「いばらき赤い羽根フォーラム2016」を開催しました

~「いばらき赤い羽根フォーラム2016」を開催しました~
平成28年9月27日(火),那珂市総合センターらぽーるにおいて「いばらき赤い羽根フォーラム
2016」を開催いたしました。
このフォーラムには,市町村社会福祉協議会・共同募金会支会の職員,民生委員・児童委
員,自治会関係者,NPO法人,福祉施設の方々など約250名の参加をいただきました。
フォーラムは,基調講演として中央共同募金
会事務局長の講演,その後,日頃から地域の課
題解決に取り組んでいる茨城県内の5つの団体
から活動報告をいただき,課題解決と共同募金
運動について考えました。
参加者の方からは,「共同募金の位置づけや
歴史を初めて知った」「募金が様々な事業に使わ
れていることがわかった」「地域にある様々な課題
を知り,支援の場が必要だと感じた」「地域の一人
一人が助け合いの気持ちを持つことが大切だと
思った」等のご意見をいただきました。
■ 基調講演-「地域をつくる市民を応援する共同募金」とは-
○ 講師:阿部陽一郎氏(中央共同募金会事務局長)
運動創設から70年を迎えた共同募金の歴史,募
金の使いみちの移り変わり,募金環境の現状と課題
などについてお話しがありました。
また,共同募金運動の改革については,地域の
方々が募金の助成審査や募金運動に主体的に関わ
る仕組みづくりを進めていることの説明がありました。
さらに,これまで以上に募金や配分にテーマ性を
持たせ,市民から共感を得ながら募金運動を展開す
る必要性を訴えました。
■ 地域の活動報告
〇成田敏行氏 (ぬかだの子どもを守り支える会会長)
〇宮原節子氏 (公益社団法人認知症の人と家族の会茨城県支部代表)
〇澤井正雄氏
(東海村社会福祉協議会事務局次長)
〇袴塚優人氏
(社会福祉法人親愛会 チャレンジ塾
事務局)
〇多賀谷豊臣氏
(常陸太田市社会福祉協議会 地域
づくりグループ長)
○ 成田敏行氏
地域の活動に接する機会が少なくなった子ど
もたちを,地域の大人たちで守りささえようと設
立されたボランティア団体。子どもたちと地域の
人の交流の場であり地域の高齢者を先生にした
「ぬかだサタデースクール」の活動を通じて,地
域が一体となっていく様子が報告されました。
○ 宮原節子氏
認知症の人と家族を支え,「老いても安心して暮らせる社会」を目指し活動する団体。「つどい・
会報・電話相談・オレンジカフェ」を活動の柱として,症状や介護の悩みを話したり情報交換をした
りする場を設け,認知症の人本人も周りの家族の方も孤立させない取り組みが報告されました。
○ 澤井正雄氏
地域を見守る拠点として,民家を借り上げ開所し
た「縁側につどう家“であい”」について,設立の背景
や課題,地域の高齢者や子どもたちなど多世代の
ふれあいの場・居場所として活用されている様子,
また,地域の方々の協力による運営について報告さ
れました。
〇 袴塚優人氏
社会福祉法人が地域公益事業として実施する
低所得世帯児童・生徒の学習支援。地区の小学
校区とその近隣を対象に毎週土曜日に実施する
「チャレンジ塾」について,子どもの貧困率やひとり
親家庭が陥りやすい貧困の連鎖などの説明を交
えながら,地域のボランティアによる学習支援の
取り組みが報告されました。
〇 多賀谷豊臣氏
少子高齢化に伴う市内各地域の福祉課題を掘り起こすため,地域の課題を話し合う場づくりとし
て企画した「地域ふくし懇談会」について,企画に至った経緯や,事例として「人のつながりの希薄
化」が課題として出された地域において,市民の皆様が三世代交流会を開催して解決していこうと
する様子などが報告されました。
○進行役 松本定巳氏 (前茨城県共同募金会常務理事)
「地域をつくる市民を応援する共同募金」という考え方に
則り,実際に地域で,どのような福祉活動があり,どのような
福祉活動が行われているかに焦点をあて各団体から活動状
況を聞きました。
最後に,各団体の取り組みはどれも素晴らしく,これらの課
題解決を資金面から支援する共同募金運動をどのように展
開していくのかが今後の課題である,とまとめられました。
平成28年度は共同募金運動創設70年の年にあたります。
今回のフォーラムでは,会場に昭和22年からの歴代のポスターや昭和時代の街頭募金の様子
などを展示し,来場者の方々にご覧いただきました。
(歴代のポスター)
(昭和時代の街頭募金の様子や共同募金の配分に
よって建てられた当時の福祉施設の様子)