あけぼの大豆振興協議会 第5回勉強会(2016.10.04) 今年のあけぼの大豆の生育状況① —現地調査の結果から— 身延町役場 産業課 農林担当 日吉 真弥 現地調査の目的 ①地区ごとの気象状況を把握する。 ②地区ごとにあけぼの大豆の生育特性等を 把握(データ化)し、地区ごとの生育等を明 らかにする。 ③あけぼの大豆の基本的な生育パターンを 明らかにすることにより、今後の栽培管理等 に役立てていく。 調査箇所 町内10箇所(標高) ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ 矢細工(630m) 古長谷(520m) 平須(680m) 西嶋(220m) 手打沢(220m) 八日市場(215m) 飯富(215m) 宮木(210m) 下山(200m) 相又(300m) 気象調査 調査方法 ①調査器具 ・おんどとり ②調査項目 ・温度 ・湿度 ・照度(参考) ・紫外線照度(参考) 15分間隔で自動記録 ℃ 気象調査 ①平均気温 6 月 7 月 3 0 . 0 2 5 . 0 8 月 6 . 7 6 . 6 2 2 6 . 5 2 6 . 5 2 6 . 5 2 6 . 4 2 5 . 6 2 5 . 6 2 2 5 . 5 2 5 . 5 5 . 3 2 5 . 3 2 2 5 . 1 2 4 . 3 2 4 . 2 2 5 . 0 2 4 . 5 2 3 . 7 2 3 . 0 2 2 . 8 2 2 . 6 2 0 . 2 2 0 . 0 2 0 . 8 2 2 . 6 2 3 . 0 3 . 0 2 2 . 9 2 2 1 . 9 1 9 . 7 1 5 . 0 1 0 . 0 5 . 0 平地 山間地 0 . 0 ①矢細工 ②古長谷 ③平須 ④西嶋 ⑤手打沢 ⑥八日市場 ⑦飯富 ⑧宮木 ⑨下山 ⑩相又 % 9 5 . 0 ②平均湿度 ②平均湿度 気象調査 6 月 7 月 8 月 9 3 . 0 9 1 . 1 9 0 . 0 8 7 . 9 8 7 . 9 8 5 . 6 8 5 . 5 8 4 . 8 8 5 . 0 8 4 . 3 4 . 0 8 3 . 7 8 8 3 . 6 2 . 7 8 2 . 6 8 8 0 . 0 9 0 . 6 7 9 . 0 8 5 . 4 8 5 . 4 8 3 . 2 8 4 . 4 8 3 . 1 8 1 . 4 8 0 . 7 8 0 . 5 8 6 . 4 8 4 . 6 8 3 . 7 8 0 . 4 7 8 . 9 7 8 . 1 7 5 . 0 平地 山間地 7 0 . 0 ①矢細工 ②古長谷 ③平須 ④西嶋 ⑤手打沢 ⑥八日市場 ⑦飯富 ⑧宮木 ⑨下山 ⑩相又 ③1日の平均 日の平均 寒暖差 気象調査 ℃ 6 月 1 4 . 0 1 2 . 0 1 0 . 0 7 月 1 3 . 0 1 1 . 3 1 0 . 8 1 0 . 3 9 . 0 9 . 4 1 1 . 8 1 1 . 9 1 1 . 0 1 0 . 2 9 . 8 8 月 1 1 . 0 9 . 6 1 1 . 9 1 1 . 8 1 0 . 9 1 0 . 7 9 . 5 1 1 . 7 1 0 . 4 9 . 9 9 . 5 1 1 . 3 1 0 . 5 9 . 5 8 . 3 8 . 0 1 1 . 3 1 0 . 5 9 . 1 6 . 0 4 . 0 2 . 0 0 . 0 矢細工 平地 山間地 古長谷平須 平須 西嶋 手打沢 八日市場 飯富 宮木 下山 相又 気象調査のまとめ ・気温 山間地と平野部では約2~3℃の差がある。 ※相又は他の平地に比べて1℃ほど低い。 ・湿度 山間地は7月の湿度が高い。 平地では宮木・相又の湿度が高い。 ・寒暖差 6月は平須が他に比べて寒暖差がない。 7月は各地区ともあまり差がないように思われる。 8月は西嶋の寒暖差が大きい。 各地区ほ場の栽培管理概要 施肥状況 種子消毒 矢細工 有 6 月2 日 6 0 月1 日 古長谷 有 6 月1 日 石灰窒素・苦土石灰 6 5 0 6 8 5 0 月1 日 7 月1 日 8 月1 日 月2 日 8 月2 日 尿素 平須 有 西嶋 有 手打沢 有 6 8 1 0 1 0 月1 日 化成3 6 9 0 9 8 4 月1 日 7 月1 日 8 月1 日 月2 日 八日市場 有 6 6 月1 日 石灰窒素 6 6 月2 日 飯富 有 宮木 無 下山 有 相又 有 施肥日 種類 5 0 3 月3 日 鶏糞・石灰・アズミン・化成1 号 無 7 月2 日 牛ふん 7 5 月2 日 ようりん 無 5 5 月1 日 あいのう有機 6 1 8 8 月1 日 化成8 無 播種日 定植日 開花日 開花期(5 0 咲き始め %) 地区 追肥 8 0 8 5 月1 日 月1 日 6 月9 日 8 0 8 8 月1 日 月1 日 6 4 月2 日 8 0 8 7 月1 日 月1 日 8 7 8 3 月1 日 月2 日 7 8 3 8 0 3 7 月5 日 7 月1 日 8 月1 日 月2 日 8 月1 日 NK1 7 月5 日 8 4 8 7 月1 日 月2 日 6 5 月2 日 8 8 0 月8 日 月2 日 6 月7 日 8 2 8 7 月1 日 月1 日 ①調査株数 生育調査 調査方法 各ほ場10株を調査 ②調査項目(10株の平均) ・主茎長 ・分枝数 主茎長 地面から先端までの長さ 本葉が2枚付いた枝の本数 ・主茎節数 子葉節を第1節、初生葉節を 第2節として主茎最長節までの総節数 ③調査時期 7月6日より開始 毎週水曜日 分枝数 生育調査 ①主茎長 地区別・品種別 cm 9 0 . 