資料4 オリンピック・パラリンピック教育の推進について 平成28年6月24日 すべての子どもが関わる調布市のオリンピック・パラリンピック教育 ~すべての子どもに感動とかけがえのないレガシーを!~ 調布市教育委員会指導室 Ⅰ 基本的な考え方(~目的・目標の明確化,進め方,成果指標・評価~ ) ○調布市教育委員会の教育目標 学校教育では,調布の子どもたちが,徳・知・体の調和のとれた成長と,国際化,情報化の進展など,社会の変化に主体的に対応できる力を身に付けることを目指し (1)命 の 大 切 さ を 自 覚 し , 人 の 尊 厳 を 重 ん じ , 互 い の よ さ や 違 い を 認 め 合 う こ と の で き る 力 を 身 に 付 け た 子 ど も (2)豊 か な 心 , 健 や か な 体 を 基 盤 に , 確 か な 学 力 に 基 づ い た 「 生 き る 力 」 を 身 に 付 け た 子 ど も (3)自 ら 社 会 貢 献 し よ う と す る 意 欲 を は ぐ く み , 社 会 的 に 自 立 す る た め の 基 盤 と な る 力 を 身 に 付 け た 子 ど も の育成に向けた施策を展開する。 ○調布市教育大綱 【連携テーマ5】オリンピック・パラリンピック教育の推進 【基本的な方向性】 オリンピック・パラリンピックの歴史や意義,理念等の学習の推進を通して,国際理解を深めるとともに,児童・生徒の運動やスポーツへの関心や親しみを高める ため,オリンピック・パラリンピック教育を推進します。 <現状と背景> ◇ 2 0 2 0 年 オ リ ン ピ ッ ク 東 京 大 会 に お い て , 調 布 市 に 立 地 し て い る 東 京 ス タ ジ ア ム (味 の 素 ス タ ジ ア ム )及 び そ の 周 辺 施 設 で は , バ ド ミ ン ト ン や 7 人 制 ラ グ ビ ー , 近代五種などの開催が予定され,パラリンピック東京大会では車椅子バスケットボールの開催が予定されています。さらに,その前年の2019年には,ラグ ビ ー ワ ー ル ド カ ッ プ の 開 会 式 及 び 開 幕 戦 が 東 京 ス タ ジ ア ム (味 の 素 ス タ ジ ア ム )で 開 催 さ れ る こ と が 決 定 さ れ ま し た 。 世 界 最 大 級 の ス ポ ー ツ イ ベ ン ト が 2 年 連 続 調布市で開催されることとなったことから,様々な観点から市のまちづくりへの波及効果を総合的に目指す中で,スポーツへの関心や親しみを高める教育環境 づくりが重要です。 ◇2020年オリンピック・パラリンピック東京大会の開催に向けて,児童・生徒がスポーツにより心身の調和のとれた発達を遂げること,大会の歴史や意義, 世界平和に果たす役割等を正しく理解することが大切です。東京都教育委員会では,世界の国々の文化や歴史を学び,国際理解を深めるとともに,児童・生徒 の体力向上を目指して,オリンピック・パラリンピック教育を推進しており,平成27年度は調布市立小・中学校全校が推進校として指定されています。 ◇調布市の各学校では,体験や活動を通して子どもたちに夢や感動,勇気を与え,地域の特性を踏まえて,心身ともに調和のとれた発達を促す学習機会となるよ う,特色あるオリンピック・パラリンピック教育を推進しています。 