田村 豊 - 愛知東邦大学

教員の自己点検・自己評価報告書
所属学部
経営学部
所属学科
職 位
地域ビジネス
教授
最終学歴
明治大学大学院経営学研究科後期課程修了
学 位
博士(経営学)
氏
名
田村 豊
専門分野
経営学
Ⅰ 教育活動
○目標・計画
(目標)
企業の経営管理、生産マネジメント活動を国際比較の視点から評価し、これからの日本企業の経営のあ
り方と特徴を明らかにすることを目標とする。
(計画)
企業実態を正確に把握することに努め、わかりやすく分析・解析し、教育活動に役立てていく。
○担当科目(前期・後期)
(前期)経営学Ⅰ(3 クラス)
、経営管理論Ⅰ(2 クラス)経営戦略論、総合演習Ⅰ、専門演習Ⅰ、
専門演習Ⅴ
(後期)生産システム論、東アジア経済論、経営戦略論入門、ものづくり産業論、
オフィスマネジメント入門、入門総合演習Ⅱ、専門演習Ⅱ、専門演習Ⅵ
○教育方法の実践
折り紙を利用した実験型体験授業、マトリックス表を利用した経営分分析
○作成した教科書・教材
授業別シート
○自己評価
学習の流れをわかりやすくするために、学習シートを利用した。また、対話による講義の運用に注意を
払った。経営学の理論と経営現象について、理解を深めることに努めた。講義では受講者の基礎的な知
識の習得と同時に幅広い関心をも培うことをねらって講義に努めた。教育上での学生のモチベーション
発揮には期待を寄せるとともに、モチベーションを引き出す手段と方法を捻出し利用できるまでには、
十分な対策が取れていない。今後とも、学習者側の意欲を十分引き出し、双方向の学習過程が生み出せ
るよう、努力する必要がある。
また、海外での調査などの研究上で得た知見を講義などの学内外での学習内容に盛り込むことが、受講
者にとっても望ましい。しかし、講義において最新の現状を伝えるためには、多くの項目の説明や情報
の伝達が必要であり、今後とも研究と教育の接合、相互展開に努めたい。
Ⅱ 研究活動
○研究課題
標準作業管理の実態と生産職場での管理形態についての国際比較
○目標・計画
(目標)スウェーデン、アセアン、日本などで活動する日系企業の工場を比較し、日本的標準作業管理
の特質を明らかにする。
(計画)国内外での工場調査を継続的に行い、国際比較の視点から日本企業での標準作業管理の概要と
詳細の把握に努めてきた。
○過去の研究業績(特許等を含む)
(著書)
1 田村 豊「海外進出の生産マネジメントへのインパクト-日本型管理分業への着目とその評価」
、清
晌一郎編著『自動車産業における生産・開発の現地化』第3章、社会評論社、2011 年 3 月、115~168
頁。
1
(学術論文)
2 田村 豊「スウェーデンの人事労務」共著者:労務理論学会編、執筆者 150 名『経営労務辞典』晃洋
書房、2011 年、pp.224~225。
(査読有り)
3 田村 豊、島袋隆志「
『労務監査』の基本的性格とその可能性-労務監査と企業経営」
、労務理論学会
誌、第 20 号、晃洋書房、2011 年、pp.171~185。
(査読有り)
4 田村 豊、
阿部克己
「経営理念と人的資源の活性化-企業組織と人的資源活性化への試論的検討-」
、
社会保険労務士会総合研究機構研究報告書 No.5、2011 年 5 月、50 頁。
(査読有り)
5 田村 豊「企業経営の変化と人的資源管理の接点」全国社会保険労務士会連合会『月刊社労士』
、2011
年 11 月号、pp.50~53。
6 田村 豊「企業活動の源泉を探る-スウェーデンでの調査から」
、全国社会保険労務士会連合会『月
刊社労士』
、2012 年 4 月号、70~71 頁。
7 田村 豊
「リーン生産の管理組織に関する国際比較の試み―スウェーデンと日本を比較する―」
、
2013
年 9 月、日本経営学会報告原稿、2013 年 3 月、A4、8 頁。
8 田村 豊
「人的資源管理の新しい視点をどう築く?-ブラック企業問題の広がりと経営労務監査のね
らい-」
、全国社会保険労務士連合会『月刊社労士』2013 年 9 月号、pp.59~62。
9 田村 豊「スウェーデン型組織の成り立ち構造-生産組織の編成原理モデル化への試み-」
、2013 年
社会政策学会誌『社会政策』第5巻第1号、2013 年 10 月、pp.124~135。
10 田村 豊「人的資源管理の視点をどう築くか?-経営労務監査の解説と拡充」
、社会保険労務士会総
合研究機構研究報告書、2014 年 3 月、49 頁。
(査読有り)
11 田村 豊「リーン生産の導入は何を変化させているのか?-エンジニアに見る日本的人材育成の特質-」
日本労務学会編論文集所収、2015 年 9 月、486-493 頁。
12 Tamura,Yutaka,“A trial of International Comparison about Management Organizations for Lean Production
―
Comparison between Sweden and Japan―”, Paper presented in IFSAM, 2014 3ed Sept. Meiji University, Tokyo,
pp.17.
