Japanese Sooiety Japanese Society for for Cryobiology Cryobiology and Cryotechnology and Cryoteohnology 55) ( Cryobiology and Cryotechnology Vol . 42, No . 2,139〜142,1996. 低温 生 物工 学会 誌 〔 〕, 高分 子 ゲ ル 凍 結 の 熱 解析 と 凍 結 状 態 の 電顕 観察 の 東 京 電 機 大 学 理 工 学部化 学教 室 ,* 東京水産 大学 食 品生 産 学 科 村 勢則 郎 Them A助 朗 , 井 上 智広 n Polymer Gels跚 sis of Fr 伽 高野 哲 也 , d Observa 鈴木 徹 * 高井陸雄 * , 髄on of Their 恥 ozen , * S 蛤 te by Sca皿 ning Elee¢ron M 藍croscopy NorioMURASE TomohiroINOUE ,Tetsuya TAKANO , Toru SUZUKI , * * and Rikuo TAKAI “ ’ Ehginee 跏 8, TokyoDenlaUnivers H ’ 此‘−9tUi Hato ツ , め7, − 350 03, Saita 劭 t of Food Science and Tee 加 0 ’ 08y , ] rodyo〔砺 昭 rs ’ty(ガF ’sheries , Departnt − 幽 − 4 5 ZKonan,ルtinatOku,Tokyo 108 励 o 砌 朋 Facul 吻 P, りJ ofScience フ ofChemi & , 〃認 ’ behaviour of polymer gels was ca π ied out by differendal scanning Thermal analysis of freezing calorimctry ( DSC )togethcr with tbe observation of theirfrozen state by scanning electron microscopy SEM ) . As a fesult , it was ( indicated by DSC that small ice crystals , whose melting temperature is lowered becauseof thesize effect , are formed trapped by the pOlymer netWoTk , and that vitrifica 廿on is an extreme case of the fo at 孟on of small ice crystals .However ,no such small ice crystals were observed by 山 e SEM observa口on . 1 .緒 適 当 な 網 目 構 造 を もっ と ,網 目内の 水は 凍 た 架橋 高 分 子 ゲ を冷 却 す る 結せ ず に 部分 的 に ガ ラ ス DSC 化 し ,昇 測定で発 熱 ピ い る 状 態 か ら 再 冷 却 した り,氷 核 活 性 物 質 を添加 し て “ ” 結 を 引 き起 こ す と 昇 温 結 晶 化 は 消 失 す る 平衡 凍 1” e .こ の よ う に ゲ ル 中 に お け る 氷 晶 形 成 は 冷 却 条 件 , } っ て くる こ と が 明 らか に な っ て き た が 晶 化 に よ る 発 熱 ピ ーク に 先行 し て ,DSC 吸熱方 向に 移 行する が , “ 平衡 行は 化 にエ ン タル ,(i) ガ ラ ス 転 ピー緩 和 が 重 な っ た もの の が 考 え られ る が , 明 らか で な い 本研 究 で は ,こ 吸熱方向へ の に詳 しい DSC ” 凍 結で 高 の 測 定 を行 っ よ る も . 移行に注 目 して さ ら た .ま た ,凍 結 状 態 に お け る氷晶の サ イ ズ ある い は 網 目構造 を明 らか にす る た め に ,走査 型 電 子 顕微 鏡 に , 昇 温 曲線 は ,(iii) 結 晶 サ イズ が 小 さ い た め に 融 点 降 下 し た 氷 晶 の 融 解 に よ る観察 を試 み た . 2 .実 験 方 法 .