電気回路および演習 電気回路で何を学ぶか?

電気回路および演習
岩谷素顕
1-1
電気回路で何を学ぶか?
 材料工学で必要とされる電気的な基礎知識を学ぶ
 材料の電気的性質を学ぶための基礎としての電気
回路を学ぶ
 材料の電気的性質を測定するための基礎的な知識
を習得する
1-2
電気回路および演習の到達目標
基本的な電気回路の解析ができるようになる
代表的な回路の例
4
2V
I
4
2V
4
2A
3
VR
1-3
1
代表的な回路の例
i
e
VR
VL
R
L
VC
C
1-4
代表的な回路の例
4[S]
3[A]
v1
8[A]
v2
3[S]
1[S]
v4
2[S]
v3
25[A]
5[S]
1-5
代表的な回路の例
E [V]
1
i
E
VC
C
R
t [s]
VR
0
上のような電圧を加えたときにVRがどうなるか?
1-6
2
波形の周期に比べ、1/RCが小さいとした場合
E [V] VR   Ee

1
t
RC
VR  Ee

1
t
RC
1
t [s]
0
1-7
講義で必要なもの
筆記用具
関数電卓
ファイル
1-8
特に電卓は、関数電卓
(複素数が計算できるもの)が必要です
講義を受ける注意点
 出席は名簿にサインをする
代筆はダメ!!代筆が見つかった段階で欠格
 欠席が5コマ以上の場合、
欠格
 私語などで2度注意された場合、退室してもらいます(欠
席扱い)
 その他、HP・電子メールで連絡予定
1-9
3
履修上の注意事項
 私語厳禁





