要介護度改善推進モデル事業の取組成果報告書 事 業 所 名

要介護度改善推進モデル事業の取組成果報告書
事 業 所 名
大津赤十字
訪問看護ステーション
開 設 者 名
日本赤十字社
滋賀県支部
事業所所在地
滋賀県大津市長等一丁目
1 番 35 号
サービス種別
訪問看護
介護予防訪問看護
取 組 テ ー マ
①スタッフ(看護師)の知識向上
②療養者の ADL の状態や障害の程度等の情報を、スタッフ間で視覚的に共有できる
よう環境を整え、その情報を元に問題の分析や看護ケアの工夫・継続したケアに繋
げられる取組。データーの蓄積・処理も含む。
要介護度の維持改善につながった取組の内容
1.
スタッフ(看護師)の知識向上の為の取り組み
方法:それぞれ専門分野の講師を招き、部内研修を実施
研修①:PT・OTの視点から、エビデンスに基づいたADL獲得方法を学ぶ。
(目的)有効な移乗・移動方法、座位姿勢のとり方等を学び、他に応用できる知識を持つ。関
わっている困難事例(パーキンソン患者)を取り上げ考える。
(講師)理学療法士、作業療法士
研修②:様々な福祉用具の知識を学ぶ。福祉用具専門員との連携ポイントを学ぶ。
(目的)療養者のADLを把握している看護師が、その状態に応じた適切な福祉用具を選択する
ことが出来、タイムリーにその療養者の生活機能の改善が図れる。
(講師)福祉用具専門員
研修③:嚥下のメカニズムの知識の整理。
(目的)食事介助の方法・姿勢や工夫の仕方、家族指導のポイントなど学び、生活の質の向上
や悪化を防ぐ
(講師)摂食嚥下障害看護認定看護師
2.
療養者のADLの状態や障害の程度などを動画や写真で情報収集できる環境を整え、視覚的な情報の
共有とそれから出来る問題の分析、アプローチ方法の検討が出来るようにした。またそのデータ
ーの蓄積・処理を行なえるようにした。
例:移乗・移動介助を一人で行なうことが困難な症例で、PTが行なう方法を動画で撮影し、その療
養者の状態に合わせ、個別の援助方法をスタッフ間で共有。又その情報を元に、改善方法を専門
スタッフと共に検討
方法:情報交換が出来る環境の整備(タブレットおよびアプリの導入)。情報処理。
提供サービスの質や利用者に対する効果の確認と評価方法
・利用者毎に、毎月の看護計画を立案。看護計画では利用者自身がどうありたいと願っているかを考
え、利用者個々の問題にアプローチした目標を設定。月末に計画毎に評価、次月の計画を修正して
いる。
・日々のアプローチとして毎朝 30 分間、看護計画に基づき、訪問前にケアカンファレンスを実施。そ
の日訪問予定の利用者分のケア計画を発表。動画や写真があれば情報も共有しやすく、前回訪問し
た内容などと比較し意見交換を行い、ケア方法の確認・修正を行ったうえで当日の訪問を実施。ま
た、車椅子や手すりなどの設置、褥創予防マット等の変更が必要であると意見が出た場合は、用具
の機能や種類を含めた検討を行い、変更や導入が必要と判断した場合は必要に応じ、ケアマネージ
ャーや福祉用具担当者に直接、依頼や相談を行っている。
今後取り組んでいきたい内容、重点化していく機能
・利用者毎に「必要なアプローチが出来ること」が重要で、その為にはスタッフ個々のアセスメント
能力を上げられるよう、スタッフの知識の確認・更新が必要。およびスタッフの技術の確認や共有、
それぞれに行っている工夫の共有ができる機会を多く作ること。実技訓練
今後さらに取組を進めるうえでの課題
・獲得した情報の扱い方、情報の管理。情報の共有を有効に、又、安全に扱うには、自施設内では基
より、多職種・他施設でどのように扱い、管理・連携できるかを検討していく必要がある。