昇 温 結 昇 温 結 晶化 の メ カ ニ ズ ム は 未 だ 明 らか で な い この 移 ii) ガ ラ ス 転 移 に よ る 比 熱 の 変 移 に よ る 比 熱 の 変 化 ,( ル と して 観 測 され る . しか し,ゲ ル 中 に 氷 が 残 っ て に よっ て 異な 温 側 に シ フ トす る .移 行 の 原 因 と して 言 温 時 に 結 晶化 す る .昇 温 結 晶 化 は ーク 試 料 :架橋 デ キ ス ト ラ ン Sephadex;Pharmacia LKB 〈 Biotechnelogy AB , Uppsala ) と 架 橋 ポ リア ク リル ア ミ ド ( Bio−Gel;Bio−Rad Laboratories Calif . 〉 を使 用 した . , DSC 測 定 :含 水 率 50% の 試 料 (10〜12mg ) を ア , 第42回 低 温 生 物 工 学 会 研 究 報 告 5 Key words 〔 :Polymer gels lce crystals , differential scanning ( microscopy calorimetry DSC , ,Vinification SEM ( scanning ) , electron ガ ラス 化, 示 差 走査熱量測 定, );高 分 子 ゲ ル , 走査型電子顕微鏡観察〕 ル ミニ ウ ム 試 料 セ ル 内 で 調 製 し,封 じ て 測 定 用 試 料 と し た .試 料 は ,水 が よ くな じむ よ うに す る た め に 一昼 夜 放 置 後 ,DSC 常 5 ℃ min −1 で 測 定 を行 っ た .冷 却 , あ る ,装 置 は 島 津 製 作 所 昇温速 度 は通 DSC − 41型 , 一 139 一 NNII-Electronic 工 工 Eleotronio Library Service Library Japanese Sooiety Japanese Society for for Cryobiology Cryobiology and Cryotechnology and Cryoteohnology (56) 及 び 動 的 特性 を 調 べ る 目 的 で SEM ) を 液 体 窒 素 中 に 浸 漬 し て 凍結 し, 予 め冷却 してお い た ナ イ フ で 割 断 し た 後 ,す ば や くク ラ イオ SEM 試 料 台 に の せ た .試 料 は ク ラ イ オ SEM の 中 で 表面 を部 分 的 に 凍 結 乾 燥 した 状 態 で した .使 用 し た 装 置 は し て 昇 温 し,氷 が 残 っ て い る した Gibbs−Duhem の 昇温曲 へ へ うな 現 象 は 網 目構 造 あ る い .こ の 〕 △ 式 を用 T =2V い で 〔pGe1 ゲル の . ,こ の 移行は網 目構 , て . r ;キ ャ ピ ラ △ T :融 点 , 。 T :バ , は 架 橋 密度 に依 存 し , ー リ 半径 , r ) 降下度 モ ル ル クの 体積 水 の 凝 固点 一水 の 界 面 自由 エ ネ ル − −2 ) (〜30× 10 7Jcm :氷 σ Hf :氷 の 融 解 熱 と近 似 さ れ る 4・5 .網 目 構 造 を キ ャ ギー △ ] し ,融 点 を DSC よ TI は , Laplace の 式 及 び Tf ・ △ H σ / ( m 1に 示 す (平 衡凍結 )後 の 昇 温 曲 線 をFig. て 数 ℃上 昇 す る −3 .そ こ V :水 の 状態か ら 3〕 度 は非平衡凍結 の 場 合 に 比 べ 移 行が ガ ラ ス 転移 に よ る 比 熱 の 変化 に の イ ズ を計 算 し た .融 点 降 下△ 観察 . 一 20 か ら 非 平 衡 凍 結 後 の 昇 温 曲線 は ℃付近 吸熱 方 向 移 行 を 開 始 し ,−11 ℃ 付 近 で 水 の 結 晶 化 に よ る 発 熱 ピ ーク が 観 測 さ れ る .平 衡 凍 結 後 の 昇 温 曲線 で は 結晶 化 に よ る発 熱 ピ ーク が 消失 し,吸 熱 方 向 の 移行 開 始 温 再冷却 ,Bi 造 内 に で き る小 さ な氷 の 融 解 に よ る もの と し て 氷 の サ DSC ゲル で ゲ ル で 最 も顕著 に 観測 され る へ 程 度 が 大 きす ぎ る 1 の び 考 察 室温 か ら冷 却 し た ( 非平衡凍結)後 の 線 , G −25 場 合は の 起 因 す る と して 計算す る と,既 に 報 告 し た よ うに 変化 日立 製 作所 製 S−4000で あ る . 3 .