
ー
と 認識 し て
代 理 受領 は 受領す る 債権 を 担保 目 的物 と す る 担保 方法 の
と お り 介護保険契約 に お け る 保 険者
、
ビ
ー
こ こ で 痩定 さ れ て い る
理 由 は以 下 に 述 べ る と お り で あ る
と し て 論 じ られ て お り
第二 に
、
こ の よ う な 関 係 を 代 理 受領 と 捉 え る こ と は 適切
、
ー
第
て
。
し か し 結論 か ら 言 え ば
、
ビス
同 条 7 項 は 「 前項 の 規定
■
か
.
当 該指定居 宅 サ
関 係 を と ら え て 介護保険実務 で は 「 事業者 に よ る 代 理 受領+
で は
つ い
居 宅 要介護被保険者 に対 し 居 宅 介護 サ
費 の 支給 が あ っ た も の と み な す+ と 規定 し て お り
る よう で あ る
ー
費 と し て 当該居 宅 要介護被保険者 に 対 し て 支 給す べ き 額
の
に よ る 支払 が あ
事業者 か ら 指定居宅 サ
当該居 宅 要介護被保 険者 が 当該指定居 宅 サ
事 業 者 に 支 払 う べ き 当 該指 定 居 宅 サ
居 宅 介護 サ
例 え ば 介保41 条第 6 項
、
き る+
ない が
、
-
当該居 宅 要介護被保 険者 に 代 わ り
と魂走 して お り
、
地 方公 共 団 体 に つ
、
い て
条文 の 文言 を 素直 に読 め ば被保険者か事業
者 に 対 し て 負う報 酬 債 務 に 関 す る 保険者 に よ る 債務引 受 を 規定 し て し_、 る と
考 え る べ き で ある
第三 に
■
、
。
保険者 が 事業者 に 対 し て 介護 報 酬 の
領と 捉えた 場 合
、
一
部 を 支払 う 関係 を 代 理 受
事業者 が 代 理 す る の は 被保険者 が 保 険者 に 対 し て 有する
受給権 の 行使 を 代 理 す る
こ ととなる が
、
保険者 が 有す る 受給権 に つ
い
て は
法政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
介保2 5 条 が 譲渡
で 襲渡
・
担保 と し て の 提供及 び差 し押 さ え を 禁 止 し て お り
質 入 が 法律 上 禁止 さ れ て
・
1 11
為 と し て 無効 と さ れ て
い
37
る ことから
い
場合 に は
る
この
、
代 理 受領 の 委 任 は 脱 法行
、
関 係 を 事 業者 に よ る 代 理 受領
と 捉 え た 場合 に は 法 が 脱法行為 を 認 め る 規定 を お
い
切 と は言 い 難 い と い う 点を挙 げる こ と が で き る
また
保険者 が 要介護者等 に代 わ
ビス
費 の 支給 が あ
 ̄
項 48 条 5 項
7
、
、
っ
。
て
同 条 6 項)
、
い
る こ ととなり
適
、
介護保 険法4 1 条 は
、
て 介護報 酬 を 支 払う 場合 は 要介護者等 に サ
た も の と み な す と 規定 し て お り
っ
他方
、
( 介保4 1 条 6 項
同条
、
指 定事業者 が 要介護者等 に 対 し て サ
-
ビス
ー
を提供 し た 時点 で 要介護者等 の 保険者 に 対 す る 受給 権 は 消 滅 し た と 解す る
こ と が でき
そう す る と 事業 者 は 既 に 消 滅 し た 受給権者 の 受給権 を代 理 す
、
る と 解 さ ざる を え ず
第四に
介護 サ
ー
て も 不 都 合 が 生 じる
こ とが で
っ
て
い
38
る
。
きる
割 を 回 収 す る 方法 は
ビ ス に 係 る 報 酬 債権 の 9
理 受領 で あ
事 業者 が 指定
。
通常
、
保険者 か ら
、
他 方 で 既 に 述 べ た と お り担保 目 的 の た め の 代
。
39
も 受任 者 か ら 第 三 債務 者 に 対 し て 直接 請求 す る 権利 あ る
は 取 立 権 を 行使 す る
い
い
事業者 の 地 位 の 不 安定 さ を 挙 げ る
、
受領 に 限 定 さ れ て
の
点に つ
この
、
権利 は な い と さ れ
40
てお
り
、
仮に こ
の
関 係 を代 理 受
領 と み た場合 に 事業者 は 保険者 に 対 し て 自 己 の 名 で 取 立 訴訟 を 提起 す る
とが不可能となる
松本
37
・
。
そ うす る と
( 岩波書 店
1 9 70
年) 3 9 2 頁 参 照
こ の こ と の 例 外と し て
38
に
つ
い て
法 が 事業者 に 対 し て 制 度 と し て 報酬 債権
、
前掲 ( 注28 ) 3 2 頁 及 び 末 川博 「 委任
・
、
の
解除+ 同 『末 川博法律 論文 集
て い る こ とに
つ
い
ー
ビ ス に係 る 報酬 債権
て は既 に述 べ た 。
単純 な代 理 受領 と 担保 目的 の 代 理 受領 と を 比乾 し た 場合
39
Ⅲ』
。
要介護度認 定 前 に 提 供 し た サ
償 還 払 い 方式 が 採 ら れ
こ
、
前者 に お け る 受任
者 の ほ う が 後者 に お け る 受任者 よ り も 保 護 さ れ る ベ き 範 囲 が 狭 い と 解 さ れ て
い
る。
40
一
部 の 学説 が 担保 目 的 の 代理 受領
に 関す る 受任 者 の
の
直接 請 求権あ
つ
い
て
,
担保 と い う 目的
権 限 の 拡充 を は か る こ と を 試 み て は い
り あく ま で 債権質 あ る
者
に
い
るが
、
に鑑みて こ の
既 に述 べ た と お
は 債権 譲渡 と は 異 な る こ と を主 た る 根 拠 と し て
る い は 取 立 権 峠多 数 の
説
にお い て
否定 され て
点
い
る
。
、
受任
介 護 保 険 報酬 債 権 の 担 保 化 に 関 す る
112
り 回収方法 を 定 め て おき な が ら
考察 ( 四
一
指定事業者 に と っ
、
ッ 谷)
て は 自 己 の 有する 債権
 ̄
を 自 己 の 名 で 直 接行 使 す る こ と が で き な い と い う結論 を 導 き 出 す こ と に な
り
や は り妥当 な 結論 を 導 く こ と が で きな
、
以上 の こと から
い う 表 現 が用 い
、
実務 上
保 険者
、
一
べ
。
,
事業著 聞 め 関係 に つ
い
て 代 理 受領 と
ら れ て は い る も の の 事 業者 と嘩 険者 と の 関係 を 法的 に も 代
理 受領 とと らえ る こ と は 適切 で は な い と
受と と らえる
い
き で あ る と考 え る
他方 で 「 基 準該当居 宅 サ
ビ
ー
い
え
む しろ 保 険者 に よ る 債務引
、
。
ス+
( 介 保4 2 条 1 項 2 号) 及 び 「 基 準 該 当
居 宅 介護支援+ ( 同4 7 条 1 項 2 号) を 行う 事業者が 有す る 報酬債権 に
て は どの よう に捉 える べ
定め を お
て お らず
い
が 締結 さ れ
、
か
つ
この
、
。
そ の 回 収方法 に つ
い て 介 護 保険 は
場合 に は 市 町村 と 事業者 と の 間 で 代 理 受領契約
被保険者 が 事業者 に 対 し て 代 理 受領 に 関 す る 委任 状 ( 代
理 受領分支給申請書)
に 対す る 報酬 の
きで あろうか
を 提 出 す る な ど の 方法 に よ
っ
て
事実 上
支払 い と 同 様 の 仕組 み を 実現 し て
い
る
。
と 保 険者 と の 関 係 も 指定事業者 と の 関係 と 同 様 に
指定事業者
、
こ の よ う な 事 業者
担保 目的 と と らえ る の
、
は 妥当 で は な く 仮 に こ れ を 代 理 受領 で あ る と 捉 え る の で あ れ ば
理 受領 と
い
う こ と になる
の 場 合 にも 生 じ る で
で は
。
あ ろ うか
。
、
この
点に つ
い
い て
任者 で あ る 事業者 と の 間 に 契 約 が 締 結 さ れ
も 代 理 受領契約 が 成 立 し て
三 債務者 と 受任者 と
い
て は通 常の
単純 な 代
代 理 受領 と 異 なり4 1
は 第 三 債務者 で あ る 保険者 と 受
、
か
る こ と に 注意す る
間 に 契約 が 成 立 し て
の
、
指定事業者 の 場合 と 同様 の 不都合 さ は こ
ら の 事業者 と 保険者 と の 関係 に つ
これ
い
直接請求権 及 び 取 立 権 が 認 め ら れ る こ と か ら
つ
委任者
一
必要 が ある
受任者 と の 周 に
。
なぜなら
■
る こ と を 根拠 と し て
、
通常
の
代 理 受領 は
務者 は こ の 契約 に つ
間 に 契 約 関係 は な い
、
。
第
指定事業者 の 場 合 と は 異 な
受 任者 と 委任 者 と の 間 に 代 理 受 領 契約 が 成 立 し
い て
、
受任者 の
り こ の よ う な 事業者 の 地 位 は 必 ず しも 不 安定 と は 言 え な い か ら で あ る
41
つ い
永諾 を 与 え る の み で あ っ
て
、
、
。
ま
第三 債
受任者 と 第 三 債 務 者 と の
1 113
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
た
この
、
とから
場合 に
捉える
する
い て
こ と は 妥当 で は な
こ と によ
