第17回小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会

社会保障審議会児童部会小児慢性特定疾患児への支援
の在 り方 に関す る専 門委員会 (
第1
7回)
議 事 次 第
平 成 28年 9月 28日
10:00- 12:00
場所 :労働委員会会館 講堂
1. 開
会
2. 議
事
(1) 小児慢性 特定疾病対 策の現状 につ いて
(2) 小児慢性特定疾病 の選 定 に関す る検 討の進 め方 につ いて
(3) 平成 29年度 に追加 等 を検討す る疾 病 につ いて
(4 ) 移行期 医療 に関す る今後 の検討 の進 め方 につ いて
(5) その他
3. 閉
会
<配 付 資 料 >
資料 1
「
小児慢性特 定疾病 その他 の疾病 にかか って い る ことに よ り長期 に
わ た り療養 を必要 とす る児童等 の健 全 な育成 に係 る施策 の推進 を図
るための基本 的な方針」に対す る取組 状況
資料 2
小児慢性特定疾 病 の選定 に関す る検 討の進 め方 に つ いて
資料 3
9年度 に追加 を行 う疾病
小児慢性特定疾病 と して平成 2
資料 4
小児慢性 特定疾 病 と して 明示化 す る ことを検 討す る疾 病
資料 5
移 行期 医療の在 り方 につ いて (
基本方針等 )
参考 資料 1
小児慢性特 定疾病 その他 の疾 病 にか か ってい る ことに よ り長期 にわ
た り療養 を必要 とす る児童 等 の健全 な育成 に係 る施策 の推進 を図 る
ための基本 的な方針
参 考 資料 2
「児童福祉法 第六条 の二第一項 の規 定 に基 づ き厚 生労働 大 臣が定 め
る小児慢性特 定疾病 及 び 同条第二項 の規 定 に基 づ き当該小児慢性特
6年厚
定疾 病 ごとに厚 生労働 大 臣が定 め る疾病 の状 態の程度 (
平成 2
生労働 省告示第 4
7
5号 )」 につ いて (通 知 )
参 考 資料 3
難病 の医療提 供体 制 の在 り方 につ いて (
報告 書案 )
社会保障審議会児童部会
I
l
l
児慢性特定 疾患児 への支援の在 t
J方 に関 する専 門重責会 重量名簿
氏
名
真一
安達
五十嵐
属
所
役
明星大学教育学部 特任准
教授
隆 国立研究開発法人国立成育医療研究セ
ンタ
石川
広 己 公益社 団法人 日本医
井田
博幸
東京慈恵会 医科大学 師会 常任理事
及川
郁子
東京
明
東京大学大学院医学系研究科
家政大学家政学部 教授
岡
小国
美也
ー 理事長
小児科学講座 教授
生殖 .発達 .加齢医学
小児 医学講座 教授
専攻
小幡
純 子 鎌倉女子大学児童学部 教授
尾花
法人恩賜財団母
和子
子 社会福祉
上智大学大学院法学研究科 教授
賀藤
小林
坂上
笹井
春名
益子
職
均
信秋
博
敬子
診療
国 医長 :
子愛育会愛育病院小児外科
認定
立研究開発法人国立成育
医療研究セッ
ンター
病院長
N
P
O
法人難病の こども支援全国ネ
トワーク
会長
読売新聞東京本社調
東京都福祉保健局 技監
査研究本部 主任研究員
由一郎 独立行政法人高齢 .
障害者職業総合セ ン障害 .求職者雇用支援機構
まり
ター 主任研究員
川崎市 宮前 区役所保健福祉
社会保障審議会児童部会 第 1
7回小児慢性特定疾患児への
支援の在り方に関する専門委見会 座席表
日時 :平成28年 9月28日(
汰)10:
00-12:
0
0
場所 :労働委員会会館 講
書
〇
回
擁
〇
井 田委員 ○
〇
I
〇
妻
〇
l
藁
〇
l
葺
〇
董
堂
〇 ○益子委員
石川
五 十嵐委員
委員 ○
○松原委員
○小幡委
安達委員 ○
員
l l
〇〇〇
〇
上大福
村西島
難総健
病務康
対課局
策長長
課
長
長
補
〇 J〇
平
岩
病
難
対
策
課
佐
徳
本
難
病
対
策
課
長
補
佐
遠
藤
難
病
対
策
課
長
補
佐
社会保障春醸会児童部会小児慢性特定疾患児への支援の
在 り方に関する専門章見会の放置について
1.設置の趣旨
4年 8月 1
6日厚生科学審議
「
今後の難病対策の在 り方 (
中間報告)
」(
平成 2
会疾病対策部会難病対策委員会)が取 りまとめ られた ことに伴い、小児慢性特
定疾患児への支援の在 り方を検討するため、社会保障審議会児童部会に 「
小児
慢性特定疾患児への支援の在 り方に関する専門委員会」(
以下 「
専門委員会」と
いう。
)を設置する。
2,構成等
(1)専門委員会委員は、別紙のとお りとする。
(
2)専門委員会には、委員長を置 く。
(3)専門委員会は、委員長が必要があると認めるときは、関係者の参加を求
めることができる。
(4)専門委員会の庶務は、健康局難病対策課において処理する。
3.主な検討事項
(1)小児慢性特定疾患児への医療費助成の在 り方について
(2)小児慢性特定疾患の登録管理の在 り方について
(3)その他の支援の在 り方について
4
.その他
(1)委員会は、原則公開とする。
「
小児慢性特定疾病その他の疾病にかかっていることにより
の基本的
り療養を必要とする児童等の健全な育成に係る施策の推進を図るため
長期にわた
な方針」に対する取組状況 (
平成2
第 1 疾病児童等の健全な育成に
8年 9月28日現在 )
-.小健児裏革に対する医療等の施乗の方向性と
対象
係る施策の推進の基本的な方向
○ 国・
都道府県等は、小児
範囲
特定疾病児童等の健全な育成に係る施策の実施
慢性特定疾病児童等及びその家族の意見を踏まえつつ、
小児慢性
・
充実に努めるOその際、
病児童等には、指定難病の要件を満たさない疾病の患者が含まれること 小児慢性特定疾
I,施黄の嚢施における方向
に留意。
○ 施策の実施に当たって、関係機関等、
性
疾病児童等及びその家族が参画し、疾病児童等及
≡.
の家族の個別のニーズへの対応を図る。
施簾推進における国民の理解の
びそ
○
四.施策の実施における方針の位置づけ
広く国民の理解を得ながら施策を推進する
必要
○ 難病患者に対する施策との連携を図る観点から、
進を図るための基本的な方針を踏まえ施策を実施。
難病の患者に対する医療等の総合的な推
が
5年以内を目途として、法の規定について検討を加え、その結果に基づき、必要
玉.本方針の見直しについて
○
改正法施行後
認めるときは本方針の見直し
を実施。
第 2あると
小児慢性特定疾病
医療費の支給に関す
薫-.適合性の判断や診断の手引き
漁 穿
擁 く
禁 ,
毒 減的 恕
○ 国は、要件を満たす疾病を小児慢性特定
の検討等
学
疾病医療費の対象と
定疾病の要件の適合性を判断○
するよう、小児慢性特
併せて医
しの進歩に応じ疾病の状態の程度を見直
○
こ.小慢児童等デ-夕
見直し
国は、
申請に係る小児悟性特定疾病児童等につ
、小児慢性特定疾病の診断の手引きの
小児慢性特定疾病
を推進o
べ-スの構築
医療費の支給の
る事項
'
棚/
A
A鍵
○ 現在、指定難病の平成29
小児科学会から
の未だ小児慢性特定疾病ではない
要望があった
年度実施分とし
1
04疾病の内
1
6疾病に
て
ついて、小児慢性特定疾病の追加の検討を
29
O 働に向けて準備を行っており
現在、
併せて検討し
小児慢性特定疾病データ
ているo
、平成
ベースの稼
第3 良質かつ適切な小児慢性特定疾病医療支援の実施に関する事項
I.指定医の育成
○ 国及び都道府県等 は、早期に正しい診断
が行われるよう、指定医を育成。
こ.診断の手引きの見直しと周知
○ 国は、国際的な状況も含めた医学の進歩
に応じ、診断の手引きの見直しを推進及び
周知o
○ 小児慢性特定疾病指定医育成事業として、
都道府県等が専門医を取得していない医師
に対して実施する研修の費用を国庫補助し
ている。
○ 研究班において、指定医の育成 ・
研修を目的
として実施される研修プログラムの開発や教
材の作成 ・
改定を行っている。
○ 厚生労働科学研究費補助金 (
成育疾患克服
等次世代育成基盤研究事業)「
今後の小児
慢性特定疾患治療研究事業のあり方に関す
班により診断の手引きを見直し、平
る研究J
小児慢性特定疾病 一診断の
成28年 1月に「
を発行した。
手引き-J
≡.身近な医療提供体制の確保
○ 都道府県等は、診断後、より身近な医療機
関で適切な医療が受けられるよう、医療提
供体制を確保するo
四.地域に応じた医療提供体制の構築
○ 都道府県は、小児慢性特定疾病児童等へ
の支援策等、地域の実情に応じた医療提
供体制の確保に向けて必要な事項を医療
計画に盛り込み、実施 ・
評価 ・
改善を通じて
体制を構築。
玉.成人期港 当医移行のモデル事案実施
○ 国は、小児期及び成人期を担当する医療
従事者問の連携を推進するため、モデル
事業を実施。移行時のガイドを作成し、周
知o
○ 小児慢性特定疾病児童等に係る医療従事者
間の連携については、平成27年度から小児
慢性特定疾病児童成人移行期 医療支援モデ
ル事業を実施 しており、平成28年度 中に、そ
の実証によりモデルを作成することで、移行
期医療の体制整備を促進することとしている。
六.小児医療 ,
成人医療の連携
○ 同上
○ 国は、担 当が移行しない場合も、小児医療
従事者は成人医療従事者と必要に応じて
連携し、必要な医療を提供することを周知。
第4 小児慢性特定疾病児童等 自立支援事業に関する事項
- .小慢児童等の 自立支援寧黄内容の売薬
○ 都 道府県等は、小児慢性特定疾病児童等
自立支援事業の積極的な実施に当たり、慢
性疾病児童等地域支援協議会における検
日常生活・
相互交流 ・
就
討を踏まえ、相談 ・
労・
介護 ・
学習支援等の事業内容を充実。
こ.自立支援事業葵施における方向性
○ 都道府県等は、自立支援事業の実施に当た
り、小児慢性特定疾病児童等及びその家族
の意見を踏まえるとともに、慢性疾病児童等
地域支援協議会に患者会又は家族会の代
表者 、小児慢性特定疾病児童等やその家
族 、医療従事者、福祉サービスを提供する
者 等の関係者を加え、事業内容を検討 ・
実
施。
≡.自立支援事案嚢施における各団体の協力
○ 都 道府県等は、支援を行う地域の患者会、
家族会、特定非営利活動法人等の協力の
下 に、自立支援事業を円滑に実施。
四.自立支援事業の取組支援
○ 国 は、自立支援事業の先進的事例や好事
例 等 の情報提供を行うなど、都道府県等の
取組を支援。
○ 自立支援事業の実施にあたり、都道府県等
における取組が一層進むよう、事業の実施
状況や取組の先進的事例 ・
課葛などを調査
しており、今後、広く情報提供を行うo
玉.自立支援における嚢態調査等
○ 国 は、疾病児童等の健全な育成に資する調
査・
研究の実施 .
充実に努め、都道府県等
は、小児慢性特定疾病医療費支給、自立支
援事 業等の実施を通じ、ニーズ把握 。
O 難治性疾患政策研究事業において、小児
慢性特定疾病児童等の生活実態及び社会
支援等に関する調査を行う。
第 5 小児慢性特定疾病児童等の成人移行に関する事項
-.成人移行後の切れ 目ない支援の方向性
○ 小児慢性特定疾病児童等に係る医療従事
○ 国及び都道府県等は、小児慢性特定疾病
7
年度から小
者間の連携については、平成2
児童等が成人後も必要な医療等を切れ 目な
児慢性特定疾病児童成人移行期医療支援
く受けられるための取組を進めるとともに、
モデル事業を実施しており、平成28年度中
施策の実施に当たっては、成人期を見据え、
に、その実証によりモデルを作成することで、
各種支援策との有機的な連携に配慮。
移行期医療の体制整備を促進することとし
ている。
O「難病の医療提供体制の在 り方について
4日難病対策
(
報告書案)」(
平成28年9月1
委員会)において、小児慢性特定疾病児童
等の小児期から成人期への移行期医療に
ついて、求められる医療機関の機能と連携
の在 り方を記載したO平成28年度中にモデ
ルケースを都道府県あてに通知することとし
ているo
二.成人移行後の医療費助成の検討
〇 回は、小児慢性特定疾病であり、指定難病
の要件を満たすものは、切れ 目のない医療
費助成が受けられるよう、成人後も医療費
助成の対象とするよう検討O
≡.成人後の実態把壇と環境整備
○ 国は、小児慢性特定疾病児童等の成人後
の実態把握に努め、自立支援に資する環境
整備を図る。
四.自立支援亭葉の充実と取組支援
○ 都道府県等は、自立支援事業の内容充実o
O 国は、先進的事例や好事例等の情報提供
等の取組支援。
O 指定難病の平成29年度実施分として小児
科学会から既に小児慢性特定疾病である
88疾病の要望があり、今年度指定難病検討
委員会にて検討している。
○ 難治性疾患政策研究事業にて一部実態把
握に努めている。
○ 自立支援事業の実施にあたり、都道府県等
における取組が一層進むよう、事業の実施
状況や取組の先進的事例 ・
課題などを調査
しており、今後、広く情報提供を行うO
第 6 疾病児童等の健全な育成に資する調査及び研究に関する事項
-,治療方法確立に向けた研究事業の英施辱
○ 国は、治療方法の確立に向けて小児慢性特
定疾病の各疾病の病態を解明するための研
究事業等を実施。
二.小慢児童等データベースの構築
○ 国は、指定難病データベースの構築と連携
しながら、小児慢性特定疾病児童等データ
ベースを構築。
≡.小慢児童等データベースの有効活用
○ 国は、小児慢性特定疾病児童等データベー
ス構築による、小児慢性特定疾病の調査及
び研究の有効活用。
○ 難治性疾患政策研究事業等により、各疾病
に関する研究を実施している。
○ 指定難病データベース及び小児悟性特定
疾病児童等データベースの稼働に向けて
9
年度中の運用開
準備を行っており、平成2
始を員指している。
○ 同上
四.チ-タの活用における個人情報保醸
○ 国及び都道府県等は、研究への活用を目的 ○ 個人情報保護法や倫理指針等に配慮した
データ提供の方法について検討するo
とした小児慢性特定疾病児童等のデータ提
供の際には、個人情報保護に十分配慮する。
玉.小慢児童等の健全育成のための研究等
○ 国は、成人後を含む小児慢性特定疾病児童
等の実態把握と、療養生活、自立支援、家
族支援等の健全な育成に資する調査及び研
究の実施及び充実。
O 難治性疾患政策研究事業において、小児
慢性特定疾病児童等の生活実態や社会支
援等に関する調査 ・
研究を実施しているo
六.健全育成研究と夷用的研究等との適摸
○ 国は、疾病児童等の健全な育成に資する調
査.
研究の推進に当たり、難病の病因や病
態の解明、医薬品 ・
医療機器及び再生医療
等製品の開発を推進するための実用的な研
究等と適切な連携を図る。
O 難治性疾患実用化研究事業を実施すると
ともに、当該事業で集積したエビデンスを用
いた診療ガイドラインの取りまとめを行う等、
難治性疾患政策研究事業との連携体制を
構築している。
七.国民への情報提供
○ 国は、調査及び研究により得られた成果を、
ウェブサイト等を通じ、国民に対して広く情報
提供。
○ 調査及び研究により得られた成果について、
小児慢性特定疾病情報センターに掲載し、
国民に対して広く情報提供を行っている。
第7 疾病児童等に対する学校数育、福祉サービスに関する施策及び就労の支援
に関する施策との連携 に関する事項
-.健全育成施策の関係機関等の理解と参画
○ 都道府県等は、慢性疾病児童等地域支援協
議会の活用等により、疾病児童等の健全な
育成に係る施策-の関係機関等の理解と参
画が得られるように努めるD
ニ 施策の状況把握と教育櫨関との協力
0 匡‖ま、都道府県における施策の取組状況や
課題を把握し、情報提供するとともに、教育
機関に対して施策の趣 旨や事業内容等を周
知し、協力を促す。
○ 自立支援事業の実施にあたり、都道府県等
における取組が一層進むよう、事業の実施
状況や取組の先進的事例 .
課題などを調査
しており、今後、広く情報提供を行う。
≡.自立支援のための関係機関等との調整等
○ 都道府県等は、自立支援事業における相談
支援を担当する者として小児慢性特定疾病
児童等 自立支援員を配置する等により、関
係機関等との連絡調整等の実施、各種 自立
支援策の活用を提案。
四.福祉サービス等との検討と内容の充実
〇 回は、障害福祉サービス等の対象となる疾
病について、小児慢性特定疾病の対象とな
る疾病の検討を踏まえて見直しを検討。
○ 市区町村は、小児慢性特定疾病の特性に配
慮した福祉サービス等の内容の充実に努め
る。
玉.福祉と医療のサービスの連携
○ 福祉サービスを提供する者 は、医療系サー
ビスと連携しつつ、疾病児童等のニーズに
あったサービスの提供に努める。
○ 国は、医療と福祉が連携した先駆的サービ
スの把握 ・
普及に努める。
六.疾病児童等の特別支援教育の推進
○ 国は、疾病児童等の教育の機会を確保する
ため、学習支援や疾病の 自己管理方法の習
得のための支援を含め、特別支援教育を推
進。
○ 小児慢性特定疾病の対象疾病に係る検討
状況について、障害福祉担 当部居との情報
共有を図るO
○ 自立支援事業の実施状況や取組の先進的
事例などを調査する中で、地域における先
駆的サービスを把握するよう努めるo
O 自立支援事業において、長期入院等の児
童に対する学習支援を行うとともに、文部
科学省とも連携し、特別支援教育を推進し
ていくO
七.小健児童等の就労支援
○ 都道府県等は、小児慢性特定疾病児童等の
就労及びその継続を支援するため、就労支
援機関等の協 力の下、相談等の機会を通じ
た雇用情報の提供や職業訓練の実施O
八.自立支援事業と成人支援策との連携強化
○ 国は、小児慢性特定疾病児童等の就労状況
や生活実態を把握し、就労支援等を含む 自
立支援事業と成人に対する各種 自立支援策
との連携を強化。
○ 研究班による小児慢性特定疾病児童等の
生活実態及び社会支援等の調査結果を踏
まえ、自立支援事業と成人に対する自立支
援策との連携を検討する。
第 8 その他疾病児童等の健全な育成に係る施策の推進に関する事項
○
-.疾病に係る国民への啓発活動
国、地方公共団体及び関係団体は、
性特定疾病に対する正しい知識及び疾病児
小児慢
童等に対する必要な配慮等についての国民
の理解が広がるよう、啓発活動を行うo
○ 疾病児童等の治療や療養生活の改善等に
役立つ様 々な情報の一元化を図
人や家族、医療、福祉、教
り、児童本
係者に情報提供を行う
ト「
小児慢性特定疾病情
ためのポー久ルサイ
育、行政等の関
療費の支給の 等は、小児慢性特定疾病医
談支援の窓 申請方法、自立支援事業や相
病児童等及び関係者が必要と
口の紹介など、小児慢性特定疾
す
≡ 実.
提供に努める○
る情報の充
○
.小慢児童手帳取得促進のための検討
匡
ー
国及び都道府県
二.小慢児童等への情報提供
童手帳や医療受給者証の取得手続の簡素
及び都道府県等は、小児慢性特定疾病児
化等、取得促進の
○ 平成
同上
29年 7月以降にマイナンバーを用いた
し
ている○
報センター」
を運営
情報連携が開始されることに伴い、一部の
:
_
L
1
真二
喜二
重章
小児慢性特定疾病の追加等の検討の進め方 (
莱)
1.小児慢性特定疾病の検討に当たって、小児慢性特定疾病に関する基礎 的な情報を、厚生労働科学研究
費補助金事業における研究班及び関係学会で収集、整理する。
2.小児慢性特定疾患児への支援の在り方に関する専門委員会 (
以下、「当専門委員会」という。)において、
これまでに研究班及び関係学会が整理した情報を基に、医学的見地より、個 々の疾病について、小児慢
性特定疾病の各要件を満たすかどうかの検討を行う。
3.当専門委員会での検討結果を、社会保障審議会児童部会に報告する。
4.児童部会において、小児慢性特定疾病について審議を行い、具体的な疾病名及び疾病の状態の程度を
決定する。
※ 児 童 部会 の議決 をもって社 会保 障審議 会 の決 定 となる。
5.厚生労働大臣が小児慢性特定疾病及び疾病の状態の程度を定める。
6.厚生労働大臣により定められた疾病及び状態の程度についても、研究等を継続し、小児慢性特定疾病
の各要件の評価に影響を及ぼすような新たな事実が明らかとなった場合には、当専門委員会において見
直しを行う。
「
ww
仙mP
W1
りJ
、
児慢性特定疾病
(
医療費助成の対象)
-- -
・
研究の実施
研究班及び関係 …
、了
学会 による情報 妻弓 )
の収集及び整理
起立滋公立毒
要件を満たさない・
不明
甲嬰 .
