伊藤ありささん

【報告者】
伊藤ありさ(アニメーション専攻領域 3 年)
【ワークショップの概要】
8/15
韓国入国
8/16
国立民族博物館見学、多文化学習キット(インドネシア)を使ったワークショップ、ソウル
観光。
博物館には韓国の伝統や、生活についての展示があった。多文化学習キットは小学生を対
象に作られた BOX 型学習キットで、
様々な国の文化がそれぞれの BOX につめられている。
今回はインドネシアのキットを見せて頂き、楽器や影絵について学んだ。また現在制作して
いる日本のキットに関して、私たち学生から案出しをおこなった。
8/17
国民俗村にて、農楽・馬武武芸・伝統婚礼式鑑賞、南楊州市外国人勤労者福祉センター到
着(20 日までセンターに宿泊)。
(画像 1)
8/18
プールにて移住外国人労働者の親をもつ幼児の補助、移住外国人労働者の家庭訪問。
プールでは幼児一人に対し学生一人がついて、一緒に遊んだり子どもが遊ぶところを見
守ったりした。家庭訪問では、母国に家族を残し、20 年以上南楊州市の家具工場で働いて
いるというバングラデシュ人の方のお宅に伺い、体験談を聞いた。
8/19
ヤンピョンハンファリゾートにて児童キャンプの補助活動(プール・バギーなど)
貧困により、両親が共働きで家族旅行に行けない子どもたちとともに遊んだり、補助を行
ったりした。
8/20
福祉センター所長によるマソク家具団地の案内、地元高校生と団地壁画制作。
外国人労働者の方が多く滞在しているという地域で、高校生とともに壁画を制作した。
(画像 2)
8/21
チンジョップ教会で礼拝参加、班ごとに活動発表、ソウル観光。
(画像 3)
礼拝に参加したあと、班ごとにまとめてきたワークショップの活動発表を現地の人たち
を前に行った。
8/22
韓国出国。
【活動成果】
ワークショップの事前学習では未登録滞在者(不法滞在者)の現状について、ネットなどに
ある資料を使って学び、現地についてからのプログラム前半では「文化の面白さ」について、
後半では南楊州市の「地域における問題点」について学んだ。私がワークショップに参加し
たことで得た成果は、
「自分の目で見て、自分の考えを持つ」ということだ。
データを見て考えていたものと、実際に見たものでは印象が大きく違った。事前学習のと
きはその地域で、過酷な状況のなかで働く外国人の方に対し笑顔もないようなただ暗い印
象を受けていたが、実際に地域の外国人の方に会ってみると笑顔でもてなして下さった。子
どもたちは私たちが日常で見かける子どもと同じで、元気にはしゃいでいた。その時に、そ
れまでの自分が浅い考えをしていて、先入観や誤解があったことがわかった。私たちの世代
はとくにそういう傾向があるのではないかと思う。ネットで情報を見て、鵜呑みにして、知
っているかのように錯覚する。私が強く感じたのは「間違った情報があるから過信してはい
けない」というよりも、情報を見たうえで実際に自分が見て体感することでその場で自分が
どう思ったのか、どう考えたのかを大事にすることが必要だということだ。実際に見たもの
に対して自分で考えることで誤解は減るので、そういうところから多文化共生社会の歯車
はもっとうまくまわるようになると思う。私は今回のワークショップを通じて、日本におけ
る地域の問題など、これからできるだけいろいろなものを自分の目で見たいと思った。
(画像 1)
(画像 2)
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