プレフィナンシャル・バリュー分析による 戦略策定支援 サステナビリティへの社会的関心の高まりを受け、企業における環境・社会・ガ バナンス (ESG)の取組みは、経営戦略やそれに基づく事業活動との、より密接 な連携が求められるようになりました。中期経営計画等において、中長期的な 価値創出の視点に基づき、自社のESG要因と財務要因を一元的に管理・推進 しようとする取組みも進みつつあります。 従来、ESG要因は経営戦略や中期経営計画とは別の、独立した志向性・時間 軸を有する枠組み (CSR行動計画等)で特定され、管理・運用されるのが一般 的でした。そこでは、長期的な企業イメージ向上を見据えた慈善活動から、短 期的なリスク回避に資する労働安全衛生まで、様々な時間軸の概念が混在する ことになります。このような事実は、ESG要因を 「“非” 財務要因」として、財務 要因と切り離してしまう一因となりました。 しかし、破壊的イノベーションによる産業構造の転換、ソーシャル・ネットワーク の普及による人々の価値観の収斂・過激化、大規模自然災害による経済インフ ラの崩壊といった、社会・環境の非線形の変化は、従来企業財務への影響が低 いとみなされていたESG要因を、突如として企業経営の根幹を揺るがしかねな い財務要因へと変化させることがあります。 KPMGでは、社会・環境の変化によって、企業財務に顕著な影響を与える可能 性が高いESG要因を 「プレフィナンシャル (“未” 財務)要因」として特定し、その 影響を定量的に分析することで、中期経営計画等における財務指標との一元管 理を可能とします。 大 社会・環境の非線形変化をキードライバーとして、ESG要因が企業財務に対して影響を拡大 財 務への 影 響 の 発 現 可 能 性 の 高さ 小 財務 要因化 プレフィナンシャル要因:例 財務 (フィナンシャル)要因:例 ● 製品・サービスのユニバーサルデザイン ● ● 公正な労務管理 ● ● 環境配慮型製品の開発 社会・環境の 財務との短期的な関連の低いESG要因:例 ● ● 文化・芸術貢献 従業員との対話促進 ● ● 非線形変化 顧客情報管理の徹底 生産ラインの最適化 M&Aの推進 ● ● 原価低減活動 新規市場開拓・営業拠点開設 材料・部品の現地調達率アップ etc. プレフィナンシャル要因:例 ● ● 政治献金 IR活動・情報開示の推進 ● ● 財務 要因化 事業継続計画の整備 持続可能な木材調達 財務への影響の大きさ KPMGあずさサステナビリティによるプレフィナンシャル・バリュー分析 KPMGのプレフィナンシャル・バリュー分析では、従来型のESG 要因に対して 「外部不経済の内部化」の視点でシナリオ分析を行います。そこでは、特に社会・ 環境の非線形の変化を 「キードライバー」と定義し、それらによって各ESG要因が 企業財務に与えうる 「プレフィナンシャル要因」と変化するプロセスを可視化すると ともに、中期経営計画等の個別重点戦略項目に与えうるインパクトを定量的に 評価します。 © 2016 KPMG AZSA Sustainability Co., Ltd., a company established under the Japan Company Law and a member firm of the KPMG network of independent member firms affiliated with KPMG International Cooperative(”KPMG International”), a Swiss entity. All rights reserved. 大 アプローチ ビジネス分析による ESG要因の特定 ● ● ビジネスを実施するセクター、 国・地域、製品・サービス等の 基本情報をレビュー・分析 財務要因化への シナリオ分析と評価 ESG要因に影響する キードライバーの特定 ● 個々のESG要因が影響を受ける 可能性のある社会・環境の非線形 の変化 (キードライバー) を特定 自社ビジネス・バリューチェーン に関連のあるESG要因の特定 ● ● キードライバーにおける変化を ベースとした、各ESG要因の 財務要因化のシナリオを分析 短期的に、企業財務へ顕著な 影響を及ぼしうるESG要因を、 プレフィナンシャル要因として 評価 ESGに配慮した ポートフォリオ管理 ● ● 中期経営計画の各重点戦略 項目に対し、その効果発現に おいて重視すべきプレフィナン シャル要因を特定 各プレフィナンシャル要因に 対し、中期経営計画の時間軸 に沿った行動計画・KPIを策定 KPMGあずさサステナビリティの支援の特長 一般的なESG要因の概念的整理にとどまらず、実際の各企業における中期経 営計画等での管理枠組みの策定を最終目的とした支援を行います。 プレフィナンシャル要因の分析において特に重要となる、社会・環境の非線形 の変化 (キードライバー) の特定においては、KPMG のサステナビリティに 係るアドバイザリーサービスのグローバル・ネットワークを活用し、個別の国・ 地域ごとに重視すべきトレンド・ムーブメントを反映させた分析を行います。 また、本支援においては経営における重点戦略項目との具体的関連性の可視 化を重視するため、各企業の組織内におけるサステナビリティに係る認識の 共有や、計画策定・管理における部門間連携を促進する効果も期待できます。 KPMGあずさサステナビリティ株式会社 kpmg.com/jp/sus 本リーフレットで紹介するサービスは、公認会計士法、独立性規則及び利益相反等の観点から、提供できる企業や提 供できる業務の範囲等に一定の制限がかかる場合があります。詳しくはKPMGあずさサステナビリティ株式会社まで お問い合わせください。 ここに記載されている情報はあくまで一般的なものであり、特定の個人や組織が置かれている状況に対応するものではありません。 私たちは、的確な情報をタイムリーに提供するよう努めておりますが、情報を受け取られた時点及びそれ以降においての正確さは 保証の限りではありません。何らかの行動を取られる場合は、ここにある情報のみを根拠とせず、プロフェッショナルが特定の状 況を綿密に調査した上で提案する適切なアドバイスをもとにご判断ください。 © 2016 KPMG AZSA Sustainability Co., Ltd., a company established under the Japan Company Law and a member firm of the KPMG network of independent member firms affiliated with KPMG International Cooperative(”KPMG International”), a Swiss entity. All rights reserved. Printed in Japan. 16-1287 The KPMG name and logo are registered trademarks or trademarks of KPMG International.
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