禦
=
,
より要件 に関する
新たな事実 あり
/
〆 mh
\
\
-
・
研究の実施
1
今年度の検討の進め方 (
塞)
○
今 回の委 員会では 、日本小児科学会か らトランジションの観 点で指定難病への追
加 の要 望のあった 104疾病 のうち 16疾病が 、まだか児慢性特定疾病 の対象となっ
ていないことか ら、J
j
ヽ
児慢性特定疾病へ の追加検討を行う.
(
※指定難病へ の追加 検討 は、平成 28年 9月30日開催 予定 の指定難病検 討委員
会 で行われる。)
○ また、これまで他 のか児慢性特定疾病 に含まれる疾病 として医療費助成 の対象と
整理 していたが 、疾病 の性質上 、明示化すべきと考えられる疾病 についても、併せて
検 討することとする。
O か児慢性特 定疾病 の対象疾病及び疾病 の状態の程度 については、児童福祉法
及び「
慢性疾患を抱える子どもとその家族への支援の在 り方 (
報告 )」にお』も
て、次 頁
のとおり整理され ている。
2
「
対象疾病」及び「
疾病の状態の程度」の考え方
児童福祉法 (
昭和 22年法律第 164号)(
抄)
第6条の2第 1項 この法律で、小児慢性特定疾病とは、児童又は児童 以外の満二十歳に満たない者 (
以下 「
児童等」とい
う。)が 当該疾病 にかかっていることにより、長期にわたり療養を必要とし、及びその生命に危険が及ぶおそれがあるも
のであって、療養 のために多額の費用を要するものとして厚生労働大 臣が社会保障審議会の意見を聴いて定める疾病
をいう。
第 6条の2第 2項 この法律で、小児慢性特定疾病医療支援とは、都道府県知事が指定する医療機 関 (
以下 「
指定小児慢
性特定疾病 医療機 関」という。)に通い、又は入院する小児慢性特定疾病にかかっている児童等 (
政令で定めるものに
限る。以下 「
小児慢性特定疾病児童等」という。)
であって、当該疾病の状態が当該小児慢性特定疾病 ごとに厚生労働
大 臣が社会保障審議会の意見を聴いて定める程度であるものに対し行われる医療 (
当該小児慢性特定疾病に係るもの
に限る。)
をいう。
「
慢性疾患を抱える子どもとその家族への支援の在 り方 (
報告 )」(
平成25年 12月)(
抄)
第 2公平で安定的な医療費助成の仕組みの構築
1.医療費助成の対象
(
2)対象疾患
○
医療費助成の対象疾患は、これまでの考え方を踏まえ、次の① ∼④を考慮 して選定することが必要である。
① 慢性 に経過する疾病であること
② 生命を長期 にわたって脅かす疾病であること
③ 症状や治療が長期にわたって生活の質を低下させる疾患であること
④ 長期 にわたって高額な医療費の負担が続 く疾患であること
○
対象疾患の選 定や見直し等につらさ
て蜂、公正性 ・
透 明性を確保する観点から、社会保障審議会で審議することが
適 当であり、具体 的な検討の場としては、当専 門委員会が想定される。
3
今後のスケジユ-3
♭(
塞
)
第 17回専 門委
の程度 (
新規 ヨ明示化) につ いての一定の 整理
状態
員会
(
平成 28年 9月 28
0 パ ブ⑱リック コメン ト 日学会 の意見聴取
第 18回専 門委
日)
0 平成⑧29年度実施分 につ いての と りま とめ
(
平成 28年 11月 員会
中)
第 4 3回児童 部会
取
○ 個別疾病
平成⑱29の検討及び対象
年度実施分 につ とす
いての意見
○
る疾病 聴
丙疾病の
○
@
資料 3
小児慢性特定疾病 として平成29年度(
=追加を検討する疾病
※本委員会において追加を検討する予定の疾病であ り、社会保障審議会の意見を聴取 した結果、小児
慢性特定疾病の要件を満たさないと判断する場合もある。また、疾病名については今後変更の可能性
がある。
登
F
&、
汀
,慧
12型コラーゲン異常症関連疾患
2TRPV4異常症
3 WAGR症候群
リ
、
W
V
WB
姦
綬蓑転
封<
詫
i
、
<
神経 .筋
(
11p13欠失症候群)
4カムラティ .エンゲルマン症候群
5
神経 .筋疾患群
染色体又は遺
染色
伝子に変化を伴う症候群
2
3
体又は遺伝子に変化を伴 う症候群
5
6色素失調症
偽性軟骨無形成症
神経 .筋疾患群
染色体又は遺伝子に変化を伴
7四肢形成不全
8先天性サイ トメガロウイルス感染症
9先天性 トキソプラズマ感染症
神経 .筋疾患群
神経 .
1
0 先天性嚢胞性
神経 .筋疾患群
肺疾患
l
l 多発性軟骨性外骨腫症
慢性呼吸器疾患群
神経
.筋
1
2 点状軟骨異形成
13
症
内軟骨
(
ペルオキシソーム病を除
く○)
腫症 .ス トライプ症候群
4 八 一ラマン
1
1
疾患群
6
う症候群
7
8
筋疾患群
9
10
l
l
疾患群
1
2
神経 .筋疾患群
13
神経 .筋疾患群
染色体又は遺
1
4
平成 2
9
年度に追加を検討する疾病についての事務局整理 (
莱)
新規対象疾病候補検討シート
候補疾病名
2型コラーゲン異常症関連疾患 (
大分類名 :
骨系統疾患)
1.疾病について
疾患群
疾病概要
神経 .
筋疾
彩な臨床表現型を示す一連の疾患群である○胎児期や出生直後に がある多
を起こす重症例から小児期以降に診断される比較的軽症例まで 周産期死亡
多くは2型コラーゲン遺伝子変異が認められ
患群
、X線的に共通した所見
呈する.椎体や長管骨の異常や顔面正 中部の低形成 (
平坦な顔幅広い症状を
骨端異形 貌)、小顎症を
特徴とする骨系統疾患であるo全身骨X線上、脊椎 .
併症としてしばしば進行性近視 .
難聴 U字
成を特徴とし、合
.
診断のガイドライン等 厚労省研究班で策定した「
診断基準」
型の口蓋裂を伴う○
① 慢性に経過する
○
た、関節変形や早発性の変形
を来す場合があり慢性化する.ま
呼吸障害や網膜剥離による失明
日本小児遺伝学会 (
承認)
行われるが、治癒しない場合に慢性化するため、
性関節症に対して整形外科的手術が
生涯にわたる継続
② 生命を長期にわたつ
て脅かす
○
的な医療支援が必要な疾病であるD
呼吸障害や網膜剥離
など、多くの合併症を有する○特に、呼吸障害
③ 長期にわたって生活
の質を低下させる
○
は生命予後の悪化に関係する状況になり
うるo
合併症の
的な
有無により、生活の質そのものに深い影響を与えるo継続
④ 長期にわたって高額
な医療の負担がある
○
合併症の程度に応じて、生涯にわたって医療管理が必
経過観察は非常に重要で、その都度適切な対応が必要となる○
要となるた
8.
骨折又は脱
対象となる疾病
臼の症状が
の状態 の程度 め、高嶺な医療費負担が生じるD
る治療が必要な場合、並びに治療で呼吸管理
続く場合、重度の四肢変形、
(
人工呼吸器
脊柱側鷲、
、気管切開術後
脊髄麻痔のうち一つ以上の症状に対す
2
候補疾病名
① 慢性に経過する
新規対象疾病候補検討シート
TRPV4農常痘 (
大分類名 :
骨系統疾患)
○
過するO
届平椎、
の遺伝子異常により
関節の鷹大お
発症する先天性疾患であり、慢性に経
V4
TRP成長とともに次第に増悪すること
るが、
よび拘縮
が多い○
、低身長などを早期より
特に四肢
呈す
の変形は進行性であり、早発性 の
および脊柱
3
候補疾病 名
新規対象疾病候補検討シート
wAGR症候群 (
1
1
p
1
3
欠失症侯群)(
大分類名:
染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群)
1.疾病 について
疾患群
疾病概要
染色体又 は遺伝子に変化を伴う症候群
域数万人に
の微細 染色体欠失による隣接遺伝子症候群であり
1
人の頻度で起 こる非常にまれな疾患である
、ウイルムス腰痛、
01
1
番染色体短腕p
1
3
領
症 、腎尿路系奇形、精神発達遅滞などの症状を来たすこと
無虹彩
診断のガイ
があるo
(
丑慢性に経過する
ドライン等
○
ウイルムス腫痔、無虹彩症 、腎尿路系奇形、
の合併症をもち
精神発達遅滞など多く
(
参 生命を長期 にわたつ
て脅かす
○
多臓器に合併症を有し、
特にウイル
、慢性的な経過を示すo
で生命予後の悪化に関係す
ムス腰痛の発生率は50%程度
③ 長期にわたって生活
の質を低下させる
○
虹彩症による視覚障
腰痛と慢性腎不全の有無に左右されるD無
る○生命を長期にわたって脅かす○
生命予後はウイルムス
科 的な合併症が多い○
害に加え、
年齢に応じ
角膜混濁や先天性
て知的障害や発達障害
白内障などの眼
④な医療の負担が続く
長期にわたって高嶺
○
リ、手術など入院加療が必要な場合もある○
器にわたる合併症に対して継続 的な医学的管理が必要であ
長期にわたって高額な
様多臓
々な問題が生じることがあるo
に関する
3.対象となる疾病 の状態 の程 度 療の負担があるO
医
「
第1
6
回小児慢性特定疾病患児-の支援の在り方に関する専門委員会」
資料より一部修正
(
汰)
95か ら1
00に掲げるもののほかの常染色体異常
(
(
ウィリアムズ:
(
wl
l
Z
l
amS
)症候群、ブラダーウィリ(
候補疾病名
常染色体異常症 (
※)症(
大分類名
染色体又は遺伝子に変化を伴う
症候群)
Pr
ader
-WJ
l
l
1.疾病 について
疾患辞
疾病概要
診断のガイドライン等
染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
i
)
症候群)を除く)
常染色体 (
1
-22番染色体)
の数的異常もしくは構造異常により発症する多発
奇形症候群O
異常が認めら
ど異常の種類により、症状の程度は異
れる常染色体の部位の大きさや重複もしくは欠失な
「
診断の手引き」日本小児遺伝学会 (
文憂)
なる○
、日本
神経疾患、眼科的
小児科学会
(
監修)
心奇形、
消化器疾患、
患、整形外科的疾患、精神疾患など多く
の合併症をも
疾患、耳鼻咽喉科的疾
ち、慢性的な経
① 慢性に経過する
○
② 生命を長期
て脅かす
にわたっ
○
疾患およ
併症を有し、特に、心奇形、腸閉鎖を主体とした消化器
過を示す○
多臓器に合
の悪化に関係する状況になり
び肺炎などの呼吸器感染症に罷患し
うる
た場合には生命予後
(
卦 長期にわたって生活
の質を低下させる
○
また、
知的障害を伴う
心奇形や消化器疾患など多騰貴
場合は、学習支援や 日常生活介助が必要となるo
o生命を長期にわたって脅かす○
リ、日常生活 は制約を受ける場合があるo
にわたる合併症の状態によ
長期にわたって生
④な医療の負担が続く
長期にわたって高額
○
にわたる合併症に対して継続 的な医
り、手術など入院加療が必要な場合もあるo長
学的管理が必要であ
多臓器
低下さ
せるD
活の質を
4
候補疾病名
新規対象疾病候補検討シート
カムラティ・
エンゲルマン症候群(
大分類名:
染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群)
1.疾病 について
(
か慢性に経過する
○
の痘痕 、頭蓋底の骨肥厚 .
骨硬化による神経
四肢
5
僚 檎疲病名
新規対象疾病候補検討シート
偽性軟骨無形成症 (
大分類名 :
骨系統疾患)
1.療 病 について
疾患群
疾病概要
神経 .
筋疾患群
特徴的な身体所見とX線像から診断は比較的容易であるが有効な治療 患○
骨端と
骨幹端両方に異常がある四肢短縮型低身長症を呈する骨系統疾
い○
最終身長は軽症型で3--4SD、重症型で-6
SD以下となる○軟骨 法はな
に類似した外観を呈 しており、本症の名称由来となっているo関節弛 無形成症
的であり下肢においては著しい内.
外反膝の
緩性が特徴
診断 のガイドライン等 骨系統疾患ガイドライン (
日本整形外科学会小児整
原因となるo
① 慢 性に経過する
○
関節弛緩性、変形は生涯に
幼児期から明らかになってくる低身長、 形外科委員会 監修)
② 生 命を長期にわたつ
て脅かす
○
関節弛緩性から
環軸椎不安定
わたり
慢性に経過するO
これを合併した場
性による頚髄損傷の可能性があり、
③ 長 期 にわたって生活
の 質を低下させ
○
合は、呼吸障害を起こし生命を脅かすo
ほぼ全例に見られ
る下肢の関節障害は歩行障害の原因となり、長
④ 長 期にわたって高嶺
る
な医 療の負担が
○
術による入退院により、長期にわたり高額
期にわたり
頻 回の手著しく生活の質を低下させるO
な医療費負担を
骨折
対象
又は脱
となる疾病の状態の程度
臼の症状が続く
場合、余儀なくされるO
8.
ある
る治療 が必要な場合、並びに治療で呼吸管理
重度の四肢変形、
(
人工呼吸器、
脊柱側脅、
気管切開術後、
脊髄麻痔のう
経鼻エア
ち一つ以上の症状に対す
6
候補疾病名
新規対象疾病候補検討シート
色素失調症 (
大分類名 :
染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群)
1.疾病について
染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
疾病概要
皮膚、髪、歯、爪、目、中枢神経に症状が現れる疾患である。脱毛、歯牙欠
損、歯牙形態異常、爪の栄養障害を呈する。網膜の血管新生が一部の羅患者
に見られ、網膜剥離を起こしやすい。神経症状として、てんかん、知的障害、癌
性麻痔、ならびに新生児期に急性脳症様の症状を認める場合がある。眼症状と
して、斜視、網膜病変、白内障、視神経膨隆等を認める場合がある.
文責)、日本小児科学会 (
監修)
診断のガイドライン等 診断の手引き」日本小児遺伝学会 (
2.疾病の特徴
(
か慢性 に潅過する
○
てんかん.
網膜剥離などの合併症を呈することがあり、生涯
継続的な医療支援が必
にわたり
(
診 生命を長期にわたつ
て脅かす
○
てんかん,
網膜剥離など多く
の合併症を有する○
要である○
命予後の悪化に関係
特にけいれんは生
③ 長期にわたって生活
の質を低下させる
○
する状況になり
うる○
合併症の有無により
、生活の質そのも
的な経過観察は非常に重要で、そ
のに深い影響を与える○継続
④ 長期にわたって高額
な医療の負担がある
○
の都度適切な対応が必要となるo
合併症の程度に応じて、
め、高鎮な医療費負担 生涯にわたって医療管理が必要となるた
8.対象
が生じる○
7
候補疲病名
新規対象疾病候補検討シート
四肢形成不全 (
大分類名 :
骨系統疾患)
1.療病 について
神経 ・
筋疾患群
胎生期に生じ出生時に四肢の形態異常を示す疾患の総称であるo多くの疾患
の原因は不明であるが、近年一部の疾患で遺伝子異常が明らかになっている。
過去の疫学調査から、日本で年間400名程度の患児が出生していると考えられ
るが、詳細な内容は明らかでない。四肢形成不全は、疾患により、また同一疾患
でも個人間で病状が異なる。治療 は手術、義肢装具 、リハビリテーションが組み
合わされる。
診断のガイドライン等
2.疾病の特徴
① 慢性に経過する
○
も日常生活動作等で不
自由がある、
更には四肢に二次的な機能
先天性疾患であり、生涯にわたり
義肢や装具を必要と
する、それ で
を生じる可能性があるなど、慢性と考えら
低下
② 生命を長期 にわたつ
て脅かす
×
重度の四肢障害を呈する場合は、肺炎の合併が多く
れるo
呼吸不全をきたすとの報告がある
、次第に慢性
③ の質を低下さ
長期にわたって生活
せる
○
④ 長期にわたって高額
な医療の負担がある
○
に両上肢が欠損していると、本来は手で ○更に例えば、先天性的
め、下肢の変形性関節症が早期に発 行う動作を足で代償するた
義肢や装具の継続的な装着を必要と
する
が、頻度は不明○
など、
成人後の
健側肢に臆鞠炎等の障害を生じやすい、
症する、
片側上肢の欠損では
さ病状によっては、
れているo
問題が報告
小児期
替えが必
る○義肢や装具 は定期的な作り
を中心に複数回の手術を受ける必要があ
要であるO
3骨折又は脱臼の症状が続く
.対象となる疾病の状態 の程度
場合、重度の四肢変形、
る治療が必要な場合、並びに治療で呼吸管理 (
人工呼脊柱側奪、脊髄麻痔のうち一つ以上の症状に対す
必要
吸器 、気管切開術後、経鼻エアウェイ等の処置を
8
候補疾病名
新規対象疾病候補検討シート
先天性サイトメガロウイルス感染症 (
大分類名 :
先天感染症)
1.疾病 について
疾患群
疾病概要
神経 ,
筋疾患
染することにより発症するo出生時より何らかの異常を認める場合や、 児が感
多くは妊娠中の妊婦がサイト
群
メガロウイルスによる初感染をおこし、胎
場合もある○効果的な治療法は現時点では確立しておらず、出生時 無症状の
無に関わらずその後難聴や発達障害など遅発性障害を合併する の症状の有
診断のガイドライン等 産婦人科診療ガイドライン (
日本産科婦人科学会 .日本
場合もある○
① 慢性に経過する
○
難聴、紫斑、肝腺腫等を発症し、その
内石灰化、網膜炎、感音性
出生時より子宮内発育遅滞、小頭症、脳 産婦人科医会 監修)
難治性てんかん等を発症し、慢性に経後、遅発性進行性視力障害や
ら慢性呼吸器不全に陥り、呼吸補
過する○また、繰り返す肺炎か
② 生命を長期にわたづ
て脅かす
○
重度の精神運動発達遅滞を
助療法を必要とする場合もある.
第に慢性
起こした場合は、肺炎の合併が多く、次
③ 長期にわたって生活
○
④な医療の負担がある
の質を低下さ
長期にわたって高額
せる
○
3運動障害、
.対象となる疾病の状態の程度
知的障害、意診
で、このうちのほぼ全例で長期にわたっ
呼吸不全を来し、時に致死的な経過を取るO
約7
割が症候性
が必須であるo
ばしば聴力障害が遅発性進行性であるため、
定期的な聴 力検査
てんかんを合併する場合はしばしば難治性であって、
様 々な抗てんかん療法が用いられる○重度の精神運動発達遅滞に伴
し
を低下させるo
て生活の質
う肺炎の繰り返す発症から慢性呼吸不全に陥り、呼
在宅酸素
吸補助療法 (
含、
療法など)が必要となる場合もあるO
(
疾病に特徴的で治療を要するものをいう○
障害、自閉傾 向、
)、呼吸異常
行動障害 (自傷行為又は多動)、けいれん発作、皮膚所見
9
候補疲病名
新規対象疾病候補検討シート
免天性 トキソプラズマ感染症 (
大分類名 :
先天性感染症)
1.疾病について
疾患群
疾病概要
神経 .
筋疾患群
り発症するo出生時より何らかの異常を認める場合や、無症状の場合もあ によ
妊娠 中の妊婦がト
キソプラズマによる初感染をおこし
、胎児に感染するこる.
とす
でに感染し
ている場合、
高い効果を持ち安全に投与できる薬物治療法
では確立していない○出生時の症状の有無に関わらずその後視 力
は現時点
運動発達遅滞など遅発性障害を合併する
障害や精神
診断のガイドライン等 産婦人科診療ガイドライン(
日本産科婦人科学会
場合があるo
.