発言は歓迎します!!分からない時は挙手して質問
すること。講義中に友達に聞くのも駄目!!
講義はできるだけ前の方の席で聞いて下さい
携帯電話の電源は切る
講義を受けるべき態度は守ってください
予習は不要ですが、復習(演習)は必ず行って下さい
講義終了後の質問は歓迎します!
1-10
成績の評価方法
講義+演習
演習は、HPから印刷して実施する
演習を行ったらスキャナーで取り込んで提出(締切:翌週)
演習の講義では、演習問題の解答を行う。
適当に当てて、解答・説明をしてもらいます。
⇒問題解決能力・コミュニケーション能力を養う
成績評価
期末試験70点+レポート点30点
1-11
各講義の内容
回数
項目
内容
1
直流回路(1)
直流回路の基礎、オームの法則、キルヒホッフの法則
2
直流回路(2)
直列・並列回路、分流・分圧回路、電流源・電圧源、電力
3
直流回路(3)
一般線形回路、重ね合わせの定理・テブナンの定理
4
直流回路(4)
Y-Δ接続回路
5
交流回路(1)
交流回路、抵抗回路、コイル・コンデンサの性質(1)
6
交流回路(2)
交流回路、抵抗回路、コイル・コンデンサの性質(2)
7
交流回路(3)
誘導回路・容量回路
8
交流回路(4)
フェーザ表示、ベクトル図
9
交流回路(5)
フェーザ表示の考え方使い方
10
交流回路(6)
RLC回路、交流回路の電力、有効電力・無効電力
11
交流回路(7)
フェーザ表示を使ったRLC回路、RL回路、RC回路
12
交流回路(8)
RLC回路、共振回路(直列共振、並列共振)
13
過渡現象(1)
過渡現象(1)
14
交流回路(2)
過渡現象(2)
15
まとめ
電気回路および演習のまとめ
1-12
4
電気回路で使う単位系
基本的にはSI単位系
SIとはフランス語でSysteme International d’uniteの頭文字をとった国際単位系度量衡の標準
単位系で、旧[MKS]単位系をもとに、次のような単位を基本として組み立てた単位系のことをいう。
1960年に国際度衡量総会で採択された。
量
時間
長さ
質量
電流
熱力学温度
物質量
光度
1-13
基本単位
名称
記号
s
秒
m
メートル
kg
キログラム
A
アンペア
K
ケルビン
mol
モル
cd
カンデラ
接頭語(SI接頭辞)
接頭語とは?
単位
例えば長さを表す単位:m(メートル)
・その1000倍
1km=1×103m 1キロメートル
・その1/1000倍
1mm=1×10-3m 1ミリメートル
接頭語
接頭語がないと数値標記が見難くなる
1-14
代表的な接頭語
それぞれ空欄に当てはまる名称・記号を入れてください。
数
接頭語
名称
記号
1012
10-1
デシ
109
10-2
106
10-3
103
10-6
102
10-9
数
10
接頭語
名称
記号
デカ
da
d
10-12
1-15
5
電気回路解析における計算の要領として、
有効数字、誤差の考え方、計算作法について・・・
誤差
数値の誤差評価は大別して次の2つがある。
絶対誤差  測定値 - 真値
相対誤差 
測定値 - 真値
真値
例えば、測定値に1mの絶対誤差があると言われても
測定値が10kmと2mに対するものでは評価が異なる
相対誤差ならば、0.001%と100%の相対誤差と
表現されるので、誤差の表現がしやすい
1-17
一般には相対誤差を用いるほうが望ましい。
電気回路の分野で現れる誤差
(1) 実験で測定した値と真値との差
(2) 公称値と実測値との差
(3) 計算による誤差
(1)に関しては、実際の実験によるものであり(2)に関しては電子部品である抵抗のカラー
コード表示は公称値であり、公称値から何%の誤差範囲内に収まるように製造されている。
(3)に関しては、本講義の電気回路理論の計算にて注意を払うべきものである。これにつ
いて次に考える。
ここが誤差を表わす
金:5%
ちなみにこの抵抗は1k
1-18
有効数字
4桁の有効数字とは、5桁目に不確かさ(または誤差)があるため、確からしい上位4桁を用い
た数値をいう。
100mm
110mm
この目盛を読む
計測では、最小目盛りがmmのものさしで、ある棒の長さを測ったところ、102mmと
103mmの間にあり、目測により102.7mmと判定したとする。
この場合、0.01mmの位の数字を四捨五入して得たと考えてよいので、真実値Lは、
102.65≦L<102.75の範囲にあると考えてよい。102.7mmには4個の数字が用いられて
おり、末尾の数字はほぼ確実であるから、この場合を有効数字は4桁であるという。
1-19
6
有効数字の表示
有効数字の桁数が小さく、かつ絶対値が大きいまたは小さい場合には
10の累乗を用いる:見やすさ重視
例えば14567000Wを有効数字2桁、3桁、4桁で表現するとき
2桁
3桁
4桁
1.5107W
1.46107W
1.457107W
15MW
14.6MW
14.57MW
0.015GW
0.0146GW
0.01457GW
1.510-2GW
1.4610-2GW
1.45710-2GW
があるが、この4つの表現を比べたとき、どちらが良いかは一概に言えない。
*基本的に見やすいものを使うのが良い
*接頭語を使いつつ見やすく記載する
1-20
計算における有効数字の決め方
計算した結果を答えとして記述するときの決め方は、
(1)答えに有効数字の桁数が指定されている場合に
は、それより1桁多く算出し、その数字を四捨五入
することによって指定桁数を出す。
(2)答えに有効数字が指定されていない場合には、
最も小さい有効数字に合わせたらよい。例えば、
4.025×102× 3.2×103≒1.3×106
ただし、電卓を使う場合は、最後に有効数字を気に
して解答を書く。
1-21
電気回路の基礎
高校までに習ったことおよび基本的なことを
今日は復習します
1-22
7
電荷、電流、電位の概念
電流の定義
I
dq
電流I: 電荷qの時間的変化の割合
dt
単位:
電荷q: C(クーロン)
電流I: C/sのディメンジョンを持ち、単位としては
A(アンペア)が用いられる。
時間的変化のない電流:直流電流
周期的に大きさと向きが変化する電流:交流電流
1-23
電位
単位は重要
電位:低
電位:高
電荷が移動
電流が流れる
何らかの方法で電流が流れても電位差がなくならないよ
うにしておけば、電流はいつまでも流れ続ける。電池はこ
のような装置の一つであり、起電力を持っているといわ
れ、起電力Eと電圧Vは同じディメンジョンを持ち、単位と
してV(ボルト)が用いられる。
1-24
電気回路を構成している部品
電気回路で主に扱う部品は
・・・・抵抗素子、誘導素子、容量素子
の主に3種類を考えて勉強します。
これらを受動素子を呼びます
トランジスタ・ダイオード・FETなどの半導体デバイスは能
動素子と呼び、詳しいことはアナログ電子回路で・・・
1-25
8
抵抗素子
記号:
I
R
実物:
V
V=IR
オームの法則
炭素皮膜抵抗
抵抗Rを電気抵抗または単に抵抗とよび、単位としては
(オーム)が用いられる。抵抗Rの逆数G=1/Rをコン
ダクタンスと呼び、単位としてS(ジーメンス)を用いる。
1-26
オームの法則
I
記号:
I
R
傾き:R
式的には:V=IR
V
O
V
実験結果
I=GV(コンダクタンス:G=1/R)
単位は電位差[V]、電流[A]、抵抗[]、コンダクタンス[S]
1-27
オームの法則の物理的解釈