3
-
消 滅 に 関 す る み な し規定 も 存在 し な い
も 介保25 条 と の 関係 が 問 題 と な る こ と か ら
っ
て
代理 受領と
、
。
部の 例外
一
 ̄
介護保 険契約 に 基 づ く 報酬債権 は 既 に 述 べ た よ う な 仕組 み
すな わ ち 要
、
介護者等 で あ る 被保 険者 が 報 酬 の 1 割 を 事業 者 に 対 し て 支払 い
例外 的 な 場合 に は 被保 険者 が サ
た後
っ
保 険者負担分 相当 額 (
、
例 外 的な 場 合 と は 第
一
に
つ
ま り原 則 と し て 報酬 の 9 割)
) を 作成 せ ず に 居 宅 サ
ン
険契 約 締結 前
居 宅サ
42
ビ ス を受 け た 場
ー
ビ ス を 利 用 す る 場合 で
ー
保 険者 が 要 介護者 等 に代 わ
ン
を作 成 し て 市 町村
に
つ い
ア
プ ラ ン を 作成 せ ず
てケア
( 鹿瀬
る+
「第
43
に居宅サ
して
一
一
・
プラ
に届
っ
て
け出 る
、
当該 サ
ー
前掲注 ( 1 5)
こ とが必要で
,
ある が
けら
ビ ス を 利 用 し た 場合
16 8
サ
頁 参照)
,
、
れて
で あり
ずれ
い
の
つ い ても、
場合 も
割に
ー
つ い
第
、
て
ビス の利用
る わ け で は なく
、
「ケ
、
い
とな
特 別 な 事 情 な く保 険料 を 原 則 と
ビ ス の 現物 給付 は 適用 さ れ な くな り
ー
42
、
予 め ケ ア プラ
、
介護保 険 サ
い
居宅サ
0
-
-
要 介護状 態 に あ る 人 に
。
、
そ の 費 用 負担 は 償 還払
利 用 は 償 還 払 い と な る ( 同 〔 介 護 保 険法〕 6 6 条)
で
43
支 払 う 方法 を利 用す る 場 合 に は
号被保険者 で 要 介護状 態 に あ る 人 が
年 間 滞納 し た 場合
つ
計画 ( ケ ア プ
ビス
ビ ス に 関す る 報酬 の 9
ー
ン の 作 成及 び 届 出 が 義務 づ
にサ
ー
第二 に
、
合 に 関す る 報酬
要 介護 者等 に よ る 保 険料 の 滞 納 の 場 合 で あ る
、
に
。
ビ ス に 関 す る 報 酬 で あり
ー
ビ ス を 利用 す る 場 合 で 介護保
三 に
、
要 介護度 認 定 申請 時 か ら 要 介護認 定決定時 ま
、
で の 間 に 発 生 し た 介護保 険サ
ラ
しか し
。
受給時 に 事業者 に 対 し て 報 酬 の 全 額
被保険者 が 保険者 か ら償 還 払 い を 受 け る
い て
ー
ビス
ー
残り の 9
、
割 を保 険者 が 事業 者 に 対 し て 支 払 う と い う仕組 み を 原 則 と す る
を 支払
、
指定事 業者 の 場合 と 比 較 し て 代 理 受領 と 解
、
介 護 保険報 酬 の 回 収方法 に 関 す る
3
-
が
い
むろ ん
。
こ
生 じ る 事 業者 の 不 都合 さ は 指定事業者 の 場合 と比 較 し て
軽微 で ある と い え る
2
て は 受給権 の
事業者 が 代 理 す る 権 限 の 消 滅 と い う 不 都合 も 生 じ な い
、
場合 に つ
この
つ い
。
また
、
医療 保険 各法 に 定め られ て
、
サ
ー
ビス
第 二 号被保 険者
い
る 納付義務 ま
介 護 保 険 報酬 債 権 の 担 保 化 に 関 す る
114
一
考察 (
四 ッ 谷)
介護保険契約 に 基 づ く 報 酬 は 被保 険者 が 事業者 に 対 し て 全 額 を 支払 い 保 険
者 が 保険者負担分相当額 に つ
還払い される
2
-
4
い て
保険者 か ら被 保 険者 に 対 し て
ビス な
べ
た
こ
と を ま と め る と 次 の よう な こ と が
い
い
し 基 準該当居 宅 支援 を 行う者 と 要介護者 な
介護保 険契約 に 基 づ く 債権
容の ほ か
える
し 要支援者 で あり
者 に 判断能力 の 衰 え あ る
い
割 が 要介護者等 に よ
い
っ
て
、
は 契約条項 の
指定事業者 が
支払 わ れ
介護保険実務 にお
。
代理 受領 と 称 し て
一
、
第二 に
い
るが
に よ る 債務 引 受 と 捉 え る
、
い
条文 の 文 言
、
9
一
い
か ぎり
時差止 を す る
一
頁)
。
、
契
、
一消費者契
方当事者 で あ る 場 合 は 報酬
割 が 保険者 に よ
べ
き で ある
、
市 町村 は
こ とが で
、
サ
七支払 わ れ る
っ
て は 保 険 者 か ら 事業者
、
へ
の
支払し. を
、
保険者 と 事業者 と の 関 係等 に 鑑 み
む し ろ保 険者
、
。
た は 払込 義 務 に よ る 保 険料 を 期 日 ま で に 納 め な か
な事情 が な
方当事
部無効 の 可 能性 が あ る
れ ば こ れ を 私法 上 も 代 理 受領 と 捉 え る こ と は 適 切 で は な く
■
一
。
介護保 険報 酬 の 回 収方法 は
ある
に 契約 の
一
は 欠如 が み ら れ る 場 合 を 想 定 せ ざる を 得ず
約法 に 基 づ く 契約自体 の 取消あ る
の が 原則 で
、
。
約 の 成 立 自体 が 争 わ れ る 可 能性 が あ る と い う 点 で あ り
と い う 点で ある
ー
億務 関 係 を 規律 す る の は 個 別 具 体 的 な 契約 内
一
民法 及 び消費者契約法 で あ る
、
い
。
基 準該当居 宅 サ
、
介護保 険契約自体 の 効力 に 関 し て 注意す べ き 点 は 第
172
た ん償
。
介護保険契約 の 当事者 は 介護保険法 上 の 指定事業者
の
っ
小括
以上述
の 1
い
ー
ビス
きるとされて
い
っ
た場 合
、
を償還 払 い と す る
る
災害その た の 将 別
字や
こ一
( 同6 8 条) + ( 贋 瀬
・
、
保 険 給付
前掲 注 ( 1 5)
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 (2 0 0 5 年)
3
検討
.
一
115
介 護保 険報 酬 債権 の 担 保化
介護 保 険報 酬 債 権 に つ
て は 前 章で
い
述 べ た と おり で ある が
実際 に
、
を 担保 化 す る 場合 に 起 こ り う る 間 蓮 に は ど の よ う な も の が あーる の か
これ
また
、
考 え ら れ る 問題 点 に 対 し て ど の よ う な 結論 が 与 え ら れ る べ き な の か を こ こ
で
検討 す る
。
検討 の 手 順 と し て は
44
る と と も に 事 業者 が 有 す る
′
ま ず集合債権譲渡担保 に
、
介護 保 険報 酬 債権 の 譲 渡性 に
介護保険報酬 債権 の 担 保化 と の 関係 で 特 に 検 討 す る
に 検討 を 加 え る
3
-
概 観す
検討 し
い て
、
個別
集合債 権譲渡担保 の 全 体像
1
議論 さ れ た 当 初 は
の
の か が議論 さ れ た り し た が鵬
集 合 債権 譲 渡担 保自 体
目 的 と の 関係
337
は 個 別 債権 の
頁以 下 参照
ら も検討 す る べ き点 は 多 い
。
べ
に と どめ
o
つ い
また
て は
、
、
そ
られ
で
年)
m
る こ と もあ る が 現時 点 で
あ ろう
例 え ば 後者 の 点 に
と し て 加藤 雅信
ヨ
リ 広く 動産 の 担
しか しこ
こ で は 本稿 の
部分
い て
債権 質 と 債権 譲 渡 担 保 と の 関係
、
33 2
権 譲 渡担 保 以 外 に 債権を 担保 化す る 方法 と し て は
譲渡によるもの
の他の
また
に
つ
は 今後 の
道垣 内 弘 人 r 担 保物権 法』 ( 有 斐 閣
・
い
複数 の 譲渡契約 と 捉 え る
。
検討
い
定 の 要件 の も と に47 将 来発 生 す る 債
一
幸 治 『民 法講 義 Ⅲ 担保 物 権』( 成 文堂 2
振 込 指定 が 用
目 的 と さ れ た 場合 に つ
。
債権 譲渡 担保 の 概 略 に
年)
の
き 点 は 多く あ る
検討 す る
、
い う観点 か
い
い
現状 は
、
で 必 要 な 範囲 内 の
研 究課題 と し た
。
ま た 複数 の 債権 が 譲 渡担 保
集合 的 な 譲渡 と 捉 え る の か あ る
泳 動化と
債 権譲 渡担保 が
45
、
て
・
実際 に 債権 を 担
将来発 生 す る 債権 を 譲渡 の 目 的 と す る こ と の 可 否 に つ
て論 じられ たり
保化
方 法 に よ り行 わ れ る
、
、
い
46
て
て
。
保化 す る 場 合 に は 債権譲渡 担 保
45
つ い
き 問題 に つ
べ
債権 の 担保化方法 と し て 民法 は 権 利 質 の 規定 を 置く が
44
つ い
つ
、
に
頁 以下 参照
既
は
・
2 0 04
近江
つ
い て
。
債権質及 び 債
、
に 述 べ た 代 理 受領 の ほ か
最も 多く用
い
られ て
い
る の は 債権
。
い て
、
個 別 債 権譲 渡 担 保 が 多数存在 す る と と らえ る も の
「 非典 型 担保 の 体系+ 椿 編
・
前掲 書 ( 注3 5) 73 頁 参照
。
116
介 護 保 険報 酬 債 権 の 担 保 化 に 関 す る
権 を 含 む 集合的 な 譲渡 を 認 め る
こ と を 前提 と
.