① 慢性 に経過する
○
変のために、精神運動発達遅滞、てん 脈絡膜炎などの脳や眼の病
水頭症、脳室拡大、脳内石灰化、網膜日本産婦人科医会)
持続するo生後早期には発熱、発疹、黄癌、
かんや視力障害が起こり
肝牌腰、
生涯
② 生命を長期にわたつ
て脅かす
○
重度の精神運動発達遅滞を
呈する○
皮下出血などを
第に慢性呼
起こした場合は、肺炎の合併が多く、次
③ 長期にわたって生活
の質を低下させ
○
先天感染のう
ち1
吸不全をきたし
、時に致死的な経過を取るo
0-3
0%が無症候であるが、症候性であれ ばほぼ
○
後
された場合には一
年以上の薬物内服治療が必要であり、さらに
ど遺症の程度により、網膜脈絡膜炎に対して光凝 固や硝子体手術な
診断 長期にわたって生活の質を低下させるo
全例で
による発作のコント
、水頭症に対してシャント
ロール、手術、
精神運動発達遅滞に対し
てんかんに対しては各種薬物など
ては、特に脳の
障害が重症で寝たきりの最重度の障害児には経管栄養管理などの
④ 長期にわたって高額
る
な医療の負担がある
3運動障害、
.対象となる疾病の状態の確度
知的障害、
濃厚な医療的ケアが生涯必要となる○
)、呼吸異常、
(
疾病 に特徴的で治療を要するものをいう
意識障害、自閉傾○
向、
行動障害 (自傷行為又は多動)、けいれん発作、皮膚所見
1
0
新規対象疾病候補検討シート
先天性嚢胞性肺疾患 (
大分類名 :
先天性嚢胞性肺疾患)
1.疾病 について
疾患群
疾病概要
診断のガイドライン等
① 慢性 に経過する
② 生命を長期にわたつ
て脅かす
慢性呼吸器疾患群
0
-1
5%程度 は周産期に、胎児水腫 、子宮内胎児死亡 、生前
診断される症例の 1
の呼吸不全などの重篤な症状を呈するo生直後に呼吸器症状がない場合で
生直後
肝実質内に先天性に気道以外に恒常的に嚢胞が存在する状態をいうo出
も、9割以上の症例 は幼児期の間に反復する肺感染などを発症するO-部
複数肺葉に病変がみられ 、手術後も成人化後まで嚢胞性病変の遺 の症例では
書などの症状を呈し、手術の反復や内科的治療を要す
残や、呼吸障
嚢胞性肺疾患の診断基準 、重症度分類(
日
○
れ、肺葉切除を要しており、肺の完成す くは無症状な症例でも診断さ
本小児外科学会
承認) 肺の発育
を観察し
多くの症例では乳幼児期までに発症もし
、理学療法を港続する必要
る8-9歳以降まで、
遺残などの症状を長期に呈する症例があり
がある○
肺発育不全、側脅、嚢胞
、
大から呼吸不全、呼
症例が存在し、手術後も温存肺葉の嚢胞の増
Cl る○
複数肺葉に嚢胞がある
6か月以上の治療を要す
みられる○本邦全国調
吸器感染など声明を脅かす兆候を呈する症例 が
書事象が4
③ の質を低下さ
長期にわたって生活
せる
ることがあるD
(
⊃
査(
下記)では42
8
例 の調査対象に対して晩期有
害などの症状を長期
症 例では残存肺の嚢胞遺残
に呈し、日常生活の制限、
、側奪により
入 、運動障害 、呼吸障
一部の 0件、特に治療を要する嚢胞遺残が4件確認されたo
手術後も温存された肺葉に嚢胞が遺残する場合など、呼吸不全、呼
④ 長期にわたって高額
な医療の負担がある
(
⊃
期にわたり生活の質を低下させる○
院治療 の反復など長
吸器感染症反復 のリスクがあり
、長期のフォローアップと、必要 に応じ
て手術的治療を必要と
するo初回手術による側考などの合併
で明らかにされており、治療を必要とするレ
症も調査
ll
候補疾病名
新規対象疾病候補検討シート
多発性軟骨性外骨塵痘 (
大分類名 :
骨系統疾患)
1.疾病 について
神経 ・
筋疾患群
疾病概要
診断のガイドライン等
良性腫癌である外骨腫 (
骨軟骨腫)
が全身の骨に多発する疾患であるo関節
近傍 の腰痛により関節可動性が障害されること、骨端成長障害をきたす結果ア
ライメント異常が生じることが臨床的な問題である。重症例では上肢および下肢
の機能障害を呈することも少なくない。
「
診断の手引き」日本整形外科学会 (
文責)、日本小児科学会 (
監修)
2.疾 病 の特徴
① 慢性に経過する
○
2 か
れ 、新生児期から存在するものの多くは幼児期以後に発症 し1
外骨腫は様 々な部位の関節近傍に多発する皮下腰痛として気づ
でに9
6
%が診断されるO腰痛は成長期には軟骨内骨化が進み 歳ま
増
腰痛は
成人期に急速 に腰痛の増大を示す場合には悪性
長も停止するo
いO軟骨肉腫がほとんどであるが、骨肉腫や線維 転化の可能性が高
大するo
思春期以後の骨端線閉鎖時期になると
外骨腫の成
0
%と報告ごとにまちまちであるが、一般的には5
%程度と考
頚度は2-2
肉腫の報告もあるo
(
診 生 命を長期にわたっ
て脅かす
○
③ 長期 にわたって生活
の 質を低下させる
○
骨端成長障害により骨長短縮や骨変 主だが、骨端線への影響による
臨床症状は腰痛による可動域制限が
えられている○
異常や低身長さらに前腕と下腿
形が生じて上下肢のアライメント
なく
の回旋制限が問題となることも少なく
④ 長 期 にわたって高嶺
な医療の負担がある
○
、長期にわたり生活の質を低下させる○
多発するため領国の
長期にわたり高額な医療費負担を
手術並びに治療や経過観察が必要であるため、
3.
骨折
対象
又は脱
となる疾病の状態の程度
臼の症状が続く場合、重度の四妓
余儀なくされるo
人工呼吸器
、気管切開術後、
経鼻エアウェイ等の処置を
る治療 が必要な場合、並びに治療で呼吸管理 (
変形、脊柱側奪、
脊髄麻痔のう
ち一つ以上の症状に対す
12
候補疾病名
新規対象疾病候補検討シート
点状軟骨異形成症 (
ペルオキシソーム病を除く。)(
大分類名 :
骨系統疾患)
1.疾病 について
神経 .
筋疾患群
疾病概要
診断のガイドライン等
骨端軟骨とその周囲軟部組織 の点状石灰化像を呈する疾患群の総称。すで
に小児慢性特定疾病の対象になっているペルオキシソーム病を除いた点状軟骨
異形成症を対象とするo
「
診断の手引き」日本小児整形外科学会 (
文責)、日本小児科学会 (
監修)
2.疾病 の特徴
(
丑慢性に経過する
○
出生時より四肢の変形や脚長差を呈するものもあり、改善 しない
め徐々に病状 は進行す
た
② 生命を長期 にわたつ
て脅かす
○
呼吸障害をきたす症例やビタミ
ンK代謝異常を原因とす
るo
リ、生命を脅かす
るものもあ
③ 長期にわたって生活
の質を低下させる
○
椎不安定症、脊椎変形などの整形外科的疾 や変形性関節症 、環軸
可能性がある○ 、脚長差
ほとんどの症例で骨の変形があり
たビタミンK代謝異常では出血傾向や凝
患が永続、進行するoま
物療法が必要となり、長期に
固障害が起こり、継続的な薬
④ 長期にわたって高額
な医療の負担がある
(
⊃
科的疾患l
こ対する手術や
軸椎不安定症、脊椎変形などの整形外
脚長差や変形性関節症、環わたり生活の質を低下させるロ
る治療が必要となり、長期にわたり
装具による保存的治療や呼吸不全に対す
高額な医療費負担を余儀なくされ
るo
3骨折又は脱
.対象となる疾病
臼の症状が続く
の状態の嶺度
場合、重度の四肢変形
る治療が必要な場合、並びに治療で呼吸管理 (
人 、脊柱側奪、脊髄麻痔のうち一つ以上の症状に対す
必要とするものをいう○)、
工呼吸器、気管切開術後、鰻鼻エアウエイ等の処置を
13
候 補疾病名
新規対象疾病侯婿検討シート
内軟骨歴痘 (
大分類名 :
骨系統疾患)
1.疾 病 について
疾患群
疾病概要
診断 のガイドライン等
(
む 慢 性に経過する
② 生 命を長期にわたっ
て脅かす
神経 .
筋疾患群
骨腫の多くは片側性に短管骨、長管骨、骨盤 に発生し緩徐に増大するた 内軟
行性に骨の膨隆、変形、短縮を生じるo機能的には関節可動性が障害 め、進
良性腰痛である内軟 骨腫 (
軟骨腫)
が全身の骨に多発する疾患である○
と、著しい成長障害での脚長不等やアライメント異常が生じること、の されるこ
的な問題である○重症例では上肢および下肢の穏能障書を呈すること
2
点が臨床
も少な
骨系統疾患ガイド
い○
ライン (
日本整形外科学会小児
○
○
③の
長 質を低下さ
期にわたっせる
て生活
○
④ 長 期にわたって高額
な医 療の負担がある
○
くな
学童期に発症する○
指蝕の膨 隆や脚長不等やアライメ
腫癌は成長期に
ント異常で気づかれ、
幼児期から
整形外科委員会 監修)
に生じるが年齢とともに骨幹
は増大しながら、はじめ骨幹端
る○成人期に急速に腰 鎖時期になると内軟骨腫の成長も停止す
が高い○軟骨肉腫がほと
痛の増大を示す場合には悪性転化の可能性
んどで
思春期以後の骨端線閉 方向に移勤し、慢性に経過するO
涯、そのほか脳腫癌や卵巣腫癌の報告もある○
f
f
u
c
c
頻度は
i
症候群では血普肉
5
あるが 、Ma
不等とアラ は骨端線をまたぐ腫癌による著しい成長障害による脚長
域制限も イメント異常が主だが、関節周囲の膨隆や変形による可動
-3
0%と報告
ごと
臨床症状
にまちまちであるo
性を示すO
問題と
血管腫を伴う内軟骨腫症
なる○また内軟骨腫により
骨皮質が罪薄となり易骨折
はMa
活の質を低下させるo
症候群と呼ばれ、生
f
F
u
c
c
i
あるため、
腫癌が多発するため頻回の手術並びに治療や経過観察が必要で
長期にわ
たり高額な医療費負担を余儀なくされるo
3骨折
.対 象と
又は脱臼の症状
なる疾病の状態の程度
る治療 が必要な場合、並びに治療で呼吸管理
が続く場合、重度の四肢変形、
(
人工呼吸器
脊柱側脅、
、気管切開術後、
脊髄麻痔のう
経ち一つ以上の症状に対す
14
候補疾病名
新規対象疾病候補検討シート
ハーラマン・
ストライフ症候群 (
大分類名:
染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群)
1.疾病 について
染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
疾病概要
特徴的な顔貌 (
小顎症 ・
狭い鼻堤)、均衡型低身長、疎な毛髪、小眼球症や先
天性 白内障等の根症状を特徴とする先天異常症候群である。
診断のガイドライン等 厚労省研究班で策定した「
診断基準」 日本小児遺伝学会 (
承認)
2.疾病 の特徴
① 慢性に経過する
○
視覚障害及び小顎に伴う睡眠時無呼吸を伴う場合があり、生涯
わたる継続的な医療支援が必要であ
に
② 生命を長期にわたっ
て脅かす
○
る○特に睡眠時無呼吸は生命予後の悪化に関係する状況になり
併症を有す
視覚障害及び小顎に伴う睡眠時無呼吸など、
多くの合
るo
③ 長期にわたって生活
の質を低下させる
(
⊃
る○
得
合併症の有無により、生活の質そのものに深
的な経過観察 は非常に重要で、その都度
い影響を与える○継続
④ 長期にわたって高額
な医療の負担がある
○
適切な対応が必要となるo
合併症の程度に応じて、生涯に
め、高額な医療費負担が生じ わたって医療管理が必要となるた
3.対象 となる疾病の状
る○
1
5
俵補疾病名
新規対象疾病候補検討シート
ビールズ癌俵辞 (
大分類名 ・
骨系統疾患)
1.疾 病 について
神経 .
筋疾患群
疾病概要
多発性関節拘縮 ・
耳介の変形 ・
長い四肢を伴った細く長い四肢を主徴とし、し
ばしば乏しい皮下脂肪組織 t
舟状頭を伴う先天異常症候群である。
診 断基準 」 日本小児遺伝学会 (
乗認)
診断 のガイドライン等 厚労省研究班で策定した「
2.疾 病 の特徴
(
丑 慢性に経過する
○
ある○
高度の側考に呼吸障害を続発すること
があるO生涯にわた も
整形外科的疾患を主たる合併症と
するが、心疾患を合併すること
続的な医療支援が必要で
り継
② 生 命を長期にわたつ
て脅かす
(
⊃
整形外科的疾患や心疾患など、
あるo 多くの合併症を有す
患は生命予後の悪化に関係する
るo特に心疾
③ 長 期にわたって生活
の 質を低下させる
○
状況になり得るo
合併症の有無により、生活の質そのものに
的な経過観察は非常に重要で、その都
深い影響を与える○継続
④ 長 期 にわたって高額
な医 療の負担がある
○
度適切な対応が必要となる○
合併症の程度に応じて、生涯
め、高額な医療費負担が生 にわたって医療管理が必要となるた
3.
骨折
対象
又は脱臼の症状が続く
となる疾病の状態の程度
場合、重度の四肢変形、脊柱
じる○
る治療 が必要な場合、並びに治療で呼吸管理 (
人工呼吸器側奪、脊髄麻痔のうち一つ以上の症状に対す
必要 とするもの
、気管切開術後、経鼻エアウェイ等の処置を
16
候補疾病
新規対象疾病候補検討シート
名
ラーセン症候群 (
大分類名 :
骨系統疾患)
1.疾病について
神経 ・
筋疾患群
疾病概要
診断のガイドライン等
顔貌異常を伴った多発性先天性脱 臼を有する疾患。間葉系結合組織の形成
異常が主因と考えられ、先天性 ,
多発性の骨及び関節異常を来すO臨床上の3
主敏 は多発性先天性関節脱 臼、顔貌異常、へら状の指とされる。
骨系統疾患ガイドライン (
日本整形外科学会小児整形外科委員会 監修)
2.疾病の特徴
① 慢性に経過する
○
② 生命を長期にわたつ
て脅かす
○
○
環軸椎不安定性による頚髄損傷 、あるいは喉頭軟化症な
した場合は呼吸障害を起こし生
どが合併
③ 長期にわたって生活
の質を低下させる
○
ほぼ全例に見られる下肢の関節障害は歩行障
命を脅かす○
期にわたり著しく
害の原因となり、長
④ 長期にわたって高額
な医療の負担がある
○
生活の質を低下させるO
頻回の手術による入退院により
、長
期にわたり高額な医療費負担を
余儀なくされる
出生時から継続する関節障害は生涯続く
3骨折又は脱
.対象となる疾病の状態の程度
臼の症状が続く場合、重度の四肢変形、
○ 脊柱側脅
る治療が必要な場合、並びに治療で呼吸管理 (
人工呼吸器、 、脊髄麻痔のうち一つ以上の症状に対す
必要とする
気管切開術後、経鼻エアウェイ等の処置を
新規対象疾病候補検討シー ト
は
琶考r
療病の状態の寝
r
鞄色倦又は遺伝子に変化を伴 う症候解 」に該当する療病の 「
度」欄の記範について
本文中 「
基準 (
ア)」、 「
基準 (
イ)」、 「
基準 (
ウ)」、 「
基準 (
エ)」とは、 「
児
条の2第1
項の規定に基づき厚生労働大臣が定める小児慢性特定疾病及び同
童福祉法第6
条第2
項の規定に基づき当該小児慢性特定疾病ごとに厚生労働大臣が定める疾病の状態の
程度」 (
平成 2
6年厚生労働告示第475号)の 「
第十三表 染色体又は遺伝子に変化を伴
う症候群」の備考の各基準をいう。
基準 (
ア)
症状 として、けいれん発作、意識障害、体温調節異常、骨折又は
脱 臼のうち一つ以上続 く場合であること
基準 (
イ)
治療で強心薬、利尿薬、抗不整脈薬、抗血小板薬、抗凝固
O
梢血管拡張薬又はβ
遮断薬のうち一つ以上が投与
されて 薬、未
で
いる場合
基準 (
ウ)
の処置を必要 とするものをいうD)、酸素療法 鼻エアウェイ等
治療で呼吸管理
あること○
(
人工呼吸器 、気管切開術後 、経
中心静脈栄養等による栄養のうち一つ以上を行 又は胃管、胃癌、
う場
基準 (
エ)
と○ただ
し、治療か
5年を経過 に診断されている場合であるこ
し
腫壕を合併
と○
し、組織 ら
と部位が明確
合であるこ
発な どが認め られた
た場合 は対象 としないが、再
資料 4
小児慢性特定疾病として明示化することを検討する疾病
※これ まで他 の小児慢性特 定疾病 に含 まれ る疾病 と して 医療 費助成 の対象 と して いたが 、疾病
の性 質上 、明示化 すべ き と考 え られ るため検 討す るもの 。
F
.
洪賀
∼.
婆
し
な、
謀
.
。
、
脱硫
、
浅
∼
轡
桝,
/
考
¥
蔓
≒
派
.
i,
ち
賀
、
<
き
鍔
等
苓
桝、
蔓綱
双糸
、
"
瀬
′
ィ、
き
i
秘救 急'
<
、
崇
汝
紀
†
筏
、
ン
1 神経症状を伴 う脊髄脂肪腫
2瀬川病
栄
神経 .筋
疾患群
1
3ハッチンソン
症候群 (
プロジエリ
.ギルフォード 神経 .筋疾患群
3
4 □イス .ディーツ症候群
ア)
5
染色体又は遺
神経 .筋疾患群
伝子に変化を伴 う症候群
「
【
参考】
児童福祉法第六条の二第一項の規定に基づき厚
7
条第二項の規定に基づき当該小児慢性特定疾病ご生労働大臣が定める小児慢性特定疾病及び同
(
平成 2
6年厚生労働省
とに厚生労働大臣が定める疾病の状態の程度
(
平成 2
6年 12月 1
8日雇児母発
1
5
21
号)
8第 1
」について
号 厚生労働省雇用均等
(
通知) ・児童家庭局母
抄
告示第47
第5
3 慢性心疾患
「
マルフアン症候暑羊」にはロイスディーツ
1
1 神経
「
脊髄髄膜癌
・筋疾患
第1
4
5
症候群を含む0
」には、神経症状のある脊髄脂肪腫を含む。
「
変形性筋ジス
ウ
トニ ー」には瀬川病を含む。
子保健課長通知)
明示化することを検討する疾病についての事務局整理 (
莱)
l
候補疾病名
明示化対象疾病候補検討シート
神経症状を伴う脊髄脂肪腫 (
大分類名 :
脊髄髄膜療)
1.疾病 について
神経 ・
筋疾患群
疾病概要
診断のガイドライン等
脊髄脂肪腫は広義の潜在性二分脊椎に属する先天異常である。皮膚外旋葉
と神経外旋葉の分離障害により発生し、皮下と連続した脂肪組織が脊椎管内に
侵入する。腰仙部 に好発する。神経管開銀障害、脂肪腫そのものによる神経圧
迫及び神経組織牽引 (
脊髄係留症候群)により、勝朕直腸障害 (
排尿 t
排便障
害)および下肢の障害 (
運動障害 ・
感覚障害 ・
関節変形)等の症状が出現する。
監修)
「
診断の手引き」日本小児神経学会 (
文責)、日本小児科学会 (
2.疾病の特赦
(
丑慢性に経過する
○
の知覚障害
脊髄障害による下肢の麻痔
.
痔痛などが障害 にわた
.関節変形、
り継続排尿
し慢性の経過を示す
.排便障害、下半身
長 に伴 い、脊髄係留による症状増悪が生 じることが
O成
② 生命を長期にわたつ
て脅かす
○
排尿障害に起 因する腎障害、下肢の重篤な麻痔や ある○
命予後を悪化させ 、長期にわたっ
感覚障害 は生
③ 長期にわたって生活
の質を低下させる
○
などは著しく日常生活 を制限する○また 害や療病、排尿梯便障害
脊髄障害による移動能力の障害、
感覚障
て生命を脅かす○
常生活介助が必要 となることが多
、運動 .
感覚障害のため 日
長期
いOこれ ら複合 した障害 によ り
④ 長期 にわたって高額
な医療の負担がある
○
り必要である○排便 に 器具を使用した間欠的導尿が障害にわた
えた治療が必要であ 対 しても涜腸 .洗腸 、時に外科的加療 も交
腎槍能維持のため医療
にわたって生活の質が低下する.
症侯許)や下肢
るo経過 中に生じる脊髄障害増悪 (
脊髄係留
必要 となる場合もある○
.
脊椎の変形に対す
長期にわたって高額な医療に負担
る外科治療、尿路変更手術が
3.
けいれん発作、
対象となる疾病の状態
自閉傾向、
の程度
意識障害、
るロ行動障
が生じ
障害、皮膚所見 (
疾病に特徴的で、治療を要するものをいう
害 (自傷行動又は多動)
。)
、呼吸異常、
、知的障害、
体温調節異常、
運動障害、
温痛排尿排便
】 参考
】
「
第1
6回′
j
\
児慢性特定疾病患児-の支援の在り方に関する専門委員会」
資料より
脊髄髄膜癖 (
大分類名 :
脊髄髄膜療)
1.疾病 について
疾患群
疾病概要
診断のガイドライン等
① 悟性に経過する
神経 .
筋疾患群
神経管の閉鎖障害による椎 弓形成不全、部分皮膚欠損があり、脊髄や神
織が外表に霧出した
経組
日本小児科
「
診断の手引き」日本小児神経外科学会、
奇形.
日本小児神経学会 (
文責)、
る.脳形成異常による発達の遅れ、てんかん シャント術が必要とな
学会○
(
監修)生後早期に病変部の修復や水頭症に対する
の管理は生涯続く.また、脊髄障害による に対する治療やシャント
害、下半身の知覚障害 .
