受賞者の概要

平成28年度 「農林水産大臣賞」及び「ながさき農林業大賞知事賞」受賞者の概要 №1
部門名
受賞者(組織)名
住所
・飼養規模県内トップレベルの繁殖雌牛106頭に加え、肥育牛35頭を飼養する、一部一貫体制を取り入
れ、家族4人で肉用牛経営を行っている。
・平成3年度に繁殖部門へ参入し、建設業を営んでいる経験を活かし、着実に規模拡大を図るとともに、観
察の徹底、超早期母子分離技術の導入、生産子牛の雌雄別、期別でのきめ細やかな飼養管理、平成19年度
に経営内一部一貫体制を導入するなどで、生産性、収益性の高い経営を確立している。
よしざき
畜産
ただとし
吉
忠敏
よしざき
川棚町
みちこ
吉
美智子
・JA繁殖部会長等、生産組織のリーダーとして、自身の肥育成果、地域の肥育農家等との交流により入
手した情報を、広く部会員へ提供するとともに、多頭飼養部会員の研究会組織「モー進会」を立ち上げ、
会長として会員の飼養管理の底上げを図るなど、積極的に産地としてのレベルアップを図っている。
・東小串集落営農組合代表等、地域のリーダーとして、耕畜連携推進、耕作放棄地解消、有害鳥獣対策推
進、地域レストランの設置等、地域振興にも積極的に取り組まれており、耕畜連携では堆肥の散布作業、
飼料作物、稲WCS、稲わら、麦わらの収穫作業を担当し、低コストでの粗飼料確保に努めるとともに、地
域の交流拠点となるレストランには自家産を供給し、「長崎和牛」のPRに貢献てしいる。
平成28年度 「ながさき農林業大賞知事賞」受賞者の概要
トップファーマーの部
部門名
受賞者(組織)名
住所
・ばれいしょ430a、だいこん・にんじん320aを主体に栽培、家族3人で露地大規模雇用型経営をおこ
なっている。
・圃場整備事業による区画整備が完成したことを契機に山口東西機械利用組合を設立し、大型機械等の導
入により生産の効率化、省力化を実現した。
やまぐち
野菜
ただし
山口 正
やまぐち
み
諫早市
山口 はる美
・全国的に例がない春作ばれいしょ栽培での無人ヘリ防除に取り組み、大幅な省力化を実現し、これから
の普及拡大が期待される。
・輪作体系の確立、緑肥作付けによる土づくり(収穫同時播種機の利用)、深耕ロータリーの活用により生
産性を向上している。
・ばれいしょ部会副部会長をはじめ、数多くの役職をもち、幅広く地域農業の発展に貢献している。
・露地みかん477aを主体に栽培、家族4人で果樹専業経営を行っている。
・H5にスピードスプレーヤ(SS)を導入し、園地改造や園内道整備により全園でSS防除を実施してい
る。
果樹
やまぐち
けん ごう
やまぐち
たみこ
・優良系統・品種への更新と老木園からの若返りによる計画的な改植により、樹齢30年生未満97%の樹
齢構成となっている。
山口 賢剛
長与町
山口 多美子
・極早生みかんの比率を10%まで削減し、当地域に適した品種で貯蔵出荷が可能な普通・高糖度系の比率
を56%にすることで、収穫・出荷の労力分散と出荷の長期化による所得向上を実現している。
・マルチ被覆率は95%と高く、結果樹面積すべてを園地指定登録し、JAブランドみかん「長崎の夢」、
「味ロマン」として出荷している。
・H27年6月に新たに発足した長崎西彼農協柑橘部会の初代部会長として、部会を上げて「長崎みかん」
ブランドの拡大に尽力している。
・トルコギキョウ、草花、デコポンを施設72aで栽培、家族4人で常時雇用体制の企業的農業経営を実践してい
る。
・かん水同時施肥システム、ヒートポンプ、循環扇、共同購入により減化学肥料、省エネ、コスト低減を
実現している。
まつざき
花き
松
まつざき
松
・主となる冬季出荷のトルコギキョウについては、優良中輪品種や栽培が難しいフリンジ咲き品種を、細かい温
南島原市 度管理や炭酸ガス施用、摘蕾の徹底等で仕立て、1輪1輪を大きくする栽培を行っている。出荷市場でも高
く評価され、全国的にもトップクラスの単価で販売している。