結 果 及 と ,一度 冷 却 吸 熱 方 向 ゲ ル 試料 の 入 っ た ス 5mm (直径 約 ゲル 場合 は P −6 :含水 率 80 〜90 % の 測定 ー トロ Sephadex を使 用 した . MDSC ,TAInstruments 社 製 晶 の サ イ ズ は nm 測定で の ピ ラ リ ー状 と仮 定 12℃ とす る 実測値 一 オ ーダ ーと見積 も られ る と ,氷 . W 05 α 旧 舞 〇 一 」 a ゜ 嚇 、 000 ρ oo = 气 、 刃 曽 005 o 一10. O 要 四 ↓ 一 4e. oe ♂ 一 2 , oo o. oo TempCCI 2G, OO mW 0, 一 2, 一 4, 一 00 弓O. DO −20, 00 0, 00 20, ’ 1e叩 [ じ】 DSC heating traces obtained with crosslinked Fig .1 . geis,( a )Sephadex G −25; ( b Bio Gel P−6 . After ) ・ polymer 一 − non equilibrium freezing : .after equilibrium freeZing: …. Water content : 50 wt % .Cited from 【e £ Images observed by a Cryo −SEM of frozen Fig .2 . − Sephadex gel beads.〔 a )Sephadex G 25; ( b )Sephadex G − 3. See text. 100.Water content 90 wt : % . 140 一 NNII-Electronic 工 工 Eleotronio Library Service Library Japanese Sooiety Japanese Society for for Cryobiology Cryobiology and Cryotechnology and Cryoteohnology (57) クラ イ オ SEM ーズ の 割 断 さ れ た 表 面 に は 網 目構 造 が 観 察 さ れ る ,こ ,氷 晶 の 網 目 は構造 て に よ る 観 察 結 果 をFig. 2 に 示 す .ビ は 観察で き なか るの か 存在す っ も しれ な 融 点 が 低 くな る 可 能 性 もあ る . σ と し て 値 が ある か もしれ な い . 面 自由 エ ネル 緒 .そ され る も,DSC て こで を そ の ま ま用 い る ) う に ,ガ ラ ス 転移 に エ 言で 述 べ た よ 和が 重 なっ 7 エ め に , 一 氷 水の 界 値が 大 き く な る た の ン こ の liquid 分類 さ れ に そ の 場合 , ガ ラ ス 転移点近傍 に お ける △ ー緩 和 に よ る っ て も ,Fig.1 移行 は期待 で きない ピ ーク は 小 さ い に あ る ほ ど大 ,したが っ Cp や ,糖 ,多 糖 一 きな 吸 熱 方 向 へ て ,吸熱方向へ の 移 . 行 は 小 さな氷 の 融 解 に よ る もの と考 え ら れ る とに問題 4 .ま と め タ ル ピー緩 ガ 熱 転移 挙 動 が 可 逆 的 か 不 可 逆 的 か を , “ ”と “ strong liquid fragile “ ” は fstrong 分 類 され ,水 ン タル ピ 水系 で あ は 吸 熱 ピーク 状 に 観 測 曲線 で ”に る 軌 が , 別 の 可 能性 と して , 網 目 サ イ ズ は 大 き くて も σ ,熱 伝導 ー ピ ク が不可逆成分 に現 れ て ,融 解 . 化する液体は ラ ス Iiquid うな 小 さ な 網 目 が 実 際 に の よ い ギ ーの ガ オ ーダ ーの サ イズ の 網 目構 造 , nm た .こ タ ル ピ ー緩 和 と は 断 定 で き な い くる の か も し れ な い 網 の ン 性 の 遅 れ が 原 因で 高分子鎖が 集合 し て っ 形 成 さ れ た も の と考 え ら れ る 6 ),様 々 な サ イズ 目が 観 察 さ れ る が の に よ 分離 の 必 ず し もエ ラス す こ とが 状態 は 氷 の で きる ,ガ サ イ ズが 小 さ くな っ た極 限 とみ な ラ ス 化 と 氷晶 形 成 が 同 時 に 起 こ る 調 べ る 目的 で ,熱 変 調 を与 え なが ら昇 温 測定 を行 うM 系 に お い て ,ガ ラ ス 転 移 と氷 晶 の 融 解 ピーク は 連 続 的 (MOdulated) DSC に 生 じ,こ れ を 明 確 に 分 離 す,通 常 , ガ ラス 測 定 を試 み た .