療病などが生 下肢の麻痔 .
変形、排尿障
(
塾生 命を長期にわたつ
て脅かす
○
症、けいれん重積により、生命
水頭症に対するシャント術後の合併
水頭症による頭蓋内圧の先進や
涯続くD慢性の経過を示す.
る腎障害、下肢の重篤な麻痔や感覚障害も生命予後を悪化さ
に危険性が生じるD排尿障害に起因す
せ
③の
長質を低下さ
期にわたって生活
せる
○
どは著しく生活の 移動能力の障害、感覚障害や療病、坊尿排便障害な
脊髄障害による
期にわたって生命を脅かす○
るo長
活に介助が
質を低下させるOまた、運動 r
感覚麻痔のため日常生
こ対するシャント
かんに対し
て抗けいれん薬の投与が必要である○
また、水頭症
術及び機能維持に対し
て、継続的に医学的管理や精
④ 長 期にわたって高額
な医 療の負担が続く
○
てん
不可欠である○長期にわたって生活の質を低下させるO
間欠的導尿が生涯必要であるo
経過 中に生じる脊髄障害や下肢.
脊椎
轍な画像検査が必要である○
腎機能維持のため医療器具を使用し
た
の変形に対する外科治療を要する場合や、尿路変更手
合もある.長
術が必要な場
.対 象
れん発作、
となる疾病の状態の程度
自閉傾 向
8けい
期にわたって高額な医療の負担が生じるo
治療を要するものをいう
。)、呼吸異常 、知的障害、運動障害、排尿検便障
害、皮 膚所見 (
疾病に特徴的で、
、意識障害、
行動障害 (自傷行動又は多動)
2
候補疾病名
明示化対象疾病侯槍検討シ小
激Jt懐 く大分類名 :変形性筋ジストニー)
1.疾病 について
神経 ・
筋疾患群
疾病概要
診断のガイドライン等
第 14染色体に存在するGTPシクロヒドロラーゼ Ⅰの遺伝的変異により発症する
常染色体優性遺伝性疾患。筋緊張異常によるジストニアを主徴とするO小児期
発症者には女性患者が多いが、成人発症例もあるO
r
診断の手引き」日本小児神経学会 (
文責)、日本小児科学会 (
監修)
2.疾病の特徴
① 慢性 に経過する
○
進行するO数年で体幹の捻転や羅患部位の変形を伴う全身の異 に
学童期に発症し、経過中、ジストニアが上肢または下肢から全身
勤、異常姿勢のために歩行困難から歩行不能となる○慢性か
常運
性の経過
つ進行
② 生命を長期にわたつ
て脅かす
○
う肺炎を生じることがある○さらにジストニア重積状態、瞭下障害に伴
を示す○呼吸障害を生じることがあり、また
ジストニアにより
全身の不随意運動と筋緊張元進が持続し、
となると、著しい
を生じて、しばしば死に至る○生命を
筋融解症や多臓器不全
③ 長期にわたって生活
の質を低下させる
○
歩行不能となり、日常生活全介助が ストニアのため、歩行困難から
典型例では、発症後数年で全身性ジ
長期にわたって脅かす○
ストニアのために書字や歩行等、日常生活は制約を受ける○
必要となるo軽症例でも局所性ジ
長期に
④ 長期にわたって高額
な医療の負担がある
○
治療が必要である ニアに対する治療、肺炎などの合併症に対する
わたって生活の質を低下させる○
生涯にわたりジスト
や特別な装具を必要と
Oまた四肢
.
体幹の変形に対し
て整形外科的治療
するoさらに、
脳深部刺激療法が必要な場合も
ある○長期にわたって高額
3運動障害、
.対象となる疾病の状態の程度
知的障害、意識障害 、自閉傾 向
な医療の負担がある○
(
疾病に特徴的で、治療を要するものをいうO)
、
行動障害
(
自傷行為又は多動)
温 、けいれん発作、皮膚所見
、呼吸異常、体温調節異常 、
「
第1
6回小児慢性特定疾病患児-の支援 の在 り方 に関する専門委員会」
資料
変形性筋ジストニー
1.疾 病疾病概要
について
疾患辞
診 断 のガイドライン等
(
彰 慢 性に経過する
より
呈し、
神経
腰部前轡、
.
起立時
筋疾患群
胸部後屈、
骨盤捻転、
四肢の内転 .
内旋など、
(
大分類名
:
変形性筋ジスト
ニー) 全身性のジストニアを
特定されていない.
、歩行時に著しい症状を呈することが特徴の神経疾患○発症機序 は
「診断の手引き」 日本小児神経学会 (
文責)、日本小児科学会 (
監修
○
行する○数年で体幹の捻転や羅患部位の変形を伴う
ニアが上肢または下肢から全身に進
全
)
学童期に発症 し、経過 申、ジスト
動、
の経異常姿勢のために歩行困難から歩行不能となるo慢性かつ進行性
身の異常運
② 生 命を長期にわたつ
て脅かす
○
肺炎を生じることがある○さらに じることがあり、また、醇下障害に伴ラ
ジスト
ニアにより呼吸障害を生
過を示すD
身の
ジストニア重積状態となると、著 しい全
じて、
不随意運動と
しばしば死に至るD
筋緊張元進が持続 し、筋融解症や多臓器不全を生
③ 長 期 にわたって生活
の 質を低下させる
○
歩行不能と
では、
なり発症後数年で全身性ジスト
、日常生活全介助が必要とニアのため、
なる○軽症例でも局
歩行困難から
典型例
生命を長期 にわたって脅かすO
ストニアのために書字や歩行等、日常生活は制約を受ける○長期
所性ジ
④ 長 期 にわたって高嶺
な医 療の負担が続く
○
る○また四肢 .
体幹の変形に対して整形外科的
たって生活の質を低下させる○
にわ
療が必要であ
生涯にわたりジストニアに対する治療 、肺炎などの合併症に対する治
治療や特
別な装具を必要とする○さらに、脳深部刺激療法が必要な場合もある○
長期にわたって高額
は多動)、けいれ
3運動
.対 象
障音、
となる療病
知的障害、
の状態
意識障害、自閉傾
の程度
向、行動障害 (自傷行為又
な医療の負担があるo
3
候補疾病 名
明示化対象疾病候補検討シ小
ハッチソン・
ギルフォード症候群 (
大分類名 :
早老症)
(
旧疾病名 :
プロジェリア症候群)
1,疾病 について
神経 ・
筋疾患群
疾病概要
診断のガイドライン等
早老症 (
または早期老化症)は全身の話臓器に老化性変化が早発し、促進さ
れたように見える疾患の総称である。その代表例としてウェルナー症候群と本症
候群がある。
r
診断の手引きj日本小児神経学会 (
文責)、日本小児科学会 (
監修)
2.疾病 の特徴
枢神経および末梢神経障害が進行性に生じる○重度の精神運 中
低身長、低体重、
小頭を呈し
、視力障害、
聴力障害、皮膚症状、
達遅滞を合併
し、臥床状態と
なり
腎不全が高度になる○
これら 動発
こより、重度の身体障害を来たし、早期に死亡することが多 の進行
かつ進行性の経
い○慢性
(
丑慢性に経過する
○
(
塾 生命を長期にわたっ
て脅かす
○
合併する腎障害から腎不全となり生命を脅かす
を生じるoまた、
過を示す○
神経症状の進行による噴下障害から、
誤礁性肺炎
生命予後も極めて悪いD生命を長
0本疾患そのものの
③ の質を低下させる
長期にわたって生活
○
重度の発達獲得の遅れを合併し、進 び末梢神経障害の進行により
となる.知的障害を伴う場合は、学 行すると日常生活全介助が必要
期にわたって脅かすロ
視力障害 、聴力障害 、中枢神経およ
全が高度になることで、日常生活は制約を受ける○
習支援が必要と長期にわた
なるoまた、腎不
④な医療の負担がある
長期にわたって高額
○
のほか、腎不全になると歩行障害に対する治療、
リハビリ
テ-シヨン
人工透析を含めた治療が必要と
なる.
活の質を低下させるo
って生
視力障害、聴力障害、
にわたって高額な医療
長期
3治療で補充療法、
.対象となる疾病 の状態の程度
の負担がある○
[
二重 コ
ウェルナー痘俵群 (
大分類名 :
早老症)
1.疾病 について
疾患群
疾病概要
診断 のガイドライン等
神経 .
筋疾患群
劣性の遺伝性疾患○
1
9
04年にドイツの医師オット
思春期以降に、
ー.
ウェルナーにより
白髪、白内障などさ
初めて報告さ
まざまな老化兆
れた常染色体
現することから、代表的なr
早老症候群」の-つに数えられ
候が出
「
診断の手引き」日本小児神経学会 (
文責)、日本小児
ているO
(
か 慢 性に経過する
○
枢神経および末梢神経障害が進行性に生 力障害、皮膚症状、中
達遅滞を合併し、
臥床状態と
なり
腎不全が
じ
るo重度の精神運動発
科学会
(
監修)
低身長、俸体重、
小頭を呈し、
視
力障害、
聴
こより、重度の身体障害を来たし、早期に死亡すること
高度になるO
が多いO
これらの進行
慢性
② 生 命を長期にわたっ
て脅かす
○
合併する腎障害から腎不全
害から、誤噴性肺炎を生じるoまた、
かつ進行性の経過を示す○
神経症状の進行による瞭下障
生命予後も極
となり生命を脅かす0本疾患そのものの
③の
長質を低下さ
期 にわたって生活
せる
④な医
長期
療の負担がある
にわたって高額
3.対 象 となる療病の状態の
○
○
重度の発達獲得 障害、中枢神経および末梢神経障害の進行により
となるo知的障 の遅れを合併し、進行すると日常生活全介助が必要
視 力障害、聴めて悪い○
力
生命を長期にわたって脅かす○
で、場合は、
日常生活は制約を
全が高度になること
害を伴う
学習支援が必要となる.また、腎不
力障害 、聴 力障害、歩行障害に対する治療 、リハビリテーション
のほか、腎不全になると人工透析を含めた
活の質を低下さ
せるo
受ける○
長期にわたって生
に視
治療が必要と
なる○長期
わたって高額な医療の負担があるo
4
明示化対象疾病候補検討シート
ロイス ・
ディーツ症候群 (
大分類名 :
染色体又は漉伝子 に変化を伴う症候群)
1.疾病について
染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群
疾病概要
診断のガイドライン等
マルファン症候群に類似する大動脈、骨格病変を主所見とするが、口蓋裂・
二分
口蓋垂 ・
眼間解離などの特徴的な顔貌、全身動脈の蛇行、頭蓋骨早期癒合、先天
1
型あるいは2
性心疾患、精神発達遅滞などをしばしば伴う疾患でTGFβ受容体 (
型)
遮伝子 (
TGF
BRl
,
TGF
BR2
)
の変異 (
機能障害)
を認める。症状は非常に多彩
で、以前 には水晶体亜脱臼を伴わないマルファン症候群 (
2型)と呼ばれたものも
含み、しばしばマルファン症候群との鑑別が必要となるo
「
診断の手引き」日本小児遺伝学会 (
文責)、日本小児科学会 (
監修)
2.疾病の特敢
① 悟性に経過する
○
癌、
全身の結合組織の症状を呈し
僧帽弁逆流、高度近遠視、水晶体亜脱
、成人までに側湾、
臼などを発症する○
漏斗胸、大動脈
生
わたり慢性の経過を
涯に
② 生命を長期にわたつ
て脅かす
○
示すo
合併する大動脈解離は即座に致死的なリ
スクとなるO
生命を長期に
③ の質を低下さ
長期にわたって生活
せる
○
があるロ骨格系病変視力低下が生じ、日常 生活は制約を受ける場合
多臓器にわたる合併症の状態により、日常
わたって脅かす○
合がある.長期にわた
生活に介助が必要となる場
④な医療の負担がある
長期にわたって高額
○
て鮭続的な医学的管理が必要で な検査が必須であり、生涯にわたつ
心血管系症状に対しって生活の質を低下さ
ては定期的
せる○
る場合も多いo長期にわたって高額な医療の負担が
あるOまた、繰り返し手術が必要とな
8基準
.対象と
(
イ)
なる疾病の状態の程度
を満たす場合又は大動脈
ある○
⊂ 垂 コ
「
第1
6回小児慣性特定疾病患児-の支援の在 り方 に関する専門委員会」
資料より
Mar
F
an)症候群 (
大分類名 :
染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群)
マルフアン (
1.疾 病 について
疾患辞
疾病概要
診断のガイドライン等
染色体又は遺伝子に変化を伴う症候群先天異常症候群
大動脈、
骨格、眼、肺、
皮膚、
硬膜などの全身の結合組織が脆弱になる遺
疾患○
結合組続が脆看
引こ
なること
により、大動脈癌や大動脈解離 、高身長 伝性
等の骨格変異、水晶体亜脱 臼、自然気胸などを
、側奪
「診断の手引き」日本小児遺伝学会 (
文責)、日本小児
呈する○
① 悟性 に経過する
○
(
監修)、大動脈
癌全身の結合組織
、僧帽弁逆流、高度近乱視、
の症状を呈 し
水
、成人までに側奪、
晶体亜脱 科学会
臼などを発症するo
漏斗胸
生涯に
② 生命を長期にわたつ
○
合併する大動脈解離は即座に致死
わたり
慢性の経過を示すO
③ の質を低下さ
長 期て脅かす
にわたって生活
せる
○
がある○骨格系病変視 の状態により、日常生活 は制約を受ける場合
多臓器にわたる合併症
わたって脅かす.
合
力低下が生じ、日常生活に介助が必要となる場
④な医
長期
療にわたって高額
の負担が続く
○
て継続 的な医学的管理が必要である○
状に対しては定期 的な検査が必須であり
また、繰り返し手術が必要と
、生涯にわたつ
な
がある○長期にわたって生活の質を低下させる.
心血管系症
る場合も多いD長期にわたって
3基準
.対 象
(
イ)
となる疾病の状態の程度
を
的なリスクとなるo生命を長期に
高額な医療の負担があるo
明示化対象疾病候補検討シー ト
【
参考】
「
染色体又は遺伝子に変化を伴 う症候群」に該当する疾病の 「
疾病の状態の程
度」欄の記載について
本文中 「
基準 (
ア)」、 「
基準 (
イ)」、 「
基準 (
ウ)」、 「
基準 (
工)」とは、 「
児
条の2第1
項の規定に基づき厚生労働大臣が定める小児慢性特定疾病及び同
童福祉法第6
条第2項の規定に基づき当該小児慢性特定疾病ごとに厚生労働大臣が定める疾病の状態の
平成 26
年厚生労働告示第475号)の 「
第十三表 染色体又は遺伝子に変化を伴
程度」 (
う症候群」の備考の各基準をいう。
基準 (
ア)
症状 として、けいれん発作、意識障害、体温調節異常、骨折又は
脱 臼の うち一つ以上続 く場合であること
基準 (
イ)
治療で強心薬、利尿薬、抗不整脈薬、抗血小板薬、抗凝固
○
梢血管拡張薬又はβ
遮断薬のうち一つ以上が投与されて
薬、末
で
いる場合
基準 (
ウ)
の処置を必要 とするものをいう○)、酸素療法 鼻エアウェイ等
治療で呼吸管理
あること○
(
人工呼吸器 、気管切開術後、経
中心静脈栄養等 による栄養のうち一つ以上を行 又は胃管、胃癌、
う場
基準 (
工)
腰湯を合併
と.
し、組織 と部位が明確
合であるこ
と○ただ し、治療から
5年を経過 に診断されている場合であるこ
し
発な どが認め
た場合 は対象 としないが、再
Or
小児慢
移行期医療の在 り方について (
基本方針等)
盛宴とする児童
性特定疾病その他 の疾病にかかっていることにより長期にわたり療養を
第三
(
抄)
良質かつ適
等の健全な育成に係る施策の推進を図るための基本的な方針」
五 国は、成人後に主に成人医
切な小児慢性特定疾病医療支援の実施に関する事項
児童等について、モデル事業を
療に従事する者に担 当が移行する小児慢性特定疾病
力を得て、主に小児医療に従事す
実施し、小児慢性特定疾病に関係する学会等の協
し、都道府県等や医療従事者に周る者から担 当が移行する際に必要なガイドを作成
し、小児期及び成人期をそれぞ
六 国は、前号の医療従事者へ
事する者 に担 当
知する。また、都道府県等は、そのガイドを活用
れ担 当する医療従事者間の連携の推進に努める。
の周知を行う際、成人後においても主に成人医療に従
続き主に小児医療に従事する者が、
が移行しない小児慢性特定疾病児童等については、
必要に応じて主に成人医療に従事する者と
成人後も引き
連
携しつつ、必要な医療等を提
Or
難病の患者 に対する医療等の絵合的な推進を
供することについて、併せて周知する。
第3 難病の患者に対する医療を提供する体制の確保
(
2)今後の取組の方向性について
オ 国は、小児慢性特定疾病児
図るための基本 的な方針J(
抄)
に関する事項
6条の 2第 2項 に規定する小児慢性特定疾病児童等
年法律第 164
号)質
童等 (
児童福祉法 (
昭和 22
をいう。以下同
じ.
)
.
⊆塾
Or
難病の医療提供体制の在 り方について(
報告音 素)
」(
第 45回厚生科学審譲会
疾病対策部会難病対策委員会 資料 2)(
抄)
第 2 難病の医療提供体制の在 り方の基本理念及び各医療棲能 と連携の在 り方
1 費臣
病の医療提供体制の在 り方の基本理念
(
4)小児慢性特定疾病児童等の移行期医療を適切に行 うことができる体制
小児慢性特定疾病児童等の移行期医療に当たって、成人期以降に出現する医療的な課題
に対 しては、小児期診療科 と成人期診療科が連携する。
2 各医療棲能 と連携の在 り方
(
6)小児慢性特定疾病児童等の移行期医療に係る機能 【移行期医療に係る医療機関】
①
役割
小児慢性特定疾病児童等が、成人期においても適切な医療を継続的に受けられ る
よう、小児期診療科か ら適切な成人期診療科に移行できるようにすること。
・ 成人後も引き続き小児医療に従事する者が診療を担当する場合は、必要に応 じて、
主に成人医療に従事する者 と連携 し、小児慢性特定疾病児童等に対 して必要な医療
等を提供すること。
② 医療機関に求め られる事項
(
小児期の医療機関)
小児慢性特定疾病児童等が最 も適切な医療を受けるために、小児慢性特定疾病児
童等及び家族等の実情に合わせて成人期診療科への移行時期を判断することO
小児慢性特定疾病児童等及び家族等に対 して、適切な医療梯関及び診療科を紹介
し、移行の必要性を説明すること。
小児慢性特定疾病の医療意見書等、成人期診療科において適切な診療を継続 して
行 うために必要な情報について、当該成人期診療科に提供すること。
・ 成人後も引き続 き診療を担当する場合は、必要に応 じて、主に成人医療に従
事する者 と連携 し、必要な医療等を小児慢性特定疾病児童等に提供することO
(
成人期の医療機関)
小児期の医療機関か ら患者を受け入れること。
小児慢性特定疾病児童等の状態に応 じて、小児期診療科を含めた必要な診療科 と
連携すること
・ 長期療養については、かか りつけの医師をは じめとする地域の医療機関 と連携す
ること.
t 成人後も引き続 き診療を担当する小児医療に従事する者 と、必要に応 じて連
携 し、必要な医療等を小児慢性特定疾病児童等に提供すること。
③
医療機関の例
・ 小児期の医療機関
・ 病院又は診療所
・ 難病医療協力病院
・ 難病診療の分野別の拠点病院
Ⅱ.新たな難病碍医療提供体制のモデル&-呆(
案)
【
出典】
第45回厚生科学審諦会
疾病対策部会難病対策委員会
参考資料
O か児慢性特定疾病児童等の移行期医療への対応。
難病 医療支援
ネットワーク
難病情報センター
都道府県の難病診療連携の
拠点となる病院
難病医療コ-ディネータ-
難病診療の分野別
の拠点病院
連携 して
移行期 医療 に対応
難病医療
協力病院
療養環境支援
(
関係機 関の例)
・
難病相執支援センター
り\
ローワーク
・
産業保健給食支梯セン
小児 医療機関
ター
難病対策地域協議会
・
福祉施設等
長期の入院療養
2次医療
3次医療圏
圏
(
関係機 関の例 )
・
国立病院機構等
小
対す る医療等の総合的な推進 を図るための基本的な方針 (
平成二十七年厚生労
働省告示第三百七十五号) を踏まえつつ、実施 され ることが必要である。
五
国は、改正法施行後五年以内を 目途 として、法の規定について検討 を加 え、そ
の結果 に基づき、必要があると認 めるときは本方針 の見直 しを行 う.
