クォンツ・レビュー - 日興リサーチセンター

⽇興リサーチレビュー
2016 年 10 ⽉
クォンツ・レビュー
投資⼯学研究所
◆9 ⽉の市場概況
［証券市場動向］
9 ⽉の国内外の証券市場は、1.19％上昇した国内 CB の収益率が最も⾼く、続いて国内株式が 0.71％上昇した。
⼀⽅、外国債券は 1.08％下落した。
［株式市場動向］
1．TOPIX の動向
9 ⽉の TOPIX は前⽉とは反対に、0.50％下落し 1322.78 ポイントになった。最近 12 カ⽉で収益率がプラ
スの⽉は 6 カ⽉あり、１年前と⽐較すると 6.26％下落している。
2. スタイルの収益率
スタイル別の収益率では、バリューが-1.02％、グロースが 1.56％となり、前⽉とは反対に、グロースの収
益率が上回った。年初来収益率はバリューがグロースより 1.85％⾼くなっている。
規模別の収益率に注⽬すると、⼤型が 0.23％、⼩型が 3.72％となり、前⽉とは反対に、⼩型の収益率が⼤
型の収益率を上回った。年初来収益率は⼩型が⼤型より 6.85％⾼くなっている。
3．業種の収益率
業種別では、⽯油・⽯炭製品、⽔産・農林業、医薬品の収益率が上位を占めた。⼀⽅、銀⾏業、証券、商品
先物取引業、鉄鋼の収益率は他の業種より低い値となった。
また、最近 3 年間の収益率が相対的に⾼い業種は、その他製品、⽔産・農林業、医薬品となっている。
4．株式に影響したファクター
今⽉は、予想売上⾼成⻑率、予想利益修正、⾃⼰資本⽐率などの指標が⾼い銘柄が、他の銘柄よりも収益率
が⾼い傾向が⾒られた。また、短期騰落率（過去 1 ヵ⽉）、規模（時価総額）、財務レバレッジなどはファク
ターリターンがマイナスとなっており、このファクターの値が⼤きい銘柄の収益率は相対的に良くなかった
ことがわかる。
本資料は、信頼性の高いデータから作成されておりますが、当社はその正確性・確実性に関し、いかなる保証をするものではございません。本資料は、
情報提供を目的としており、投資勧誘を目的としたものではございません。証券投資に関する最終判断は、投資家ご自身の判断でなさるようにお願い
いたします。本資料の著作権は当社に帰属し、本資料の転用および販売は固く禁じられております。
1
⽇興リサーチレビュー
【9月の証券市場】
今月の収益率(%)
Ｊ－ＭＩＸ（総合）
年初来収益率(%)
年度来収益率(%)
過去３年間の収益率(%)
0.05
-1.44
-0.23
12.17
国内株式
0.71
-11.91
-0.84
19.36
国内債券
0.09
4.49
0.67
10.23
国内ＣＢ
1.19
2.72
4.70
29.45
外国株式
-0.79
-3.51
0.29
22.81
外国債券
-1.08
-2.22
-3.20
12.55
（日興ジャパン・ミックス・インデックスを使用）
リスク・リターン（１年）
リターン（年率）
10%
国内ＣＢ
国内債券
5%
外国株式
J-MIX（総合）
0%
国内株式
外国債券
-5%
-10%
0%
5%
10%
15%
20%
25%
20%
25%
リスク（年率）
リスク・リターン（３年）
リターン（年率）
15%
10%
国内ＣＢ
外国株式
国内株式
J-MIX（総合）
外国債券
国内債券
5%
0%
0%
5%
10%
15%
リスク（年率）
本資料は、信頼性の高いデータから作成されておりますが、当社はその正確性・確実性に関し、いかなる保証をするものではございません。本資料は、
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2
⽇興リサーチレビュー
【9月のスタイル別収益率】
今月の収益率(%)
総合
年初来収益率(%)
年度来収益率(%)
過去３年間の収益率(%)
0.75
-11.82
-0.95
19.70
バリュー
-1.02
-11.94
1.31
21.58
グロース
1.56
-13.79
-3.86
13.47
大型
0.23
-12.85
-1.29
17.54
小型
3.72
-6.00
0.92
31.92
（日興株式スタイルインデックスを使用）
今月の収益率（％）
4
過去１年の推移
115
3
110
2
105
100
1
95
0
90
-1
85
-2
総合
バリュー
グロース
大型
小型
2015年09月 2015年12月 2016年03月 2016年06月 2016年09月
総合
今月の収益率
バリュー
グロース
大型
小型
リスク・リターン（３年）
11%
小型
リターン（年率）
10%
9%
バリュー
8%
総合
7%
6%
5%
13.0%
大型
グロース
13.5%
14.0%
14.5%
15.0%
15.5%
16.0%
16.5%
17.0%
17.5%
18.0%
リスク（年率）
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情報提供を目的としており、投資勧誘を目的としたものではございません。証券投資に関する最終判断は、投資家ご自身の判断でなさるようにお願い
いたします。本資料の著作権は当社に帰属し、本資料の転用および販売は固く禁じられております。
3
⽇興リサーチレビュー
【9月の業種別収益率】
業種
収益率 (%)
過去３年間の収益率(%)
水産・農林業
7.32
59.59
鉱業
2.35
-23.71
建設業
2.53
40.02
食料品
5.63
54.38
繊維製品
1.26
40.07
パルプ・紙
0.15
18.70