結果 を Fig. 3 に示 熱 変 化 ,融解 に よ る 吸 転移 に よ る 比 しい Reversing> に ,エ ン タ ル ピー緩 和 ,結 熱 は 可逆 成 分 ( 晶化 に よる 発熱 ピ ーク に 現 は不 可逆成 分 .図 の 可 逆 成 分 か れる s} 熱方 向 へ 移行 は の ガ ラス ら , め て 重 要で あ る .な ん ら か の 手 法 を用 い て ,昇 温 結 晶 お ける 吸 化 う.昇 温 結 晶 化 に 先 行 す る 吸 熱 方 向 の 成分 あ る .し か の 移行 が ガ ラス 転移 に よる もの 謝辞 し ,氷 晶 融 解 に よ る 吸 熱 の メ イ ン ピ ーク (−5 ℃ ) も不 可 逆 成 分 に 現 れ 先 行 す 吸 熱 方 向へ 移行 は 不可逆 現 れ て お り,エ ン タ ル ピ ー緩 和 に よ る 可 能性 が に に な の か 氷 晶 の 融 解 なの か ,明 らか に す る 必 要 が あ る . 転 移 に よ る もの と考 え ら れ よ へ と は か な り難 あ る と考 え ら れ る . しか しなが ら,氷 晶 サ イズ の 分布は生 体系試料 や 食品 の 凍結保存 に おい て 極 Nonreversing) ( −19℃付 近 に こ とで ・区 別 す る こ て い る こ と MDSC の ま した .TA を考 え る と , 装置 の 使 用 に 際 して 便宜 を はか lnstruments Japan lnc. に感謝致 0. 1 て下 さい っ し ます .ま 一 o ヨ . O 0 20 窃 ≧ ) ( 索 吉 【 切 ≧ ) 壌 輩 〇 一 」 一 0 10 1 」 匡 7 冖 ー 1 吼 一30 一25 xo ロ 0. 08 ℃ min : ・ 1 . ー15 −10 tUre 弾 ( ) 一2 T Fig.3. heating trace of a Sephadex G −25 gel obtained 』 1 ;modulation 0 口 、 一 〇. 9A 噌 35 巳 0. 5 ℃ min o 工 茜 ρ ロ α 工 一 ぢ 日 m ロ er 一5 ー 〕 一.15 〇 口 ec 口 by M DSC .Water content : 50 wt 1 .Cooling ・5 ℃ min ’ ;heating % : 141 一 NNII-Electronic 工 工 Eleotronio Library Service Library Japanese Sooiety Japanese Society for for Cryobiology Cryobiology and Cryotechnology and Cryoteohnology ( 58) た ,有 益 な 助 言 を 賜 りま した .Dr . Harry Levine ◎o Brands, Inc. (Nabis )に 感 謝致 し ます 、 文 献 1 ) Murase, N. :Cryo−Lett . 367 (1993), .14, : : 2 )村 勢 ,岩 井 凍 結 及 び 乾 燥 研 究 会 会 誌 ,39 ,36 1993). ( 3 )村勢,井上 低温 生 物工 学会誌 , 41 ,17 (1995). 4 )Homshaw ,L .G . 」.Colloid & Int.Sci. ,84 ,127 1981). ( : : : 5 >村勢 熱 測 定,23,149 (1996), 6 ) Takano, T . H , HayaShi, Ta i:低 温 T. Suzukiand R . , 41 ,58 (1995). 生 物工 学会誌, 7 ) Ketcham , W . M. and P . V. Hobbs Phil. Mag . 19 ,1161 (1969>, 8 ) 十 時 熱 測 定 ,22, 88 ( 1996>. 9 ) Angell,C . A. R . D. Bressel J. L. Green , H. Kannno , , .M . and E . . Sare 」 Oguni J . Food . Engineering 22 1ユ5 , , . (1994) : : 一 142 一 一 NNII-Electronic 工 工 Eleotronio Library Service Library
© Copyright 2024 ExpyDoc