かずあき
一章
かおり
香織
・暖地産トルコギキョウの単価の落ちる6月には地元花屋と相対契約を結び、花屋での「トルコギキョウフェア」を開催な
ど商品提案を行い、安定した価格で販売している。
・また、花を通し思いやる心や優しい心をそだてる「花育」の一環として、氏が花を提供し、小学生を対
象にフラワーアレンジメント教室を開催するなど、地域へ貢献している。
・家族3人で平成16年に有限会社化し、自園を含む地域の茶葉900a分を共同製茶工場で加工し、その7
割ほどを「雲仙茶」として地元を中心に販売し、高収益を実現している。
・減化学肥料や減農薬栽培に取り組み、地域の畜産農家と連携した堆肥による土づくりに努めている。
特産
ゆう
ながた
せいちゃ
(有)長田製茶
・自社が中核となって地域の農家と連携した摘採・製茶作業の共同化や乗用機械による栽培管理で生産コ
ストの削減を図り、県奨励品種「さえみどり」や「さえあかり」等7品種を標高70∼450mの地帯別に分
散して栽培するとともに、適期摘採を実現し、良質茶を生産している。
雲仙市
・紅茶等の生産販売や農商工連携によるペットボトル茶、お茶入りワッフル等菓子の販売も実現し、付加
価値の向上が図られている。また、ギフト商品には「お茶の淹れ方」リーフレットを添付、顧客にお茶を
美味しく飲んでいただけるよう工夫している。
・2haの茶園ではICT技術による栽培管理にも取り組み、一番茶の安定的な早期出荷を実現している。
・作業の共同化や複数の優良品種の導入、多様な茶製品の生産販売は、県が推進する茶経営体のモデル的
な取り組みであり、今後ますますの発展が期待される。
・異業種から林業へ参入し、119haで木材生産を行っている。地域林業に良い刺激を与えたこと、地域関
係者と連携し、過疎化の進む離島での雇用、若者の雇用の場を創出するなど、林業の活性化に貢献したこ
とは高く評価される。
・経営規模を拡大しつつ合同会社として法人化した意欲的な経営方針も高く評価される。
林産
ごうどう
がいしゃ
みらい
ぎょう
合同会社 未来りん業
対馬市
・森林所有者に収益を高く還元しつつ森林の整備を拡大するため、機械化や路網整備、船による大量輸送
など低コストな林業を実践している。
・多様な木材販売を自ら開拓し単収をアップを図っている。
・他の林業事業体の模範となる経営を実践している。
・70頭規模の大規模な繁殖牛経営を1人で行っており、子牛生産率が98.6%と高い生産性とともに、子牛
の単価も約68万円と県内家畜市場平均価格よりも高価格で販売しており、高い技術力のもと優良な経営を
展開している。
しまの とりやま こうき
農林業 鳥山 幸喜
・長崎県で初めて人工哺乳による子牛飼養に取り組むなど先進性もあり、また、子牛の飼養管理及び疾病
対策、分娩間隔の短縮に寄与する人工哺乳による子牛管理技術を県内農家へ伝承するなど、指導的役割も
佐世保市
担っている。
宇久町
・哺乳ロボットの活用や、放牧の実施、分娩発情管理通報システムの導入等による低コスト、省力化への
取組みは畜産経営の模範となる。
・飼料生産組織の活動により繁殖雌牛への粗飼料の100%自給、和牛部会での全戸畜舎消毒の月1回の実
施。子牛出荷前の集団削蹄など組織活動も活発に取り組んでいる。
いきいきファームの部
部門名
受賞者(組織)名
住所
・当部会は部会員数12名、栽培面積2.5haで、平成15年にJAながさき県央管内3部会の統合により設立
された。
ながさき けんおう のうきょう
高度生 長崎県央農協
ぶかい
産集団 ハウスみかん部会
諫早市
川棚町
・その後の燃油価格高騰によりハウスみかん経営は厳しい状況となり、当部会においても加温面積の縮小
や施設中晩柑への転換、部会員減少により産地が縮小したが、部会員相互の結束力を活かし、生育状況に
合わせた適期作業の徹底や省エネ設備の導入等のコスト縮減対策に取り組まれた。
・その結果、5年前と比較して、単収107%、単価122%、10a当たりの販売額130%と増加して
