『悪循環を断ち切り、好循環へ!』Part1

県北教育事務所長だより
第 13号
H28.10.06
文 責 菊 池 篤 志 (所 長 )
写真:県庁付近の阿武隈川
『 悪 循 環 を 断 ち 切 り 、 好 循 環 へ ! 』 Part1
学校を訪問し、学校経営上の様々な工夫をお聞かせいただいたり実
際に見せていただいたりする中で、大変参考になった学校がありまし
た。課題の波に飲まれ壁にぶつかって『負の連鎖』を断ち切れないで
いたが、プラスの方向へ好循環させようと努力している学校でした。
本だより3号に渡って、悪循環を断ち切った事例をご紹介いたしま
す。今 回 は、あ る 学 校 の 学 力 向 上 に 関 す る 負 の 連 鎖 と そ の 改 善 策 で す。
【負の連鎖】
学力が上がっていかないので、しっかり教え込む授業を展
開した。宿題も大量に出し、家庭学習の時間も確保させた。
放課後には、課題の残る生徒を残し、教師全員で指導に当た
った。しかし、成果は上がらず、特に活用力が育たなかった。
【好循環に向けた改善策】
①
数 学 等 で リトルティーチャー( リ ー ダ ー 的 な 生 徒 で グ ル ー プ の 教 師
役)を活躍させる授業形態や、グループでの話し合い活動
を中心に授業を構築した。
② ショートスパンの取組として、県教委作成の定着確認シ
ート等を授業等で今まで以上に活用するよう徹底させた。
③ チーム・ティーチング( TT) や 習 熟 度 別 学 習 を 取 り 入 れ た 。
④ 授業では、生徒がじっくり考え、しっかり表現(意見発
表や文章でのまとめ)する場面を設定した。
⑤ 宿題を出したら、授業で確かめる時間を取った。
⑥ 放課後の補習を全員対象にし、生徒それぞれに合った問
題を用意して取り組ませた。部活動には、一部の生徒だけ
でなく全員が同時に参加できるよう配慮した。
【現在の状況】
①
生徒が意欲をもち、積極的に声を出して主体的に取り組
む姿が見られるようになった。
② 自分の考えを表現(言葉、文章)することが苦手ではな
くなった。
③ 一 人 一 人 の 学 力 向 上 に つ な が っ た 。( N R T 、 全 国 学 力 ・
学 習 状 況 調 査 、 県 学 力 調 査 等 で の 結 果 も 上 が っ た。)
好循環になるとさらに成果が上がっていきそうです。
前回の解答
「 小 鳥 遊 」 は 何 と 読 む か ? … 正 解 :「 た か な し 」
(『 月 見 里 : や ま な し 』 と 同 様 、 小 鳥 が 遊 べ る 環 境 に は 鷹 な
ど の 天 敵 が い な い 、 と い う 考 え 方 で す 。)