解釈1: 導体に電圧(電位差)を加えると、導体に応じた
電流が流れるが、このときの電圧と電流の関係は線形
であり、その傾きを抵抗と呼ぶ
解釈2: 抵抗のあるところに、電流が流れると電位差を
生ずる
解釈3:抵抗は同じでも、電流が多くなれば、電位差も大
きい
解釈4:抵抗は同じでも、電位差が大きければ、電流も
多い
1-28
9
オームの法則が成り立つ材料・成り立たない
材料
電流-電圧特性
×
○
線形な場合
非線形な場合
(タングステン)
(ニクロム)
線形な場合のみオームの法則を使ってよい
1-29
コイル(誘導素子)
加えられた電気エネルギーを一時的に電磁エネルギーに変
換する素子を誘導素子またはインダクタンス素子という
実物:
i
L
記号:
電流と電圧
の関係式
vL
di
dt
v
1-30
Lはインダクタンスといい単位としてはH(ヘンリー)
が用いられる。
コンデンサ(容量素子)
静電エネルギーを蓄積する素子を容量素子もしくは
キャパシタンスといい
表示
101
変換値
100
1000
0.001
0.022
0.033
0.047
0.47
102
セラミックコンデンサ
i C
1-31
v
記号
223
333
473
474
dv
電流と電圧
の関係式 i  C
dt
v
単位
pF
pF
F
F
F
F
F
1
idt
C
10
コンデンサに加わる電圧と電流の関係
Q=CV
容量C
電荷の時間変化が変位電流なので
+
-
i
i
dQ
dt
電流iと電圧vの関係は
電荷 +Q -Q
v
v
1
idt
C
1-32
キルヒホッフの法則
複数の電源と分岐がある回路で、回路の接続点での電
流の式と、閉回路毎の起電力と電圧降下の式を連立させ
て、回路解析を行うための法則
キルヒホッフの法則には2つの法則がある。
・キルヒホッフの電流則:
回路の接続点(枝分かれ部分)では、電流の収支が0になる
・キルヒホッフの電圧則:
閉回路では、起電力の総和と、電圧降下の総和が等しくなる
1-33
キルヒホッフの電流則:
回路の接続点(枝分かれ部分)では、電流の収支が0にな
る
流れ込む電流の総和=流れ出る電流の総和
例えば右のような回路を考える
右図の接続点aに流入またはaか
ら流出する電流の代数和(例えば
流入する電流を正、流出する電
流を負とする)は
I1+I2+I3+I4+I5=0
n
一般的に
1-34
I
k 1
k
 0 となる。
I2
I1
I5
I3
a
I4
これをキルヒホッフの法則(電流則)と呼ぶ
11
キルヒホッフの電圧則:閉回路では、起電力
の総和と、電圧降下の総和が等しくなる
回路網の中の任意の閉路
において、その閉路を構成
する枝の電位差の代数和
は0になる。右の図の閉路
abcdにおいて、それを構成
する枝の電位差(同一方向
に測らねばならない)の代
数和は、
-E1+V1+V2+E3-V3-V4=0
n
1-35
一般的に、
V4
d
E3
n
k
V1
V3
 E  V
k 1
a E
1
k 1
k
b
c
V2
 0 と表わされる。
電位の考え方
電流の向き
負荷
電位
高
低
電流は電位の高
いほうから低いほ
うに流れる
電源
電圧源は、プラスの
ほうが電位が高い
電位 低
高
1-36 キルヒホッフの法則は回路方程式を立てるとき
に基本となる式です。
キルヒホッフの法則による回路方程式の計算
・キルヒホッフの電流則(キルヒホッフの第1法則):
回路の接続点(枝分かれ部分)では、電流の収支が0になる
・キルヒホッフの電圧則(キルヒホッフの第2法則):
閉回路では、起電力の総和と、電圧降下の総和が等しくなる
実際の回路方程式のたてかた
ステップ1:
閉回路毎に「起電力の総和=電圧降下の総和」の式を作る
ステップ2:
接続点毎に「流れ込む電流の総和=流れ出る電流の総和」の式を作る
ステップ3:
作った式を連立させて、各部品を流れる電流を求める
1-37
12
例えば右のような回路を考える
・キルヒホッフの電流則:回路の接続点(枝分かれ部分)で
は、電流の収支が0になる
流れ込む電流の総和=流れ出る電流の総和
R1R
電流を右図のように決めた
1
I1
(実際の電流の向きは分から
ないが、任意に決めて良い、
E1
RR2 2
但し答えを求めた時に向きが
E1
A I2
反対の場合マイナスになる)
ときA点においては、次の関
E2
R3
E2
R3
係式が成り立つ
I3
I2+I3 =I1
流れ込む電流 流れ出る電流
これをキルヒホッフの法則(電流則)と呼ぶ
1-38
・キルヒホッフの電圧則:
閉回路では、起電力の総和と、電圧降下の総和が等しくなる
どこかを基準電位として、閉じた
回路を考える。
右の回路で考えると
(赤線のループを考える)
I1
I2
E1-R2I2-R1I1=0
この2つの法則を使って回路を
解く
I3
R1
ここが基準電位
R2
E1
R3
E2
左から右に行くと電
位がR1I1だけ下がる 右から左に行くと電 右から左に行くと
位がR2I2だけ下がる 電位がE1上がる
1-39
この考え方をもう少し図的にすると、
I1
電位
R2I2
I2
E1
R1I1
3
I3
1
2
R1
1
E1
R2
R3
2
E2
3
場所
1-40
13
例題
下の図でI1、I2、I3の値を求めよ。単位を解答に書くこ
と。
I1
6Ω
I2
2Ω
2V
I3
3Ω
6V
1-41
例題 下の図でI1、I2、I3の値を求めよ。単位を解答に書くこと。
6Ω
I
使う法則
1
オーム+キルヒホッフの法則
I2
電位
I3
I1
キルヒホッフの電圧則より
赤いループを考える
①
ここを基準電位とする。
6V
3Ω
電流の向きに注意してどちらが電
位が高いかを考えて式を立てる
例えばこの場所では左の方が
抵抗2Ω
電位が高いとして式を立てる。
2×I2 V↑
したがって、下記の式がたつ
抵抗6Ω
6×I1 V↓
電源2V
2+2×I2-6×I1=0・・・①
電位が2V↑
同様に青いループを考えると
6+3×I3-6×I1=0 ・・・②
場所
2Ω
2V
この点に注目してキルヒホッフ
の電流則を適用
6Ω
キルヒホッフの電流則:回路の接
続点では、電流の収支が0になる
I1+I2+I3=0 ・・・③
2+2×I
6V
2-6×I1=0 ・・・①
3Ω
I3
6+3×I3-6×I1=0 ・・・②
①、②より
I2=3×I1-1・・・①‘
注意点:電流がマイナスで I3=2×I1-2・・・②‘
出る場合があるがそれは ①‘、②’を③に代入
電流の向きが逆という意 I1+I2+I3=6×I1-3=0
味になる。
⇔I1=0.5 [A]
従って、①‘、②’より
1-43
I2=0.5 [A], I3=-1.0 [A]
I2
2Ω
2V
14
直流回路と交流回路
直流は、時間によらず電圧が常に一定
電圧
時間
交流は、時間によって電圧が変化する
電圧
時間
1-44
代表的なそれぞれの電源
直流電源
乾電池
直流電源
家庭用のコンセントは交流
1-45
何故、家庭用電源は交流か?
同じ電力を送るとしたら、
電力=(電流)×(電圧)=(抵抗)×(電流)2
•高電圧で送る
○ 有利
•大電流で送る
× 有利
伝送中の消費電力を小さくできる
・ロスを少なく、効率よく家庭に電力を送りたい
交流の特徴:変圧器によって自由に電圧に可変○
1-46
15
代表的な変圧器の例
巻数
磁束密度が変化すると電流が発生する。
直流:電圧一定(変圧不可)、交流:電圧は変化(変圧可能)
1-47
代表的な変圧器の例
巻数
1次電圧と2次電圧の関係
V1 N 1