いる。
・オープン以来、利用者数も販売額も着実に増加しており、また、地域の高齢の女性農業者も、直売所で
販売するために少量多品目の栽培に取り組むことで生きがいの場となっている。
・栽培に取り組む人数が地域内で増えるなど、生産者の所得向上と地域農業の活性化が図られている。
のうじ
くみあい
ほうじん
地産地消 農事組合法人
・食農
諫早市
・地元のばれいしょ等を使い、毎日手作りしているコロッケは雑誌や新聞・テレビ等でも取り上げられ、
地域農業のPR及び生産意欲の向上、更に地域の雇用創出にも繋がっている。
フレッシュ251
・小学生の社会科見学受入、中学生の職場体験受入のほか、地元保育園には給食の材料を納品しており、
食農教育や農産物の地域循環を実践している。
・今後も更なる利用者の増加と地域交流の拠点となる新たな活動が見込まれ、地域農業の発展、活性化に
不可欠な施設となっている。
げんきビレッジの部
部門名
受賞者(組織)名
住所
・日本棚田百選に選定された日本を代表する棚田に対し、先祖代々受け継いできた地域の宝である棚田を
自分たちの代で失くすわけにはいかないとの強い想いから、長崎県下初の棚田オーナー制度を開始。
都市と おお なかお たなだ ほぜん くみあい
の交流 大中尾棚田保全組合
部門
・オーナーのリピート率は65%と高く、都市部住民との強いつながりにより、今後も継続が見込める。
長崎市
・高齢者が大きな割合を占める地元住民の意欲的な活動は、オーナー制度に加え、棚田トラスト、アクア
ソーシャルフェス等、県内の大学、民間企業を巻き込んだ活動に発展し、交流人口は大きく増加(体験者
数:H23:1,827人 → H27:3,438人 188%増)、地域の活性化に大きく寄与しており、他地域
の模範となる取組である。
・新上五島町振興公社は、上五島地域で唯一の製油所であり、地域特産品の「五島うどん」の原料である
ツバキ油の生産を支えている。
いっぱん ざいだん ほうじん
農産加 一般財団法人
しんこう こうしゃ
工部門 しんかみごとうちょう
新上五島町振興公社
・産学官連携による技術の実用化に向けた実践組織として、ツバキ油の安定生産技術や製油方法の改善、
新上五島町 新商品の開発など、ツバキ産業に大きな貢献をしている。
・高齢者の出荷負担軽減のために集荷所を増やすことや売上からツバキの植林事業を実施するなど、地域
資源であるツバキの生産振興とツバキ産業の振興並びに、大手化粧品会社との取引による五島ツバキの知
名度向上に果たした役割は大きいものがある。
平成28年度 「ながさき農林業大賞運営委員会長賞」受賞者の概要 №2
トップファーマーの部
部門名
受賞者(組織)名
住所
・春ばれいしょ600aを主体に栽培、家族5人で露地大規模雇用型経営を行っている。
・収益性が低い秋作ばれいしょからレタスに品目転換し、輪作体系を確立している。
・平成27年度から全量JAへの共同選果を実施し、出荷作業の省力化を実現している。
野菜
あさの
まさてる
あさの
ゆみこ
浅野 政輝
雲仙市
浅野 由美子
・春作ばれいしょとレタスとの体系で高pH圃場への「さんじゅう丸」作付けにより、そうか病の抑
制、収量の安定を図っている。
・レタスの品質、収量確保のために厳寒期はべたかけ資材を活用した栽培を行い、有利販売を展開し
ている。
・レタスの契約出荷率を高め、所得を安定させ、儲かる農業の実践により地域全体の後継者就農に結
びついた。
・基盤整備推進員会長、農業委員として地域農業への貢献は大変高い。
・たまねぎ270a、春ばれいしょ250aを主体に栽培、家族3人で露地大規模雇用型経営を行ってい
る。
・地域で調達した資材をもとに自家堆肥を生産し、化学肥料の2割減の栽培を行い、環境にやさしい
農業を展開している。
野菜
ふくだ
かずみ
福田 一三
南島原市
・当地域は、県内で販売時期が一番早いたまねぎ産地であり、全国でも珍しい取り組みとして、超極
