資料11 2016/10/12 第 1 回利用促進策 WG の配布資料 (公社)認知症の人と家族の会:花俣 ① ふみ代 制度の個別具体的な利用について相談できる窓口の設置 ・具体的にどのように制度を活用できるのかという点が分かりづらい。 リーフレットなどで制度を周知するということだけでなく、目の前にいる本人 にとって制度をどのように使えばよいのかということを個別具体的に相談でき る窓口に気軽にアクセスできることが必要だと思う。 ② 補助・保佐を必要とされる人を早期に把握するためのネットワークの必要性 本人の意思がある程度分かる補助・保佐相当の早期の段階から制度を利用する ことは望ましいことかもしれないが、費用の負担や手続きの難しさを 考えると、踏み出せない部分がある。 また、この段階では身近に家族がいる場合は、制度を必ずしも利用しなくても 本人の支援することで何とかなっている面もある。 ただ、身近な家族がいなかったり、いても本人にとって望ましくない 人であったり、支援したくても遠方に住んでいるなどの事情がある場合は 補助・保佐段階からの制度が利用できたほうが良いと思う。 そのためには、そのような人がおられることを早期に把握し、制度につなげる ための地域や行政などの総合的なネットワークが必要であると思う。 ③ 保佐・補助について金融機関など取引の相手方への周知と手続きの統一化 後見であれば、包括的な代理権があるためか、 手続きは比較的スムーズであるが、保佐や補助などの場合、 相手先によって取り扱いが異なることもあり手続きに手間がかかると感じる。 補助・保佐について、金融機関・証券会社・保険会社・等々取引の相手方にも 制度を理解してもらうとともに手続きもある程度統一化してもらうよう周知して もらいたい。 ④ 親族後見人の活用と選任された場合の後見人に対する支援の体制 ・家族が後見人等に選任される割合が減っていることで、敷居が高くなって しまっていると感じる。家族の多くは真面目に本人のためを思ってかかわって いるものであり、一律に信託制度を勧めたり監督人を選任するのではなく 個別の事案をもう少し丁寧に見てもらいたい。 また、家族が後見人に選任された場合に、家族の後見人が後見業務を 適切に行えるよう支援をしてもらえる仕組みがあれば良いと思う。 ⑤ 市民の活用と選任された場合の後見人に対する支援の体制 後見人の監督を行う家庭裁判所に加えて行政や社会福祉協議会、専門職団体など の社会資源を活用して家族や市民など専門職ではない人を後見人として活用でき るような取り組みを進めてほしい。 ⑥ 費用負担の軽減 ・「家族」「市民」は制度を担う社会資源として考えるべきだと思うが 逆に「費用がかからないから」ということで「便利使い」されるような ことは避けてほしい。本人にとって誰が後見人に選任されるのが 良いのか事案ごとに検討してほしい。 成年後見制度について、一度選任されてしまうと継続してしまうということも 使いにくいところだと思う。 例えば定期預金の解約、家の売却、相続など必要なところのみ後見人等が行い、終了する ような運用があればもっと使いやすくなると思う。 補助人制度(特定の行為に対して代理する)を弾力的に運用してそのような仕組みがあれ ばよいのではないだろうか。
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