V2 N 2
例えば、電圧を1/100にするには1次コイルの巻き数を2
次コイルの巻き数の100倍にすればよい。
この式が成り立つのは交流の場合のみ
1-48
詳しくは電磁気の講義で勉強します
ちなみに、護身グッズのスタンガンはこのトランス
を使っています。
直流電圧
スタンガン
1-49
直流の電流をON/OFFした時には極
めて急激な電流の変化があるため、
2次コイルには非常に大きな電圧が
発生する。
この原理を使ってスタンガンは放電させる
16
実際に家庭まで送電するときの電圧の
ながれ
1-50
直流・交流の使い分け
直流(電源は交流から取る)
パソコン
ブラウン管
テレビ
液晶テレビ
LED
LAMP
発光ダイオード
LED
LAMP
LD
レーザダイオード
1-51
交流で動作している例
半導体で構成
インバータは
交流→直流→交流
エアコン
扇風機
洗濯機
掃除機
(整流モータ)
1-52
17
ちなみに電車の場合
新幹線:
0系、100系 直流モータ
単相交流
25000V(送電) 300系以降 3相交流モータ
在来線
関東、東海、近畿、中国、四国など
直流1500V
九州・東北・北海道・北陸など
交流 20000V
例 ブルートレインの場合
途中で機関
車を交換
本州では・・・
九州では・・・
今では、直交流対応の電車もある。
また、動作モータは最近はインバータを使った3相交流モー
タが増えてきている。(理由:メンテが容易、耐久性がある)
直流回路
スイッチのON/OFFのない場合
I
i
R
L
i C
V
v
V=IR
di
vL
dt
通常はこれだけ
を考える
電圧差=0
v
時間変化なし
iC
電流=0
短絡と等価
1-54
dv
dt
開放と等価
直流回路
直流回路素子:抵抗のみを考えればよい
I
E
G=1/R
R
RI=E
I=E/R
I
V
G
GV=I
V=I/G
この2つの回路は等価になる
1-55
18
次に合成抵抗について
抵抗を複数個扱う場合について考える。
a
R1
R2
Rn
b
直列接続
R1
直流回路の場合こ
の2つの接続の組
み合わせで考える。
R2
b
a
並列接続
Rn
1-56
直列回路
V
V1
a
R1
V2
Vn
R2
Rn
b
ab端子間の合成抵抗R
R=R1+R2+・・・・+Rn :全抵抗の和
V1=R1V/R, V2=R2V/R・・・V3=R3V/R
1-57
演習 次の回路において、V2がV1の1/10になるた
めには、R2はいくらにすればよいか?R1を用いて
示せ
I
回路全体の抵抗:Z=R1+R2な
ので、回路に流れる電流Iは
R1
V1
R2
1-58
V2
I
V1
V1