早生品種の種子を確保するために、種苗会社と契約し、農家組織でのたまねぎ採種生産に取り組み、
「加津佐原種育成会」を立ち上げ、会長として採種生産技術向上に尽力し当産地の発展に努めてきた。
・土地改良区理事長として遊休農地の解消や農地集積促進、研修生の受け入れ等地域担い手育成にも
貢献されている。
・小玉すいか100aを主体として春白菜やほうれんそうなどを栽培、家族3人で露地野菜大規模経営
を行っている。
・野菜の苗品質にこだわりを持ち、全て自家育苗を実践している。また、圃場ごとに作業日誌を記帳
し、効率的な作業運営を展開し、作業の省力化に努めている。
野菜
たけだ
あきら
たけだ
さちこ
竹田 明
島原市
・経営面では、専任の事務員を雇って専用ソフトを活用し、経営事務の省力化、専門家による経営診
断、経営能力向上を図っている。
竹田 幸子
・小玉すいか販売で、市場流通販売では3Lクラスの単価が安い傾向であり、打開策として「マダー
ボール三姉妹」というブランド名での契約販売に取り組まれた。
・15年前より直販に取り組み、顧客情報を管理し、定期的に顧客へ野菜の生育情報(自作パンフ
レット)を発信し、毎年注文数が増えている。特に消費者との信頼関係を大切にした販売を心がけて
いる。
・早期出荷(6∼7月)ハウスみかん、ハウスせとか、ハウス不知火の施設かんきつを主体に、露地
みかんを組み合わせた142aで栽培、家族4人で果樹専業経営を行っている。H22に経営委譲され
た。
果樹
はく かわ
たかゆき
はく かわ
ゆうこ
伯川 貴幸
・計画的な縮間伐と樹体の受光改善を図るとことで、ハウスみかんの1級青果率56%(部会平均
50%)、単収4,744kg/10a(部会平均4,381kg/10a)と高い。
南島原市
伯川 裕子
・燃油高騰に対応した省エネ栽培に取組み、年間労働を平準化した地域果樹農家のモデル的経営を実
践している。
・露地みかんは根域制限栽培の導入による高品質果実生産で、市場評価が高い。
・JA島原雲仙島原南みかん部会ハウスみかん研究会副会長(H27∼)として、産地の発展および市
場との連携を強め、高級果物店との取引によるマル南ブランド向上に尽力している。
・露地みかん主体に水稲を組み合わせた361aで栽培、家族3人で複合経営を行っている。23歳で
就農し、H17に経営委譲された。
まえだ
さとし
まえだ
やすし
まえだ
たかみ
・スピードスプレーヤ(SS)を導入し、園地改造や園内道整備により、全園でSS防除が実施され
ている。
前田 悟司
果樹
前田 安司
前田 隆美
大村市
・極早生みかん等から早生、高糖度系みかんへ計画的に改植し、今後も老木園の改植を予定してい
る。
・マルチ被覆率100%(部会平均64%)、ブランド率51%(〃39%)と高く、特に「させぼ温
州」のブランド率91%(〃76%)は高い。さらに、園地指定登録園からJAながさき県央のこだわ
り商材みかん(手詰め個選ブランド)を出荷している。
・輪ぎくを施設面積66aで栽培、家族4人で常時雇用体制の企業的農業経営を実践している。
・土づくりにこだわり、全自動選花結束機、自動カーテン、直挿しや無側枝性品種の導入など省力化
を徹底している。
花き
もり
としろう
もり
ちかこ
森 敏朗
諫早市
森 千佳子
・蛍光球を先駆けて導入したり、夏季の短時間頭上かん水による降温や、全国的にも先進的に長崎県
の生産者が行っている「夏季のヒートポンプによる夜冷」での開花遅延防止技術など、いち早く先進
技術を取り入れている。
・生花店経営者を地元に招き、こだわりの栽培の理解を促しすなど活動も行い、平成27年度には花
き振興協議会キク部会年末用キク立毛品評会で一席を取るなど技術も高い。
・輪ギク80a、水稲80aを栽培、家族3人で常時雇用体制の企業的農業経営を実践している。
花き
うえの
まなぶ
うえの
けいこ
上野 学