【東京都オリンピック・パラリンピック教育実施方針】 ○オリンピック・パラリンピック教育で育てたい児童・生徒像 (1)自 己 を 肯 定 し , 自 ら の 目 標 を も っ て , 自 ら の ベ ス ト を 目 指 す 意 欲 と 態 度 を 備 え た 子 ど も (2)ス ポ ー ツ に 親 し み , 知 ・ 徳 ・ 体 の 調 和 の と れ た 子 ど も (3)日 本 人 と し て の 自 覚 と 誇 り を も ち , 自 ら 学 び 行 動 で き る 国 際 感 覚 を 備 え た 子 ど も (4)多 様 性 を 尊 重 し , 共 生 社 会 の 実 現 や 国 際 社 会 の 平 和 と 発 展 に 貢 献 で き る 子 ど も ○基本的視点 教育活動を進めていくに当たって重視すべき3つの視点 (1)全 て の 子 ど も が 大 会 に 関 わ る (2)体 験 や 活 動 を 通 じ て 学 ぶ こ と を 重 視 す る (3)計 画 的 ・ 継 続 的 に 教 育 を 展 開 す る 【重点的に育てたい5つの資質・能力】 ①ボランティアマインド ②障害者理解 ③スポーツ志向 ④日本人としての自覚と誇り ⑤豊かな国際感覚 1/2 資料4 オリンピック・パラリンピック教育の推進について 平成28年6月24日 すべての子どもが関わる調布市のオリンピック・パラリンピック教育 ~すべての子どもに感動とかけがえのないレガシーを!~ Ⅱ 取組内容 5つの資質・能力を育成するための調布市立小・中学校の主な取組 【東京都オリンピック・パラリンピック教育推進校】 ○平成27年度から調布市立小・中学校全校で展開 (教育活動全体で活かす) 《取組に当たっての基本的枠組み》 ◯4 つのテーマと 4 つのアクションを組み合わせた 多 彩 な 取 組 (「 4 × 4 の 取 組 」) 4 つのテーマ オリンピック・ パラリンピック の精神,歴史 国際理解 伝統文化・ 芸能 スポーツ 交流 環境 ボランティア × 4 つのアクション 学ぶ (知る) 観る する (体験・交流) 平成28年度 支える 調布市教育委員会指導室 2/2 機運の醸成を図るための市庁部局と連携した取組 【5つの資質・能力を伸ばすための4つのプロジェクト】 ①東京ユースボランティア ボランティア活動を計画的・継続的に行うことで, ボランティアマインドを育み,自尊感情を高める。 ②スマイルプロジェクト 共生社会・共助社会の実現に向け,お互いの人格や個 性について理解を深め,思いやりの心を育成する。 ③世界ともだちプロジェクト すべての小・中学校が担当する国を選択し,様々な 国の人種や言語,文化,歴史などを学ぶ。 ④夢・未来プロジェクト オリンピアンやパラリンピアン等のアスリートを 招聘し,直接交流することにより,オリンピック・ パラリンピックの素晴らしさを実感する。 ◯ オ リ ン ピ ッ ク・パ ラ リ ン ピ ッ ク 教 育 実 施 方 針 に 基 づ い た 年 間 35 時 間 程 度 の 各 教 科 等 の 授 業 《調布市独自の取組》 ◯小学校におけるタグラグビーの授業の推進 小学校の体育の授業に導入し,フェアプレーやチ ームワークの精神と,自ら健康づくりに取り組む 態度を育成するとともに,小学生タグラグビー大 会を開催する。 ◯中学校における連合行事大会の実施 各中学校で取り組んでいる体力向上施策の成果を 発揮できる場を設定する。 ◯中学校における東京駅伝大会の充実 調布市内中学校第2学年のベストメンバーを選出 し,大会に臨むことで,調布市の子どもたちに夢 や希望を与える。 ◯スポーツ・健康・生涯学習事業等との連携 市長部局と連携して,市内で実施される競技種目 に関するルール学習,競技体験,試合観戦などを 行い,地域一体となった機運醸成を図る。 5つの資質・能力を育成するための調布市立小・中学校における各学年の具体的な取組 ※ ( 総 合 ):「 総 合 的 な 学 習 の 時 間 」 を 意 味 す る 。 