海外安全対策情報(2016年7月~9月) 1.社会・治安情勢 (1)メルケル

海外安全対策情報(2016年7月~9月)
1.社会・治安情勢
(1)メルケル首相が「去年以降の難民政策は正しかったが、間違いもあっ
た」と正式に認める等、ドイツの難民受け入れを巡っては転機にあり、各州
選挙でも難民問題が大きなテーマとなっている。また、ドイツ全土で難民問
題を巡り、特に右翼主義者の活動が増加している。
(2)ノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州では、難民申請中の
少年がISから指示されて爆弾を製作しようとして逮捕される等、テロ関連
事件も増えてきていることに注意を要する。
(3)トルコ情勢を巡り、トルコ国内の複雑な勢力と関係するグループがケ
ルン等各地で示威行動を拡大しており、治安当局が混乱防止に追われている。
2.一般・凶悪犯罪の傾向
(1)州内犯罪情勢の概況
2015年におけるノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州の犯
罪認知件数は、対前年比微増であったものの、窃盗犯罪については大きく増
加した。この傾向は現在も継続しており、NRW州内各警察では空き巣対策
キャンペーン等の窃盗対策を強く推進している。また、デュッセルドルフ市
やケルン市を中心に、凶器や暴力を用いて金品を強取する強盗致傷事件が日
常的に発生している。
(2)性犯罪情勢
エッセン市で開催されたフェスティバルにおいて、1日だけで11件の性
犯罪が発生。これは過去にはなかった現象で、逮捕された7人の男性のほと
んどが北アフリカまたはアラブ出身者であった。
(3)邦人被害の概況
邦人被害にかかる犯罪のほとんどは窃盗。窃盗被害の多くは置き引きやス
リで、その発生場所は電車内(長距離電車や地下鉄を問わない)、駅構内、レ
ストラン、カフェ等の公共の場所となる。
3.テロ・爆弾事件発生状況
(1)8月10日、デュースブルク、ドルトムント、デュッセルドルフ、テ
ニスフォルストの各市において、IS戦闘員のリクルート活動を行っていた
IS支持者に対し連邦検察庁が一斉捜査を実施。関係6箇所を捜索のうえ3
名を逮捕。
(2)8月10日、ディンスラーケン市の難民収容施設において、シリアで
ISの戦闘に参加して残虐な行為を行ったとして、男性1名が逮捕された。
なお、同人によるテロ攻撃等の具体的脅威はなかったとのこと。
(3)9月20日、ケルンの難民収容施設において、シリア国籍の16歳少
年が逮捕された。同少年は短期間で急激に過激化し、IS関係者から爆弾製
造の説明を受けるなどテロ攻撃の脅威が認められたとのこと。
(4)9月23日、デュッセルドルフ空港において、IS構成員の疑いがあ
るドイツ・トルコ国籍22歳男性が逮捕された。同人はISの訓練キャンプ
で武器の使用方法の訓練を受け、さらに武器を受け取ってテロ攻撃を行う用
意をしていたもの。
(5)9月28日、ヴッパータールにおいて、国際指名手配されていたスペ
イン国籍20歳男性が逮捕された。同人はISによるスペイン向けのプロパ
ガンダ映像を発信していたもの。
4.誘拐・脅迫事件発生状況
邦人被害にかかる事件は認知していない。
5.日本企業の安全に係る諸問題
注意を要する具体的な情報はみられない。