将 来債権 あ る
か 、が
、
い
は 集合債権 の
酬 の 担保化 と の 関係 で 検討す る
。
て
介護保 険実務 上
し て 議論 が 行 わ れ て
いる
譲渡 に 関 し て 民法 は 明確 な 規 定 を お
債権 の 譲 渡性 自体 に つ
う
考 察 ( 四 ッ 谷)
一
い
て は 民 法4 66
べ
き点 は
条 が 規軍す る
。
い
。
て い
介護保 険報
民 法4 66 条 1 項 と の 関 係 で あ ろ
,
介護保 険報酬債権 の う ち 保 険 者 か ら事 業者 か ら 支私 わ れ る 部分 に つ
「 代 理 受領+ と さ れ て
、
る こ とか ら
い
て 譲渡担保 に 供 す る こ と が 不 可 能 な の で は な
こ の
、
か が 問題 と な る
い
者 と 事業者 と の 関 係 を 民 法 上 の 代 理 受領 と と らえ た 場合 に は
、
部分 に つ
この
。
い
い
保険
事 業者 が 保
険者 に 対 し て 有す る の は 要 介護者等 が 保 険者 に 対 して 有す る 受給権 の 受領
と
う こ と となり
い
こ れ を 担保化 し よ う と す る 場合 に 事業者 が 担保権者 に
、
対 し て 譲渡す る の は 受 任者 と し て の 地 位 あ る
す る 権 限な の
では
な い か と い う疑 問 が 生 じ る
収の 部分 で 述 べ た と お り
き で は なく
、
こ の
は 受任者 と し て
い
しか し
。
、
報酬 を 受 領
介 護保 険報酬 の 回
場 合 の 保 険者 と 事 業者 と の 関係 を 代理 受領
とみ る
べ
から
事業者 は 保険者 に 対 し て 介 護保 険契 約 に 基 づ く 報 酬 債権 を 有 し て
、
る と考え る
べ
、
きである
保 険者 に よ る 報酬 債権 の 債務 引 受 と み る
。
問題 は
、
この
べ
い
る
。
成11 年判 決+
っ
て認め
す な わ ち 最 判 平成1 1 年 1 月2 9 日 民 集53 巻 1 号1 5 1 頁( 以 下 「 平
と
い う)
件 が 存在 しな く て も
,
は
、
この
「
-
医 師 に 融資 す る 側 か ら す れ ば
右融資 を 実行 す る
医師 の 側 に お い
て
も
こ と に は 十分
、
、
現 に 担保物
融資 に よ り整備 さ れ る 診 療施設 に よ
将来 に わ た り 診療 に よ る 収 益 を 上 げ る 見 込 み が 高け れ ば
て
い
介護保険報酬自体 の 譲渡性 で あ る が
介護保険報酬 債 権 と 類似 す る 診 療報酬債権4 8 の 譲渡性 が 判例 に よ
られ て
き で ある
な合理性 が あ る
債務 の 弁済の た め に
、
の で
、
あり
こ
、
48
診療報 酬 に 関 す る 制 度枠組 み に つ
い て
療 と そ の 課題+ 民 商1 1 8 巻 5 号 ( 1 9 98 年)
は
、
52 2
医師 が
融資 を 受 け る
し て 以 後 の 収支見込 み に 基 づ き 将来発 生 す べ き 診療報酬債権 を
最判平 成1 1 年 1 月2 9 日 民 集5 3 巻 1 号1 5 1 貢 参照
て
れ を 担保 と し
債権者 と協議 の 上
47
っ
同 人 に対
、
一
定 の 範囲
。
西 村健
一
郎 「 高齢社会 に お け る 医
頁以下 参照
。
、
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
で
譲渡す る
い
る
こと は
そ れ な り に 合 理 的 な 行 為 と し て 選択 の 対象 に 含 ま れ て
、
とい う べ き で ある
能力 が あ り
こ の よ う な 融資形態 が 是 認 さ れ る こ
。
将来有 望 で あ り な が ら
、
対す る 金 融的支援 が 可能 に な る +
-
点
この
、
ほ ぼ 同様
の こ
,
、
と して
と が 介護 保 険 契約 の
条以 下 に規 定さ れ
て
る
い
渡 の 第 三 者 対 抗 要件 に つ
い て
もい え
。
介護保
,
い
て
 ̄
述べ る
債権 を 担保権 設 定着
て
っ
集合債権譲渡担保
。
債権譲
、
規定 に よ る 場合 も 少 な く な い
こ
。
49
点 に 関 す る 特 別 法 は 「 特定債権等 に 係 る 事業 の 規 制 に 関 す る 法律+ ( 以
の
下
「 特定債 権 法+ と い う) 50 及 び 「 動 産 及 び 債権 譲 渡 の 対抗要件 に 関 す る
、
民 法 の 特 例 等 に 関 す る 法律+ ( 以 下 「 動 産
51
あり
い
、
・
債権 譲 渡特 例 法+
ところで
、
い
て は 法人 が す る 動 産 の
譲 渡 を も 含 む)
特定債 権 法 は 主 と し て リ
第
。
一
に
、
討対 象 と し て
51
動産
・
ー
ス
会社 及 び
・
債権 譲
・
い
い て
ッ
、
ト 会社 等 が 顧 客 に 対 し て 有 す
,
本稿 が 検
る 介護保 険報酬 債権 は 同法 の 適用対 象外 で あ る こ と から
詳細 に 立ち入 らな い
は
2 0 1 年) 7 4 頁以 下 参照 。
ク レジ
、
本稿
。
債権 譲 渡特例 法 が1 9 9 8 年 に 公 布 さ れ た 当 時 の 名称 は 「 債権譲 渡 の 対 抗
要 件 に 関す る 民 法 の 特例 等 に 関す る 法律+
も変 更さ れ た も の
であり
,
定め る こ と さ れ て
い る
。
で
あ
っ
た が2 0 0 4
改 正法 は2C m 年1 2 月 1 日
条 に よ り 施行 日 は 公 布 の 日 か ら 起算 し て
なお
、
1
同法 の 改 正
号 ( 2 00 5 年) 4 6 頁以 下 参照
。
年 に 改正 さ れ
に公 布さ れ た が
年を超 え な い 範 囲 内 に お
の
経 緯等 に
つ
権 譲 渡 の 対 抗 要件 に一関す る 民 法 の 特 例等 に 関す る 法律 の
12 8 3
で
債権譲渡 の
る 債権 を流 動 化 す る こ と を主 た る 目 的 と し て 制 定 さ れ た 法律 で あ り
で は その
う)
。
債権譲 渡 の 対 抗 要 件具 備 に 関す る 特 別法 の 必 要性 及 び 立 法経 緯 に つ
池 田 真郎 F 債権 譲 渡法理 の 展 開J ( 弘文堂
50
い
本稿 の 検討対 象 で あ る 介 護保 険報 酬 債権 の 担保化 に 特有 な も
と し て ど の よ う な 問題 が 起 こ り う る の で あ ろ う か
49
と
ず れ も 法 人 が 有 す る 債権 に 関す る 特 別 法 で あ る ( 動産
渡特 例 法 に お
の
事業者 に つ
債権 譲 渡 に よ
て は特別 法 の
い
、
診療報酬 債権 の 譲渡性 を 認 め る
あ る 譲渡 人 か ら担保権者 で あ る 譲受 人 に 移転す る 方法 で あ る が
で
て
っ
。
債権 譲 渡 の 対 抗要件 具 備 方 法 に つ
は 民 法4 66
と によ
現 在 に は 十分 な 資産 を 有 しな い 者 に
険報 酬 の 譲渡性 も認 め ら れ る と い え よ う
次に
1 17
い て
一
、
名称
同法 附則
い て
1
政令 で
は 植 垣勝 裕他
「債
部改 正+ ジ ュ リ ス ト
介 護 保 険 報 酬 債権 の 担 保化 に 関す
118
対抗 要 件具備 方法 が 複数存在す る
こ
る
一
考察 (
と 及 び 介護保険報 酬 の 債権者 が 必ず し
も 法 人 に 限ら れ な い こ と か ら 対抗 要 件 具 備 方法 に つ
第 二む土 介護保険契約 の 性質 上
るム
、
サ
、
ビス
ー
ことが で
変更 や 契約自 体 の 解約 を 想 定 す る
の
債権自体 が 不 成 立 と な る 場合 も 考 えら れ る
弁 の 主 張及 び こ の 場合 の 処 理 方法 に つ
き
3
 ̄
あり
結 果 と し て 介護保険報酬
、
、
第 三 債務者 から の 抗
い
て
。
特 に 検討す る
べ
きで あ
。
対 抗要件 の 具備
2
-
検討す る 必 要 が あ
て 検討す る 必要 が あ る
い
こ れ を 中 心 に 以 下 検討す る
、
い て
内 容 の 変更 を 含 む 契 約 内容
こ と から
以 上 の 2 点 が 介護 保 険報酬 債権 の 担 保化 に お
る 点で
四 ッ 谷)
民法 に 基 づ く 対抗要件 具備方法 は
譲渡 目 的 債権 の 債務者 ( 以 下 「 第 三
債務者+ と
い
諾で あり
第 三 者対抗 要 件 を 具備す る た め に は 譲渡 人 からの 通 知あ る
、
う)
、
に対す る 譲 渡人 か ら の 通 知あ る
第 三 債務者 か ら の 暴 諾 に 確定 日 付 が 付 さ れ て
い
い
は 第 三 債琴者 か ら の
る こ と が必 要 で あ る
人 か ら 第三 債務 者 に 対 し て す る 確定 日 付 あ る 通 知 は 通 常
用 い て 行われ る が
52
こ と
い -な い
して
.
、
、
い
承
は
譲渡
。
内容証 明 郵便 を
内容 証 明 郵 便 が 対抗 関係 を 明 ら か に す る こ と を 目 的 と
、
実際 に は 同
一
債権 が 複 数 人 に 譲 渡 さ れ
、
譲 渡の 通 知を
譲 渡人 が 譲 受 人 に 対 し て 委 任 し 譲 渡人 に 信用 不 安 が 生 じ た 時 点 で 譲 受 人 が
■
譲渡 人 を 代 理 し て 譲 渡通 知 を 第 三 債 務 者宛 に 内容 証 明 郵便 に よ
ると
52
う方法 が 採 ら れ る 場 合 が 多 い
い
民 法 の 債権 譲 渡 の 規 定 の 沿革 を 明 ら か
便 に よ る 第 三 債務 者
摘 する も の と し て
年)
53
、
、
'
t
.
の
債権 譲 渡の 通 知 に ?