化学
0.00
42.89
医薬品
7.23
56.42
石油・石炭製品
7.91
-1.88
ゴム製品
2.97
14.08
ガラス・土石製品
-2.43
9.28
鉄鋼
-4.38
-25.50
非鉄金属
-1.65
-0.73
金属製品
0.85
12.67
機械
0.48
15.40
電気機器
-0.99
29.55
輸送用機器
-4.35
1.90
精密機器
0.05
34.94
その他製品
7.20
66.81
電気・ガス業
3.19
-8.09
陸運業
2.70
24.86
海運業
0.33
-30.68
空運業
-4.37
17.54
倉庫・運輸関連業
0.69
0.19
情報・通信業
1.70
39.55
卸売業
4.96
19.46
小売業
4.35
36.04
銀行業
-4.60
-11.31
証券、商品先物取引業
-4.39
-27.70
保険業
-4.04
11.81
その他金融業
-1.71
-0.80
不動産業
-0.12
-24.46
2.80
31.82
サービス業
（日興株式パフォーマンスインデックスを使用）
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4
⽇興リサーチレビュー
【各種ファクターによる9月の市場分析(QUASAR)】
ファクター
収売上高利益率
益
性予想 ROE（株主資本利益率）
ｔ値
過去３年平均ファクターリターン
-0.54
-4.08
-0.03
0.88
5.50
0.03
1.41
9.62
0.26
-1.44
-10.92
-0.24
-1.04
-7.76
0.01
予想売上高成長率
成
長予想利益成長率
性
予想 IGR（内部成長率）
1.56
10.12
0.00
1.02
5.45
0.00
0.38
2.31
-0.01
1/PER（予想益回り）
-0.72
-4.20
-0.01
1/PBR（純資産株価比）
-1.00
-5.74
0.00
1/PCFR（予想ｷｬｯｼｭﾌﾛｰ株価比）
-0.83
-5.26
0.00
0.52
2.91
0.12
-0.84
-5.00
0.13
-0.05
-0.33
0.15
1.50
8.37
0.01
規模（時価総額）
-1.57
-13.05
-0.11
株価水準（株価）
0.22
1.42
0.04
-2.41
-17.69
-0.17
中期騰落率（過去1年）
1.23
7.39
-0.09
長期騰落率（過去5年）
1.03
6.23
-0.11
財自己資本比率
務
安財務レバレッジ
定
性輸出比率
バ
リ
ュ
財
務
今月のファクターリターン
ー
エ
ョ
シ
ン
1/PSR（予想売上高株価比）
予想配当利回り
そ予想配当性向
の
他予想利益修正
テ
ク
ニ
カ
ル
短期騰落率（過去1ヵ月）
：ｔ値が±２以上
：ｔ値が±２未満
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⽇興リサーチレビュー
1.今⽉の証券市場の⾒⽅
今⽉の証券市場は、⽇興ジャパン・ミックス・インデックス（J-MIX）を⽤いて、各資産の収益率を⽰したもので
す。J-MIX は、国内の投資家が投資対象としている証券市場を広くカバーする、バランス型のインデックスです。
中段のリスク・リターン（1 年）は、各インデックスの過去 1 年の実績リスクと実績リターンを年率換算し⽰した
ものです。下段のリスク・リターン（3 年）は、各インデックスの過去 3 年の実績リスクと実績リターンを年率換
算し⽰したものです。
2.スタイル別収益率の⾒⽅
スタイル別収益率は、運⽤スタイル別に作成された⽇興株式スタイルインデックスを⽤いて、各スタイルの収益
率を⽰したものです。スタイルの中にある「バリュー」は「割安株」
、
「グロース」は「成⻑株」とも⾔われます。
中段右の過去 1 年の推移は、各インデックスの 1 年前のインデックス値を 100 とし、その後の推移を⽰していま
す。下段のリスク・リターン（3 年）は、各インデックスの過去 3 年の実績リスクと実績リターンを年率換算し⽰
したものです。
3.業種別収益率の⾒⽅
業種別収益率は、⽇興株式パフォーマンスインデックスの業種別インデックスを⽤いて、業種別の今⽉の収益率、
および過去 3 年間の収益率を⼀覧にしたものです。
4.各種ファクターによる市場分析の⾒⽅
各種ファクターによる市場分析では、「ファクターリターン」という尺度を⽰しています。ファクターリターンと
は個別銘柄固有のファクター（売上⾼成⻑率、予想ＲＯＥなど）が、銘柄間のリターン格差に及ぼした影響を定
量的に表したものです。
ファクターリターンにより、投資家が売買を⾏う際にどのような要素に着⽬、選考した可能性があるのか推測で
きます。ファクターリターンが⼤きければ⼤きいほど、その指標に対して投資家の選好が強かったと推定されま
す。
ファクターリターンの右に⽰す t 値は、このファクターが本当に株価に影響していたのかを確認するための指標で
す。⼀般的には絶対値が 2 を超えていれば影響していたと⾒なします。
本資料は、信頼性の高いデータから作成されておりますが、当社はその正確性・確実性に関し、いかなる保証をするものではございません。本資料は、
情報提供を目的としており、投資勧誘を目的としたものではございません。証券投資に関する最終判断は、投資家ご自身の判断でなさるようにお願い
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