第二
一
小児慢性特定疾病医療費の支給に関す る事項
小児慢性特定疾病 については、法第六条の二第一項に定め られた要件 を満た
す疾病 を小児慢性特定疾病医療費の対象 とす るよ う、国は、疾病 についで 情報
収集 を広 く行い、それぞれの疾病が置かれた状況 を踏まえつつ、小児慢性特定
疾病 の要件 の適合性 について適宜判断 を行 う。併せて、国際的な状況 も含 めた
医学の進歩 に応 じ、法第六条の二第二項 に基づき′
」
、
児慢性特定疾病 ごとに厚生
労働大 臣が定める疾病の状態の程度 を見直す とともに、小児慢性特定疾病 の診
断の手引きの見直 しを推進す るO
二 小児慢性特定疾病医療費の支給の 目的が、小児慢性特定疾病児童等の健全 な
育成の観 点か ら、患児の家庭 に対す る経済的支援 を行 うとともに、′
J
、
児慢性特
定疾病 に関す る調査及び研究の推進 に資す ることであることに鑑み、国は、小
児慢性特定疾病医療費の支給の申請に係 る小児慢性特定疾病児童等 について
の臨床データを収集 し、管理及び活用 を行 うため、小児慢性特定疾病児童等 に
係 る医学的データベース (
以下 「
/
j
\
児慢性特定疾病児童等デー タベース」 とい
う。)を構築す る。小児慢性特定疾病児童等データベースの構築及び運用 に当
たっては、国及び都道府県等 は、個人情報保護等に万全 を期す とともに、小児
慢性特定疾病児童等及びその家族 は、必要 なデータの提供 に協力 し、指定医 (
紘
第十九条 の三第一項に規定す る指定医をい う。以下同 じ。)は、正確 な小児慢
性特定疾病児童等のデータの登録 に努 める。
第三 良質かつ適切 な小児慢性特定疾病 医療支援 の実施 に関す る事項
一 小児慢性特定疾病 について、できる限 り早期 に正 しい診断が行 われ るよ う、
国及び都道府県等は、 日本医師会や小児慢性特定疾病 に関係す る学会等の協力
を得て、指定医の育成 を行 うことが重要である。
二
国は、小児慢性特定疾病の診 断の際に活用できるよ う、国際的な状況 も含 めた
医学の進歩 に応 じ、診断の手引きの見直 しの推進及びその周知 を図るo
三 小児慢性特定疾病の診断後は、できる限 り身近 な医療機 関で適切 な治療 が受
け られ るよ う、都道府県等は、小児慢性特定疾病医療支援 を行 うことが可能な
医療機 関に対 して、指定小児慢性特定疾病医療機 関 (
法第六条の二第二項 に規
定す る指定小児慢性特定疾病 医療機 関をい うo)の指定の申請 を促す等、′
)
、
児
慢性特定疾病児童等 に対す る医療提供体制の確保 に努 める。
四 都道府県は、小児慢性特定疾病児童等-の支援策等、地域 の実情 に応 じた小
児慢性特定疾病 に関す る医療 を提供す る体制の確保 に向けて必要な事項 を医
療計画 (
医療法 (
昭和二十三年法律第二百五号)第三十条の四第一項 に規定す
る医療計画 をい う。)に盛 り込むな どの措置 を講 じるよ う努 めるとともに、そ
れ らの措置の実施、評価及び改善 を通 じて、必要な医療提供体制の構築 に努 め
る。
五
国は、成人後に主に成人医療 に従事す る者 に担 当が移行す る小児慢性特定疾
病児童等 について、モデル事業 を実施 し、小児慢性特定疾病 に関係す る学会等
の協力 を得て、主に小児医療 に従事す る者 か ら担 当が移行す る際に必要なガイ
ドを作成 し、都道府県等や医療従事者 に周知す る。また、都道府県等は、その
ガイ ドを活用 し、小児期及び成人期 をそれぞれ担 当す る医療従事者間の連携 の
推進 に努 める。
六
国は、前号の医療従事者-の周知 を行 う際、成人後においても主に成人 医療
に従事す る者 に担 当が移行 しない小児慢性特定疾病児童等 については、成人後
も引き続 き主に小児 医療 に従事す る者が、必要に応 じて主に成人医療 に従事す
る者 と連携 しつつ、必要な医療等 を提供す ることについて、併せ て周知す るO
第 四 小児慢性特定疾病児童等 自立支援事業 に関す る事項
一 小児慢性特定疾病児童等の将来の 自立を支援す るため、都道府県等は、小児
慢性特定疾病児童等 自立支援事業の積極的な実施 に取 り組む もの とす る。小児
慢性特定疾病児童等 自立支援事業の実施 に当たっては、都道府県等は、地域 に
おいて疾病児童等の 自立を支援す る体制 を確立す るために都道府県等が設置
す る慢性疾病児童等地域支援協議会 における検討 を踏まえ、相談支援 に加 えて、
一時預か り等の 日常生活支援 、患児 同士や患児 と患児であった者等 との相互交
流支援、相談等の機会 を通 じた雇用情報の提供等の就労支援、通院の付添い等
の介護者支援、学習支援等 を実施す るな ど、事業内容の充実に努 めるO
二 小児慢性特定疾病児童等 自立支援事業の実施 に当たっては、小児慢性特定疾
病児童等及びその家族の意見 を踏 まえるとともに、疾病児童等 を支援す る関係
機 関等の間で、共通認識 を持 って、連携 した支援 を行 うことが重要であること
か ら、都道府県等は、慢性疾病児童等地域支援協議会 に患者会又 は家族会の代
表者、小児慢性特定疾病児童等やその家族、医療従事者、福祉サー ビスを提供
す る者、教育関係者、就労支援 関係者 、事業主等 を加 え、事業 内容 を検討 し、
実施す るよ う努 める。
三 都道府県等は、疾病児童等及びその家族 に対 して支援 を行 っている地域の患
者会、家族会、特定非営利活動法人等の協力 の下に、小児慢性特定疾病児童等
自立支援事業 を円滑に実施す るよ う努 める。
四 ′
1
、
児慢性特定疾病児童等 自立支援事業の積極的な実施及び内容の充実 を図る
とともに、地域間格差が生 じない よ うにす るため、国は、小児慢性特定疾病児
童等 自立支援事業の先進的事例や好事例等の情報提供 を行 うな ど、都道府県等
の取組 を支援す る。
五 小児慢性特定疾病児童等及びその家族のニーズを踏まえた支援 が提供できる
よ う、国は、成人後 を含む小児慢性特定疾病児童等の就労状況や生活実態の把
握 をは じめ、療養生活、 自立支援、家族支援な ど疾病児童等の健全な育成 に資
す る調査及び研究の実施及び充実 に努 める。また、都道府県等は、小児慢性特
定疾病医療費の支給や小児慢性特定疾病児童等 自立支援事業等の実施 を通 じ
て、小児慢性特定疾病児童等及びその家族のニーズを把握す ることが重要であ
る0
第五
-
小児慢性特定疾病児童等の成人移行 に関す る事項
小児慢性特定疾病児童等が成人後 も必要な医療等 を切れ 目な く受 け られ るよ
うにす るため、第三の五及び六の取組 を進 めるとともに、国及び都道府県等は、
小児慢性特定疾病児童等の健全な育成に係 る施策の実施 に当た り、小児慢性特
定疾病児童等の成人期 を見据 えて、福祉サー ビスに関す る施策等の各種支援策
との有機 的な連携 に配慮 しつつ、包括的かつ総合的に実施す ることが重要であ
る。
二 国は、小児慢性特定疾病であって、指定難病の要件 を満たす ものについて、切
れ 目のない医療費助成 が受 け られ るよ う、成人後 も医療費助成の対象 とす るよ
う検討す るO
三 小児慢性特定疾病児童等の成人後の 自立を支援す るため、国は、第四の五の
成人後 を含む小児慢性特定疾病児童等の就労状況や生活実態の把握 に努 める
とともに、小児慢性特定疾病児童等 自立支援事業等 と成人 に対す る各種 の 自立
支援策 との連携強化 な ど、その 自立支援 に資す る環境整備 を図る0
四 小児慢性特定疾病児童等 の成人後の 自立を支援す るため、都道府県等は、′
J
、
児慢性特定疾病児童等 自立支援事業の内容の充実を図る。また、国は、第四の
四の′
)
、
児慢性特定疾病児童等 自立支援事業の先進的事例や好事例等の情報堤
供 を行 うな ど、都道府県等の取組 を支援す る。
第六 疾病児童等 の健全な育成 に資す る調査及び研究に関す る事項
一 国は、治療方法の確立に向けて小児慢性特定疾病の各疾病 の病態 を解 明す る
ための研究事業や、小児慢性特定疾病の各疾病 に関す る現状の把握、疾病概念
の整理、診断の手引きの作成や改訂 を推進す るための研究事業 を実施す る。
二
国は、小児慢性特定疾病 に関す る研究の推進 に資す るよ う、指定難病患者デ
ータベース (
難病の患者 に対す る医療等 の総合的な推進 を図 るための基本的な
2
)イに規定す る指定難病データベースをい うO)の構築 と連携 しな
方針第二 (
が ら、小児慢性特定疾病児童等データベースを構築す る。
三
国は、小児慢性特定疾病児童等データベースを構築 し、小児慢性特定疾病 に関
す る調査及び研究 に有効活用できる体制 に整備す る。
四
国及び都道府県等は、小児慢性特定疾病 に関す る研 究-の活用のため、小児慢
性特定疾病児童等のデータを研究機 関に提供す るに当たっては、個人情報の保
護 に十分配慮す るよ う努 める。
五
国は、第四の五の成人後 を含む小児慢性特定疾病児童等の就労状況や生活実
態の把握 をは じめ、療養生活、 自立支援、家族支援 な ど疾病児童等の健全な育
成 に資す る調査及び研究の実施及び充実に努 める。
六
国は、疾病児童等の健全な育成 に資す る調査及び研究の推進 に当たっては、
難病 (
難病の患者 に対す る医療等 に関す る法律第一条に規定す る難病 をい うO)
の病因や病態の解 明並びに医薬品 (
医薬品、医療機器等の晶質、有効性及び安
全性 の確保等 に関す る法律 (
昭和三十五年法律第百四十五号)第二条第-項に
規定す る医薬 品をい うO)、医療機器 (
同条第四項に規定す る医療機器 をい う。)
及び再生医療等製品 (
同条第九項 に規定す る再生医療等製 品をい うO)の開発
を推進す るための実用的な研究や、既存薬 の新たな治療効果 のエ ビデ ンス構築
(ドラッグ ・リポジシ ョニング)に係 る研究を含むその他の調査及び研究 との
適切 な連携 を図るよ う留意す る。
七
国は、小児慢性特定疾病 に関す る研究その他疾病児童等の健全 な育成 に資す
る調査及び研究によ り得 られた成果 について、ウェブサイ ト-の情報掲載等 を
通 じて、国民に対 して広 く情報提供す る。
第 七 疾病児童等 に対す る学校教育、福祉サー ビスに関す る施策及び就労の支援 に関
す る施策 との連携 に関す る事項
一
疾病児童等の健全な育成 に係 る施策が、福祉サー ビス、乳幼児期か らの発達
支援、就学前教育、学校教育及び就労支援 に関す る施策 と有機 的に連携 し総合
的に実施 され るよ う、都道府県等は、慢性疾病児童等地域支援協議会の活用等
により、疾病児童等の健全な育成 に係 る施策への関係機 関等の理解 と参画が得
られ るよ う努 める。
二
国は、都道府県等 における小児慢性特定疾病児童等 の健全な育成 に係 る施策
の取組状況や課題 を把握 し、都道府県等 に対 し情報提供す る とともに、教育機
関等に対 し、小児慢性特定疾病児童等の健全な育成 に係 る施策 の趣 旨や事業内
容等 を周知 し協力 を促す よ う努 める。
三 小児慢性特定疾病児童等及びその家族か らの個別の相談に応 じた適切 な支援
が提供 され るよ う、都道府県等 は、その実施す る小児慢性特定疾病児童等 自立
支援事業における相談支援 を担 当す る者 として小児慢性特定疾病児童等 自立
支援員 を配置す る等 によ り、関係機 関等 との連絡及び調整 を行い、相談の内容
に応 じて関係機 関等 につな ぐほか、個別 に各種 の 自立支援策の活用 を提案す る
等に取 り組む よ う努 める。
四 国は、障害者 の 日常生活及び社会生活 を総合的に支援す るための法律 (
平成
十七年法律第百二十三号)に基づ き障害福祉サー ビス等の対象 となる特殊 の疾
病について、小児慢性特定疾病 の対象 となる疾病 の検討 を踏まえて見直 しを検
討す る.また、市区町村 は、小児慢性特定疾病 の特性 に配慮 した福祉サー ビス
等の内容の充実に努 めるC
五
福祉サー ビスを提供す る者 は、訪問診療、訪問看護等の医療系サー ビス と連
携 しつつ、小児慢性特定疾病児童等のニーズに合 ったサー ビスの提供 に積極的
に努 めるとともに、国は、医療 と福祉 が連携 した先駆的なサー ビスについて把
握 し、普及に努 める。
六
国は、疾病児童等の教育の機会 を確保す るため、疾病児童等 に対す る学習支援
や疾病の 自己管理方法の習得のための支援 を含 め、特別支援教育を引き続 き推
進す る。
七
小児慢性特定疾病児童等の就労及びその継続 を支援す るため、都道府県等 は、
小児慢性特定疾病児童等 自立支援事業の実施 に当た り、学校教育段階か ら疾病
の 自己管理方法の習得のための支援 を行 うことや、資格取得等 によ り疾病 の状
態等に合 わせて働 きやすい仕事 に就 けるよ う、就労支援機 関等の協力の下での
相談等の機会 を通 じた雇用情報の提供や職業訓練の実施等 に取 り組む ことが
重要であるO
八
国は、第四の五の成人後 を含む小児慢性特定疾病児童等の就労状況や生活実
態の把握 に努 める とともに、難病の患者 に対す る医療等の総合的な推進 を図る
ための基本的な方針 を踏 まえつつ、適切 な就労支援等 を含む小児慢性特定疾病
児童等 自立支援事業 と成人 に対す る各種の 自立支援策 との連携強化 に取 り組
む。
第八 その他疾病児童等 の健全 な育成 に係 る施策の推進 に関す る事項
- 国、地方公共団体及び関係 団体 は、小児慢性特定疾病 に対す る正 しい知識及び
疾病児童等 に対す る必要な配慮等についての国民の理解が広が るよ う、啓発活
動 を行 うことが重要である。
二 国及び都道府県等は、小児慢性特定疾病医療費の支給の申請方法、小児慢性
特定疾病児童等 自立支援事業や相談支援の窓 口の紹介 な ど、小児慢性特定疾病
児童等及びその家族 をは じめ とす る関係者が必要 とす る正確 でわか りやすい
情報 を充実 させ、その提供 に努 める。
三
国及び都道府県等は、小児慢性特定疾病児童手帳の一層 の周知 を行 うことが
重要であるOまた、国は、小児慢性特定疾病児童手帳や医療受給者証 (
法第十
九条の三第七項 に規定す る医療受給者証 をい う。)の取得 に係 る手続の簡素化
等、これ らの取得 を促進す る方策 について検討す るD
雇児母発 1
21
8
平成 2
6年 1
2
月
第1
8
1号
日
第[
改
1正経過]
次改正 平成 2
7年 9月3
0日
各
都
道
府
指
定
都
中 核
9
3
0第 2号
雇児母発 0
市
県
市
衛生主管部 (
局)長 殿
厚生労働省雇用均等 ・児童家庭局母子保健課長
( 公
「
児 童福祉法第六条の二第一項の規定
印 省
略
)
び 同条第二項の規定 に基 づき当該小に基づ き厚生労働大 臣が定め る小児慢性特定疾病及
6年厚生労
状 態の程度 (
平成 2
児慢性特定疾病 ごとに厚生労働 大臣が定め る疾病の
今般 、 「
児葦福祉法第二十一条
の
4
7
5号 )」について (
通知)
働省告示第
び 当該疾患 ごとに厚生労働大 臣が定め
玉の規定 に基づ き厚生労働大 臣が定め る慢性疾患及
平成 1
23号)」について、その全部が改正 さる疾患の状態の程度 (
7年厚生労働省告示第
定 に基 づき厚生労働大 臣が定める小
れ 、新たに、 「
児童福祉法第六条の二第一項の規
6年厚生労
小 児慢性特定疾病 ごとに厚生労働大 児慢性特定疾病及び同条第二項の規定に基づ
臣が定める疾病の状態の程度 (
平成 2
き当該
7
について留意すべ
5号)」 と して制定
き事項
された。
を
告本告示
示第 4
働省
を参考 に小児慢性特定疾病 医療費 の下記の とお り定めたので、貴職 におかれ ては、 これ
(
昭和 2
2年法律第 1
6
4号 。)第 1
9条の
支給認定 を行 うとともに、医療意見書 (
児童福祉法
を 作成す る指定医、指定医療機 関な ど関係者
3第 1
、関係
項 に規定す
団体及び関係
る診断書 をい う。以下同 じ。)
つ き配慮願 いた い。
機 関に対す る周知方に
記
第 1
1 平成
全ての小児慢性特定疾病
2
6年厚生労働省告示第
に共通す
4
7 る事項
ては、当該疾病 に対 して何 らか 5号 において、以下の①及び② に掲 げる疾病 につい
「
観察 している場 合 も小児慢性特定疾病の医療費助成の対象
の治療 を行 って いる場合 に加(
以下
え、その治療
の経過 を
①小児慢性特定疾病 ごとに規定 している疾病の状態の程度 (
以下 「
疾病の状態の程
度」という。)が 「
左欄の疾病名に該当する場合J とある疾病
② 「
第二表 悪性新生物」の疾病で再発や転移の可能性が高 いため、経過観察が必
要なもの
しか し、 「
疾病の状態の程度」について、上記①及び②以外の疾病であって、 「
治
療の内容」で規定 しているものについては、当該疾病に対 して何 らかの治療を行っ
ている場合は医療費助成の対象 とし、経過観察のみを行 っている場合は含まない。
2 医療費助成の対象疾病である原疾病 Aに合併 して発症する医療費助成の対象疾病
ではない疾病 Bに罷患 した場合については、原疾病 Aの治療が終了 した後も引き続
き疾病 Bが発現 していても、このときの疾病 Bに対する治療については、医療費助
成の対象 としない0
3 医療費助成の対象疾病に対する外科的手術等の治療によ り、その対象疾病 (
原疾
病)自休の症状は消失 したが、原疾病に関連 した合併症や原疾病に対する治療によ
る後遺症がある場合、その合併症や後遺症に対する治療も、原疾病に起因する治療
として医療費助成の対象 とする。ただ し、合併症や後遺症の程度について医療意見
書に詳細に記載すること。
4 小児慢性特定疾病の治療に必要な手術に関連 して、小児慢性特定疾病児童等の心
理的ケアのため、心療内科又は精神科における心理面に対する治療は、児童福祉法
第 6条の 2第 2項に規定する小児慢性特定疾病医療支援の範囲に含まれ、その医療
費について医療費助成の対象 として差 し支えない。
5 都道府県及び指定都市において実施 されている新生児マススク リーニング検査で
発見 された疾病の場合は、医療意見書の 「
新生児マススク リーニングで発見」の欄
に記入すること。
6 厚生労働大臣が定める者 (
平成 2
6年厚生労働省告示第 46
2号)第 3号に規定する
「
長期にわた り継続 して常時生命維持管理装置 を装着する必要がある (
中略)小児
慢性特定疾病児童等」の 「
継続 して常時」とは、生命維持管理装置 を一 日中装着 し、
離脱の見込みがないことであ り、 「
生命維持管理装置」 とは、人工呼吸器、体外式
補助人工心脇等が該当する。
なお、以下の①及び②に該当する者についても 「
継続 して常時生命維持管理装置
を装着」 しているとして取 り扱ってよい。
(
訂 気管内挿管チュー ブを介 した人工呼吸器装着者
② 心臓移植等の治療により離脱を見込める場合もあ り得る体外式補助人工心臓等
装着者
7 小児慢性特定疾病の診断に当たっては、小児慢牲特定疾病情報センターのホーム
ページ (
h
t
t
p:
/
/
w
w
w
.
s
h
o
u
m
a
n
.
j
p
/
)の小児慢性特定疾病一覧に掲載 されている 「診
断の手引き」を参考にすること。
第 2 悪性新生物
1 悪性新生物は、組織 と部位を明確に し、正確な診断がついた疾病が医療費助成の
対象 となる。また、治療終了後 5年経過 した場合は医療責助成の対象 としない。そ
の後再発 した場合は改めて医療費助成の申請が必要 となる。
2 悪性新生物において、再発や転移の可能性があ り経過観察を行 っている場合も治
療の一環 として医療費助成の対象 として差 し支えない。
「
疾病の状態の程度」の 「
治療終了」の時点は、抗腫癌薬の投与や手術等の治療
が終了し、悪性新生物治療による障害が無い又は軽微であるため、後遺症等に対す
3
る治療が不要な状態 と医師が判断 した時点とする.