重点的に育てたい資質・能力 ①ボランティアマインド 社会に貢献しようとする意欲や他 者を思いやる心 ②障害者理解 障害の有無にかかわらず,お互い を正しく理解し,共に助け合い,支え 合って生きていく力 ③スポーツ志向 フェアプレーやチームワークの精 神と,自ら健康づくりに意欲的に取り 組む態度 ④日本人としての自覚と誇り 礼節を重んじ,他者を思いやり, マナーを守り,助け合って生活する態 度 ⑤豊かな国際感覚 世界の多様性を理解し,世界各国 の人と積極的にコミュニケ—ションを 図ろうとする態度 小 学 校 第 1,2 学 年 小 学 校 第 3,4 学 年 小 学 校 第 5,6 学 年 中学校 ・学校たんけん(生活科) 2 年生の児童が 1 年生の児童を連れて,学校の 中を案内する。 ・手話を学ぼう(総合) 誰もが安心して暮らせる社会を目指し,福祉 や環境改善について考えを深める。 ・生活環境を守る(社会) 公害から国民の健康や生活環境を守るための 人々の工夫や努力を知る。 ・クリーン作戦(特別活動) 地域清掃活動などのボランティア活動を通し て,開催都市の住民として,どのように関われ るかを考える。 ・わくわくまつりに招待しよう(生活科) 幼児,高齢者,障害のある人などの生活につい て調べたり,訪問したりしながら相手の状況に 配慮した交流をする。 ・パラリンピック競技を体験しよう(総合) ボッチャ,ブラインドサッカーを体験するこ とで,障害者理解を深める。 ・車いす体験・アイマスクガイド体験をしよう (総合) 障害のある人と交流し,実際に体験すること でお互いを理解する。 ・障害者理解教育(各教科等) 交流及び共同学習,副籍交流事業を通して, 共生社会の一員としての自覚を育成する。 ・走り方教室(体育) 様々な運動領域の練習の成果を,オリンピッ クに見立てた成果発表の場を設定し,運動の楽 しさを味わう。 ・タグラグビー(体育) 集団対集団で競い合い,仲閒と力を合わせて 競争することで,技能や態度を身に付ける。 ・陸上運動 高跳び(体育) 高跳びのパラリンピアンを招聘し,実際に演 技を観たり,記録向上のための助言をいただい たりする。 ・体力アップ大作戦(体育) 講話を通して夢や目標に向かって努力する大 切さについて学ぶとともに,体力を向上させる 方法を理解する。 ・思いやり・親切(道徳) 道徳の授業を要として,学校教育全体を通し ておもてなしの心を育成するとともに,交流学 習等を設定し,道徳的実践力を養う。 ・和の行事博士になろう(総合) 茶道等の日本の伝統文化や落語などの伝統芸 能を調べて作法の意味を知り,相手の気持ちを 大切にする「おもてなしの心」を学ぶ。 ・日本の古典に親しもう(国語・音楽) 日本で生まれた短歌や俳句,歌について,そ の背景と詩の意味を理解し,日本人が昔から大 切にしている伝統や文化を味わう。 ・思いやりキャンペーン(道徳・総合) いじめ問題等について,各学級で考え,議論 し合うことで,自分のことや他者を大切にする 心を育成する。 ・世界の料理(特別活動) 「世界の料理」の日に,外国の方を招いて話 を聞き,日本と外国の文化についての理解を深 める。 ・世界の人々とふれあおう(総合) 言葉や食文化等を調べたり,留学生等と交流 したりすることで,異文化への理解を深め,世 界への関心を深める。 ・アメリカンスクールとの交流(総合) 異国の文化や人々の生活などについて,話を 聞いたり,体験したりすることで,豊かな国際 感覚を育成する。 ・世界を知ろう,日本を知ろう(英語) 英語によるコミュニケーションを継続的に学 ぶとともに,留学生の話を聞き,国際理解の基 礎を養う。
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