0 8 0 . 0 7 6 . 7 6 7 . 9 7 0 . 0 6 0 . 0 7 9 . 0 7 3 . 7 6 6 . 3 5 6 . 8 6 8 . 9 あけぼの大豆 平均:61.5 6 2 . 6 6 1 . 9 5 8 . 4 4 9 . 3 5 0 . 0 6 8 . 0 5 9 . 0 6 8 . 0 6 2 . 0 5 8 . 0 4 6 . 3 4 0 . 0 3 0 . 0 2 0 . 0 1 0 . 0 0 . 0 6/10 6/15 6/9 6/24 6/19 6/26 7/5 7/5 6/25 6/7 6/5 6/21 6/21 6/21 6/21 6/21 8/15 8/25 8/18 8/17 8/24 8/23 8/20 8/27 8/20 8/17 7/23 8/3 8/3 8/16 8/2 8/7 山間地 平地 山梨県 奨励品種 山梨県総合農業 技術センター (2 0 0 1 ) cm 生育調査 ①-2 地区別 主茎長の推移 8 0 7 0 6 0 矢細工① 矢細工② 古長谷 5 0 平須 西嶋 手打沢 4 0 八日市場 飯富 3 0 宮木 下山 相又 2 0 1 0 0 7 / 2 7 / 1 2 7 / 2 2 8 / 1 8 / 1 1 8 / 2 1 8 / 3 1 9 / 1 0 9 / 2 0 9 / 3 0 本 生育調査 ②分枝数 地区別・品種別 1 6 . 0 1 3 . 7 1 4 . 0 1 2 . 5 1 2 . 0 1 0 . 0 8 . 0 あけぼの大豆 平均:5.1 5 . 6 5 . 5 6 . 0 5 . 3 4 . 8 4 . 7 4 . 1 4 . 0 2 . 0 0 . 0 6 . 2 5 . 7 5 . 4 5 . 4 5 . 3 5 . 3 5 . 1 4 . 8 7 . 2 山間地 平地 山梨県 奨励品種 山梨県総合農業 技術センター (2 0 0 1 ) 本 生育調査 ②-1 地区別 分枝数の推移 6 . 0 5 . 0 矢細工① 4 . 0 矢細工② 古長谷 平須 西嶋 3 . 0 手打沢 八日市場 飯富 2 . 0 宮木 下山 相又 1 . 0 0 . 0 7 / 2 7 / 1 2 7 / 2 2 8 / 1 8 / 1 1 8 / 2 1 8 / 3 1 9 / 1 0 9 / 2 0 9 / 3 0 節 生育調査 ③主茎節数 地区別・品種別 2 5 . 0 2 0 . 8 1 9 . 9 1 9 . 8 1 9 . 7 1 9 . 4 2 0 . 0 1 8 . 6 1 8 . 1 あけぼの大豆 平均:19.0 1 9 . 4 1 6 . 9 1 5 . 0 2 0 . 1 1 8 . 8 1 7 . 6 1 4 . 2 1 4 . 1 1 4 . 0 1 9 . 2 1 5 . 3 1 0 . 0 5 . 0 山間地 0 . 0 平地 山梨県 奨励品種 山梨県総合農業 技術センター (2 0 0 1 ) cm 生育調査 ④節間長 地区別・地域別 6 . 0 5 . 0 4 . 0 4 . 8 3 . 9 3 . 4 3 . 0 あけぼの大豆 平均:3.2 3 . 6 3 . 1 3 . 5 3 . 1 3 . 0 4 . 2 3 . 7 4 . 1 4 . 1 3 . 9 3 . 5 3 . 2 2 . 9 2 . 6 2 . 0 1 . 0 山間地 0 . 0 平地 山梨県 奨励品種 山梨県総合農業 技術センター (2 0 0 1 ) 生育調査から(各地区の比較) ※相又は主茎も長いが分枝数も多い。 4 . 5 4 . 0 3 . 5 節間長 ①主茎長 播種時期が遅いと短い。 ②分枝数 山間地は平地に比べて、少ない。 ③主茎長と分枝数 主茎が長いと、分枝数が少ない。 3 . 0 2 . 5 2 . 0 1 . 5 1 . 0 y = 0 . 0 3 7 3 x + 0 . 9 5 3 5 R ² = 0 . 9 0 1 7 0 . 5 0 . 0 4 0 4 5 5 0 5 5 6 0 6 5 7 0 7 5 8 0 主茎長 ④主茎節数 主茎が短いところは、節数が少ないように思われる。 ※西嶋は主茎はあまり長くないが、節が多い。 ⑤節間長 主茎が短い所は節間も短い。 ○主茎の長さに関わらず、節は着くという特性があるように思われる。 生育調査から(奨励品種との比較) ①主茎長 平均値は、あやこがね、タマホマレより長い。 中には、ナカセンナリより長い地区もある。 ②分枝数 それほど変わりがない。 ③主茎節数 全体的に多い。 ④節間長 全体的に短い。
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