マスジドと書物の文明 - Tokyo Camii

東京ジャーミイ金曜日のホトバ
2016 年 10 月 07 日
「マスジドと書物の文明」
も、私たちは決して忘れずにいましょう。神のみ
使いとそのご一族に、心からの尊敬と敬意の念を
捧げましょう。
誰がそれをもたらしますか
尊敬すべき信仰者の皆様!
全能の神は、以下の章句においてこう命じておら
れます。「神のマスジドは、ひたすらこれらの神
を信ずる者 によって管理されるべきである。(す
なわち)神と終末の日を信じ、礼拝の務めを守り、
定めの喜捨をなし、 神以外の何ものをも恐れな
い者だけである(9章18節)」。またハディースに
おいても、私たちの預言者(彼の上に平安と祝福
あれ)は、こう仰っています。「私のために大地
OF ISLAM
はマスジドとされ、また清浄なものとされた」
兄弟、姉妹の皆様!
書物を読みましょう!私たちの聖典を読みましょ
う。世界について、人間について読みましょう。
なぜならイスラームの文明とは、書物の文明だか
らであります。私たちの聖典が「読め!」と命じ
たその時、私たちの文明がこの世に生まれたので
あります。イスラーム世界の一員として、今日
(こんにち)私たちが経験している、最も困難なこ
の時代の背景となっているものが、知識の欠如、
無知、偏狭さであることは明白であります。書物
から縁遠い人たちは、人間の中に真理を見出そう
とします。そして単なる一個人を、真理と取り違
えてしまうのです。しかし私たちに課された義務
とは、人間、文明、世界、そして思想に基づき
(書物を)読むことにあります。書物の中に真理
IS
EASY
を、正義を、倫理を、そして美徳を見出すことに
あります。書物をもって自らの知識を養い、書物
を通じて自らの存在の目的と叡智を理解すること
にあります。
全体規則)
兄弟、姉妹の皆様!
本日のホトバを通して、ご一緒にヒジュラ( 移 住 、
聖遷)について思い起こしましょう。神のみ使い
によるメッカからマディーナへのヒジュラを、ヤ
スリブがマディーナへと改められたことを思い起
こしましょう。イスラームの潮流において、大い
なる道しるべとなったヒジュラに思いを馳せまし
ょう。ウマル(彼にアッラーのご満足あれ)は、ヒ
ジュラをもってイスラーム暦の始まりと定めまし
た。そのことを思い起こしましょう。そして現代
におけるヒジュラの真の意味とは、神とその使徒
が禁じられた悪から立ち去ることであります。そ
のことを思い起こしましょう。これらの思いを胸
に、ヒジュラ暦の新年が善をもたらしたまいます
よう、全能の主 にお祈り申し上げます。
兄弟、姉妹の皆様!
本日のホトバを通して、ご一緒にムハッラム月に
ついても思い起こしましょう。尊ばれるべきムハ
ッラム・ゥル=ハラーム、聖なるムハッラムのこ
の月を憶えておきましょう。アーシュラーについ
ても、忘れずにいましょう。そして悲しみと共
に、カルバラーを思い起こしましょう。殉教者の
中でも最も貴き人であるフセイン(彼にアッラー
のご満足あれ)、若者たちの楽園の主人について
尊敬すべき兄弟、姉妹の皆様!
再び高みへと登ってゆくためにも、書物と、
「読め!」との命令に喜んでこの身を委ねまし
ょう。まずは聖典を読み、それから自分自身
と世界について読み、その上で真実と正義を
追求する世代を育ててゆきましょう。私たち
は自らの生をマスジドとし、またマスジドを
自らの生としましょう。ある詩人は、以下の
ように語っています。
「われらにとり、一冊の書はミフラーブと寸
分も違わない。わが心の天蓋も、「読め!」と
のご命令にうちふるえる」
兄弟、姉妹の皆様!
主が私たちから、知識の放つ光、知恵の光
を、決して取り上げたまうことがありません
ように。主が私たちからマスジドの平安と、
知識の恩恵を、決して取り上げたまうことが
ありませんように。
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