(学会発表)
13 招聘講演 田村 豊「日本企業の海外移転は何によって支えられたのか」東京大学ものづくり研究
センター・サプライヤー研究会、2010 年 5 月 28 日、
(於)東京大学。
14 田村 豊「どのように、日本のティームは生産プロセスを管理するのか?-日本のティーム・コン
セプトと生産ノウハウ-」
:国際 シンポジウム「自動車産業におけるグローバル化・現地化とサプライ
ヤー・システム」関東学院大学、東京大学もの造り研究センター、早稲田 大学自動車研究会共催、2010
年 7 月、
(於)横浜国際会議場。
15 招聘講演 田村 豊「日本企業の組織ビジョンとその強さ」明治大学、リバティアカデミー、2010 年6
月、
(於)明治大学。
16 田村 豊「スウェーデン型組織の成り立ち構造-生産組織の編成原理モデル化への試み-」社会政
策学会全国大会、2012 年 5 月 27 日(於)駒澤大学駒沢キャンパス。
17 田村 豊「リーン生産の管理組織に関する国際比較の試み―スウェーデンと日本を比較する―」日
本経営学会全国大会、2012 年 9 月 9 日(於)日本大学商学部。
18 招聘講演 田村 豊「会社経営とは-現代企業の展開-」明治大学、リバティアカデミー、2012 年 10
月 10 日、
(於)明治大学。
19 1 Tamura,Yutaka “How work information is transferred, translated and changed on different
strategic production control : Comparison study Japan and Sweden from organizational perspective” ,
IFSAM 2014 3rd Sept. Meiji University, Tokyo.
20 NOHARA, Hikari, ASAO, Uichi, Tamura,Yutaka,FUJITA, Eishi, ENGSTRÖM, Tomas, MEDBO, Lars, “The
same problem, the same approach to solve and the different target for the solution” 22nd , Gerpisa
The International Network of theAutomobile, June 5th, Kyoto University, Kyoto.