通 知す
を 主 な原 因 と し て 第 三 債務 者 に
に し 詳細 に 検 討 し た 上 で
、
内 容 証 明郵
通 知 が 対 抗要 件 具備 方法 と し て 不 適当 で あ る
こ と を指
・
2 00 4
参照去
い て
、
譲 受 人 が 譲 渡 人 を代 理 す る
0
て
池 田 真郎 『債権譲 渡 の 研究 〔増 補第 2 版〕
』-( 弘分堂
と く に16 5 頁 以下
号4 4 頁)
53
こと
っ
譲 受 人 が 譲 渡人 を代 位 す る
こ とは
 ̄
こ と は 許さ れ
ない が
、
可 能 で あ る ( 最判 昭和4 6 年 3 月2 5 日 判 時6 2 8
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
119
対す る 通 知 が 同 時 に 到達 し 二 重 譲 渡 の 問 題が 原発 し て
お り で あり
と 譲渡 人 の
 ̄
い
般債権者 に よ る 差 押 の 通 知 が 第 三 債 務者 に 同 時到達す る と
一
う 問 題 も発 生 しう る
他方
動産
、
る こ と は 周知 の と
場合 で あ っ て も 譲渡 人 か ら の 通 知
二 重 譲渡 の 問題 が 生 じな い
、
い
。
債権譲渡特例 法 は
・
、
債務者対抗要件 の 具 備 方法 を 分 け る
法 は 債権 譲渡 登 記 フ
こ れ は 譲渡 人
ァイ ル の
村 第三 者対抗要件 の 具備方 法 と 対第 三
す な わ ち 対第 三 者対抗 要件 の 具備方
。
登 錬 で あり( 動産
譲受 人 い ず れ も登 録 す る
・
こ
債権譲渡特例法 4 条 1 項)
・
とが で き る
、
他方 で 対第 三 債務
。
者対抗要件 は 第三 債務 者 に 対 し て 債権 譲 渡 登 記 の 登 記事項 証 明 書 を 交付 し
て 通 知 をす る こ と に よ
っ
て
す る 場合 か あ る
い
債務者 が 承諾 を し た 場 合 で あ る ( 同 条 2 項)
動産
債権 譲 渡特 例 法 は
・
、
第三
。
対 抗要件具 備 方 法 に つ
、
る こ と を 規定 す る も の で あ る か ら
さ れる
は 当 該債権 譲 渡 に 対 し て
こ れ 以外 の
い
て の み 民 法と は 異な
部分 に つ
い で
は 民法 が 適 用
。
 ̄
介護保 険契 約 の 部分 で 述 べ た と お り 介護保険報酬 債権 の 債務者 は 国 保連
と 要 介護者等 に 大 別 す る こ と が で き
た 事業者 で あ る
また
び
、
債権 者 は 介護保 険 サ
債権者 で あ る 事業者 は 指定事業者 と 「 基 準該当居 宅 サ
、
事業者 に つ
い
に 大別す る こ と が で
て は 介護保 険法 が 法 人 格 を 要 求 し て
ず しも 法人格 を有 し て
い
る必 要はな
い
い
方法及 び 動産
ー
ス
・
・
ッ
場合 に は 民 法 か 動産
・
ビ ス+
きる
。
い
及
指定
後 二 者 の 事 筆者
、
特定債権法 に 基 づ く
、
特定債権
ト債権 を 譲渡 す る 場 合 に 関す る 法律 で あ る か ら
護 保 険報酬 の 譲渡担保 に つ
い
、
債権 譲渡特 例 法 に 基 づ く 方法 の 3 種類 が あ る が
ク レジ
する こ と になる
るが
ー
。
債権譲渡 の 対抗要件 具 備 方 法 は 民 法 に 基 づ く 方法
法はリ
ビ ス を 提供 し
。
「 基 準該当 居 宅 介護 支援+ を 行 う 事 業者
は必
ー
て は適用 が な く
、
介
介護保険報酬 の
したが
っ
て
ずれ か に よ
っ
て 対抗 要件 を 具備
,
債権譲渡特例 法 の
い
るの かに
ある が
。
ず れ の 方法 を 用
い
つ い
て で
、
動産
・
債権譲渡特 例 法 の
1 2 0 ̄
介 護保 険報 酬 債 権 の 担 保 化 に 関 す る
適 用 対 象 は 法 人 が す る 動産 あ る
時人 格 を 有 しな い 事業者 は 動 産
・
によ
て も対抗 要件 を 具備す る こ と が で き る
まず
に
つ い
、
ッ 谷)
債権譲 渡 特例 法 に 基 づ
こと が で
、
考察 ( 四
は 債権 の 譲 渡 で あ る こ と か ら( 同 法 1
備す る
っ
きず
い
一
事業者 が 法 人 格 を 有 し て
民法 に 基 づ く対抗要件 具備 に つ
い
い
条)
、
て 対抗要件 を 具
い
る 場合 に は
ず れ の 方法
い
。
てみてみる
。
集合債権譲渡担保
て 特 に由題 と な る の は ① 将来発 生 す る 債権 を 目 的 と す る 債権譲渡 の
有効 性 と ② 譲 渡 対 象債権 の 特 定性
決 が 「 契約当 事 者 は
しん しゃ く し
問題 で あ る
①に
。
つ い
て は 平 成1 1
年判
譲 渡 の 目 的 と さ れ る 債権 の 発 生 の 基 礎 を 成す 事情 を
、
右事情 の 下 に お け る 債権発 生 の 可 能性 の 確 度 を 考慮 し た 上
、
.
右 債権 が 見 込 み どお り 発 生 し な か
て は 譲渡 人 の
の
っ
た 場合 に 譲受 人 に 生 ず る 不 利益 に
契約 上 の 責任 の 追 求 に よ り清算す る
す る も の と み る べ き で あ る+ と し て
こ
れ を認 め る
こ
。
とと して
②に つ
い
、
つ い
契約 を 締結
、
て も 同判決 が
「 適 宜 の 方法 に よ り 右 期 間 〔 債権譲渡 の 契約期 間〕
の
始期 と 終期 を 明 確
的 と さ れ る 債権 が 特定 さ れ る
べ
き で あ る+
-
に す る な ど し て 譲渡 の 月
おり
また
、
、
.
最 判 平 成1 2 年 4 月2 1 日 民 集5 4 巻 4 号1 56 2 真 が 発 生 原 因 が 特定
の
商品 に つ
い
い
る 事 案に
つ い
なお
、
ての
て
売買 取 引 と さ れ て お り
54
、
い
こ の よ う な 方法 が 用
当 該事案 に お
い て
また は将 来有す る
債務者 (・
-
つ い
い
て は 本来 的 な譲 渡 以 外 の
は 停 止 条件付債権譲渡契約5 57う官用
い
54
る
。
ッ
こ・ と の
譲 渡人)
ト 等 の 売 買取 引 に 基 づ
あ. る
た こ と 等 を 予約 完結権行使 の
発す る 方式 をと る も の
一
で
、
すなわ
ら れ る こ と も多
つ
、
羊毛
・
羽毛 ふ と ん
き 第 三 債務 者 に 対 し て 現
切 の 商 品 売買代 金債権+
に 被担 保 債権 の
由 を停 止 条件 と し て 譲 渡人
い
方法
こ の事
。
られ る 主 な 目 的 は 集合債権譲渡担保 契約締結
は 譲渡 債権 の 範 囲 を 「 譲渡 人 が こ た
暖卓台 及 び こ れ ら の セ
55
債権者 及 び 債 務者 が 特定 さ れ て
後者 の 判決 の 事案 は 債権譲渡 予 約 に 関す る も の で あ っ た
ち 債権譲渡予約 あ る
が
、
譲渡対象債権 の 特定 性 が あ る と 判示 し て
案 と 同 様 に 集合債権譲渡担保 に
い
と して
債務 不 履毎
、
と して
い
に有し
た。
支払停止 状態 の 発 生 が あ
条件 と す る の が 債権 譲渡 予 約 で あ り
、
っ
こ れ らの事
に 代 理 し て 譲 受人 が 第 三 債 務者 に 対す る 譲渡 通知 を
ある
。
、
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
時 に 第三 債務者 に 対 し て 通 知 を 行 う こ と に よ
用 状 態 に 不安 を抱 く こ とを 防 ぐ こ と
債務 者 が 特定 さ れ か
、
て 第 三 債務者 が 譲渡 人 の 信
っ
必ず しも 譲渡担保契 約締結時 に 第 三
、
こ と 及 び 譲渡担保契約締結 時 に 多 数 の
対 し て 対抗要件 を 具備す る
点
1 21
過大な コ
こと に
第 三 債務者 に
ト が か か る こ と に ある
ス
この
。
第 三 債務者 が 国保 連 で あ る 介護保険報酬 を 担保化 す る 場合 に は 譲渡担
,
保契約締結 時 に 第 三 債務者 で あ る 国 保 連 に 通 知 が さ れ た と して も 国 保連 と
事 業者 と の 間 に 取引 関 係 に 基 づ く 債権 が 発 生 し て
る も の で は なく
い
また
、
国 保連 が 事業者 に 対 し て 保険報酬 を 支払う か 否 か が 事 業者 の 信 用状 態 に 左
右 され る わ け で は な い
こ
と か ら 譲渡担保契約締結 時 に 債権譲渡 通 知 を 行う
こ と に よ る 不 都合 は 生 じ ず
譲 渡予 約 あ る
る 56
した が
、
っ
て この
点 は 他 の 類 型 と は 異 な り 債権
は 停 止 条件付 債権 譲 渡 契 約 は 用
い
られな
い
も の と思 われ
。
他方 で
第 三 債務者 が 要 介護者等 で あ る 場 合 に は
、
介護者 に 対 し て 債権 譲 渡通 知 が さ れ る こ と に よ
信用 状態 に不 安を抱
えられる
57
また
。
うメ リ
ッ
い
の
て
譲 渡 人 で あ る 事業者 の
要 介 護 者 に 対 し て 事業 者 が 有 す る 報 酬 債権 は 小
通知 に よ
、
っ
第 三 債務 者 で あ る 要
、
た 要介護者 が 介護 保 険契 約 自体 を 解約す る こ と も 考
個々
、
口 で ある こ と か ら
い
い
っ
て
第 三 者 に 対 し て 債権譲渡 を対抗 で き る と
ト に 比 し て 個 ネ の 要 介護者 に 対 し て 債権 譲 渡 通 知 を す る こ と に
関する 費用 が過 大 で あ る と い え る こ と か ら 債権譲渡予 約あ る
付 債権 譲 渡 の 方法か採 ら れ る も の と 思 わ れ る
次に
、
担保 目 的 債権 の 特定 性 に
同 様 の 状況
56
つ い
て で
い
は停止 条件
。
ある が
、
国保連 に 対 す る 報酬 債
に あ る 診療 報 酬 債 権 に 関す る 事案も 譲 渡担保 契約 締 結 と ほ ぼ 同時
に 第三 債 務 者 で あ る 国保連 に 対 し て
債権 譲渡 が 通知さ れ て
い る。
この
点 に 関す
「 集 合債権 譲 渡担 保 に おけ る 第 三 債務 者 の 地位 に 関 す る
類型 的 考察 ( 2 完) + 北大 法学 論 集4 9 巻 6 号 ( 1 9 99 年) 1 2 5 7 頁以 下参照
57
品 田 充儀 「 介護 保 険契 約 の 特 敢 と 法 的間 憲 モ デ ル 契約書 を 参考 に し て+ ジ
る 分析 に
つ い
て は拙 稿
・
。
一
ュ
て
リ ス ト1 1 7 4 号
( 2 0 0 年)
71
頁
に よれ ば
、
モ デ ル 契約書 の 解 約 事 由 の