・牛糞堆肥と籾殻、醗酵かすをブレンドするなど土作りにこだわり、防虫ネット、全自動選花結束
機、自動換気装置、自動カーテン、無側枝性・低温開花性品種の導入、蛍光球、ヒートポンプの導入
により減化学肥料、省エネ、コスト低減を実施している。
佐世保市
上野 恵子
・全国的にも先進的に長崎県の生産者が行っている「夏季のヒートポンプによる夜冷」での開花遅延
防止技術や、ICTを活用した栽培環境モニタリング試験にも先駆けて取り組んでいる。
・平成25年に、氏は後継者と産地の存続を考え、地元輪ぎく3産地の統合を推進した。その際、統
合する部会員の説得にもあたり、「させぼ西海出荷組合」としてまとめ上げ、再出発させることがで
きた。
・飼養規模県内トップレベルの繁殖母豚850頭の養豚一貫経営を法人経営で行っている。
さいかい さんぎょう
畜産
西海産業
ゆうげんがいしゃ
西海市
・自家採精による人工授精、オールインオールアウト、ウインドレスコンピューター制御豚舎、繁殖
部門への女性職員配置、食肉検査結果による契約獣医師との投薬、ワクチネーションの改善、肉豚の
出荷は業者に委託し専用車で行う等で、コスト低減、生産性向上、PED(豚流行性下痢)等疾病の侵入
防止を図り、生産性、収益性の非常に高い経営を確立している。
有限会社
・肉豚は、生産体制等を評価した出荷先との契約により、出荷の約4割が出荷先独自ブランド「西海
豚」で販売されており、地場大手スーパーでは専用売場を確保するとともに、更なるブランド確立の
ため、飼料メーカーとの食味評価による給与飼料の検討、従業員による販売促進活動にも取り組み、
販売単価向上に取り組んでいる。
・飼養規模県内トップレベルの21万羽のブロイラー経営を法人経営で行っている。
・マニュアスプレッダーによる敷料散布、スピードスプレーヤーによる鶏舎洗浄消毒、温度感知シス
テムによる鶏舎内カーテンと換気扇の自動制御、運送業者への出荷作業全般の委託、IPカメラ設置
等により、省力化された収益性の非常に高い経営を確立している。
かぶしき がいしゃ
畜産
株式会社
わたなべ
渡部ブロイラー
南島原市 ・生産者のリーダーとして、地域の養鶏農家、飼料購入会社、出荷先食鳥処理場と協議を行い、地域
内でのブロイラーのオールインオールアウトを実現している。これにより、疾病の発生が抑制され、
衛生費の低減、出荷率の向上、出荷体重の上昇、飼料要求率の低下など、地域養鶏農家の生産および
経営成績が向上している。
・本年2月には夫婦に加え、後継者である長男、次男とともに法人化に取り組み、更なる経営向上に
取り組んでいる。
・水稲837a、大麦784a、その他(WCS・アスパラガス・加工業務用たまねぎ等)の土地利用型
作物に園芸品目を取り入れ経営の安定化を図っている。
農産
のうじ
くみあい ほうじん
あしべ
ゆ
農事組合法人
たけ
・環境に配慮した意識が高く、エコファーマー認定・水稲「つや姫」は特別栽培基準で栽培・アスパ
ラガスでは黄色蛍光灯を用いたIPMに取り組んでいる。
壱岐市
芦辺湯岳
・21世紀型の大型圃場整備地区に圃場を集約しスケールメリットを活かした効率的な作業体系を構
築し、コスト低減、省力化を図っている。
・任意の集落営農組織から特定農業団体を経て農事組合法人へと発展し、水稲・麦の土地利用型作物
に加え、施設野菜・露地野菜を取り入れ経営の安定を図る取り組みは、水田をフル活用した地域農業
振興の先進的な事例として県内への波及が期待される。
・葉たばこ380aを主体に栽培、家族4人で大規模に経営し、繁殖牛等を複合経営して高収益を実現
している。
・土壌診断結果に基づく適正施肥や自家製堆肥による土づくり、農薬の適正使用、忌避作物の利用に
よる減農薬栽培といった環境に配慮した栽培管理に取り組んでいる。
特産
よしなが
しんいち
よしなが
ひろみ
吉永 伸一
壱岐市
・栽培管理作業の機械化や受委託共同乾燥施設の利用による生産の省力化を図り、農地の集積による
作業効率も向上させている。