21 田村 豊「労働のスウェーデン・モデルの形成と変容―スウェーデンモデルの揺るぎ―」 北ヨーロッパ
学会第 13 回全国大会、2014 年 11 月 8 日(土)立教大学池袋キャンパス 11 号館/マキムホール。
22 田村 豊「海外日系企業から見た日本型人材育成モデルの特質と転換」名古屋大学技術教育学研究室、
産業教育学会共催、第 38 回ものづくりと技術教育の研究・交流会、2015 年 2 月 21 日。
(特許)なし
(その他)なし
○科学研究費補助金等への申請状況、交付状況(学内外)
2
1 田村 豊[研究分担者]日本学術振興会、私立大学研究高度化資金(平成 18~22 年)清晌一郎(関
東学院大学)代表研究者「グローバリゼーションの進展と地域社会産業基盤の活性化に関する研究」
(申
請)―採択。
2 田村 豊[研究代表者]日本学術振興会、基盤研究(C)(平成 20~22 年)
「生産職場管理中間層の管
理行動とローカライゼーションに関する国際比較研究」
(申請)―採択。
3 田村 豊[研究分担者]日本学術振興会、基盤研究(B)
(平成 21~23 年)
、清晌一郎(関東学院大
学)代表研究者「グローバル化時代における資材・部品産業の途上国への技術移転・産業創出に関する
調査研究」
(申請)―採択。
4 田村 豊[研究分担者]日本学術振興会、基盤研究(A)
(海外)
、
(平成 23~26 年)清晌一郎(関
東学院大学)代表研究者「自動車産業におけるグローバル・サプライヤーシステムの変化と国際競争力
に関する調査研究」
(申請)―採択。
5 田村 豊[研究代表者]日本学術振興会、基盤研究(C)(平成 24~26 年)
「工場エンジニアのコンピ
タンス、組織行動に関する日・独・スウェーデン比較研究」
(申請)―採択。
6 田村 豊[研究分担者]日本学術振興会、基盤研究(B)
(平成 25~28 年)塚田修(香川大学)代表
研究者「グローバル化を支える技術移転の在り方に関する研究-自動車産業のブラジル展開」
(申請)―
採択。
7 田村 豊[研究代表者]日本学術振興会、基盤研究(C)(平成 28~30 年)
「海外日系工場エンジニア
の生産立ち上げ過程における組織行動に関する比較実証的研究」
(申請)―採択
○所属学会
日本経営学会、労務理論学会、社会政策学会、北ヨーロッパ学会、日本中小企業学会
○自己評価
研究対象である自動車産業の海外展開が急速に進んでおり、それに対して調査手法、先行研究との比較
の遅れなど課題は多い。日本企業の組織編成の国際比較を軸に据え、日本企業のグローバル化と現地化
で生じる現地工場でのコンフリクトの要因などを、現地での調査を踏まえ比較を進めている。今後とも
調査結果をより積極的に公開することに努力したい。
Ⅲ 大学運営
○目標・計画
(目標)
)特色ある教育カリキュラムの整備と発展に寄与することをめざす。
(計画)将来の大学、学部の展開を見据え、教務機能の充実、カリキュラム整備をすすめる。
○学内委員等
教務委員会委員長、国際交流委員会委員長
○自己評価
今後の大学、学部での教育課程をいっそう充実させることに努力してきた。教務委員会の機能はいっ
そう整備、充実を図る必要があり、今後とも関係部署との連携の下、鋭意進めたい。
Ⅳ 社会貢献
○目標・計画
(目標)社会動向を踏まえ、要請される調査、研究活動に積極的に参加することを目的とする。
(計画)地域の産業、企業発展のために寄与する。
○学会活動等
所属学会での報告活動
○地域連携・社会貢献等
愛知中小企業家同友会自動車研究会でのコメンテーター
○自己評価
学会での活動の充実を図るために努力してきた。また、地域の多くの方々に助けられ、これまで研究を
継続してきた。これからも地域の産業発展のために貢献していきたい。社会保険労務士の領域では、今
後とも研究体制の整備、課題研究などに鋭意努力したい。
3
Ⅴ その他の特記事項(学外研究、受賞歴、国際学術交流等)
全国社会保険労務士会連合会研究機構企画委員会特別委員
スウェーデンのリンシェーピン大学附属地域研究所 HELIX との共同調査への参加
Ⅵ 総括
現在の日本企業、日本経済の変化は、これまでにないスピードと内容となっている。今後の日本企業、
愛知地域の相互発展の解明を念頭におき、これからも国際比較の視点を盛り込みながら、海外での実地
調査などを通じて研究を進めたい。大学教育の課題としては、より現実社会との接近が求めら、より実
践的で効果的な教育過程の醸成が求められている。所属学部の教育内容をより充実させ、社会的要請に
も十分答えられよう、今後とも講義内容、教育カリキュラムなど、さまざまな努力が求められよう。社
会的に対して積極的に発信していくと同時に、調査と研究の成果を教育活動へと結びつけ、より充実し
た教育活動を実現していきたい。
4