「 や む を 得な い 事情 があ る 場 合+ が 挙 げ ら れ て い る
。
一
つ
とし
1 22
介護 保 険 報酬債権 の 担保 化 に
権にづ
は第三
い て
関す る
債務者 の 特定 が 容易 で あ り
考 察 ( 四 ッ 谷)
一
診療報酬 債権 の 担保化 の 場
、
合 と 同様 に 期 間 と 毎月 の 譲渡額 を 明 記す る こ と たよ
能 で あり
ま た こ れ で 足 り る も の と 思 わ れ る が58
、
■
酬債権 に つ
い て
は 譲渡 契約締結時 に お
上 困難で ある も の と 思 わ れ る
月 で あ り ( 親 則38 条)
、
個々
要介護 者等 に 対す る 報
、
こ と は 実際
要 介護認 定 の 有効期 間 が 6 か
、
要介護者 に 対す る 債権額 の 確定 は 要介護度
の
に左 右 さ れ る 可 能性 が 大き く
て 特定す る こ と が可
譲渡債権 を 特定す る
て
なぜな らば
-
。
い
っ
ま た 介護保 険契約 が 継続 的 契約 で あ る と は
、
え 譲 渡担保契 約 締結時 に 第 三 債務者 を 特定 す る こ と が 実際上 困難 で あ る
い
場合 も 少 な く な い か ら で あ る
次に
、
動産
・
。
債権譲渡特例 法 に よ る 対抗要件具備 に つ
い て
み てみる
。
同
法 は 民法 と は 異 な り 将来発 生 す る 債権 を 含 む 集合 債権譲渡担保契約 を 念頭
にお
い
い て
債権 を 特定す る た め に 必要 な 事項等 を 定 め る
て
第 5 条 に 登 記事項 を 定 め る と と も に
、
債権譲渡 登 記規 則 6 条 に お
。
譲渡債権 の 特 定性 に 関
し て は 同 法 5 条 に お い て 第 三 債務者 が 登 記事 項 と な ? て
特定 の 将来債権譲渡 の 容 認 と 公 示 制 度 の 整 備 に つ
か
た こ と59 を 踏 まえ て2 ∝旭 年 の 改 正 に よ
っ
れな
い
こ と とな
っ
た
る 通 知 で 行 わ れ る が 動産
によ
・
4 67
れ
、
て
つ
っ
て
行 わ れ る ( 動産
当該 登 記 の 日 付 を も
っ
て
、
譲渡 人 か ら 第 三 債 務 者 に 対 す
・
債権 譲 渡特 例 法 5 粂)
い て
は
、
平成1 1 年判 決 の 事案も
■
い
る
この
。
、
この
登記
て
民法
当 該債権譲渡 に づ
っ
い
たも の とみ な さ
確定 日 付 と さ れ る ( 同 法 2 条 1 項)
第 三 債 務者 に 対す る 対抗 要 件 は
59
第 三 債琴 者 は 登 記 事 項 と さ
債権譲渡特例 法 に 基 づ く登 記 は 譲渡 人 及 び 譲 受
・
第 三 債務者 以 外 の 第 三 者 に つ
られ て
債務者不
、
て 実務 上 の 要 望 が 大 き
い
条 の 規定 に よ る 確 定 日付 の あ る 証 書 に よ る 通 知 があ
58
たが
。
民 法 上 の 債権譲渡村抗 要件 の 具備 方法 は
人 の 共 向申請古
手よ
て
っ
い
。
他方で
.
譲渡 人 若 し く は 譲受 人 が 第 三 債務者 に 対
方法 に よ り 譲 渡債権 を 特定 し て お り
、
これ が認め
。
企 業法制研究会 「 企 業法制研究会( 担保制度研究会) 報告香+ 商 事法務 編 『新
し い 担保 法 の 動 き』( 別冊 N B L 8 6
号) .( 商 事法務
・
20 0 4
年)
22 8
頁 以下 参照
。
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
123
し て 当該債権譲渡登 記 に 関す る 登 記 事項証 明 書 を 交付 し て 通知す る こ と に
ょ
て
っ
、
民 法4 67 条 の 通 知 が 第 三 債 務 者 に 村 し て さ れ た と み な さ れ る ( 同
法 2 灸 2 項)
0
民 法 に 基 づ く 対抗 要 件 具備 と は 異 な り
抗 要件具備 に つ
い
動産
、
・
債権譲渡特例 法 に よ る 対
て は 同法 で 登 記事 項 が 定 め ら れ て お り
前述 した よう な
、
特定性 に 関 す る 判 例 で 争 わ れ た よ う な 点 は 問 題 と な らな い
債権 を 目 的債権 と す る 債権譲渡 の 登 記 に つ
が 終期 が 記 録 さ れ て
い
なか
っ
た 場合 の
成14 年1 0 月10 日 民集56 巻 8 号1 7 4 2 貢 が
渡登記 に係 る債権譲渡が数日 に わ た
あ
た と して も
っ
っ
債権譲渡 登 記 の 効力 に つ
こ の よ う な 場合 に は
、
集合
、
始期 の み か記録 され て
い て
い て
い
る
最判平
「 そ の 債権譲
発 生 し た 債 権を目 的 と す る も の で
て
他 に そ の 債権 譲 渡 登記 をも
、
た だ し.
。
て
っ
始期当 日 以 外 の 日 に 発
、
生 し た 債権 の 譲 り 受 け を 債務 者 以 外 の 第 三 者 に 対 抗 す る こ と が で き な い も
と 解す る の が 相当 で あ る
の
は
。
けだ し
上 記 の よ う な 債 権譲渡 登 記 に よ
、
て
第 三 者 は 始期当 日 以 外 の 日 に 発 生 し た 債権 が 譲 渡 さ れ た こ と を認 識す
、
る ことができず
と 判示 し て
そ の 公 示 が あ る も の と み る こ と は で きな
、
る こ とか ら
い
、
介 護 報酬 債権 の 担保化 と の 関 係 で 動 産
具備 に つ
い て
か ら で あ る+
・
える
い
。
債 権 譲 渡登 記 法 に よ る 対抗 要 件
考 え て み る と 同 法 が 改正 さ れ 第 三 債 務 者 不 特定 で あ
た こ とから
用 可 能 とな
っ
酬 債権 に つ
い て
る 60
い
集合 債権 譲 渡 担 保 に 関 し て は 始期及 び 終 期 の 双
方 を 登 記申請書 に 記載 し な け れ ば な ら な い と
、
っ
て も利
法 人 で あ る 事 業 者 が 要介護者等 か ら 受領 す る 報
第 三 者対抗 要件 を 具備 す る 際 に も 有用 な 方 法 で あ る と い え
。
債権譲渡 登 記 は 譲渡 人 と 譲 受 人 と の 共 同 申請 に よ る も の
ただし
動産
あるが
債 権譲渡担保契約 に 定 め が あ れ ば 格 別
、
で
っ
60
も
、
っ
とも
債務 者 へ
の
、
・
通 知 が 別途必 要 で あ る か ら 結局
T T
定 め が な い 場合 に は 譲
実 際 に 第 三 債務者か ら 弁 漬 を 受 け る た め に は
務 上 の 障害 と な る 懸念 が あ る+
済学』( N
、
出版
・
20 0 4
年)
、
と 指摘 さ れ て
1 75
頁)
0
、
本文 で 述 べ た 第三
「 事務 的 に 煩 雑 で 費 用も 嵩 み
い
る
、
実
( 高橋 正 彦 『証 券化 の 法 と 経
12 4
介護保険報酬債権の 担保化 に 関 す る
渡 人 の 登 記協 力 義務 は な い と さ れ て
の
協力 が 得 ら れ る 場合 に 限 っ
登記 に つ
る62
い て
い
一
考 察 ( 四 ッ 谷)
る こ と か ら6 1
て 有 用 な 方法 で
ある と
譲受 人 は 事 業 者 の 協力 を 得 る た め
登 記 に 関す る 譲渡 人
、
え
い
、
動産
・
債権譲渡
方策 を 講ず る 必 要 が あ
の
3
。
第 三 債務者 か ら の 抗弁 の 対抗
4
1
次に
第三 債務者 か ら の 抗 弁 の 対抗 に つ
、
準4 68 条 は 第 三 債務者 が 債権 譲渡 に つ
て 検討す る 。
い
異議 を 留 め な い 承 諾 を し た 場合
い て
と 譲 渡 人 か ら の 通 知 を 受領 し た 場合 と に 分 け て 規 定 を お く63
者 の 場合 は 第 三 債 務 者 が 譲 渡 人 に 対抗す る
これ
をも
■
場合 に つ
い
譲受 人 に 対抗す る
て
っ
ては
事由 を も っ
て
こ
点 に 閲 し民
この
こ とがで
すな わ ち 前
。
き た事由 で あ
と が で き な い と し ( 同 条 1 項)
、
も
て
っ
、
後 者の
第 三 債務者 は 通 知 を 受 け る ま で に 譲 渡 人 に 対 し て 生 じ た
、
譲 受 人 に 対抗 す る こ と が で き る と 規定 し て
後者 の 場合 に つ
い
て は 動産
・
い
( 同 条 2 項)
る
債権譲渡登 記 法 に 基 づ く 譲渡 人 も し く は 譲
受 人 か ら の 通 知 と の 関 係 が 問題 と な る が
同法 は 2 条2 項 で こ の 通知 を受
、
け る ま で に 譲渡 人 に 対 し て 生 じた 事由 を 譲受 人 に 対抗 す る こ と が で き る と
規定す る
64
。
また
、
同 法 に 基 づ く 第三者対抗 要件 を 具備 した 債 権譲渡 の 対
第 三 債務者対抗 要件 と し て は 債務者 に よ る 承諾 も 考 え ら れ る が
に
粂2 項 の よ う な規定は な い
て は2
つ い
承諾 の 場合 に つ
い
て は 民法 と 同 様 の
したが
。
っ
て
取り扱 い と 考 え る
,
べ
貫 参照
で は ある が
、
渡登記 の 利用 に 関す る そ の 他 の 留 意 点を挙 げ る も の と し て
6 0) 9 2
63
頁以 下
・
。
20 0 0
年)
9
周 法に基
づ く 債権譲
高橋
前掲 書 ( 注
、
・
。
同 条 2 項 の 異議 を留 め な い 永 諸 に 関す る 学説 の 変遷及 び 規 定の 沿革史 に つ
て は池田
64
き で あ ろう
。
担 保 目的 で は なく泳 動 化 目 的 に 関す る も の
62
場合
この
第 三 債務者 に よ る
森井 英雄 他 『新訂 版債 権 譲渡 特例 法 の 実 務』( 商 事法 務研 究会
61
、
・
前掲書 ( 注52 ) .3 3 0 頁以 下 参照
こ の ような動産
+
。
債権譲渡特例 法 の ア プ ロ
ー
チ につ
い て
池 田 真朗教授 は
-
い
。
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
対第 三 債務者対抗 要件 の 具備方法 は
125
①第 三 債 務者 が 異議 をと ど め な い
,
承諾 を した 場合② 第 三 債務者 が 異 議 を 留 め た 承 諾 を し た場合 ③第 三 債務者
へ
通 知 が さ れ た 場合 が あ り
である が
③ の 場 合 を 同 条 2 項 で 規定 す る の み
し
で 規定
規 定 の 文言 上 は ① の 場合 に
、
、
合も含 ま れ て
い
る と解 さ れ て
が 単 に 譲 渡 を 承諾 し た 場合 に
実際上
65
る
い
.
