第1章 総 則

西予市森林現況に関する基礎データ収集業務特記仕様書
第1章
総
則
第1条(総則)
本仕様書は、総務省平成 28 年度予算ICTまち・ひと・しごと創生推進事業の一環として、
西予市(以下「発注者」という。)が発注する「森林ICTプラットフォーム構築業務委託」
の航空写真撮影及び森林解析業務(以下「業務」という。)に適用する。
第2条(作業目的、業務内容及び業務区域)
業務は、現在の西予市全域の空中写真を撮影し、オルソ画像を作成すると共に、森林の現
況把握に資する基礎データの整備を行うことを目的とする。
2
業務区域
(1)西予市(平成 28 年 3 月末現在)
全体面積
3
514.34k㎡
① 航空写真撮影面積
514.34k㎡
② オルソ画像作成面積
514.34k㎡
業務内容
①
デジタル航空写真撮影
②
オルソ画像作成
③
表示用座標系ファイル作成
④
森林現況の把握に資するデータ
第3条(準拠する法令等)
業務の実施に当たっては、本仕様書によるほか次の法令等によるものとする。なお、内容
が重複する部分については、本仕様書が優先するものとする。
(1) 地方自治法(昭和22年法律第67号)
(2) 測量法(昭和24年法律第118号)
(3) 航空法
(4) 国土交通省国土地理院「公共測量作業規定及び同規定に係わる運用基準」
(5) 国土交通省国土地理院「デジタルオルソ作成の公共測量作業マニュアル」
(6) 西予市の各条例及び財務規則
(7) その他関係法令、規則、条例等
2
業務の実施に関し、公共測量実施計画、公共測量成果の提出、測量成果の複製承認等の
関係機関への申請が必要な場合は、受託者が行い許可、承認を受けなければならない。
第4条(作業期間)
作業期間は、「森林ICTプラットフォーム構築業務委託」の委託完了日の1か月前まで
- 1 -
とする。
第5条(秘密の保持)
1
受託者は、本件作業により知り得た情報を発注者に許可なく、第三者に漏らしてはいけ
ない。
2
受託者は、発注者の許可なく本件作業の内容を他に利用してはならない。
第6条(権利義務の譲渡等)
受託者は、この契約によって生ずる権利又は義務を第三者に譲渡し、又は承継してはなら
ない。ただし、書面により発注者の承認を得たときは、この限りでない。
第7条(成果品の使用及び帰属)
1
発注者は、この契約の成果品を自由に使用し、又はこれを使用するに当たり、その内容
を変更することができる。
2 成果品の権利は全て発注者に帰属する。
第8条(業務内容の変更等)
1
発注者は、必要がある場合には、委託業務の内容を変更し、又は委託業務を一時中止す
ることができる。この場合において、委託金額又は履行期限を変更する必要があるときは、
発注者・受託者で協議して書面によりこれを定める。
2
前項の場合において、受託者が損害を受けたときは、発注者はその損害を賠償しなけれ
ばならない。賠償額は、発注者・受託者で協議し定める。
第9条(損害のため必要を生じた経費の負担)
委託業務の処理に関し発生した損害(第三者に及ぼした損害を含む。)のために必要を
生じた経費は、受託者が負担するものとする。ただし、その損害が発注者の責めに帰する
事由による場合おいては、その損害のために必要を生じた経費は、発注者が負担するもの
とし、その額は、発注者・受託者で協議して定める。
第10条(検査及び引き渡し)
1
受託者は、業務委託を完了したときは、遅滞なく、発注者に対して完了届を提出しなけ
ればならない。
2
受託者は、前項の完了届を提出した日から 10 日以内に成果品等についての検査を受けな
ければならない。
3
前項の検査の結果不合格となり、手直し又は成果品について補正を命ぜられたときは、
受託者は、遅滞なく当該手直し又は補正を行い、発注者に手直し完了届を提出し再検査を
受けなければならない。この場合、再検査の期日については前項を準用する。
4
受託者は、検査に合格したときは、遅滞なく、当該成果品を発注者に引き渡すものとす
る。
- 2 -
第11条(疑義)
この仕様書に定めのない事項又はこの契約について疑義が生じた事項については、必要に
応じて発注者・受託者で協議して定めるものとする。
第12条(土地の立ち入り)
本業務において現場作業に従事する者は、身分証明書を必ず携帯し、私有地に立ち入る場合
は予め当該土地の占有者にその旨を通知し、了承を得なければならない。
第13条(座標系)
本業務で使用する座標系は、測地成果2000とする。
第14条(作業計画)
受託者は、本業務の実施にあたり、必要な要員・機材等の手配及び作業計画書の作成を行
1
い、発注者の承認・検査を受けるものとする。
作業計画書では、本業務で必要となる資料のリスト、発注者・受託者間の役割分担、作
業行程等を明記し、初回協議にて内容の確認を行うものとする。
2 受託者は、作業計画に変更が生じた場合、発注者に協議し変更作業計画書を提出し発注
者の承認を得なければならない。
3 受託者は、作業期間中、2ヶ月毎に管理工程表を提出しなければならない。
4
その他、受託者は発注者の請求により工程を随時報告しなければならない。
第15条(打合せ・協議)
1
本業務の円滑かつ適正な遂行のために、打合せを原則として次のとおり行うものとする。
なお、その他必要が認められる場合は、発注者・受託者で連絡・調整を行い、随時実施す
るものとする。
(1) 業務着手時
(2) 中間時
(3) 成果品納品時
2 受託者は、作業中の協議、打合せの内容について、
「協議・打合せ記録簿」を作成しなけ
ればならない。
3 協議により生じた疑義については、発注者の指示によるものとする。
4
前項の場合、受託者は問題解決について情報の提供、資料の収集など発注者に協力しな
ければならない。
第16条(委託業務の調査等)
