28 - 警察庁

「日本の銃器情勢」
平成28年版
~拳銃のない社会を!!~
警察庁刑事局組織犯罪対策部
薬物銃器対策課
銃器発砲事件の発生状況
平成27年中の銃器発砲事件の発生件数は8件で、これらは全て暴力団等によると
みられるものでした。 また、死傷者数は4人で、このうち死者数は1人、負傷者数は3
人でした。
平成28年上半期の銃器発砲事件の発生件数は17件で、前年の同時期と比べると、
14件増加するなど、対立抗争事件の発生に伴い大幅に増加しています。
銃器発砲事件の発生状況と死傷者数(平成23年~28年上半期)
50
40
発砲件数
その他・不明(件)
暴力団等(件)
死傷者数
死者数(人)
負傷者数(人)
45
45
40
12
5
35
32
28
30
3
25
20
15
13
18
16
33
8
10
5
25
4
24年
年次
区分
発砲事件数(件)
暴力団等
その他・不明
死傷者数(人)
死者数
負傷者数
19
6
4
6
2
0
23年
10
8
12
10
17
35
25年
26年
5
8
0
8
4
1
3
3
0
3
27年
3
0
3
12
27年
(1-6)
5
3
2
28年
(1-6)
23
24
25
26
27
27
1-6
28
1-6
45
33
12
18
8
10
28
25
3
16
4
12
40
35
5
8
6
2
32
19
13
10
6
4
8
8
0
4
1
3
3
3
0
3
0
3
17
12
5
5
3
2
注1:「暴力団等」の欄は、暴力団等によるとみられる銃器発砲事件数を示し、暴力団構成員等
による銃器発砲事件数及び暴力団の関与がうかがわれる銃器発砲事件数を含む。
2:「その他・不明」の欄は、暴力団等によるとみられるもの以外の銃器発砲事件数を示す。
拳銃等に係る銃刀法違反事件の検挙状況
平成27年中の検挙した銃刀法違反事件のうち、拳銃及び拳銃部品に係る検挙
件数は144件(前年比-42件)、検挙人員は147人(前年比-36人)で、このうち暴
力団構成員等が関与する事件の検挙人員は60人(前年比-20人)でした。
平成28年上半期において検挙した銃刀法違反事件のうち、拳銃及び拳銃部品
に係る検挙件数は58件(前年同期比+6件)、検挙人員は61人(前年同期比+3
人)で、このうち暴力団構成員等が関与する事件の検挙人員は24人(前年同期比
-4人)でした。
拳銃及び拳銃部品に係る銃砲刀剣類所持等取締法違反事件の検挙状況
(平成23年~28年上半期)
検挙件数(件)
183
200
検挙人員(人)
180
うち暴力団構成員等(人)
160
160
160
146
147
140
120
99
186
100
80
60
71
80
175
66
157
164
144
61
58
60
40
28
58
52
20
24
0
23年
24年
25年
26年
27年
27年
(1-6)
28年
(1-6)
27
28
(1-6) (1-6)
年次
区分
検挙件数(件)
23
24
25
26
27
164
157
175
186
144
52
58
検挙人員(人)
160
160
146
183
147
58
61
99
71
66
80
60
28
24
うち暴力団構成員等
拳銃の押収状況
平成27年中の拳銃の押収丁数は383丁(前年比-23丁)で、このうち暴力団か
ら押収した拳銃は63丁(前年比-41丁)でした。
平成28年上半期の拳銃の押収丁数は139丁(前年同期比-62丁)で、このうち
暴力団から押収した拳銃は22丁(前年同期比-6丁)でした。
拳銃の押収丁数(平成23年~28年上半期)
500
471
その他・不明(丁)
450
426
406
400
暴力団(丁)
383
373
350
300
303
250
397
302
278
201
320
200
139
150
173
100
50
117
123
95
74
104
63
0
23年
24年
25年
26年
27年
28
22
27年
(1-6)
28年
(1-6)
年次
区分
23
24
25
26
27
27
(1-6)
28
(1-6)
拳銃の押収 丁数
426
373
471
406
383
201
139
暴 力 団 ( 丁 )
123
95
74
104
63
28
22
そ の 他 ・不 明(丁)
303
278
397
302
320
173
117
注:押収丁数に係る「暴力団」の欄は、暴力団からの拳銃押収丁数を示し、暴力団の管理と認めら
れる拳銃の押収をいう。
拳銃等密輸入事件の摘発状況
平成27年中の拳銃及び拳銃部品等密輸入事件の検挙件数は7件(前年比+1
件)、検挙人員は7人(前年比-2人)で、密輸入に係る拳銃の押収丁数は5丁(前
年比-3丁)でした。
平成28年上半期における拳銃及び拳銃部品等密輸入事件の検挙件数は1件
(前年同期比-2件)、検挙人員は1人(前年同期比-2人)で、密輸入に係る拳
銃の押収丁数は1丁(前年同期比-1丁)でした。
拳銃及び拳銃部品等密輸入事件の摘発状況(平成23年~28年上半期)