て
つ い
解さ れ る た め に は
い
う点 で ある が
は 論 じ られ て
場は
い
つ
、
、
当該債権譲渡 に 対す る 積極的 な 異議
、
ない が
点に
い て の
場 合 は ② と と らえ る
べ
債権 の 場合 も 含 め
そ れと ち
、
.
も
て
い
、
点 に 関 し て 多く
この
て は議 論 が 分 か れ る 。
場合に つ
②と 同様 で あ る と 考え る 立
、
明 示 を 必 要 と す る の が 適切+
き で あ る とす る
にある
い
.
こ
と67
い で 承諾 の
我妻栄
論者
-
19 9 7
・
66
我妻
67
ク レジ
-
年)
26 1
・
この
頁
、
、
譲渡 を 桑諾す る 旨 の 条項
特 に 第 三 債務者 が 消費者 で
効 果 の 重 大性 の 認 識 を 期 待 す る
そ の よ う な場 合 に
有 泉 亨 『コ
有泉
ッ
、
、
債権発 生 原 因 と な る 契約締庸 と 同 時
、
68
を挿入す る よ う な承 諾も認 め ら れ う る こ と
な い で あろう こ と
異議
集合債権譲渡担保 の 場 合 に は 第 三 債務者 が い わ ゆ る 消
は 契 約書式 中 に 当該契約 に 基 づ く 債権 の
ある 場 合 に つ
ある か ら
で
、
本稿 の 検討対象 で あ る 介護 報酬
66
費者 と な る 場合 も 少 なく な い
タ
ン メ ン
ー
ル
て
つ い
-
こ
とは およ そで き
も 消 費者契約法 に よ
っ
て
第三
債権 鑑 別 〔新版〕( 清水 誠 補 訂)』 ( 日 本 評
平 井 宜 雄 r 債 権 怠 詮j ( 弘 文 堂
前掲 書 ( 注65) 2 6 1
26 2 頁
・
19 9 1
年)
頁等参 照
1 00
。
ト債権 の 担保 化 及 び 不 動 産 賃貸 借 契約 に 基 づ く 賃料債権 の 担保 化 の
場 合 が顕 著で あ る
。
特 定の 債権 を 特 定 の 者 に 譲渡 す る
の
きか
第 三 債務者 の 希諾 が 異議 を 留 め た 承諾 と し て
つ い
この
、
を留 め な い こ と に つ
68
べ
「 異議 を 留 め な い 承 諾 に よ り 生 じ る 効 果 の 重 大性 を 考 え る と
、
65
同項 に は②の 場
、
積極的 に 異議 を 述 べ て 泉諾 を す る こ と が 必要 か 否 か と
、
こ の
、
まり
条1 項
て4 68
問 題 と な る の は 第 三 債 務者
、
を 第 三 債 務者 が 表明し て い な い こ と を理 由 に ①と 解す る
② と 解す る べ き か
つ い
永 諾 を 第 三 債務 者 が 与 え た 場 合
有 す る と 判示 す る も の と し て
、
に
こ とに
つ
い
て
関す る も の
にらい て であるが
,
予め
民 法4 6 7 粂 の 対 抗 要 件 と し て 効力 を
最判 昭和2 8 年 5 月2 9 日 民集 7 巻6 08 頁
。
。
1 26
介護 保 険 報 酬 債 権 の 担保 化 に 関 す る
L
債務者 を 救済 し得 な v 、
こと
他方 で 特 に 集合債 権譲渡 担保 に つ
69
、
成1 1 年判決及 び 同 判決 が 指摘す る と お り
ク
判断 を行 え ば よ
と 考え れ れ て
い
考 察 ( 四 ッ 谷)
一
い
譲渡 人
,
る こ とから
譲受 人 間 に お
一
べ
き で あ る と 考える
て は平
い て
リス
民法4 68 条 1 項 に い う 異
,
議 を 留 め な い 番諾 と は 第 三 債務者 が 積極 的 に 異 議 を述 べ か
限定 さ れ る
い
、
で し た 番諸 に
。
/
で は
具体 的 に 民 法46 8 条 1 項 は ど の よ う な
、
あろうか
によ
っ
まず
。
抗弁 切 断 の 理 由 に つ
、
い
て
と を 意 味す る 規定 な の で
こ
通説
判例 は
・
〔譲 渡 人 に対 し て 対抗 し え た 事 由 を〕 対 抗 で き な く な る の は
て
承諾 に 公 信力 と い う 法律 上 の 効 果 ( 債務永 認 と
で は な い)
を与 え
、
譲受 人 を 保 護す る た め
事由に つ
い て の
善意 が 必 要 で あ る+ と す る 70
い う意 思 表示
も の で あ る+
の
き 承諾 に公 信力 を 与 え ら れ た こ と の 態 果 と し て
次に
。
70
い
もの と 思 わ れ る
平井
譲渡
とし
効果
「 異議 な
、
第 三 債務 者 が 異議 な
、
たと しても
い
、
こ れ をい
′
・
。
前掲 書 ( 注6 5)
に 関 して
1 00
貫 以 下 参照
また
。
第 三 債 務者 が 異 議 を 留 め な
請負契 約 に 基 づ く 報酬 債 権 め
、
い泉諾を
し た後
、
請 負 人 の 債務 不履 行
( 仕 事未完 成) を 理由 に 第 三 債務 者 が 当該 請負契約 を 解 除 し
・
右
「 不利 益 条 項+ と し て 消費者契約 法1 0 条 に 基 づ き 無効 と す る こ と は 頂き
わゆ る
な
と して の
、
譲受人 に は 対抗しう べ き
、
契約 書 中 に 債権 譲渡 に 関す る 承諾 条 項 が 挿入 さ れ て
69
「 異議 な き 寮諸
、
譲受人 の 請求 に
、
対 し て 当 該契約 解 除 を 抗 弁 と し て 主 張 し た 事 案 に 関す る 最 判 昭和4 2 年1 0 月 2 7 日
民 集2 1 巻 8 号2 1 6 1 貫 が 「 譲 受人
報酬 請求権 で あ る こ とを 知 っ
つ
て 対抗 す る こ と が で
にお い て
右 債権 が 未完 成 仕事 部 分 に 関す る 請負
て い た 場合 に は 債 務 者 は
き る も の と 解す べ き で あ る
譲 受人 に 契約 解 除 をも
、
けだ し
。
、
民 法46 8 条 1 項本
文が 指名債権 の 譲 渡 に つ き 債務 者 の 異議 をと ど め な い 永 諾 に 抗弁喪失 の 効果 を
認め
て いるの は
、
債権 譲 受 人 の 利 益 を 保護 し
め に 法律 が 附 与 し た 法律 上 の
はこ
の
ただ し
、
般債権取 引 の 安全 を 保障す る た
効果 と 解す べ き で あ っ
ような保 護 を与え る こ と を要 し な
て い る。
一
て
悪意 の 譲 受 人 に 対 し て
、
と 言 う べ き だ か ら で あ る+
い
潮見佳 男 r 債権総 論』( 信 山社
・
2 00 4
年) は
め ず に 承諾 を した』 と
い う債務 者 の
行為面 を捉 え て
に 帰責 し て
い る
とみる
べ
譲 受人 の 信頼 保 護 は
結 で あ る占
この
意味で
が 具体 的 な ル
を述 べ る
。
ー
、
き で ある
468
。
条 1 項本 文 は
、
、
、
と判 示 し
「『異議 を と ど
そ の 行為 の 結 果 を 債 務者
そ こ か らの
、
二 次的帰
禁 反 言な い し 矛 盾行 為 禁止 の 原 則
ル と し て 発 現 し た も の と 言 え る+
としで
■
、
通説 と は異 なる 見 解
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 (2 0 0 5 年)
き 承諾 を し た こ と に よ
つ い
の
っ
て は
弁済 ま_ た は 免 除 に よ る 譲 渡 目的 債権 の 消滅
、
主 張等 が あ る
たと
い
こ な お 債権 が 不 法 な 原 因 そ の 他 の 理 由 に よ り 成 立 し な か
た 事由 が あ る 場 合 に
っ
最判平成 9 年1 1 月1 1 日 民集5 1 巻1 0 号40 77 貢 が
点 は 賭博行為 に 基 づ
こ の
、
い て 第 三 債務者 が 異 議 な き 承諾 を
よ 満 足 を 受 け る こ と を 禁止 す
の
ある が
てで
つ い
び善 良な 風 俗 に 反す る こ と 甚 だ しく
は
同 時履行 の 抗弁権
、
71
く 債権 の 譲渡 に つ
て
譲 受 人 に 対 し て 対抗 し得 な く な る 事由 は 何 か に
て
っ
1 27
、
した と
「 賭博行 為 は 公 の 秩序及
賭博債 権 が 直接的 に せ よ 間接 的 にせ
、
き こ と は 法 の 強 い 要請 で あ
べ
い う 事案 に つ い
て
っ
この
、
要請
債務者 の 異議 な き 承諾 に よ る 抗弁喪失 の 制 度 の 基 礎 に あ る 債権譲受 人
、
と し て 第 三 債 務 者 が 異議 な き
利 益 保 護 の 要請 を 上 回 る も の と 解 さ れ る+
承諾 を 行 っ
わ ら ず発 生原 因 で あ る 賭博行為 の 公 序 良俗 違 反
て い る に も かゃ、
を 理 由 と し て 第 三 債務者 は 譲 受 人 か ら の 請 求 を 拒 む こ と が で き る と 判示 し
て
い
72
る
なお
。
第 三 債 務者
へ
債権 の
、
二重譲渡 があり第
通 知が さ れ た後
第 二 譲 受 人 に 対 す る 譲渡 に ら い
、
者 が 異議 な き 承諾 を し た 場合 に
三 債務 者 が 第 二
、
い
民 法4 6 8 粂 1 項 に
我妻
72
潮見
家
ば
・
-
・
有泉
・
-
平井
の ほか に
、
民 法4 6 8 条
権 が 第三 債 務者
本稿
25 9
頁
は
同判 決 を 引 用 し た 上
とを も
前掲 書 ( 注6 5)
の
,
項
に
頁
つ
関係
、
二 重 譲受 人
に は 債権 の
帰
。
て
っ
い
ては
で言えば
よ
,
・
悪 意 を問 わず
、
本則 と す べ き で あ る+
我妻
、
で
「 9 0 条 の 趣旨 を 『国
法 は 支 援 を 与 えな い』 点 に 求 め る
、
異議 な き裏 話 に
の 検討 対 象 と の
設定 され る
1
10 1
て は
粂 2 項 に よ り 解 決 さ れ る ベ き 問題 で
判決 も 言 う よう に F 譲 受 人 の 善意
・
第 三 債務
。
に 対 して
いう こ
て
73
前 掲書 ( 注7 0) 3 4 5 頁
を主 張 で き る』 と
73
る
前掲書 ( 撞6 5)
社 会 秩序 違反 の 契約
、
い
い
う 「 対 抗 し う ベ き 事 由+
い
て
い
譲受 人 に 対 す る 譲 渡を理 由 と し て 第
一
て は 民 法46 7
属 は 含 ま れな い と 解 さ れ て
71
第
、
譲受人 か らの 請 求を拒 絶 で き る か に つ
間 の 優先劣後 関 係 に つ