4
「
疾病の状態の程度」の 「
再発等」の 「
等」には転移の場合が含まれる。
5 低身長を伴 う悪性新生物に対 し、成長ホルモン治療を行 う場合は、悪性新生物の
医療意見書のほか 「
成長ホルモン治療用意見書」が必要である。
6
「
中枢神経系腫療 」区分以外の悪性新生物に該当する疾病の場合、組織又は部位
が明確に診断できない場合であっても、悪性新生物であると診断されれば、医療費
助成の対象 とする。ただ し、診断の根拠等について医療意見書に詳細に記載するこ
と。
7 「中枢神鐘系腫療」区分の疾病の場合は、組織学的に悪性あるいは良性であるか
どうかに関わ らず、また組織型を問わず医療費助成の対象 とする。
8 てんかん発作が中枢神経系腫癌などの医療費助成の対象疾病 (
原疾病)に合併す
る症状 と診断された場合には、てんかん発作に対する治療の医療費についても、医
療費助成の対象 とする。
9 網膜芽細胞腫の手術後において、義眼を装着 していることによ り結膜炎を発症 し
た場合、原疾病 (
網膜芽細胞腫) との因果関係が認め られれば、医療費助成の対象
疾病 (
網膜芽細胞腫)に付随 して発生する傷病に対する治療 と見な して、医療費助
成の対象 として差 し支えない。
第 3 慢性腎疾患
1 腎槍能低下による低身長の患者に対 し、成長ホルモ ン治療を行 う場合は、慢性腎
不全の医療意見書のほか 「
成長ホルモン治療用意見書」が必要である。
2 慢性糸球体腎炎等においては、「
診断の手引き」で医療意見書に病理組織による確
定診断を記載す ることを求めているが、患者の状態等 を鑑みて確定診断のための腎
生検を安全に実施することが困難な場合は、腎生検 を実施できなか った理由を記載
すること0
3 「
疾病の状態の程度」に掲げる薬物療法のいずれにも該当 しない薬物療法を行 っ
ている場合であって、医療意見書を作成する医師が、「
疾病の状態の程度Jに掲げる
薬物療法 と同等の薬物療法であると判断する場合は、「
疾病の状態の程度」に該当 し
ているものとして医療費助成の対象 として差 し支えない。
「
疾病の状態の程度」の 「
腎梯能の低下がみ られる場合又は腎移植を行った場合」
の「
腎棟能の低下」とは、「おおむね 3か月以上、血清 Crが年齢性別毎の中央値 (
別
表参照)の 1
.
5倍以上が持続 した場合」 とする。
4
5
「
微小変化型ネフローゼ症候群」及び 「
2
0か ら 2
4までに掲 げるもののほか、ネ
フローゼ症候群」の r
疾病の状態の程度」の 「
半年間で 3回以上再発 した場合又 1
年間に 4回以上再発 した場合J とは、半年以内に 3回以上の再発を認めた場合又は
1年以内に 4回以上再発 した場合を医療費助成の対象 とする。ただ し、その場合で
あっても、「
半年間で 3回以上再発 した場合」は 1回目及び 2回目の再発 、「1年間
に4回以上再発 した場合」 は 3回目までの再発の治療に要 した費用は、医療費助成
の対象 としない。
「
微小変化型ネフローゼ症候群」には一部のステ ロイ ド抵抗性ネフローゼ症候群
を含む。
6
第 4 慢性呼吸器疾患
1
「
気管支喋息」の 「
疾病の状態の程度」の 「
ア. 1年以内に 3ケ月に 3回以上の
大発作がある場合」の 「
大発作」 とは、 l年以内に歩行困難な著名な呼吸困難又は
パルスオキシメータ-による酸素飽和度 (
S
p
O2
)が 9
1
%未満の状態を伴 う発作の場
合 とする。
「
気管支職息」の 「
疾病の状態の程度」の 「
ィ. 1年以内に意識障害を伴 う大発
作がある場合」の 「
意識障害Jとは、興奮程度の場合 とする。
2
3
「
慢性肺疾患」の 「
疾病の状態の程度」の 「
治療で呼吸管理 (
人工呼吸器、気管
切開術後、経鼻エアウェイ等の処置を必要 とするものをいう。
)
、酸素療法、気道拡
張術 ・形成術後、中心静脈栄養、経管栄養のうち一つ以上を行 う場合 。」とは、おお
むね 1か月以上の入院加療を行 う場合 とするO
第 5 慢性心疾患
「
疾病の状態の程度」が 「
第 2基準を満たす場合」である疾病について、手術を
行 った場合は、第 2基準の①∼⑨のいずれかに該当する場合に医療責助成の対象 と
するC
1
2 慢性心疾患の第 3基準の 「
最終手術不能」 とは、医学的な理由によ り手術を行え
ない又は行わない状態であることを意味する。例えば、重篤なチアノーゼがあ り手
術を行 うことはできないが、死に至る可能性を減 らすための濃厚なケア、治療及び
経過観察が必要な場合が考えられる。
3
「
マルファン症候群」にはロイスディーツ症候群を含む0
「
第四表 慢性心疾患」の複数の疾病に罷患 した場合には、それぞれの疾病名で
医療意見書を作成することはせず、主たる疾病名で医療意見書 を作成 し、それ以外
の疾病については副病名の欄に疾病名を記載 して申請すること。
4
5 原疾病を問わず、フォンタン型手術を行 った場合であって、フォンタン術後症候
群の診断基準を満たす場合については、「フォンタン術後症候群」として申請 をする
こと。
第 6 内分泌疾患
1 低身長を伴 う内分泌疾患に対 し、成長ホルモン治療 を行 う場合は、内分泌疾患の
医療意見書の他 「
成長ホルモン治療用意見書」が必要である。
2 性腺の異常で性の決定を保留 している場合は、医療意見書の性別の欄の記載は不
要である。
3 成長ホルモン (
GH)分泌不全性低身長痘 (
脳の器質的原因によるものを除 くO
)等
で、成長ホルモン治療の基準を満たさない場合であっても、成長ホルモン治療以外
の補充療法、機能抑制療法その他薬物療法等の治療については、医療費助成の対象
として差 し支えない。
4
「
備考」の 「ヒ ト成長ホルモン治療を行 う場合の基準」(
以下 「
成長ホルモン治療
対象基準」という。
)の 「
Ⅲ終了基準」と、別表第-、第二及び別表第四の身長基準
について、児童の年齢 と疾病によっては身長基準が終了基準を上回っている場合に
Ⅲ終了基準」を優先 し、成長ホルモン治療開始時の身長が終了基準を上回る場
は、「
合は、成長ホルモン治療は医療費助成の対象 としない。
5 過去に成長ホルモン治療について医療費助成の対象 となっており、「
成長ホルモン
治療対象基準」の 「
Ⅲ終了基準」に該当 した こと等により成長ホルモン治療 を継続
して行わな くなった後、再度成長ホルモン治療が必要 となった場合には、「
成長ホル
モン治療対象基準Jの 「Ⅰ開始基準」をもって医療費助成の対象となるか否かを判
断すること。
「
疾病名」の 「
成長ホルモン (
GH) 分泌不全性低身長症 (
脳の器質的な原因によ
るものに限る。)」の r
脳の器質的な原因」とは、下垂体低形成による場合を含む。
6
バセ ドウ病に対 し外科的手術を行 った結果、甲状腺楼能低下症 とな り薬物治療を
必要 とする場合、新規又は更新時の医療意見書の疾病名は、「
バセ ドウ病」ではな く、
7
「
2
5及び 2
6に掲げるもののほか、後天性甲状腺機能低下症」を記載すること (医
療費助成の対象疾病名の変更)
。なお、バセ ドウ病に対する外科治療を行 っている旨
を記載すること。
「
疾病の状態の程度」の 「
手術を実施 し、かつ、術後も治療が必要な場合」とは、
医療意見書の 「
今後の治療方針」にホルモンの補充療法を行 う等の明確な記載があ
る場合のみが該当する。
8
9 医療費助成の対象 とする 21
-水酸化酵素欠損症の治療中に卵巣機能に関す る経過
21
-水酸化酸素欠損症)の治療の一環
観察が行われた場合、その経過観察は原疾病 (
であることか ら、医療費助成の対象 としても差 し支えない。
また、原疾病 (
2ト水酸化酵素欠損症)に付随する疾病や病態について、複数の医
療検閲にかかる場合であってもこの取扱いに変更はない.
1
0 ブラダー ・ウイリ症候群において、糖尿病を予防するための食事療法又は生活指導
のみを行 ってお り、薬物療法を行 っていない場合には医療費助成の対象 とはならな
いO
第 7 糖尿病
1 疾病に対する治療 として、食事療法又は生活指導のみを行 ってお り、薬物療法を
行っていない場合には医療費助成の対象 とはな らない。
第 8 血液疾患
6年厚生労働省告示第 4
6
2号)第 4号に規定する
1 厚生労働大臣が定める者 (
平成 2
「
血友病又はこれに類する疾病」とは、平成元年 7月 2
4日健医発第 896号厚生省保
健医療局長通知 「
先天性血液凝固因子障害等治療研究事業について」の別紙 「
先天
性血液凝固因子障害等治療研究事業実施要綱」(
以下 「
実施要綱」 という。
)の第 3
に掲げる疾病 とする。
先天性血液凝固因子欠乏症」とは、次の疾病 をいう。
なお、実施要綱第 3の 「
血友病 A、血友病 B、先天性 フィブリノーゲン欠乏症、先天性 プロ トロンビン欠
乏症、第Ⅴ因子欠乏症、第Ⅶ因子欠乏症、第Ⅹ因子欠乏症、第xI
因子欠乏症、第xK
因子欠乏症、第ⅩⅢ因子欠乏症、フォンウィルブラン ド病
2
「
疾病の状態の程度」の 「
治療で補充療法、伝
C
S
F療法、除鉄剤の投与、抗凝固
療法、ステロイ ド薬の投与、免疫抑制薬の投与、抗腰痛薬の投与、再発予防法、造
血幹細胞移植、腹膜透析又は血液透析の うち一つ以上を実施する場合」 とは、継続
的な治療をおおむね 6か月以上 (
断続的な場合を含む。
)を行 う場合に医療費助成の
対象 とする。
3 「疾病の状態の程度」の 「検査で血中ヘモグロビン値 1
0g/
d
L以下又は赤血球数
3
5
0万ルL以下の状態が持続する場合」 とは、検査で血中ヘモグロビン値 1
0g/
d
L
以下又は赤血球数 3
5
0万/pL以下の状態がおおむね 6か月以上 (
断続的な場合を含
む。
)持続する場合に医療費助成の対象 とする。
4
「
疾病の状態の程度」の 「
治療で補充療法を行 っている場合」 とは、継続的な治
療をおおむね 6か月以上 (
断続的な場合を含む。
)行 う場合に医療費助成の対象 とす
る。
5
「
血小板減少性紫斑病」の 「
疾病の状態の程度」の 「
補充療法」 とは、直接的な
血小板の輸血 、γ-グロブリン又はステ ロイ ド薬の投与等によ り、血小板を増加さ
せることを目的とした治療 とする。
第 9 免疫疾患
1 「
疾病の状態の程度Jの 「
治療で補充療法、伝
C
S
F療法、除鉄剤の投与、抗凝固
療法、ステロイ ド薬の投与、免疫抑制薬の投与、抗腰痛薬の投与、再発予防法、造
血幹細胞移植、腹膜透析又は血液透析の うち一つ以上を実施する場合」 とは、継続
的な治療をおおむね 6か月以上 (
断続的な場合を含む。
)行 う場合に医療費助成の対
象 とするC
2
「
疾病の状態の程度」の 「
治療で G
C
S
F療法若 しくは造血幹細胞移植 を実施する
場合又は検査で好 中球数 1
5
0
0
ルL 以下の状態である場合」の 「
検査で好中球数
1
5
0
0
舟L以下の状態である場合」 とは、検査で好中球数 1
5
0
0
舟L以下の状態である
場合がおおむね 6か月以上 (
断続的な場合を含む。
)持続する場合に医療費助成の対
象 とする。
「
疾病の状態の程度」の 「
治療で補充療法を行っている場合」 とは、鮭続的な治
療をおおむね 6か月以上 (
断続的な場合を含む.
)行 う場合に医療費助成の対象 とす
る。
3
4 「
疾病名」の 「
9及び 1
0に掲げるもののほか、慢性の経過 をたどる好中球減少症」
には自己免疫性好中球減少症 を含む。
第1
0 慢性消化器疾患
「
周期性曜吐症候群」の 「
疾病の状態の程度」の 「
次のいずれかに該当 し、かつ
薬物療法を要する場合を医療費助成の対象とする。ア 特徴的喝吐発作を過去に 5
回以上起 こした場合 イ 特徴的曜吐発作を 6か月に 3回以上起 こした場合」の「
薬
1
物療法Jとは、補液療法を含むものとし、「
特徴的曜吐発作」とは、次の①か ら④の
全て満たす場合とする。
①発作は個々の患者で同 じ発作型でおおむね予想可能な周期で起 こるものであるこ
と
②発作は強い曝気 ・畷吐が 1時間に 4回以上み られるものであること
③発作の持続は 1時間か ら 1
0日まで認められるものであること
④発作 と発作の間隔は症状か ら解放 されるものであること
第1
1 神経 ・筋疾患
1
「
脊髄髄膜療」には、神経症状のある脊髄脂肪腫を含む。
2 「
肢帯型筋ジス トロフィー」には、 2歳までに発症する進行性の筋ジス トロフィ
ーである先天性進行性筋ジス トロフィーを含むoただ し、ベ ッカー型筋ジス トロフ
ィー、筋強直性ジス トロフィーは含まない。
3
「
裂脳症」には孔脳症を含む。
4
「
変形性筋ジス トニー」には瀬川病を含む。
5
「ウェルナー症候群」にはプロジェリアを含む。
第1
2 染色体又は遺伝子に変化を伴 う症候群
「
染色体又は遺伝子に変化を伴 う症候群」は、医学的 ・学術的に 「
先天異常症候
群Jと呼称されるものである。
1
2
「
疾病名」の 「1か ら6までに掲げるもののほか、常染色体異鷲 (
ウィリアムズ
症候群及びブラダー .ウイリ症候群を除 く).」の 「
常染色体異常Jとは、常染色体
I
S
H染色体検査、マイク
の構造的異常又は機能的な異常が染色体検査 (
分染法)、F
ロア レイ染色体検査 、D
N
Aメチル化検査等の検査で確認 され、臨床症状 と矛盾 しな
い場合とする。
3 「
疾病の状態の程度」の 「
基準 (
イ)治療で、強心薬、利尿薬、抗不整脈薬、抗
血小板薬、抗凝固薬、末梢血管拡張薬又 はβ遮断薬のうち一つ以上が投与 されてい
る場合であること。
」に掲げる薬物療法のいずれにも該当 しない薬物療法を行ってい
る場合であって、医療意見書を作成する医師が、「
疾病の状態の程度」に掲げる薬物
療法 と同等の薬物療法 (
アンギオテンシン受容体括抗薬 (
A
R
B)
、アンギオテンシン
A
CE
)阻害薬等)であると判断する場合は、医療費助成の対象 として差 し
変換酵素 (
支えない.
第 1
3 皮膚疾患
「
先天性魚鱗療」区分の 「
疾病の状態の程度」の 「
感染の治療で抗菌薬、抗ウイ
ルス薬、抗真菌薬等の投与が必要 となる場合」 とは、治療中又は治療が必要 と見込
1
まれる場合が該当するので、医療費助成の申請時に治療を行 っていない場合でも、
医療費助成の対象 として差 し支えない。
(
別表)年齢 t性別 ごとの血清 C
r中央値及び腎機能低下基準値
(
m
g
/
d
L)
年齢
中央値 (
n
g
/
dl
)
腎機能低下基準
3-5ケ月
6-8ケ月
1歳
値
9歳
0
.
2
0
0
.
2
2
0
.
2
3
4
0
.
2
7
0
.
3
0
0
0
.
3
4
0
.
3
7
0
.
4
0
0
.
41
0
.
3
0
0
.
3
3
0
.
3
5
6
0
.
41
0
.
4
5
0
.
5
1
0
.
5
6
.
6
2
0
0
10
11歳
0
.
4
5
1
0
.
6
2
男子
中央値
0
.
6
8
女子
値
腎機能低下基準
中央値
腎機能低下基準
0
.
8
0
0
.
8
9
0
.
5
2
檀
0
.
5
3
0
.
5
8
0.
7
8
0.
8
0
0.
8
7
2歳
3歳
4歳
5歳
6歳
7歳
8歳
12歳
13歳
14歳
15歳
0
.
5
3
0
.
5
9
0.
6
5
0
.
0
.
9
8
(
参考資料)
「
児童福祉法第六条の二第一項の規定に基づき厚生労働大臣が定める小児慢性特定疾病及び同条
第二項の規定に基づき当該小児慢性特定疾病ごとに厚生労働大臣が定める疾病の状態の程度 (
平成
2
6年厚生労働省告示第 4
7
5号 )」の 「
疾病の状態の程度」と 「
診断の手引き」の 「
対象基準」の対
応一覧
疾病の状態の程度
対象基
群共通
全 疾 病 左欄の疾病名に該当する場合
準
悪 性 新 組織 と部位が明確 に診 断 され て
生物
同左
合o治療終了
後か ら 5年 を経過 いる場
れた場合は
合
は対象 と しないが、再発等が認め
した場
ら 同左
頭蓋
合o病理診断が困難
て
(
脊髄)腫癌
も対象
内及び脊柱管
とす
、再度対象
である
るo治療終
内が原発で
である場合であつ
ことを確認
とする○
あら
り、脳
した場
発等が認
を経過
した場合
め
られた場合
は対象
は、再度
と了後か
しないが、再
5年
慢 性 腎 病理診断で診断
するo
疾患
対象 と 同左
剤若
抗凝固薬
ロイ しくは降圧薬の
ド薬、免疫抑制薬、生物学的製剤、
、抗血小板薬
が確定
うち一つ以上
、アル
し、治療でステ
ブミン製
を用 同左
治療で薬物療法
いる場合又は腎移植
を行を行
っている
った場合
次のいずれかに該当す
腎移植 を行 った場合 る場合 場合又は 次の(
同左 丑か ら⑤ のいずれかに該当す る場
ア 先天性ネ フローゼ症候群
①先天性ネ
A
l
コ
フローゼ症候群の場合
は 1年間に
3回以上再発
4回以上再 した場合又
イ 半年間で
の場合
発 した場合
ウ 治療で免疫抑制薬又は生物学的製
剤 を用 いる場合
エ ステ ロイ ド抵抗性ネ フローゼ症候
オ 群の場合
腎移植 を行 った場合
②半年間で
合又は 1年間に
3回以上再発
4回再発
した症例の場
した場合
③治療で免疫抑制薬又は生物学
的製剤
蛋
ステ
白質
ロイ ド治療
を行 った後も、尿中
④ステ
を用いる場合
抵抗性であ
り、 4週間の
⑤腎移植を行
3
例
等の病型を区別するこ
糸球体硬化症、膜性腎症
より詳細な診断を行い、巣状分節性
.
0
と再発症例については、腎生検に
g
/
d
L未満の状態である場合
った場合○なお、継続症
、Ⅰ
g
A腎症
イ
ウ 剤を用いる場合
治療で免疫抑制薬又は生物学的製
は
腎移植を行った場合
1年間に
3回以上再発
4回以上再発
した場合又
した場合
次のいずれかに該当する場合
ア
半年間で
と
腎機能低下がみ られ る場合又は腎移植 同左
腎棟能の低下 (
おおむね 3
血清
参照)の
場合又は腎移
C
rが年齢性別
1
,
5倍以上持続)がみ
ごとの中央値
か月以上、
られる
(
別表
を行った場合
腎機能低下がみ られ る場合、泌尿器科 腎機能の低下植(
を行
お った場合
的手術を行 った場合又は腎移植 を行 つ 血清 C
rが年齢
おむね 3か月以上、
参照)の
性別 ごとの中央値
(
別表
場合、泌尿器科的手術
1
.
