相模原市監査委員公表第22号 地方自治法(昭和22年法律第67号)第252条の38第6項の規定により、市 長から、平成13年度及び平成22年度の包括外部監査の結果に基づき措置を講じ た旨の通知があったので、当該通知に係る事項を次のとおり公表する。 平成28年10月5日 相模原市監査委員 八 木 智 明 同 坪 井 廣 行 同 加 藤 明 徳 同 寺 田 弘 子 1 特定の事件(平成13年度) 相模原市土地開発公社の財務に関する事務の執行及び管理の状況 2 監査対象部局及び団体 相模原市土地開発公社及び関係各部課 3 措置に係る通知日 市長から通知があった日 4 平成28年9月8日 監査の結果及び講じた措置の内容 監査の結果【指摘事項】 措置の状況 1 .【 公 有 財 産 】 1 .【 公 有 財 産 】 先買い制度による代替地 先買い制度による代替地 相模原市土地開発公社において、長 先買い制度による代替地14箇所の 期保有土地のうち先買い制度による土 うち、すでに売却した11箇所に加え、 地は、事業用地が8箇所1,427百 新 た に 1 箇 所( 双 葉 2 丁 目 )を 平 成 2 7 万円あり、代替地14箇所3,007 年12月に売却処分を行った。 百万円ある。先買い制度により取得さ れる土地は、必要性を充分に吟味する ことなく買取り機会に応じてしまう傾 向があるため、用地取得してから公共 施設の整備等に用いられるまでの期間 が一般に、長期にわたる可能性が高く なる。また、買取られた土地の用途も 公 共 的 な も の に 限 ら れ る 旨 、 「公 拡 法 」 で規定されている。先買い制度により 公共用地を先行取得した後に、計画の 変更等により当初の利用目的がなくな ってしまった場合、民間売却が法律的 に制約されてしまう。 相模原市より取得依頼された用地が、 買 取 り 後 の 計 画 変 更 等 に よ っ て 、用 途 変 更や民間売却が余儀なくされた場合に は 、相 模 原 市 に そ の 第 一 義 的 責 任 が あ る た め 、相 模 原 市 は 責 任 を 持 っ て 当 該 用 地 に 係 る 対 応 策 を 講 じ る べ き で あ る 。具 体 的 に は 、代 替 地 の 事 業 用 地 化 又 は 民 間 売 却の可能性等の検討が必要。 (報 告 書 27頁∼30頁) - 1 - 2 .【 公 有 財 産 】 2 .【 公 有 財 産 】 代替地等 代替地等 代替地23箇所及び広域行政道路の 代 替 地 2 3 箇 所 及 び 事 業 用 地 の「 広 域 含 み 損 3 ,0 2 9 百 万 円 を 加 味 し て 、貸 行 政 道 路 」1 箇 所 の う ち 、す で に 売 却 し 借 対 照 表 を 修 正 す る と 1 ,9 0 9 百 万 円 た 1 6 箇 所 、市 が 買 戻 し を 行 っ た 2 箇 所 の債務超過に陥る。 及び事業用地へ転換した1箇所に加え、 相 模 原 市 土 地 開 発 公 社 は 、今 後 、債 務 新たに2箇所(内出境松、双葉2丁目) 超 過 に 陥 ら な い た め に 、代 替 地 に 関 し て を平成27年12月に売却処分を行っ は 、含 み 損 を 顕 在 化 さ せ な い 帳 簿 価 額 で た。 買取る事業用地への転換も考慮する必 要 が あ る 。 ま た 、 事 業 用 地 の 「広 域 行 政 道 路 」に 関 し て は 、 相 模 原 市 か ら 取 得 依 頼された相模原市土地開発公社に負担 させるべきか資金面と損益面から慎重 に検討する必要がある。 (報 告 書 31頁∼36頁) - 2 - 1 特定の事件(平成22年度) 市税(市民税、固定資産税、その他)の事務の執行について 2 監査対象部局及び団体 企画財政局税務部関係各課 3 措置に係る通知日 市長から通知があった日 4 平成28年9月8日 監査の結果及び講じた措置の内容 監査の結果【指摘事項】 措置の状況 1. 【 固 定 資 産 税( 土 地 ) (都市計画税 1 .【 固 定 資 産 税 ( 土 地 )( 都 市 計 画 税 含 む )】 含 む )】 実質的な土地所有者の把握 実質的な土地所有者の把握 固 定 資 産 税 は 、原 則 と し て 土 地 課 税 相続人代表者指定届の提出が無い相 台帳に登録のあるものに課税される 続人に対しては、地方税法第9条の2 が 、相 続 等 の 場 合 賦 課 期 日 に 登 録 の あ 第2項の規定に基づき、平成23年度 るものが所有者ではないときには現 以降相続人代表者の指定を行い、納税 に 所 有 し て い る 者 に 課 税 さ れ る( 地 方 通知書を送付するように改めた。 相続人が容易に明らかにならない場 税 法 第 3 4 3 条 第 1 項 、 第 2 項 )。 こ の た め 、土 地 課 税 台 帳 に 登 録 さ れ 合、戸籍等により相続人の有無を調査 ている所有者に納税通知書を送付し し、相続人代表者指定届の提出依頼 て も 、相 続 人 等( 現 に 所 有 し て い る 者 ) や 相 続 人 代 表 者 の 指 定 、 地 方 税 法 第 には納税通知書が送付されていない 343条第2項に基づく「現に所有す ため納税義務が明らかになっていな る者」に課税を行い、相続人に対して いことになる。 相続財産が有ることを知らしめ、相続 相 模 原 市 は 、相 続 人 等 か ら の「 相 続 のきっかけとしている。 人 代 表 者 指 定 届 」が 一 定 期 間( 3 か 月 ) また、平成27年度には、固定資産 を 過 ぎ て も 提 出 さ れ な か っ た 場 合 、納 税・都市計画税の債権者として、本市 税義務を明らかにするために相続人 が利害関係者となり家庭裁判所に相続 等( 現 に 所 有 し て い る 者 )に 納 税 通 知 財産管理人の申し立てを行い、選任さ 書を送付するように改める必要があ れた相続財産管理人に対して課税を る。 行った。 ま た 、土 地・家 屋 の 中 に 課 税 保 留 し て い る も の が 2 9 件 あ る 。課 税 保 留 の 今後も、状況に応じ適切な方策を講 じながら、課税の公平に努める。 主たる要因は固定資産課税台帳に登 録されている所有者が死亡して相続 人が相続放棄している場合に実質的 な所有者が存在しないことから課税 - 3 - で き な い た め で あ る 。相 続 放 棄 し た 土 地・家 屋 に つ い て は 相 続 財 産 管 理 人 に 課 税 す る こ と に な る 。相 続 財 産 管 理 人 は 当 該 土 地・家 屋 の 利 害 関 係 者 又 は 検 察官の請求により家庭裁判所により 選 任 さ れ る た め( 民 法 第 9 5 2 条 第 1 項 )、 相 模 原 市 は 相 続 財 産 管 理 人 の 選 任を待って課税することになる。 し か し 、課 税 保 留 を し た 年 度 か ら 数 年 経 過 し て い る も の も 多 く あ り 、結 果 として課税できなくなる可能性もあ る 。相 模 原 市 は 、当 該 土 地・ 家 屋 の 利 害関係者に対して早急に相続財産管 理 人 の 選 任 に 向 け た 方 策 を 検 討 し 、課 税の公平を図るべきである。 (報告書 101頁) - 4 -
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