ある こ とか ら
譲 受 人 に 対 す る 譲渡 に つ
一
有泉
-
あれ
債 務 者 は9 0 条 の 無 効
と述
べ
る
。
前 掲書 ( 注6 5 ) 2 5 9 頁以 下 等
。
こ
譲渡 目的 債権 を 被 担 保債権 と す る 抵 当
、
っ
・
の で
て 復 活す る か 否 か が 論 じ ら れ て い る が
、
介護 報酬債権 を 被担保 債権 と す る 抵当 権 が
こ と はな い と 思 われ る の で
、
この
点 につ
い て
本稿 で は 論 じ な い
。
介 護 保 険報 酬 債 権 の 担 保 化 に 関 す る
128
■
次に
合
、
一
考察 (
通 知 が 第 三 債務者 に 対 し て さ れ た 場合 に つ
い
て である が
場
この
、
第 三 債務者 は 通 知 を 受 け る ま で に 生 じ た 事由 を 譲受 人 に 対 し て 対 抗す
、
る こ と がで きる
( 民法4 68 粂 2 項)
。
同 条 の 適用 に つ
に 抗弁事由自体 が 発 生 す る こ と が 必 要 か 否 かと い
、
る と 解さ れ て
い
74
る
か ら 将 来発 生 す る
また
o
本稿 の 対象 は
、
関 係 が 問題 と な る が
い
て 債権 が 現実 に 発 生 した 時点 で 生 じ る+
、
、
集合債権譲渡担保 で あ る.
通 知 の 「 権利行使要件 と し て の 効力 は
で は
。
と解 さ れ て
、
この
履行ゐ抗弁権 の 主 張
。
、
こと
将来 に お
。
つ い
は
い
どの よ う な 抗弁
る の は 債務 の
て の み で あ る と 考 え られ
、
第
に 債権 の
一
、
い て
一
弁済
般論 の
、
同時
い
問題 と な る の は 債
介護保険契 約 固 有 の 問題 と し て
発 生 原 因 で あ る 介護保 険契約 の 解
部無効 に よ る 介護 報 酬 債権 の 不 成 立 あ る
一
、
発 生 原 因 で あ る 契約 の 公 序良俗違 反 が 論 じ られ て
生 じる 抗弁事由 と し て は
76
、
既 に 述 べ た よ う に 債権譲渡 に 関す る
れ ら の 中 で 介護保 険報酬 債権 の 担 保化 に つ
務 の 弁済 に
い
れに
基 本的 な 枠組 み に 従 っ た 場合 に ど の よ う な 結
中 で は 第 三 債務者 の 抗 弁事 由 と して あ げ ら れ て
約あ る
る 75
い
介護報酬債権 め担保化 に あ た っ て は
、
論が得 ら れ る の で あ ろう か
こ
こ
、
第 三 債務者 か ら の 抗 弁 主 張 に 関 す る 債権譲渡法 制 の 基 本 的 な 枠
事由 の 発 生 が 考 え ら れ
、
う問題 が あ る が
 ̄
、
組みである
るが
通 知時点 ま で
、
債権 の 譲 渡 に 閲す 早通 知 が 行 わ れ た こ と と 抗 弁 の 対抗 と
の
以上が
は
い て
「 抗弁事由発 生 の 基礎+ が 通 知時点 で 存在 し て 入 れ ば 十分 で あ
て は ・
つ い
れ
四 ッ 谷)
い
は 減額 が 考 え ら
第 二 に 事業者 の 指定取消 に よ る 介護報 酬 債権 の 減額 が 考 え ら れ る
、
以下
、
順 に 検討す る
74
潮見
75
潮見
76
この
・
・
。
前掲書 ( 注7 0) 33 3 貢
前 掲書 ( 注7 0) 33 0 貫
。
。
点が 問題 とな る 甲 は 主 と し て 要 介護者等 を簡 三 債 務 者 と す る 介護 報 酬 債
権 の 担保化 の 場 合 に 問題 と な る 抗弁事由 で あ ろ う
の
。
構造 の 部分 で述 べ た と お り
、
。
なぜならば
、
介 護保 険奥約
国保 連 国保連 を 第三 債務 者 と す る 報 酬 債権 は
、
大幅 な 介護保 険契 約 の 減少 が な い 限り個 々 の 介護保険契約 の 成否 が こ れ に 影響
を及 ぼ さ な
い
もの
で
あ る と思 わ れ
る・ か ら セ あ る
。
法 政 理 論 第3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
介護保 険契約 の 解約事由 に
る 解約条項 に よ
い
デル
っ
契約書 に は 利 用 料 の 滞納
い
契約書 に お
は
い て
一
、
般 規定 に 従う ほ か 個 別 の 契約 に 規定 さ れ て
て 効力 を 生 じ る
が 契約 を 継続 し が た
デル
て 介護保 険法 は 何 ら 規定 を お い て お ら ず
つ い
介護保 険契約 の 解約 は 民法 の
約定 さ れ て い る 解約事 由 に つ
。
「 や む を得な
、
ー
れる もの で ある
ビス
な どが あり
い
提供 の 局 面 で 起
77
る+
。
モ
「 施設 入所 モ
、
・
利
て
防止 で き な い 行為 を 行う 場合
こ
れ ら の 事由 に
こ りう る で
つ い
て は
実際
、
あ ろ う こ と が 容易 に 予 想 さ
介護 保 険契 約 自 体 の 不 成 立 等 に つ
。
て
利 用 者 が r 重 大 な 自傷行為』 や 『他 の 入 所者
、
な ども 解約事由 と し て 掲げ ら れ て
介護保 険サ
い
事情 が あ る 場合+ 「 利用者
い
不 信行為 を 行 っ た 場合+
用者 - 危害 を 加 え る』 な ど事業者側 に お い
の
1 29
費 者 契 約法 に 基 づ く 介護保 険契約 の 全 部 ま た は
一
い て
は こ の ほか に
部 の 無効
、
、
・
消
要 介護者等 の
意 思 無能力 を 原 因 と す る 介護保険契約 の 無効 お よ び 法 的 権 限 の な い 要介護
者等 の 家族 に よ る 契約 へ
等が 考え ら れる
に
て は
つ い
方式
へ
の
の
介在 に よ り 介護保 険 契約 自 体 が 無 効 と な る 場 合
こ とは既 に述 べ た。
また
要介護者等 に よ る 介護保 険料 不 払 い 等 を理 由 と す る 償還 払 い
、
転換 が 行 わ れ る
こ と により
国保 連 が 事業者等 に 対 し て 支払う べ
、
き金 額 が 減少 す る 場合 も 考 え ら れ よ う
の
問題 は
。
、
これ
解 除 を 第 三 債務者 が 譲 受 人 に 対 し て 対 抗 し 得 る か
務者 が 異議 な き 承諾 を 行 っ た 場合 に つ
請負報酬請 求権 で あ る
約解 除 を も
おり
、
っ
て
村抗す る
ことを知
こ と がで
っ
てで
い
78
判 昭 和42 年1 0 月2 7 日 か 「 譲受 人 に お
る
国保 連 を 第 三 債務者 と す る 場合
、
て
い
て
い
ある が
で
、
ら の 事由 に よ る 契約
ある
この
い
ない サ
前掲 ( 注5 7)
品田
78
前 掲 ( 注7 0) 判決
。
点に つ
た 場合 に は 債務者 は
、
き る も の と 解す べ き で あ る+
第三 債
、
い
こと
、
と 判示 し て
将来債権 は
ビ ス に 村す る 報酬 債権 で あ る こ と か ら
71
頁
。
っ
て は最
譲受 人 に 契
 ̄
ー
象債権 の う ち 介護保険契約 の 解約 に よ
77
まず
右債権 が 未完 成 仕事 部分 に 関 す
介護報酬債権 の 譲渡担保 に は 将来債権 が 含 ま れ る
未 だ 提供 さ れ て
。
て
発生 しえ な か
っ
、
た 部分 に
譲渡対
つ い
て
介 護保 険報 酬 債 権 の 担 保 化 に 関 す る
13 0
■
譲受 人 は 悪 意 で あ る と い え
約に よ
て 発 生 し得 な
っ
、
考察 ( 四
一
ッ 谷)
第三 債務 者 は 異 議 なき 承 諾 に も か か わ ら ず解
い 債権 の
譲渡 の 通 知 が 行 わ れ た 場合 に つ
請求 を 拒 む こ とが で き る と 言 え よ う
い
ては
、
。
また
既 に 述 べ た よ う に 第 三 債務者 に 対
す る 通 知 の 効力 は 譲渡債権 が 現実 に 発 生 し た 時点 で 生 じ る と 解 さ れ て
こ と か ら 介護保 険契 約 の
力 は 生 じず
第三 債務 者 は
の
,
て
っ
る
て は通 知 の 効
い
て
譲 受 人 の 請求 を 拒 む こ と が で
第 二 点 目 の 事業者 の 指定取消 に つ
い
て
この
部分 に
発 生 しな い 債権 に つ
い
つ い
、
きる と言える
次に
解約 に よ
。
事業者 の 指定要件 に つ
い
て 介護保険法 は70
介護保険制 度改革 に よ
っ
て 事 業者規 制 の
検討す る
見直 し が 行 わ れ
。
、
、
今般
指定 の 欠 格事
、
「(五指走 の 取消 か ら 5 年 を
が
経 過 しな い 着 で あ る とき ( 指定取消 の 手続 き 中 に
を含 む ) ②禁固 以 上 の 刑 を受 け て
。
条 以 下 に 規定 を 置く が
由 と し て 申請者 又 は 法 人 役貞 ( 施 設 長 含 む)
自 ら事業を廃止 し た者
、
そ の 執行 を 終 わ る ま で の 者 で あ る と
き ③ 介護保険法 そ の 他保健 医療福祉 に 関 す る 法律 に よ り 罰 金 刑 を 受 け て
そ の 執行 を 終 わ る ま で の 者 で あ る と き④ 5 年 以 内 に 介護保 険 サ
ー
、
ビス に閲
し 不 正 又 は 著 し く 不 適 当 な 行為 を した 者 で あ る と き+
の い
る 場合 を 挙 げる と と も に
年 ご と の 更新制 度 を
設 ける こ と と し て
さら に
求して
る79
事業者指定制 度 に つ
ー
株式会社 や
医療法 人
て 6
ビ ス の 場 合 と異 な り
、
介護 保 険制 度導入 に 伴 い 従前 の
。
医療法 人
、
社 会福 祉 法 人 等 の ほ か に
社会福祉法 人 等 が い わ ゆ る 公益 法 人 の
、
、
法 人 等 も 事 業者 と し て 介護 保 険 契約 の 主 体 と な り得 る が
N P O
裁量 に よ り 法 人 格付与自体 が 厳 格化 さ れ て
い
種 で あり 主 務 官庁自 体
一
る の に 対 し80
、
株式会社 の
厚 生 労働省 老 優局 「 介護保 険制度改革 関 連法案 参考資料 + 1 0 頁 ( h t t p :/
79
一
/
80
い
。
る こ と に も 留 意 す る 必要 が あ る
社会福 祉 サ
の
い
、
ずれ か に該当す
既 に 述 べ た と お り介護保 険法 が 指定事業者 に 対 し て 法 人 格 を 要
、
い
w
w
w
、
.