吉永 弘美
・家族4名が経営に積極的に参画して管理作業の内容を検討し実践することで、良質葉の高収量生産
による地域トップクラスの販売額を実現している。A品率は、85.4%と葉たばこ耕作組合の目標を
上回る。
・地域のモデルほ場に指定され栽培試験に取り組み、地域の青年農業者の牽引役として信望の厚い担
い手経営体であり、今後の更なる発展が期待される。
・葉たばこ350aを主体に栽培、家族4人で経営を行っている。
しまの やまなか いさみ
農林業 山中 勇実
経営
・五島の基幹作目である葉たばこを中心とした栽培において汎用性のある高架型作業機の導入及び作
業機を作業の種類での使い分けにより効率的な生産体制の構築、あわせて土づくりや農薬使用低減に
向けた環境にやさしい農業は他品目においても参考となる模範的な取組みである。
五島市
・重機による排水溝整備やボトムプラウによる深耕。土壌分析診断により土壌養分状態をチェック
し、土づくりに取り組んでいる。
・環境にやさしい農業として実施されている、畝間のリビングマルチ(大麦)の植栽や麦と葉たばこと
の輪作による連作障害等の発生抑制、ばれいしょ生産者との病害対策の協調を行う等、生産組合や地
域で病害虫対策に取組んでいる点は葉たばこ生産での模範的なものである。
・アスパラガス52aを主体に栽培、家族2人で経営を行っている。
・規模拡大を積極的に行い、さらに新規栽培者への栽培技術向上のための研修に取り組むなど地域農
業の発展に果たしている役割は大きい。
かずとし
しまの こみや
小宮 一人司
農林業 こみや
しげの
経営 小宮 茂野
対馬市
・特に雇用を活用し規模拡大を図り、アスパラガスにおいては県下でも大規模経営となっており、対
馬地区のアスパラガス栽培でけん引役となっている。
・林業資源であるバークの活用、黄色蛍光灯の導入による環境にやさしい農業への取組みは模範的、
先進的である。
・直売所への皮むき野菜の出荷や漬物の生産など加工部門にも取り組み、所得向上を図っている。
・今後は収穫面積の拡大によりさらなる経営の発展が期待できる。
げんきビレッジの部
部門名
受賞者(組織)名
地域営 たけ たなだ
岳棚田プロジェクト21
農
住所
雲仙市
・平成11年に「日本の棚田百選」に選ばれたことがきっかけとなり、平成13年に棚田保
全や地域活性化を目的に「岳棚田プロジェクト21」を設立。
・地元小学校の総合学習受入や宮中献穀田の実施支援、長崎市内の調理師専門学校の食農
教育活動の受入など、地域外住民との交流をすすめている。
・平成25年からは棚田オーナー制度の取組を開始し、地域内外の組織や人々と連携しなが
ら、石積み棚田や清流などの地域資源の保全と地域活性化を図っている。
平成28年度 「ながさき農林業大賞特別賞」受賞者の概要 №3
特別部門
部門名
受賞者(組織)名
住所
・自己所有の高能力雌牛「ゆきこ」へ、県指定の「勝乃勝」を交配し「勝乃幸」を誕生させた。
特別
やまむら
しげみ
山村 茂巳
平戸市
・山村氏が生産した「勝乃幸」は種雄牛の能力を判定する現場後代検定において、これまでの全国
最高記録(脂肪交雑:BMS No.)を大きく上回る脅威のBMS No10.3(去勢産子12頭平
均)の成績で日本一となった。
・山村氏の協力によって生まれた「勝乃幸」は、日本一の産肉能力をもつ種雄牛として評価を受
け、今後の「長崎和牛」のブランドアップ、肉用牛生産者の所得向上に繋がることが期待される。
特別
まえだ
みちとし
前田 導利
大阪市
・中部・関西ながさき会会長として長崎県産系統青果物の有利販売、消費地と産地との情
報交換等に尽力していただいたことにより、中部・関西地域における系統青果物のみなら
ず、長崎県産青果物の主要販売先である大阪本場における本県青果物の取扱数量・金額が
増加した。
・農林業振興の柱である県農業振興計画の進捗や将来目標の設定などに対する助言によ
り、本県農林業の振興が確実に図られている。