Z R1  R 2
よってV2は V2  R2 I  R2V1
R1  R 2
したがってV2がV1の1/10になるためには
R2V1
R2
R
1
1
 V1 

 10 R2  R1  R2  R2  1
R1  R 2 10
R1  R 2 10
9
19
並列回路
R1
合成抵抗R
R2
n
1 1
1
1
1
 
  

R R1 R2
Rn k 1 Rk
b
a
Rn
1-59
演習 次の回路において端子ab間の合成抵抗を求
めよ。ただし、有効数字2桁で求めよ。
2Ω
4Ω
b
a
3Ω
3Ω
端子間の合成抵抗Rは
R
1-60
1
1

 2.9
1 1 1 1


2 3 4 3
[]
演習 次の回路において端子ab間の合成抵抗を求
めよ。ただし、有効数字2桁で求めよ。
2Ω
2Ω
a
上側2つの抵抗の合成抵抗R1は
b
3Ω
4Ω
R1 
1 1

2 3
2
6  10 16

5
5
したがって端子間の合成抵抗Rは
R
1-61
1
1
1 1

R1 4

1
5 1

16 4
 1 .8
[]
20
本日の講義のまとめ
・電気回路の講義の進め方
プロジェクタを使う
講義の資料はHP上
http://nitride.meijo-u.ac.jp/iwaya/index.htm
・電気回路を構成している素子について
抵抗・コンデンサ・コイル
・キルヒホッフの法則
・直列回路の基礎
1-62
21