プレス向けニュースリリース

NEWS RELEASE
2016年10月吉日
報道関係各位
延べ床面積約250㎡におよ
ぶオール木造建築が鎌倉市
準防火地域でまもなく竣工!
中学受験塾・日能研の仮設教室
中学受験塾の日能研
(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:高木幹夫)
は、鎌倉市大船駅前の再開発
(2016年10月∼2021年1月予定)
にともなう大
船校移転により、国産天然木だけを使用した、総木造2階建ての仮設の学び舎
を、鎌倉市大船1丁目に建築中でしたが、まもなく竣工いたします。
構造から内外装すべてが国産の天然木を使用します。
防火基準が厳しいことで知られる鎌倉市内の準防火地域において、接着
剤などを使わない、総木造の防火建築物として建築が認可されました。この
画期的とも言える認可の背景には、筑波大学の安藤邦廣名誉教授によって
規格化され、国土交通大臣の耐震・防火認定を取得した木造建築の伝統構
法
「板倉構法」
の採用があります。
(詳細は次ページをご参照ください)
建築概要
◆板倉構法による総木造2階建て
◆所 在 地 鎌倉市大船1丁目
◆建築面積 130㎡
◆延床面積 247㎡
(1F床面積:123,5㎡ 2F床面積:123,5㎡)
使用する木材の総量は約110㎥。
これは同規模の在来工法の3倍程度になります。
プレス関係者・学校関係者向け
内覧会を実施いたします。
日能研大船校仮設教室建設地
日時:10月21日
(金)10:00∼18:00
※この時間中、お好きな時間にお越しください
「日能研大船校仮設の学び舎」開校に先立ち、上記の通り内覧会開催の旨、
ご案内申し上げます。内覧会にご参加いただきます場合は、お手数ですが前
日までに下記までご連絡いただきますようお願い申し上げます。
ご取材に関するお問い合わせは下記までお願いいたします。
日能研本部 イベント企画推進本部 久保/古田/原
TEL.045-475-0554 FAX.045-475-0544 [email protected]
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NEWS RELEASE
なぜ中学受験塾の日能研が?
板倉構法とは――
子ども達が日能研で熟達させていくのは、未知と出あう度
壁材に厚板を用い、壁塗りなどを行わず、構造と仕上げを
にずっと使い続けることができる「持続可能な学び」
。その
兼ねたシンプルな木造建築の伝統構法です。近年、安藤邦
学びに「環境」からアプローチしようと、日能研では教室内
廣筑波大学名誉教授が開発した板倉構法を提唱し、全国的
装の木質化を進めてきました。
「木質」が生み出す学習効果
に施工例が増えつつあります。
はもちろん、
「木の命」と子どもが出あって生まれる「学び」
板倉構法は、
「粘り強い耐震性」
「防火性」に優れるとともに、
「保温性・通気性・調湿性」が優れているので結露がおこり
を大切にしたい。そう考えているからです。
再利用を前提としていながらも、仮設期間終了と同時に鉄
にくく、冬場の過乾燥の心配もありません。また板倉構法
骨フレームおよび副資材以外のほとんどが廃棄される「プレ
は木を太く厚く使っているので、比較的防音性があります。
ハブ」は、どうしても「学び」とはつながりません。
「仮設」
ほとんど無垢の木材で構築できるので、シックハウスの心配
という状況をなんとか「学び」とつなげたい日能研では、
「板
もありません。
倉造り」を選択しました。当然、素材の「質」にも徹底して
さらに、この板倉構法は伝統的な継手仕口で組まれている
こだわる「健康住宅」です。
ので組みたて・解体が容
子どもが、仲間と共に、自分で自分を育て、私学に進学す
易にできます。そのため
る場=日能研。
「木」という環境が、
「持続可能な学び」に
仮設建築にも適している
アプローチするカタチ=木質化プロジェクト。その最新にし
ので、短期間で建設でき、
使用後はそっくりそのま