発注者は、必要と認めるときは、受託者に対して委託業務の処理状況を調査し、又は報告
を求めることができる。
第2章
航空写真撮影
第17条(撮影計画)
- 3 -
業務の撮影は、次の条件により撮影計画を立案し発注者の承認を受けた後行うものとする。
(1)航空写真撮影は、デジタル航空カメラにより実施する。
(2)撮影縮尺は、1/25,000 以上とし、地上解像度は 20cm を前提とするが、森林現況の把握
の観点から、より高品質な撮影縮尺・地上解像度も可とする。その場合、以下(3)~
(5)の仕様についても変更可能とする。
(3)デジタルカメラは 3 軸ジャイロスタビライザー、GPS/IMUを搭載するものとする。
(4)同一コース内の航空写真間のオーバーラップは 60%以内とし、コース間のサイドラッ
プは 30%以内とする。
(5)基準面は、現地の比高差等からコースを分けて計画してもよい。
第18条(地上 GPS 基準局の設置・観測)
航空写真撮影を実施するに当たっては、航空機に搭載した GPS と同期して観測する地上 GPS
観測点を設置するものとする。国土地理院設置の電子基準点を使用する場合は、当該撮影範
囲から30km以内で最短の距離にあるもの、又は当該撮影範囲を内包できるように選点す
るものとする。航空写真撮影時には、航空機及び地上 GPS 基準局で同時期に GPS データを取
得するものとする。
第19条(標定点の設置)
撮影した空中写真の標定および作成するデジタルオルソ画像の精度確認を行うために、路
面標示などの明瞭な地物を利用して GPS 観測により水平位置および標高を取得する。観測結
果を検証するとともに、デジタルオルソ作成時に求められる精度を確保するものとする。
第20条(撮影)
撮影は、水平飛行として所定の計画撮影高度及び計画撮影コースを保持し、ずれ及び高度
に対する高低差は最小にし、露出時間は計画撮影条件等を考慮し、画像が充分に鮮明度を保
つよう適正に定めるものとする。
第21条(撮影機器)
航空写真を撮影するための撮影カメラは、エリアセンサー型のデジタル方式のカメラとす
る。撮影前に使用する機器の実績及び技術的資料を提出し、発注者の承認を得なければなら
ない。
第22条(画像データ処理)
撮影した航空写真データは画像処理を行い、POS 解析が行える航空写真デジタル画像データ
を作成する。
第23条(点検及び検査)
撮影が終了したときは、速やかに検査用写真及び撮影コース別精度管理表を作成し、再撮
影が必要か否かについて点検を行い、再撮影が必要な場合は速やかに行うものとする。
- 4 -
2
検査の結果、再撮影の必要がある場合は、速やかに当該コース全ての再撮影を行うもの
とする。
第24条(標定図作成)
標定図は、撮影結果に基づき1/50000地形図に、撮影期日、撮影コース及び写真主
点番号等を記入して標定図を作成するものとする。
第3章
空中三角測量(POS解析)
第25条(空中三角測量成果)
航空写真撮影のとき、同時観測した GPS 及び POS データに基づき、POS 検証点の成果と合わ
せて所定の精度を満たした空中三角測量成果を得るものとする。
第26条(POS データ解析)
航空機搭載の GPS の観測データと地上基準局の GPS で得られた観測データ及びシャッター
位置及び3軸の傾きを補完及び調整計算から、航空写真の位置及び3軸の傾き(κ,φ,ω)
を精密に求めるものとする。
第27条(POS 調整計算)
調整後の外部標定要素は、POS データ解析処理で得られた結果に残存縦視差及び外部標定要
素の誤差が最小となるような調整を行い算出するものとする。
2
要素算出に使用する機器は、写真測量用のデジタルワークステーションと同等以上の機
器を用いるものとする。
第4章
オルソ画像作成
第28条(数値地形モデル作成)
第29条第2項の写真測量用のデジタルワークステーションを用い、ステレオマッチング
の手法により、0.5 mグリッド間隔の数値地形モデルの作成するものとする。ただし、自動標
高技術が使用できない区域は、発注者と協議の上、標高測定を行うものとする。
第29条(オルソ画像の作成)
デジタル写真画像のオルソ化は、前項で作成された数値地形標高データを用いて行うも
のとする。作成は、第31条第2項の写真測量用デジタルワークステーションを用いるもの
とする。
2
データの格納形式は、TIFF形式を標準とする。
第5章
森林解析
- 5 -
第30条(森林解析データの作成)
航空写真を用いて、森林の樹冠面モデルを作成し、数値地形標高データと併せて、愛媛県
が調製した最新の森林計画図における小班単位、または航空写真の判読により作成した林相
区分単位での解析を実施する。解析項目は、人工林は平均樹高・本数密度、天然林は平均樹
高と樹冠粗密度とする。
2
使用する数値地形標高データは、国土地理院が公開している、航空レーザ測量等による
5mメッシュDEMとし、当該データが存在する小班または区画のみ、前項における森林
解析データの算定対象とする。
3
森林解析データの格納形式は、MDB形式を標準とする。
第6章
検査及び成果品
第31条(検査)
オルソ画像は、西予市のパソコンに運用出来るように、インストールした状態で、目視に
よる検査を受けなければならない。
2
検査の結果不都合な箇所等が生じた場合、発注者の指定する期日までに修正し再度検査
を受けなければならない。
第32条(成果品)
成果品は次とする。
(1)航空写真関係
①撮影データ
一式
②オルソ画像ファイル
一式
③標定図
一式
④撮影記録簿
一式
⑤精度管理表
一式
(2)森林解析関連
①森林解析データ
一式
(3)成果品報告書等
①その他必要と認められるもの
一式
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