5倍以上持続)がみ
を行 った場
られる
た場合
物学的製剤、抗凝固薬、血祭交換療法
場合
治療でステロイ
若
しくは輸血の うち一つ以上を用
ド薬、免疫抑制薬、生
いる は腎移植 を行 った場合
次のいずれかに該当する場合
ア 治療で薬物療法を行
イ
先天性ネフローゼ症候群の場合
っている
`
又は腎移植 を行 った場合
同左
ウ 腎移植を行 った場合
場合
同左
吸器
性疾
呼 次のいずれか
治療が必要な場合
に該当する場合
患
ア 1年以内に
3か月に 3回以上の大
同左
慢
イ 発作があった場合
1年以内に意識障害を伴 う大発作
次のいずれかに該当する場合
①
この 1年以内に大発作
② 回以上あった場合
が 3か月に 3
あった場合
1年以内に意識障害を伴 う大発作が
ウ 治療で人工呼吸管理
あった場合
う場合
合又
又は挿管を行
③治療で人工呼吸管理又は挿管を行
場合
う
オ
おおむね 1か月以上の長期入院療
法を行 う場合
与を行 った場
⑤おおむね
院内学級、養護学校等が併設
があること
態であること
息の治療管理に精通
医の指導下で行われていること
ること
イン」におけるステ
コン
口ステ
・
(
r
2
1
医療意見書
当該長期入院療法
当該長期入院療法を行
を行
小児気管支噛息治療
)日
ブ
非発作時のフローボ
直近
トロール不良で発作が持続
う場合
ロイ
1か月の吸入ステロイ
1
ドか月以上の長期入院療法
薬の継続投与が必要な状
と共に次の二つのデータ
合 を小児の気管支鳴
ップ4の治療でも
した常勤の小児科
.管理ガイ
う医療機関に
リュームカー
されてい
し、経
ドの
ドラ
1
気管支炎や肺炎を繰 り返す場
使用量
術を除
術、届桃摘出術、咽頭形成術等)によ
要
道拡張術
ついては、気管切開術、上顎下顎延長
治療で呼吸管理
開術後、経鼻エアウェイ等の処置
は経管栄養の
り治癒する場合は対象
(
急性期のものを除
とするものをいう○
く通常の手術
.形成術後、中心静脈栄養又
うち一つ以上を行
(
人工呼吸器、気管切
く○
)
(
とし
アデノイ
、酸素療法、気
)○咽頭狭窄に
合 う場合
ド切除
を必 同左
治療で呼吸管理
(
人工呼吸器、気管
ないo を必
要
心静脈栄養又は横隔膜ペーシングの
開術後、経鼻エアウェイ等の処置
ち一つ以上
とす るものをいうo
)、酸素療法、中
切
う 同左
開術後、経鼻エアウ
治療で呼吸管:
哩う場合
(
人工呼吸器、気管 切
を行
同左
要
A
中心静脈栄養
口とす るもの の
をい
うち一つ以上
うo)、酸素療法又は
を行 う場
慢性心
治療 中である場合又は第 2基準 を満た 治療 中又は次の①か ら⑨の い
疾患
す場合
①肺高血圧症
認め
られ
(
収縮期血圧
ずれ
かが
②肺動脈狭窄症
④
⑥心室性期外収縮、上室性頻拍、心室
⑤圧較差
③
⑨圧較差
⑧心胸郭比
⑦左室駆出率あるいは体心室駆出率
2
上)
0
性歩柏、心房粗細動又は高度房室
ロック
2
0
.
m
度以上の房室弁逆流
度以上の半月弁逆流
6
m
以下
Hgる場合
2
以上)
0
m
6
m
0
H
%
g
g以上
以上
以上の大動脈狭窄
(
石室-肺動脈圧較差
4
0
m
mHg
以ブ
第 1基準 を満たす場合
の大動脈再縮窄
れかが
治療で強心薬、利尿薬
抗血小板薬、抗凝固薬
薬
、β遮断薬又は肺血管拡張薬のいず
、末梢血管拡張
、抗不整脈薬、
第 2基準 を満たす場合
授与
されている場合
④
⑥心室性期外収縮
⑦
(
②肺動脈狭窄症
③
次の(
場合
参圧較差
む0
2
性頻拍、心房粗細動又は高度房室
肺高血圧症
上)
左室
ロック
2
0
.
m
6
度以上の房室弁逆流
度以上の半月弁逆流
彰か
m
以
H
駆
gら⑨のいずれかが認め
2
以上)
出率
0
m
mH
あ
(
g
収縮期血圧
以上の大動脈狭窄
(
るいは体
石室、上室性頻拍
肺動脈圧較差
心室
4
0
m
m
駆
H
、心室
られ
g
出率
以る
ブ
⑨圧較差 20
m
m
H
g以上の大動脈再編
第 3基準 を満たす場合
窄な
最
厚
り、死
なケア、治療及
終 手に至
術 不る可能性
能 の たび経過観察が必要
めを減
チア
らすための濃
ノー ゼ が
あ
場
心室性期外収縮 で あって多源性 で ある 場合
破裂の場合又は破裂が予想
合
され
同左
一過性
所見
を確認(
拡張、癌形成
でな
し、継続
い ことが確
的な治療
、巨大癒又
実 が行われ
な冠動脈異
は狭窄)
る場合
て 常 同左
る場合
フォンタン型手
内 分 泌
疾患
い 同左
を行 った場合 その他 治療で
同左
治療 で補 充療法術
、榛能抑制療法
補 充療法 、機能抑制療法 その他
の薬物療法 を行 っている場合
薬物療法の
成長
治療
の薬物療法
に
ホルモ
で補 充療法
を行
ン治療
っている場合oただ
、機能
を行ものに限
抑制療法
う場合 は、備考
その他
し、 同左
いる場合
定める基準
を満たす
るo
治療で補
手術
を 充療法 を行 っている場合
同左
他
要
治療
ミン
の薬物療法
な場合
で補
充療法、機能抑制療法
し、か
を行 つ、術後
って いる場
も治療
合○
、その
が必
ビタ 同左
D実施
他
治療
対象
の薬物療法
で補
とす
の維持療法
る○
充療法
、 、機能抑制療法
胃癒
を行
、持続緯
って いる場
鼻栄養
、合
その
等
も 同左
謬原 病
の栄養療法
ている場合
の いずれか一
つ以上
を行
っ 同左
抗凝
治療
ロイ 固療法
で非ステ
ド薬 、免疫調
、
ロイ
γグ 整薬
ド系抗
、免疫
炎症薬
抑制
、ステ
薬、
いずれか 1つ以上 を行 って
又は血菜交換療法の
いている場合
うち一つ以上を用
糖尿病
治療でインス リンその他の糖尿病治療 治療でインス リンその他の糖
薬又は Ⅰ
尿病治療
G
F
-1のうち一つ以上を用いて 薬又は l
G
ト1のうち一つ
いる場合
C
S
F療法、除鉄剤の
血 液 疾 治療で補充療法、G
忠
投与、抗凝固療法、ステ ロイ ド薬の投
与、免疫抑制薬の投与、抗腫療薬の投
与、再発予防法、造血幹細胞移植、腹
膜透析又は血液透析の うち一つ以上
実施する場合
を
検査で血中ヘモグロビン値 1
0
g
/
d
L
症例
いる場合o食事療法、生活指導のみの
以上を用いて
治療で補充療法
、
は対象外であるo
の投与
G
C
S
F療法、除鉄剤
投
、抗凝固療法、ステ ロイ ド薬の
与、免疫抑制薬の投与、抗腰痛薬の
投与、再発予防法、造血幹細胞移植、
上を継続的に実施する
腹膜透析又は血液透析の(
断
うち、一つ以
も含めておおむね 6か月以上)場合
続的な場合
又は赤血球数 3
5
0万′〟L
以下 検査 で血 中ヘモグ ロビン値 1
0
.
0
g
′
d
L
持続する場合
以下の状態が 以下又は赤血球数 3
5
0万/〟L以下が
剤の投
治療で継続的に補充療法若 しくは除鉄 月以上)持続する場合
(
断続的な場合も含めておおむね 6か
細胞移植を実施する場合
与 を行 っている場合又は造血幹 治療で補充療法を
治療で補充療法を行っている場合
同左
(
断
めておおむね 6か月以上)継続的に実_
続的な場合も含
施する場合
血栓症の既往がある場合又は治療で抗
っている場合
免 疫 疾 凝固療法を行
治療で補充療法
、G
C
S
F療法、除鉄剤の
忠
投与、抗凝固療法、ステ ロイ ド薬の投
与、免疫抑制薬の投与、抗腰痛薬の投
与、再発予防法、感染症予防療法、造
治療で補充療法
同左
、G
C
S
F療法、除鉄剤
の投与、抗凝固療法、ステ ロイ
投与、免疫抑制薬の投与、
ド薬の
投与、再発予防法、感
抗腰痛薬の
血幹細胞移植、腹膜透析又は血液透析
の うち一つ以上を実施する場合
造血幹細胞移植、腹膜透析又は血液透
折
染症予防療法、
るの(
断続的な場合
うち、一つ以上を継続的に実施す
も含めておおむね 6
か月以上)場
C
S
F療法若 しくは造血幹細胞 治療で G
治療で G
合は対象 となる
S
F療法又は造血幹細胞移植
移植
数1
5
を実施する場合又は検査で好中球
0
0
/〟L以下の状態である場合
を実施す C
る場合又
は検査 で好 中球数
感染の予防や治療
菌薬等の投与が必要
院加療
る場合、抗菌薬、抗
を要する感染症
で補
になる場合又
ウイルス薬、抗真
にかか
充療法った場合
を実施す
は入 同
治療で補充療法が必要 となる場合
神経 .防 運動障害 、知的障害、意識障害、
疾患
左
同左
異常、体温調節異常
折又は脱
傾向、行動障害
的で、治療
けいれん発作
臼の
を要するものをいう)
、皮膚所見
うち一つ以上の
(自傷行為又は多動)
、 温痛覚低下
(
疾病に特徴
、呼吸
、骨
、 同左
自閉
拡張薬
心薬、利尿薬
運動障害が続
く場合
、抗不整脈薬
く場合又は治療
、末梢血管
症状が続
とを継続
して強
養若
経鼻
吸管理
的に行
ものをいう○
エアウェイ等の処置
しくは経
、
(
人工呼吸器
β遮断薬
)管栄養の一つ以上
、酸素療法、中心静脈栄
、肺血管拡張薬
、気管切開術後、
を必要
とす
、呼
る
温痛覚の低下、骨折又は脱
行動障害
害、運動障害
見
のをいう)
つ以上
けいれん発作、
(
疾患
に特徴的で、治療
、呼吸異常、体温調節異常、
(自傷行動又は多動)
、排尿排便障害、皮膚所
自閉傾 向、意識障害、
臼の
を要す
、知的障
うち一
るも 同左
っている場合
治療で補充療法
の薬物 の症状が続
、機能抑制療法その他
同左
く場合
慢器
化
性 疾
消 疾病による症状が
療法 を行 っている場合
発症時期が乳児期の場合
ある
患
同左
疾病による症状が ある場合、治療
要する場合
場合又は治療 を 同左
する場合又は小腸移植
を行 った場合
を要 同左
疾病
による症状が ある場合
疾病による症状が
ある場
する場合又は肝移植
を行 った場合
、治療 を要 同左
を行 った場合
次のいずれかに該 当 し、かつ薬物療法 ①又は② に該当 し、かつ③ を満
を要する場合
を対
たす者
ア 特徴的唱吐発作 を過去に 5回以上
①特徴的曜吐発作
象 とす る○ を
起 こした場
イ
過去に 5回以上
特徴的曜吐発作
合 を 6か月間に 3回
②特徴的唱吐
起 こした場合
以上起 こした場合
③薬物療法
註
べて満たす場合
れ
以上み
おむね予想可能な周期で起
め
・
・
発作の持続は
上起
発作は個
発作は強
発作
る
られ
2
1
.
.特徴的曜吐発作
こ
る
られ
と発作の間隔は症状か
した場合
を要する場合
々の患者で同
る
い曝気曜吐が
1
とする〇
時間か
とは、以下
ら
じ発作型でお
11
きる
時間に
0日まで認
ら解放
3回以
をす
4回
さ
発作
を 6か月間に
血液浄化療法 、免疫抑制療法又
薬物療法は補液療法を含む○
植
体重増加不良、成長障害
反復す
うち一つ
を行 った場合
る腹痛発作又は悟性の脂肪便の
、易疲労性
は肝移
、 同左
染色体
ヽ
貞_ 基準 (
ア)を満たす場合
以上の症状が認め られ る場合
症状
同左 と して、けいれん発作、意識障
体温調節異常、骨折又は脱 臼の うち害、
又
伝
変子
化
は退
に
を 基準 (
イ)を満たす場合
治療で強心薬、利尿薬、抗不整脈
つ以上続 く場合
伴 う症
候
抗血小板薬、抗凝 固薬、末梢血管拡張
薬、
群
基準 (
ウ)を満たす場合
治療で呼吸管理
要
開術後、経鼻エアウェイ等の処置
されている場合
とするもの
β遮断薬の
をい(
人工呼吸器、気管切
うち一つ以上が投与
う○
)、酸素療法又は
を必
薬又は
基準 (
エ)を満たす場合
養の
腫癌
胃管、胃癒、中心静脈栄養等による栄
うち-つ以上を行 う場合
治療か
は、再度対象
しないが、再発などが認め
ら5年を経過
とする した場合は対象と
られた場合
想
大動脈痛破裂の場合若
される場合
しくは破裂が予
皮 膚 疾 次のいずれにも該当する
患
O
同左
イ
ア 症候
キ症候型膿皮膚白皮症
全身性白皮症又は眼皮膚白皮症で
あることo
イアック
.Jtド
.東症候群及びグ
ラック症候群
(
ヘルマンス
、チエデ
リセ リ 同左
場合
感染の治療で抗菌薬、抗
抗真菌薬等の投与が必
群)でないことo
ウイルス薬、
使用す
常に水癌び
て創傷被覆材
らんが
(
特定保険医療材料)を
あ り、在宅処置
とし 同左
要 となる場合
治療が必要な場合○ただ
は一過性の
る必要のある患者 し、軽症型又 同左
れかが存在する場合又は顔面を含めた
麻痔や痛み等の神経症状若
顔面を含めた多数の神経線維腫症若
の骨病変
くは大きなぴまん性神経線維腫のいず
しくは高度
し 同左
場合は対象 とな らない
【出典】第 45回厚生科学審議会疾病対策部会
難病対策委員会 資料よ
り
難病の医療提供体制の在
り方 につ
いて (
報告者案)
平成 28年〇月〇
は じめに
難病 (
発病の機構が明らかでな く、かつ、治療方法が確立 していない希少な疾病であっ
て、当該疾病にかかることにより長期にわた り療養を必要 とするものをいうO以下同 じ.
)
は、その確率は低いものの、国民の誰もが発症する可能性がある。長期にわた り医療が必
要 となることも多 く、患者は病気に対する不安感 と同時に生涯にわたる医療責負担につい
ても懸念が生 じることとなる。これ らの困難 を解消 し、難病にかかっても質の高い療養生
活を送 り、地域で尊厳を持って生きられるよう、社会の在 り方 として、難病に罷患 した患
者 ・家族を支援 してい くことが求め られている.
難病対策については、昭和 4
7年 1
0月に策定 された 「難病対策要綱 」により長年実施 さ
れてきたが、平成 2
6年 5月に、難病の患者に対する医療等に関する法律 (
平成 2
6年法律
第5
0号。以下 「
難病法」という。
)が成立 し、平成 2
7年 1月 1日に施行 された難病法に
基づき、難病の患者に対する医療費の助成、難病の医療に関する調査及び研究の推進、療
養生活環境整備事業の実施、の 3本柱によ り総合的な対策 として行われることとなった。
国及び地方公共団体等が取 り組むべき難病対策の方向性については、難病法第 4条に基づ
き、「
難病の患者に対する医療等の総合的な推進を図るための基本的な方針」(
平成 2
7年
厚生労働省告示第 3
7
5号。以下 「
難病対策基本方針」 という。
)に定められ、難病対策基
本方針によ り、難病対策は計画的に実施 され ることとなっている。
難病については、希少かつ多様であることか ら、発症 してか ら確定診断までに長期の時
間を要する場合が多 く、できる限 り早期に正 しい診断ができる体制を構築するとともに、
難病の患者は長期の療養生活を送ることとなることか ら、診断後はより身近な医療機関で
適切な医療を受けることができる体制を確保することが求められてきた。そのため、難病
対策基本方針では、「
国は、難病の各疾病や領域 ごとの特性に応 じて、また、各地域の実
状を踏まえた取組が可能 となるよう、既存の施策を発展 させつつ、難病の診断及び治療の
実態を把握 し、医療機関や診療科聞及び他分野 との連携の在 り方等について検討を行い、
具体的なモデルケースを示す.
」(
第 3)とされている0
本委員会では、平成 2
8年 7月 2
6日、 8月 31日及び 9月 1
4日に、医療機関や診療科
聞及び他分野 との連携の在 り方等について検討を行い、現状把握のため自治体等への ヒ
ア リングも行 った。本報告書は、本委員会での検討の結果を取 りまとめ、今後の難病の
医療提供体制の在 り方を示すものである。
第 1 難病の現状並びに難病医療の課題及び目指すべき方向性
1 難病の現状
(
難病の定義、難病の患者に対する医療等の支援)
難病法では、①発病の横棒が明らかでな く、②治療方法が確立 していない、③希少な疾
病であって、④長期の療養を必要 とするもの、を難病の定義 とし、調査及び研究を推進す
る とともに、都道府県は難病の患者を対象に療養生活環境整備事業を実施することができ
ることとしている。また、難病の うち、患者数が本邦において一定の人数 (
人口の約 0.
1%
程度)に達 しないこと及び客観的な診断基準 (
またはそれに準ずるもの)が定まっている
こと、のいずれをも充たすものについては、指定難病 として医療費助成の対象 となってい
る。
(
難病の医療提供体制)
国は、平成 1
0年度以降、主に重症難病患者の入院施設の円滑な確保 を目的として、「
難
病 医療提供体制整備事業」によ り、都道府県が行 う難病医療コ-ディネーターの配置に
必要な経費等の一部を補助 している。当該事業によ り、都道府県では、難病医療拠点病
院 (
以下 「旧拠点病院」という。
)及び難病医療協力病院が指定されている (
平成 2
7年
3月時点で、それぞれ 1
1
9施設 、1
47
6施設)0
難病法は、特定医療費の支給に当た り病名の診断を厳密に行 うため、特定医療費の申
請 に当た り診断書を作成できる医師を、都道府県が定める医師 (
以下 「
指定医」というo
)
で なければな らないと定めている (
難病法第 6条)。また公費によって実施される医療の
質 を担保 し、患者が病状等に応 じて適切な医療機関で継続的に医療 を受けることを促す
こ と等を目的として、特定医療 を実施す る医療機関を都道府県が指定する制度 (
指定医
療機関)を設 けている (
難病法第 2節)O
(
難病の疫学)
難病の患者数については、旧特定疾患治療研究事業における 5
6疾病では平成 2
6年度、
9
25,
6
4
6人が登録されているO
難病は、長期の療養 を必要 とするものであるが、適切な疾病の管理を継続すれば日常生
活や職業生活が可能であるものや、長期の入院や在宅での療養 を必要 とするものなど、患
者 の状況や必要な対応は多様である。
難病の診断に当たっては、遺伝子関連検査 を実施することが増えている。
また、近年の小児期医療の進歩によ り、小児慢性特定疾病児童等 (
児童福祉法 (
昭和
22年法律第 1
6
4号)第 6条の 2に定めるものをいう。以下同 じ。
)も成人期を迎える患者
が 多 くなってきている
2 難病医療の課題及び 目指すべき方向性
(
芋魔)
(1) 前記 1で記載 したとお り、難病の医療提供体制については、従来、難病医療提供
3
体制整備事業によ り旧拠点病院及び難病医療協力病院が整備 されてきた。
しか し、旧拠点病院及び難病医療協力病院による医療提供体制においても、難病
の多様性のため、難病の診療に十分に対応できているとは言えない。
すなわち、難病の患者が適切な医療 を受けるためには、早期に正 しい診断を受け
ることが重要であ り、難病の診断をする指定医の情報が公表 されているものの、難病
の多様性 .希少性のため、患者はもとよ り、医療従事者であっても、どの医療機関を
受診 (
紹介)すれば早期に診断が付けられるのかが分か りづ らい状況 となっている0
また、同様に難病の多様性 ・希少性のため、高度の医療が提供できる特定機能病
院等の旧拠点病院であっても、3
0
6の指定難病 (
平成 2
8年 9月現在)に対応ができ
るとは限 らない。
(2) 前記 1で記載 したとお り、難病は長期の療養 を必要 とするものの、適切な疾病
の管理 を継続すれば、日常生活や職業生活が可能であるものも多い。しか し適切な疾
病の管理のためには適切な治療 を継続 して受ける必要があるが、難病の専門の医療機
関が難病の患者の身近にあるとは限 らないことか ら、難病の患者が適切な治療 を受け
なが ら日常生活や職業生活を送ることが容易ではない状況 となっている。また、在宅
で長期の療養 を必要 とする難病の患者 については療養が長期に及ぶ こと等による生
活上の大きな不安を抱えている。
(3) 前記 1で記載 したとお り、難病の患者が確定診断を受ける上で、遺伝子関連検
査を実施することが増えている一方、当該検査の実施に当た っての患者及びその家族
への説明が必ず しも十分でないこともあり、患者及びその家族を不安にさせることが
ある。
(4) 前記 1で記載 したとお り、成人期を迎える小児慢性特定疾病児童等が多 くなっ
てきているが、当該患者の移行期医療への対応に当たっては、小児期医療か ら個々の
患者に相応 しい成人期医療への移行が必要であるものの、それぞれの診療体制の医療
従事者間の連携が円滑に進まず、現状では必ず しも適切な医療を提供できていないo
また、成人後も引き続き小児期医療に従事する者が診療を担当することが適切な場合
もあるO
く目指すべき方向性)
入院が必要 となる難病の患者については、長期の入院先の広域的な確保を含め対応 し
てきたところである.これ らの体制は引き続き確保 しつつ、それ らに加え、上記の課題
の解決に当たっては、在宅療養の在 り方などを含めた広範囲にわたる対策を検討する必
要があるが、本委員会においては、とりわ け以下の点に焦点をあてて検討を行 った。な
お、長期の在宅での療養を必要 とする難病の患者については、住み慣れた地域で安心 し
て暮 らす ことができるよう、難病対策基本方針に基づき当該患者を多方面か ら支えるネ
ッ トワークの構築 (
第 7)や、医療 との連携を基本 とした福祉サー ビスの充実、治療 と
就労を両立できる環境の整備 (
第 8) に取 り組むこととしている。
4
(1) 難病について、早期に診断ができる体制 とするためには、難病が疑われる患者
や医療従事者を対象 として、難病が疑われる患者のために相談できる窓口機能の充
実 .掛 ヒ・明確化が必要である。当該窓口機能については、難病の患者の利便性を考
えれば、都道府県内で体制を構築することを基本 とし、特に、極めてまれな難病につ
いては、都道府県 レベルの窓口に併せて全国 レベルの窓口をうま く組み合わせて対応
することや、各分野の学会、難病の研究班等の協力のもと早期の診断に取 り組んで行
く体制が必要である。
(2) 適切な疾病の管理を継続すれば、日常生活や職業生活が可能である難病につい
て、治療が身近な医療機関で継続 されるためには、身近な医療機関と難病の専門医療
機関との連携や、診療ガイ ドラインの普及、難病の教育や研修の実施が必要である。
(3) 遺伝子関連検査においては、一定の質が担保 された検査の実施体制の整備 と、
検査を受けるのか否か、結果をどう説明するかなど、カウンセ リング体制の充実 .強
化が必要である。
(4) 小児慢性特定疾病児童等に対 して、成人後も必要な医療等 を切れ 目な く行 うた
め、難病の医療提供休制の中で小児期及び成人期をそれぞれ担当する医療従事者間の
連携体制を充実 させる必要がある。また、成人後も引き続 き小児医療に従事する者が
診療を担当することが適切な場合は、必要に応 じて主に成人医療に従事する者 と連携
しつつ、必要な医療等を提供する必要がある。
第 2 難病の医療提供体制の在 り方の基本理念及び各医療機能 と連携の在 り方
1 難病の医療提供体制の在 り方の基本理念
第 1の難病の現状並びに難病医療の課題及び目指すべき方向性を踏まえ、以下 (1)か
ら (
4)までのとお り、難病の医療提供体制の在 り方の基本理念を示す。
(1)できる限 り早期に正 しい診断ができる体制
① 患者や医療従事者にとって、どの医療機関を受診 (
紹介)すれば早期に正 しい診
断が可能かを紹介できる窓口となる病院を設ける。
③ 専門領域に対応 した医療機関による専門的かつ効率的な医療の提供を行 う。
③ 難病医療支援ネッ トワーク (
第 2の 2 (3)参照)の活用によ り診断が難 しい難
病であっても可能な限 り早期に正 しい診断を可能 とする。
(2)診断後はより身近な医療櫨関で適切な医療を受けることができる体制
(
彰 身近な医療機関で適切な医療の継続を可能 とする.
