海外安全対策情報(2016年4月~6月) 1.社会・治安情勢 期間中

海外安全対策情報(2016年4月~6月)
1.社会・治安情勢
期間中、管内において大規模な抗議活動等はみられず、平穏に推移した。
2.一般・凶悪犯罪の傾向
(1)州内犯罪情勢の概況
ノルトライン=ヴェストファーレン(NRW)州警察が発表した客年の犯
罪認知件数は約150万件で、2014年比1%(約1.6万件)微増した。
この中でも特に窃盗の認知件数が、右1%の増加分よりも大きい約2.4万
件増加した。窃盗では空き巣及びスリが大きく増加している。空き巣につい
ては時間帯や地域を問わず発生しており、スリについては被疑者の8割が外
国人という特徴が挙げられる。
(2)邦人被害の概況
邦人被害にかかる犯罪のほとんどは窃盗。窃盗被害の多くは置き引きやス
リで、その発生場所は電車内(長距離電車や地下鉄を問わない)、レストラン
やカフェ等の公共の場所。
3.テロ・爆弾事件発生状況
邦人被害にかかる事件は認知していないが、州内で以下の関連事件が発生
した。
(1)シーク教徒礼拝所爆破事件
4月16日、NRW州エッセン市に所在するシーク教徒礼拝所が爆破され
3人が負傷した。リュックサックに入れた爆発物を爆破させた犯行で、被疑
者は当時16歳の少年2名となる。現地警察では少年らについてサラフィス
トとして把握していた。
(2)ISによるデュッセルドルフ市旧市街爆破計画
6月2日、NRW州デュッセルドルフ市の旧市街で自爆テロを計画してい
た容疑で、警察は独国内のシリア人男性3名を逮捕した。容疑者3名はそれ
ぞれ、NRW州、ブランデンブルク州、バーデン=ヴェルテンベルク州に居
住していた。本件計画は、主犯者であるSaleh.A(サレーハ)が仏治安当局に
出頭自供したことで判明した。同人はISから本件計画の指示を受けており、
テロ実行に向けた組織作りを行っていたと主張しているが、計画そのものを
具体化させる段階には至っていなかったとされる。
(3)爆弾所持左翼過激主義者の逮捕
6月23日、NRW州ケルン市にて、パイプ型爆弾をリュックサックに携
帯していた27歳男性が逮捕された。パトロール中の警察官の同人に対する
職務質問により本件を認知して逮捕に至ったもの。
4.誘拐・脅迫事件発生状況
邦人被害にかかる事件は認知していない。
5.日本企業の安全に係る諸問題
注意を要する具体的な情報はみられない。
以
-1-
上