学校で「うんちをしない」子どもは3割

2016年10月号
発行 小林製薬株式会社 広報総務部
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学校で「うんちをしない」子どもは3割
集 男子はつらいよ!人目を気にする男の子!?
小学生に聞きました!
小林製薬「小学生のトイレ実態調査2016」 結果発表!
 依然として、「和式トイレ」が多い小学校のトイレ
 約3割の子どもたちが学校で「うんちをしない」。特に男子でその傾向が強い
 「周囲の目」と「トイレ環境」を気にして「第3のトイレスポット」を利用する児童も
6回目を
迎えました!!
小林製薬の社会貢献活動
》 「小学校に洋式トイレプレゼント!」2016年度実施レポート
■贈呈式・特別授業の様子
全員参加の贈呈式
■きれいになったトイレ
特別授業の様子
古い和式トイレから・・・
洋式トイレに!
小林製薬ニュースレター
「小学生のトイレ実態調査2016」
結果発表!
学校トイレでうんちをしたくない理由
(上位7項目/複数回答)
図3
(%) 0
50
当社では「小学生のトイレ実態」に関するWEBアンケートを実
周
囲
の
目
施し、今年度の調査結果をまとめました。(2010年より5回目)
依然として、和式トイレが多い小学校のトイレ
本調査によると、洋式トイレの多い小学校は年々増えているも
ト
イ
レ
環
境
小学校のトイレ形態
0%
20%
全て和式
40%
和式が多い
60%
80%
和式と洋式が
洋式が多い
半々位
全て洋式
100%
落ち着かないから
26
2014年
(n=412)
2015年
(n=412)
2016年
(n=618)
52
17
78% 9
42
18
34
34
からかわれそうだから
38
20
和式トイレが苦手だから
40
6
■和式が多い学校
(n=205)
27
23
休み時間が短いから
トイレがくさいから
12
■洋式が多い学校
(n=94)
28
わからない
和式トイレが多い学校
2010年
(n=300)
65
45
38
トイレが汚いから
いるということが明らかとなりました【図1】。
図1
57
恥ずかしいから
のの、依然として和式トイレが多い小学校が半数以上を占めて
100
13
また、男女でも大きな違いが見られ、うんちをすることによって
8 3 1
8
2
11
1
10
2
「からかわれそう」と感じるのは、女の子よりも男の子の方が多い
ということが分かりました。男子トイレ特有の小便器と個室が共
存する構造により、「個室に出入りすることによって、うんちをし
12
42
10
43
19
53%
15
17
18
ているのが周囲に知られ、からかわれてしまう」と感じている男
の子の気持ちがうかがえます【図4】。
小学校でうんちをすると
「からかわれそう」と感じる割合 百
図4
学校でうんちをしたがらない子どもたち
0%
10%
20%
30%
40%
50%
このような中、約6割の子どもたちが学校でうんちをすることに
男の子
(n=202)
対して抵抗を感じており、実際にうんちを我慢した経験がある子
43
どもたちは約半数にも上ります。特に和式トイレの多い小学校の
女の子
(n=171)
子どもたちで、その傾向が強いようです【図2】。
小学校でのうんちへの抵抗感
図2
小学校でうんちをすることに
抵抗を感じる割合
(抵抗を感じる+やや抵抗を感じる)
0%
40%
80%
0%
40%
60
51
和式が多い学校
(n=325)
63
54
9%差
54
学校で「うんちをしない」3割の子どもたち
小学校でうんちを我慢して
トイレに行かなかった
経験がある割合
全体
(n=618)
洋式が多い学校
(n=175)
20%差
23
このようなことから、学校で「うんちをしない」と回答した子は
80%
約3割にも上りました。中でも、男の子の約4割が「うんちをしな
い」と回答しており、「からかわれそう」という気持ちが、うんちの
我慢につながっているものと考えられます【図5】 。
8%差
図5
46
小学校でうんちを「しない」と答えた割合
0%
それには大きく2つの原因が有ります。1つ目は、「恥ずかしい」
全体
(n=618)
「落ち着かない」「からかわれそう」といった「周囲の目」。2つ目
20%
60%
31
男の子
(n=309)
は、「トイレが汚い」「和式トイレが苦手」「トイレがくさい」といった
40%
80%
100%
69
39
61
16%差
「トイレ環境」です。特に、和式トイレの多い学校では和式トイレ
女の子
(n=309)
特有の「トイレ環境」が、学校のトイレでうんちをすることに対する
23
77
■しない
大きな抵抗感を生み出しているようです【図3】。
1
■する
2016.10
小林製薬ニュースレター
一方で、「学校でうんちをする」と答えた子どもたちに、どこでう
また、当社では社員参加型の社会貢献活動の推進を掲げて
ひ と け
んちをしているかと聞いてみると、「遠くにある 人気 の少ないトイ
おり、本活動では社員自らが足型シールを貼り付ける簡易施工
レ」を使うという小学生が約1割おり、具体的には「他学年の教
や「特別授業」を実施しています。社員にとっても、経営理念で