10
検挙件数
(件)
検挙人員
(人)
9
9
8
8
7
7
7
6
6
6
5
5
5
5
4
4
3
3
3
2
2
1
1
1
1
1
0
0
0
0
23年
1
24年
25年
26年
27年
27年
(1-6)
28年
(1-6)
23
24
25
26
27
27
(1-6)
28
(1-6)
検挙件数(件)
0
5
4
6
7
3
1
検挙人員(人)
0
6
5
9
7
3
1
押収丁数(丁)
0
1
1
8
5
2
1
注:検挙件数及び検挙人員には、拳銃密輸入事件(予備を含む。)のほか、拳銃部品及び実包
のみの密輸入事件を含む。
拳銃発砲・所持事件の事例
事例1
事例2
暴力団傘下組織組長らによる
拳銃発砲事件
(福井県警察)
暴力団傘下組織組員による
殺人等事件
(岡山県警察)
平成28年2月、暴力団A組傘下
組織組事務所等に対して拳銃を発
砲した事件において、暴力団B組
傘下組織組長ら5人を銃刀法違反
(拳銃発射)で逮捕するとともに拳
銃1丁を押収した。
平成28年6月、マンション前駐車
場において、暴力団A組傘下組織
幹部が胸部等を拳銃で撃たれて死
亡し、暴力団B組傘下組織組員を
殺人罪等で逮捕するとともに、拳銃
1丁を押収した。
事例3
事例4
暴力団による
拳銃所持事件
(山梨県警察)
ガンマニアによる
改造拳銃所持事件
(静岡県警察)
(大阪府警察)
平成28年1月、暴力団の元組長
の墓を捜索したところ、拳銃1丁及
び実包7個を押収したことから、暴
力団幹部を銃刀法違反(拳銃加重
所持)で逮捕した。
平成28年5月、会社員の自宅を
捜索し、押収した模造拳銃とみられ
るもの約80丁のうち3丁が殺傷能力
のある改造拳銃であることが判明し
たことから、銃刀法違反(拳銃所持)
で逮捕した。
拳銃の押収及び隠匿事例
拳銃の押収事例
事例 1
飲食店における拳銃使用の殺人未遂等事件
(福岡県警察)
平成28年3月、飲食店内において、口論となった
知人の頭部を拳銃で撃った男を銃刀法違反(拳銃
加重所持)で逮捕するとともに、拳銃1丁及び実包
6個を押収し、その後の捜査により、同人を殺人未
遂等で逮捕した。
押収した拳銃等
事例 2
暴力団に係る拳銃所持事件
(福岡県警察)
平成28年5月、暴力団の関係場所を捜索したとこ
ろ、拳銃4丁及び実包103個を押収したことから、暴
力団組員ら2人を銃刀法違反(拳銃複数所持等)で
逮捕した。
押収した拳銃
拳銃の隠匿事例
隠匿場所(クローゼット内)
アタッシュケースの開被状況
発
見
身近に潜む銃器!
あなたの情報提供をお待ちしています。
拳銃110番報奨制度について
全国共通フリーダイヤル「0120-10-3774」を設定し、都道府県警察
が通報を受け付け、拳銃の情報提供により拳銃その他の銃器等が押
収され、かつ、被疑者の検挙に至った事実を対象として報奨金を支払
う制度があります。
※詳しくは次頁をご覧ください。
旧軍用拳銃などが眠っていませんか
旧軍用拳銃は、大事な形見や遺品であっても所持することが法律
で禁止されています。
子供たちがもてあそんで思わぬ事故につながったり、盗まれて犯
罪に使用される危険性があります。
自首減免制度について
「隠し持っていた拳銃を処分したい!」
正当な理由なく拳銃を譲り受けたり、所持したりすれば罪となりま
す。しかし、自ら進んで警察にその拳銃を提出した場合は、これらの
罪は減軽又は免除されます。
《全国共通フリーダイヤル番号》
ジュウ
ミ ナ ナ シ
情報提供にご協力ください。
「拳銃を見た!」
「ネット上で拳銃が
売られている!」
「暴力団員風の者が
空き家 ・空き地に
出入りして, 何かを
隠していた!」
報奨金
の
支払い
 報奨金は、通報により拳銃その他の銃器等が押収され、かつ、被疑者の
検挙に至った事実を対象とします。
 実名による通報の場合には、その金額は、通報により拳銃等が1丁押収
された場合に10万円が目安です。
※ 一定の金額の範囲内において、通報や検挙された事件の内容、通報者の捜査手続への協力状況等を個別に勘案して
算定されることになります。 ※ 報奨金の支払の際には、警察から通報者に対し改めて連絡がなされることとなります。
匿名通報の取扱い
 通報者が匿名とすることを希望した場合には、氏名、住所等の確認に代えて、警察から示された情報
の識別番号と暗証番号を告げ、警察に対する連絡を行うことになります。なお、この場合、報奨金の金額
は、10万円以内で算定されることになります。
次のような場合には、報奨金は支払われません。
 拳銃その他の銃器が押収されない場合
 被疑者が検挙されない場合
 提供された情報を既に警察が把握している場合
(事件の立証等の観点から必要と認められる場合は除きます。)
 通報者が共犯者であったり、その情報を得るために違法な行為があったと認められる場合
 その他報奨金を支払うことが不適当と認められる場合
 匿名とすることを希望した通報者から、一定期間内に警察に対して連絡がない場合
警
察
庁