て、エポック的な建物が「大船校仮設の学び舎」です。
ま解体・再利用が可能で
準防火地域とは――
す。廃棄物処理の心配も
ありません。
500㎡を超える建築物については、耐火建築物または準耐
部材の接合に釘を使わない継手仕口
火建築物としなければなりません。木造2階建てまたは平家建
ての場合は、隣地から一定の距離内で延焼のおそれのある部
分の外壁や軒裏は防火構造としなければなりません。
このように規制の厳しい準防火地域で、構造、内外の仕上
げ共総木造建築の申請が認可されることはとても珍しいこと
です。今回は伝統的な
「板倉構法」
を現代の基準に合わせて開
発した、安藤邦廣筑波大学名誉教授が主宰する
「里山建築研
究所」
が確認申請を行いました。
「板倉造り」
と
「子ども達の学
び」
のコラボレーションに想いをもって積極的に取り組んでく
れたのです。
板倉構法の特徴の一つである落とし込み壁パネル
耐震の性能試験。桟付き
板倉パネルは初期剛性が
高く、傾きが大きく変形
しても板壁パネルに大き
な損傷はない。粘り強く
持ちこたえる。
防火性能試験 左/板倉の構造体を裏側から900度に熱する燃焼実験。30分間表側に燃え抜けがなかっ
たので、防火構造として認定された。 右/30分後に裏返した状態。裏側は900度でも、表側は30分経っ
ても40度以下。木の優れた断熱性と人を守る安全性が示された。
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NEWS RELEASE
9月11日
(日)
、
資料◆板倉構法 屋根・壁・床の構成
「日能研大船校仮設の学び舎」の建築現場で、
「自分たちの学び舎を大工さんと一緒に造る」
アスファルトルーフィング
金属板または瓦葺き
荒野地板:30×180
断熱材:茅ァ、60
セルフビルドワークショップを開催しました。
軒桁
化粧野地板:本実加工板 30
×180
当日は雨天にもかかわらず、9時から15時までの間に、大船校の生徒
や兄弟姉妹の子ども達が30人以上も参加。電動工具を使って2階部分
断熱材:植物繊維
ラグスクリュー
屋根の構成
たるき:120×120@910
の床板を貼り付ける作業を行いました。思い切りよく作業する子、慎
胴差:スギ 120×240
重に丁寧に作業する子、コツをつかんで20枚以上の床板をどんどん貼
り付ける子……。それぞれのやり方で自分たちの学び舎の床を貼り付
けました。床板の裏側には、自分の名前やメッセージを書き込みまし
た。表からは見えない場所ですが、自分もこの学び舎の建築に関わっ
た確かな証。自分たちも建築に関わった学び舎で学ぶ日が、もうすぐ
落とし板:スギ 本実加工 厚30 働き幅135
木摺:スギ 24×150
木摺:24×150
釘:CN50千鳥打ち
断熱材:植物繊維
透湿防水紙
透湿防水紙
目板:スギ 15×120
目板:スギ 12×45
真鍮化粧釘:@300
柱:スギ 120角
メタルラス
下見板:15×135
外壁:板貼り仕上げ
左官仕上げ
やってきます。
土台:スギ 120角
込み栓:堅木φ18 通しホゾ込ミ栓打ち
ネコ土台:30×105×300
左から大壁、真壁(左官仕上)、真壁(板貼仕上)
仕上げ床:スギ ァ30
断熱材:植物繊維
床根太:30×45
荒床:スギ ァ30
大引:スギ 120角
土台:スギ 120角
資料◆板倉による防火構造の大臣認定の一例
隔
柱間
以下
mm
柱
120mm角以上
00
20
落とし込み板
30mm厚×135mm以上
縦木ずり板
24mm厚×150mm以上
柱際板
21×45mm角以上
床材(評価対象外)
根太(評価対象外)
大引(評価対象外)
縦木ずり板取付け用留め具
(落とし込み板一枚につき二カ所(千鳥打ち))
柱際板取付け用留め具(@150(千鳥打ち))
土台(評価対象外)
基礎(評価対象外)
体験の後はふり返り。自分のしたこと、感じたこと、思ったことを言葉にする。
体験が学びにつながり、また次のアクションへと続いていく。
3
資料提供 日本板倉建築協会/株式会社里山建築研究所