平成28年10月の保健だよりを見る

平成 28 年 10 月号
(第 388 号)
保 健 だ よ り
<発
行>
那覇市こどもみらい課
TEL
098-861-6903
ちゅうないしょう
症状
ちゅうないしょう
「肘内障」とは、俗にいう「肘(ひじ)が抜けた」状態のことです。
子どもが手を引っ張られた後などに、痛がって腕を下げたままで動かさなくなります。
原因と病態
親が子どもと手をつないで歩いているとき、子どもが転びそうになったのでとっさに手を引
っ張ったら、急に子どもが泣いて手を動かさなくなった、というのが最も典型的な起こり方
ひじ
あだっきゅう
とうこっとう
で、肘の関節の亜脱臼(肘の靱帯から肘の外側の骨(橈骨頭)がはずれかかること)の状
態です。歩きはじめから 5 歳くらいまでの子どもで、とくに 1 歳から 3 歳の幼児に最も多く
起こります。子どもは突然泣き出し、痛めた方の腕を使おうとしなくなり、また触れられる
ことを嫌がります。腕はだらりと垂れ、内側を向いたようになります。
肘内障
診断
受傷時の状況と、肘をやや曲げた状態で下げたままにして、
ちゅうないしょう
痛がって動かそうとしないことから、肘内障を疑います。
骨折や脱臼との鑑別のために、X 線(レントゲン)検査で
骨や関節に異常がないことを確認することもあります。
治療
せいふく
関節を元に戻す処置(整復)を行います。整復の後はいつもと同じように腕をつかってか
まいません。ただ、手を引っ張られることによって繰り返すこともあるので、注意してくださ
い。
(参考)日本小児外科学会・日本手外科学会HP