室のそばのトイレ」が最も多く使われているということがわかりまし
ある“快”の追求を改めて見つめ直す、良い機会となっています。
た。
今後も当社では、創立から100期にあたる2017年度までに、
このように、「周囲の目」や「トイレ環境」によって、小学校では
全国100校の小学校に洋式トイレを寄贈することを目指し、社
ひ と け
うんちをしない子どもや、自分の教室から遠い人気 の少ないトイ
員一丸となってトイレ環境と子どもたちの排便習慣の改善に向
レを使う子どもが存在しているという問題が明らかとなりました。
けて取り組んでいきます。
こういったことから、「洋式トイレの増加」を望む小学生は、
約6割にも上ります。子どもたちの健やかな成長を考えると、正
主な活動内容
しい排便意識の啓発とともに、早急なトイレ環境の改善が求めら
●小学校のトイレ環境を改善
れます。
1.洋式トイレをお届け
2.床面の臭気対策・足形貼付
第3のトイレスポットの出現
また今回の調査では、「学校でうんちをしない」と回答した子ど
もたちに、学校が終わってから、どこでうんちをするかについても
男女各1カ所の和式便器を洋式便器化
聞いてみました。ほとんどの小学生(97%)が「家のトイレ」を使
用すると回答したものの、その他にも「コンビニ」「スーパー」と
臭気対策として床面シートへの張り替えと、
正しい位置で用を足せるよう足型シールを
貼付
●特別授業
いった、学校や自宅以外のトイレを使用している子どももおり、
「第3のトイレスポット」が存在することが分かりました。ここからも、
トイレ環境改善とあわせて、「排便の大切さ」
と「正しい使い方」を伝える当社オリジナルの
特別授業を社員自らが全校で実施。
キレイな洋式トイレで、安心してうんちをしたいという子どもたちの
うんちって
とっても大事
なんだよ!
気持ちが伺えます。
《調査概要》
□調査対象:全国の小学生がいる母親(25-49歳)と一緒に
答えてもらう子ども(1年生~6年生 男女) 計618組
□調査方法:インターネット調査
□実施時期:2016年7月
6回目を
迎えました!!
小林製薬の社会貢献活動
「小学校に洋式トイレプレゼント!」
「洋式トイレプレゼント!」実施校
当社では、小学校のトイレ環境の改善と正しい排便意識の啓
■ 2016年度の実施校(20校)
発を図る社会貢献活動の一環として、2010年より「小学校に
洋式トイレプレゼント!」(旧「トイレぴかぴか計画」)を実施してい
ます。
今年度で6回目を迎える本活動では、和式トイレの洋式化を
はじめとする「トイレ環境の改善」に加え、学校でうんちをしたく
なったら我慢しないでうんちをするといった、排便の大切さを伝
える「特別授業」を行っています。
本年度は20校の小学校に洋式トイレを寄贈し、累計で80校と
●岩手県陸前高田市立矢作小学校
●静岡県藤枝市立青島北小学校
●岩手県一関市立新沼小学校
●静岡県浜松市立広沢小学校
●福島県相馬市立日立木小学校
●愛知県蒲郡市立形原小学校
●福島県喜多方市立駒形小学校
●三重県伊賀市立依那古小学校
●千葉県大網白里市立大網東小学校
●滋賀県甲賀市立水口小学校
●東京都東大和市立第五小学校
●大阪府岸和田市立東光小学校
●東京都東大和市立第六小学校
●大阪府柏原市立堅上小学校
●神奈川県川崎市立真福寺小学校
●徳島県小松島市立北小松島小学校
●石川県小松市立蓮代寺小学校
●徳島県徳島市立八万南小学校
●福井県敦賀市立敦賀北小学校
●愛媛県松山市立みどり小学校
なりました。寄贈校からは、子どもたちが「トイレへの不安が減っ
て安心して学校生活を送れるようになった」、「きれいに使うよう
になった」など、喜びの声をいただいています。
2
2016.10
小林製薬ニュースレター
2016年(本年度)寄贈校からの声
岩手県一関市立新沼小学校
校長 佐藤 紹栄氏
この度は、「洋式トイレ」を寄贈いただきありがとうございます。
怪我をしたときや体調がよくない時でもトイレは使います。だからこそ、小
学校のトイレは、安心して使える、さらには居心地の良い空間であってほし
いとの思いがありました。
小学校入学前に実施する小学校見学では、「トイレが気がかり」という声
が多くあがり、皆さまトイレを見学していきます。その背景には、小学校のトイ
レは和式中心である一方で、ご家庭では洋式トイレが普及し、さらに保育園
・幼稚園とは同じ和式トイレでも便器の大きさが変わるといった、トイレ環境
変化への不安を抱えておられると感じていました。
また、児童からも使いやすい、便器を汚す心配がないといった観点から
「洋式トイレを使いたい」という声が寄せられていましたので、「洋式トイレ」の
増設は学校の課題でありました。
今回洋式トイレを男女1基ずつ寄贈いただき、居心地の良い空間へさら
に近づくことができました。トイレは、毎日の健康観察をする場でも重要であ
ると考えています。今回寄贈いただいた洋式トイレは、今後新1年生を中心
に、トイレの使い方や健康指導の場としても大切に使っていきたいと考えて
います。
●子どもたちに笑顔を届ける「2016年度の贈呈式」
贈呈式の様子
<改修前>
特別授業の様子
<改修後>
正しい立ち位置を示す足型シールや床面に防臭シートを貼り、
トイレが明るい空間に。
3
2016.10