m
hl
w
.
g oj p / t o p i c s / k ai g o / h o u ri t u /i n
.
公益 法 人 の 法 人 格付 与 が 厳 格化 さ れ て
人 法 入 門』 ( 有 斐 閣
・
2 00 4
年)
40
d ej L h t
い る こ
頁 以下 参照
。
m
l
とに
-
( 2 0 0 5 年 4 月 3 日 現 在))
つ
い て
は
、
森泉 章 『新
・
。
法
、
法政 理 毒 草3 8 巻 第 1 号 ( 2 0 0 5 年)
設 立 は 準則 主 義 で あ り
義 を 採用 し て
る こ と か ら8 1
い
法 人 に 対す る 法 人 格付与 に
N PO
、
13 1
後二 者に つ
、
に 法 人 格 を 喪失す る 可 能性 が 大き
て は 公益 法 人 に 比 し て 事 後的
い
とい え
い
結果 と し て 介護保険法 に 基 づ
、
く 指定 の 欠格事由 に 該当す る 可 能性 も 高く な る と い え よ う
こ
て は 認 証主
つ い
。
れ ら 欠格事由 が 生 じ て 指定 が 取 り 消 さ れ た こ と が 介護報酬債権 の 譲渡
担保 に 及 ぼ す影響 に は ど の よ う なも の が あ る だ ろ う か
が 要介護者等 で あ る 場合 に つ
約事 由 と は な らな い
で
い
て は 影響 を 及 ぼ す
い
険報酬 債権 の 回 収 の 部 分 で 述
た とおり
べ
何 ら 影響 を 及 ぼ さ な
、
債務者 が 国保 連 で あ る 場合 に つ
第 三 債務者
、
指定取消 が 必ず し も 契約 の 解
て は 事業者 の
82
あ ろう こ と か ら
まず
。
い
が
なぜ な ら ば
。
、
第三
、
介護保
事業 者 が 介護 保 険法 に 基 づ く 指
、
定 を 受 け た こ と に よ り 介護保 険法4 1 条第 6 項等 を 根拠 と し て 国 保 連 が 当該
事業者 の 第三 債務者 と な る の
で
あり
事業者 が 指定 の 取消 を 受 け た 場合 に
、
債務者 と な る 根拠 を 欠 い た 状 態 に 陥 る か ら で あ る
は 国保連 が 第三
。
この
場
合 に 第 三 債務者 が 譲 受 人 の 請求 に 対 す る 抗弁 と し て 事 業者 の 指定 取消 を 主
張 しう る か が 問 題 と な る が
解約 の 部分 で 述
、
た こ とと 同 じ 結論 と な り
べ
、
第 三 債務者 で あ る 国保連 は 譲 受 人 に 対 し て 指定事業者 の 欠格 を 抗弁事 由 と
して 主 張 しう る と 言 え る
。
なお
、
この
場合 に つ
い
て
譲受 人 は
、
渡担保 契約締結 時 に お け る 譲渡 目 的 債権 の 担保価値把握 の 際 に
指定 が 取 り 消 さ れ る 場合 が あ りう る
護保 険制 度改革 の 中 で 福祉 サ
介護保 険サ
83
られ て おり・
商 法57 条
81
も
82
_
、
とも
っ
特定 非 営利 活動 促 進 法 ( N
、
既に述べ
ー
ビス の
会 「 福祉 サ
/
w
。
P O
た 解約 事 由 の 中 の
この
点
、
法)
w
w
.
m
hl
ビス
ー
w
.
g o j p / s hi n
.
。
また
介
、
12
条 参照
評価 が 行 わ
。
要 介筆 者 等 の 保 護 を 厚く す る 趣 旨 か ら 事業者指定
第 三 者評 価事業 に つ
にお
事業者 の
「 や むを 得 な い 事情 が あ る 場合+ に 該
欠 格 を 解約事 由 と し て 契約 条項 に 盛 り 込 む
福祉サ
83
ビ ス を 行う 事 業者 に 対 し て も こ の
ー
、
第 三 者評価事業 の 構築 が 進 め
ビス に お ける
ー
、
当す る 余地 はあ る
の
こ と を 考慮す る 必 要が あ る
集合債権 譲
い て
は
こ と も 検討す る ベ
,
福祉 サ
ー
ビス の
き で あ ろう
。
質 に. 関す る 検討
け る 第 三 者評価 事業 に 関す る 報告 書+ ( 2 0 0 1 年) ( b t t p :/
gi / 0 1 0 3 / sO 3 2 3 3 h t m l ( 2 00 5 年 4 月 4 日 現 在) 参照
1
.
。
介 護保 険 報酬 債 権の 担保 化 に 関 す る
13 2
れる こ と か ら
リ
評価結果 を 精査す る
、
ク を予 測 す る こ と が
ス
以上 述 べ た と おり
殊 なも の に つ
い
は
い て
、
、
一
考察 (
四 ッ 谷)
こ と に よ り事業者 の
定程度可 能 と な る
指定取消 に 関 す る
。
第三 債 務 者 か ら の 抗弁事 由 の う. ち 介護保 険報酬 に 特
い
ず れ の 対第 三 債務者対 抗要件 を 具備 した場合 に つ
て も 主 張 しう る と 考 え られ る こ と か ら
担保価値 を 把撞す る
一
、
譲受 人 は
この
点 を 考慮 し た 上 で
こ と が必 要とな る と言え よう 。
壬正
4 / 結
F) E)
以上 述 べ て き た こ と を まと め る と次 の よう な こ と が い え る
第
て い
一
に
、
超高齢化社会 を 迎 え た わ が 国 に お い
く も の で あり
、
、
い
える
、
介護保険報 酬 債権 は
か 要介護者等 で あ る 場合 か を 問 わ ず い
っ
第三 に
ー
つ
、
一
っ
と し て 介護保険
ず れ の 場合 に も 譲渡 が 可 能 で あ り
債権譲渡 を用 い た 介護報酬 債権 の 担保化 も 可 能 で あ る
、
、
介護報酬 債権 の 担保契約締結 時 に お い
て
こ と となる が
務者 か ら の 抗弁 の 対抗 を 受 け る 可 能性 が 高 い
。
、
担保契約締結時 に い
い て
は 第三 債
。
発 生 原 因 で あ る 介護保険契約 の 解約等 が 担保 目 的 債権 に 与 え る
影響力 及 び対抗 要件具備 に 要す る コ
ス
トを 考 え る と
、
実際 に 担保 と し て 有
用 で あ る の は 指定事業者 が 国 保連 に 対 し て 有 す る 債権 の 譲 渡担保 で あ る
なお
一
、
、
未発 生 で あ る 債権 を も
ず れ の 対 第 三 債務者対抗 要件 を 具備 す る に せ よ 将来債権 に つ
、
大き な市場
第 三 債務者 が 国保連 で あ る 場合
て
担保 目 的 債権 と し て 譲 渡担保 に 供す る
第四 に
の
。
資 金調達 の た め に 必 要と な る 担保 目 的物 の
報 酬 債権 が あ る が
した が
介護市 場 の 規模 は 拡大 し
こ れ に 従事 す る 者 が 行う資 金 調 達 も
を 形成す る も の で あ る と
第二 に
て
。
。
本稿 で は 事業者等 に よ る 間 接 金 融 を 前提 に 事 業考が 有す る 資 産 の
部 で あ る 介護保険報酬 債権 の 担虎化 に つ
じ 集合 債権 譲渡
の
手法 を用
い
い
て 若干 の
検討 を行
っ
たが
、
同
で 介護保険報酬 債権 を 証 券化 し て 事業者 が 市
、
法 政 理 論 第3 8 巷 第 1 号 (2 0 0 5 年)
場 か ら 直接資 金 を 調達す る こ と も可 能 で あ る
本稿 と 同 じ こ と が 言 え る か 否 か
に
つ い
。
この
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手法 を 用
て は 今後 の 検討課 題 と
い
た 場合 に も
した
い
。