② 専門領域に対応 した医療機関と身近な医療機関の連携を強化する。
③ 在宅で長期の療養を必要 とする難病の患者をサポー トする仕組み として、難病対
策地域協議会等の取組を活性化する。
5
④ よ り身近な地域で安心 して療養 しなが ら暮 らしを続 けていくことができるよう、
就学 ・就労 と治療を両立できる環境整備を医療面か ら支援する体制を構築する。
(3) 遺伝子関連検査について、倫理的な親点も踏まえつつ幅広 く実施できる体制
遺伝子関連検査について一定の質が担保 された検査の実施体制やカウンセ リング体
制の整 った医療機関で提供するO
(
4)小児慢性特定疾病児童等の移行期医療を適切に行 うことができる体制
小児慢性特定疾病児童等の移行期医療に当たって、成人期以降に出現する医療的な課
題に対 しては、小児期診療科 と成人期診療科が連携する。
2 各医療機能 と連携の在 り方
前記 「1 難病の医療提供体制の在 り方の基本理念」で示 した各項 目を踏まえ、難病の
医療提供体制に求め られる医療機能 と当該機能に対応する医療機関を以下 (1)か ら (6)
までに示す。これ ら個々の医療機能 を充たす梯関と難病の患者の療養生活を支援する機関
が相互に連携 し、必要な難病医療及び各種支援が円滑に提供されるよう構築する必要があ
る。
(1)より早期 に正 しい診断をする機能 【
都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院】
① 役割
・ 難病について初診か ら診断がつ くまでの期間をできるだけ短縮することD
・ 医療従事者、患者本人及び家族等に対 して都道府県内の難病医療提供体制に
関する情報提供を行 うこと。
・ 都道府県内外の診療ネッ トワークを構築すること。
・ 難病の患者やその家族の意 向を踏まえ、身近な医療機関で治療 を継続できる
ように支援すること。
②
医療機関に求められる事項
(
情報の収集及び提供、診療ネ ッ トワークの構築)
・ 都道府県内の難病医療提供体制に関する情報を収集すること。
・ 都道府県内の難病医療提供体制に関する情報 を、都道府県内の関係者間で共
有 し、都道府県内の診療ネッ トワークを構築すること。
・ 都道府県内の難病医療提供体制に関する情報 を、難病医療支援ネ ッ トワーク
を通 じて共有 し、全国的な診療ネ ッ トワークを構築すること。
(
患者の診断及び相談受付体制)
・ 難病が疑われる患者 を受け入れ るための相談窓口を設置 していること。
・ 難病が疑われ る患者の診断 ・治療に必要な遺伝子関連検査の実施に必要な体
制が整備 されていること。
6
・ 遺伝子関連検査の実施においては必要なカウンセ リングが実施可能であるこ
と。
・ 指定医のもとで、診断 ・治療に必要な検査が実施可能であること。
・ 当該医療機関で診断が困難な場合は、よ り早期に正 しい診断が可能な医療機関
に相談 .紹介すること。
(
診断のための都道府県を超えた体制)
・ 都道府県内の医療機関で診断がつかない場合又は診断に基づ く治療を行 って
も症状が軽快 しない場合等には、必要に応 じて、難病医療支援ネ ッ トワークを
活用すること。
(
治療 ・療養時)
・ 患者の状態や病態に合わせた難病全般の集学的治療が実施可能であること。
・ 患者の同意のもと、難病に関する研究班 ・学会等 と連携 し、難病患者データ
の収集に協力すること。
・ 診断がつき、状態が安定 している場合には、難病に関す る研究班 ・学会等に
よ りあらか じめ策定 された手順に従い、可能な限 りかか りつけの医師をは じめ
とする身近な医療機関に紹介すること。
・ 身近な医療機関で治療 を受けている患者 を、難病に関する研究班 ・学会等に
よりあらか じめ策定された手順に従 い、定期的に診療す るだけでな く、緊急時
に対応すること。
・ 適切な診療継続に必要な情報について、難病に関する研究班 ・学会等によ り
あらか じめ策定された手順に従い、紹介先の医療機関に提供すること。
・ 難病医療に携わる医療従事者に対する研修を実施すること。
(
療養生活環境整備に係る支援)
・ 就学 ・就労 と治療の両立を希望する難病の患者 を医学的な面か ら支援するた
め、難病相談支援セ ンター、難病対策地域協議会、産業保健総合支援センター
7都道府県に設置)等 と連携 を図ること。
(
(
独)労働者健康安全機構が 4
・ 就学 ・就労 と治療の両立を希望す る難病の患者を医学的な面か ら支援するた
め、難病相談支援センター等を対象 として、難病に関す る研修会等 を実施する
こと。
(2)専門領域の診断と治療 を提供する機能 【難病診療の分野別の拠点病院】
① 役割
・ 当該専門分野の難病の初診か ら診断がつ くまでの期間をできるだけ短縮する
こと。
・ 難病の患者やその家族の意 向を踏まえ、身近な医療機関で治療 を継続でき る
ように支援すること。
②
医療機関に求め られ る事項
7
(
診断時)
・ 当該専門分野の難病の指定医のもとで、診断 ・治療 に必要な検査が実施可能
であることo
・ 診断がつかない場合又は診断に基づ く治療 を行 っても症状が軽快 しない場合
等には、都道府県の難病診療連携の拠点となる病院 と連携 し、よ り早期 に正 し
い診断が可能な医療機関等に相談 .紹介すること。
(
治療 .療養時)
・ 患者の状態や病態 に合わせた当該専門分野の難病の集学的治療が実施可能で
あることO
・ 患者の同意の もと、難病 に関する研究班 .学会等 と連携 し、難病患者デー タ
の収集に協力す ること。
・ 診断がつき、状態が安定 している場合には、難病 に関す る研究班 t学会等に
よ りあらか じめ策定 された手順に従 い、可能 な限 りかか りつ けの医師をは じめ
とする身近な医療機関に紹介すること。
・ 身近な医療機関で治療 を受 けている患者 を、難病 に関す る研究班 ・学会等に
よ りあ らか じめ策定 された手順に従 い、定期的に診療す るだけでな く、緊急時
に対応すること。
・ 適切 な診療継続 に必要な情報 について、難病 に関す る研究班 .学会等 によ り
あ らか じめ策定 された手順 に従 い、紹介先の医療機関に提供すること。
・ 難病医療に携わ る医療従事者に対する研修を実施す ること。
(
療養生活環境整備に係 る支援)
・ 難病相談支援セ ンター、難病対策地域協議会等 と連携 を図ること。
・ 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院の実施す る難病 に関する研修会等
に協力すること。
(
8)早期診断のための広域的な連携櫨能 【艶病医療支援ネ ッ トワ-ク】
①
役割
・ 希少な難病の初診か ら診断がつ くまでの期間をできるだけ短縮すること。
・ 都道府県内で対応が困難な難病診療 を支援す ること。
・ 必要な国民全てに最新の研究に基づ く診断 ・治療 を提供す ること。
・ 難病、難病研究及びその医療提供体制等に関する情報 を提供することD
・ 診断困難 .未診断の患者 に係 る診療 を支援す ること。
②
関係機関に求め られ る事項
・ 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院か らの、診断が難 しい難病 に関す
る相談を受けること。
・ 難病 に関す る研究班 ・学会等の公表 した研究成果、診療 ガイ ドライ ン等 を収
集 し公表す ること。
8
・ 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院が収集 した各都道府県内の難病医
療提供体制に関す る情報 を収集 し公表すること。
・ 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院か ら紹介 された、診断困難 ・未診
断の患者 に係る遺伝子関連検査 を提供すること。
③
関係機関の例
・ 国立高度専門医療研究セ ンター、難病 に関す る研究班 ・学会 、I
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疾患イニシアチ ブ :I
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e)拠点病院、
難病情報セ ンター、各都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院等。
(4) 身近な医療機 関で医療の提供 と支援す る機能 【
艶病医療協力病院】
①
役割
・ 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院等か らの要請 に応 じて、難病の患
者の受入れ を行 うこと。
・ 難病 医療協 力病院で確定診断が困難な難病の患者 を都道府県の難病診療連携
の拠点 となる病院等-紹介すること。
・ 地域 において難病の患者 を受け入れている福祉施設等か らの要請に応 じて、医
学的な指導 ・助言 を行 うとともに、患者の受入れ を行 うこと。
・ 難病の患者やその家族の意 向を踏まえ、身近な医療機関で治療 .療養 を継続で
きるようにす ること。((5)の機能 を充たす医療機関が当該患者の身近にない場
合)
②
医療楼関に求め られ る事項
(
診断時)
・ 診断がつかない場合又は診断に基 づ く治療 を行 っても症状が軽快 しない場合
等には、都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院等 と連携 し、よ り早期に正 し
い診断が可能な医療機関等に相談 ・紹介す ることO
(
治療 暮療養時)
・ 患者の状態や病態に合わせた治療が実施可能 であること。
・ 患者の同意の もと、難病に関す る研究班 ・学会等 と連携 し、難病患者デー タ
の収集に協 力す ることo
・ 診断確定後の長期療養 については、かか りつ けの医師 をは じめ とす る患者が
住む地域の医療機関 と連携 していること。
・ 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院等か ら患者 を受け入れるとともに、
診断がつき、状態が安定 している等の場合には、難病に関する研究班 ・学会等
によ りあ らか じめ策定 された手順に従 い、可能な限 りかか りつけの医師等 に紹
介す ること。
・ かか りつけの医師等による治療 を受けている患者 を、難病に関す る研究班 ・
学会等によ りあ らか じめ策定 された手順に従 い、定期的に診療す るだけでな く、
9
緊急時に対応すること。
・ 適切な診療継続に必要な情報について、難病に関する研究班 ・学会等によ り
あらか じめ策定された手順に従い、紹介先のかか りつけの医師等に提供するこ
と。
・ 他医療機関か らの入院や、退院後に適切に治療が継続 されるよう調整 をはか
ること。
(5)の機能を充たす医療機関が患者の身近にない場合 、 (5)の治療 暮療養
時に掲げる事項を行 うこと。
(
療養生活環境整備に係る支援)
・ 難病相談支援センター、難病対策地域協議会等 との連携を図ること。
(
5)身近な医療機関で医療を提供する機能 【一般病院、診療所】
①
役割
・ 難病の患者やその家族の意向を踏まえ、身近な医療機関で治療 ・療養 を継続で
きるようにすること。
② 医療機関に求め られ る事項
(
診断時)
・ 診断がつかない場合、または診断に基づ く治療を行 っても症状が軽快 しない場
合等に、診療領域を問わず、適切な医療機関と連携 し、患者を紹介することO
・ 患者及び家族等患者の周囲にいる者に対 して、適切な医療機関を紹介 し、受診
の必要性 を説明すること。
(
治療 ・療養時)
・ 難病の患者やその家族の意向を踏まえ、患者の社会的状況に配慮 し治療 を継続
できるようにすることC
・ 診断がつき、状態が安定 している等の場合には、難病に関する研究班 ・学会等
によ りあらか じめ策定された手順に従い、可能な限 り難病医療協力病院等か らの
難病の患者 を受け入れること。
・ 難病に関する研究班 ・学会等によ りあらか じめ策定された手順に従い、難病医
療協力病院等 と連携すること。
・ 地域の保健医療サー ビス等 との連携を行 うこと。
・ 難病に係 る保健医療サー ビスに関する対応力向上のための研修等に参加する
ことO
(6) 小児慢性特定疾病児童等の移行期医療に係る機能 【
移行期医療に係 る医療機関】
①
役割
・ 小児慢性特定疾病児童等が、成人期においても適切な医療を継続的に受けら
れるよう、小児期診療科か ら適切な成人期診療科に移行できるようにす ること。
1
0
・ 成人後も引き続き小児医療に従事する者が診療を担当する場合は、必要に応 じ
て、主に成人医療に従事する者 と連携 し、小児慢性特定疾病児童等に対 して必要
な医療等を提供すること。
(
診 医療機関に求められる事項
(
小児期の医療機関)
小児慢性特定疾病児童等が最 も適切な医療を受けるために、小児慢性特定疾
病児童等及び家族等の実情に合わせて成人期診療科への移行時期を判断するこ
と。
小児慢性特定疾病児童等及び家族等に対 して、適切な医療機関及び診療科を
紹介 し、移行の必要性を説明すること。
小児慢性特定疾病の医療意見書等、成人期診療科において適切な診療を継続
して行 うために必要な情報について、当該成人期診療科に提供することO
・ 成人後も引き続 き診療 を担当する場合は、必要に応 じて、主に成人医療に従
事する者 と連携 し、必要な医療等を小児慢性特定疾病児童等に提供すること。
(
成人期の医療機関)
小児期の医療機関か ら患者を受け入れること。
小児慢性特定疾病児童等の状態に応 じて、小児期診療科を含めた必要な診療
科 と連携すること
・ 長期療養 については、かか りつけの医師をは じめ とする地域の医療楼関と連
携することO
・ 成人後も引き続き診療を担当する小児医療に従事する者 と、必要に応 じて連
携 し、必要な医療等を小児慢性特定疾病児童等に提供すること。
③
琴療機関の例
小児期の医療機関
・ 病院又は診療所
・ 難病医療協力病院
・ 難病診療分野別拠点病院
・ 都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院
8
その他連携 を推進するために必要な事項
上 記 「2 各医療機能 と連携の在 り方」を推進するために以下 (1)及び (2)の事項を
行 う必要がある。
(1)都道府県内の難病医療提供体制に関する情報は、各病院が診療可能な難病の リス ト
等を公表 し、都道府県又は都道府県の難病診療連携の拠点となる病院が これ らの情報
を集約 し、難病情報センター、都道府県のホームページ等を通 じて住民にわか りやす
い形で提供すること。
11
(2)難病に関する研究班 丁学会等は、公表する診療ガイ ドライン等に次の項 目を記載
し、診療にあたる医療機関はそれ らを参考 とすること。
・ 専門の医療槻関か ら身近な医療機関に患者を紹介する際の目安 となる、状態が
安定 している等の判断の基準や紹介時の留意点等。
・ 港続的に診療する際の、定期的なチ ェック項 目、症状の増悪に早期に気づ く
ためのチェック項 目等。
第 3 難病の医療提供体制構築のための留意事項
1 患者動向、医療資源及び医療連携等に係る現状の把握
難病の医療提供体制を構築するに当たっては、各都道府県が以下 (1)及び (2)に
示す項 目を参考に、患者動向、医療資源及び医療連携等について、現状 を把握する必要
があるo
(1) 患者動向に関する情報
・ 総患者数及びその内訳 (
性 ・年齢階級別、疾病別)
・ 患者流入割合、流出割合 (
臨床調査個人票、医療意見書等による患者調査)
・ 難病医療提供体制整備事業利用者数
・ 在宅難病患者一時入院事業利用者数
(2) 医療資源 ・医療連携等に関する情報
① 難病患者診療機能
・ 難病診療を担 う医療機関の数、その位置及び診療可能な疾病
都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院、難病診療分野別拠点病院、難病医
療協力病院等
・ 難病の患者の療養生活環境整備を担 う関係機関の数、その位置
・ 指定医数
小児慢性特定疾病指定医数
・ 連携の状況
難病に関する研究班 暮学会等 との連携、紹介数、逆紹介数等
・ 難病診療に関する情報提供の状況
パ ンフレッ トの配布、ホームページでの情報提供 等
・ 難病相談支援センターの整備状況
相談員の配置状況 等
・ 難病医療コーディネーターの配置
② 在宅療養支援機能
・ 在宅療養における2
4時間対応の有無
1
2
・ 難病診療機能を有する病院等 との連携状況
2 地域の莫情等に応 じた柔軟な医療提供体制の構築
本報告書で示す難病の医療提供体制の在 り方は、都道府県における難病の医療提供体制
の構築に当たって参考 となるよう、できる限 り具体的なイメージを示 したものであり、各
地域 において既に構築 されている難病の医療提供体制の変更を一律に求めるものではな
い。例 えば、都道府県の難病診療連携の拠点 となる病院 と難病診療分野別拠点病院は、都
道府県が地域の実情に応 じて決定するものであることか ら、都道府県の難病診療連携の拠
点 となる病院を複数指定する場合や、難病診療分野別拠点病院を指定 しない場合も考えら
れる。また、難病医療協力病院は、都道府県が地域の実情に応 じて決定するもので、2次
医療圏の難病医療の中心 となる医療機関を指定する場合や複数の 2次医療圏の中心 とな
る場合、適する病院がない場合は指定 しない場合も考えられる。
なお、筋ジス トロフィー等の難病の患者については、長期の入院を余儀な くされること
があるが、当該難病の患者の入院先の広域的な確保については、独立行政法人国立病院機
構等の医療橡関によ り従前よ り提供 されている医療体制の活用が考えられる。
おわ りに
医学 ・医療の長足の進歩 ・発展により、難病の診断や治療は大幅な進歩を遂げた。-方
で、診断が可能 となった希少な難病の患者の全てが、これ らの進歩の恩恵を享受できる体
制の整備が新たな課題 として顕在化 してきているD
難病の希少性のために、難病の患者 と難病の専門医はそれぞれ散在 してお り、難病の患
者、医療従事者双方に対 し、どの医療機関を受診 (
紹介)すれば早期に正 しい診断が可能
であるかの情報を整理 し、それを分か りやす く提供する体制の構築が必要 となってきてい
る。
難病の医療提供については、都道府県を一つの単位 として、従前か ら体制の構築がなさ
れてきたが、極めてまれな疾病については、都道府県 レベルの取組を支援する全国的なネ
ッ トワークの構築も必要であ り、両者は同時に進めていく必要がある。
新 しい時代の難病医療は、全国の難病医療に係る既存の叡智 と資源を有効活用 し、国民
に対 して分か りやす く、効率的に提供する必要がある。
本報告書は、都道府県が既存の医療資源を最大限活用 し、現状の難病の医療提供体制の
課題に対応する際の具体的なイメー ジとして参考 となるよう、本委員会で議論 された内容
をまとめたものであ り、難病対策基本方針において国が行 うこととされている、難病医療
支援ネ ッ トワークの体制の整備の支援の在 り方 (
第 3 (2)エ)及び難病の確定診断のた
め必要 となる遺伝子関連検査の具体的な実施体制づ くりの在 り方 (
第 3 (2)力)につい
ては引き続き本委員会で議論することとするoなお、成人後の小児慢性特定疾病児童等に
対する適切な医療等の提供の在 り方については、社会保障審議会児童部会小児慢性特定疾
患児への支援の在 り方に関する専門委員会で検討がなされ ることか ら、その検討の結果を
1
3
踏まえ、難病の医療提供体制の在 り方に反映されるべきであろう。
本報告書で示 した具体的なイメージを参考 として、都道府県が難病の医療提供体制を整
備することによ り、難病の患者に質が高 く、効率的な診断と治療がよりスムーズに提供 さ
れることを願 っている。
1
4