件 名: 大 臣 会 見 概 要 日 時 平成 28 年 9 月 20 日 1051~1105 担 当 大臣官房広報課 場 所 記者会見室 備 考 1 発表事項 なし。 2 質疑応答 Q:先日アメリカを訪問してらっしゃいましたけれども、ワシントンで記者 団に対して、南シナ海の話について、「航行の自由」作戦には参加しないと いう発言をされたということですけれども、中谷前防衛大臣は、警戒監視 活動を南シナ海で行うことについて検討するという考えを表明されておら れましたが、大臣としては、こういった活動には参加しないというお考え でよろしいでしょうか。 A:まず、アメリカで講演でも申し上げましたし、南シナ海の今の現状とい うのは、大変懸念すべき状況だというふうに思います。力ではなくて、し っかり「法の支配」を貫徹させることが重要で、アメリカが行っていると ころの「航行の自由」作戦については支持しております。開かれた自由で 平和な海を守るというのが国際社会全体の利益だというふうに思っており ます。その上で、現時点で南シナ海において、常時継続的な警戒監視活動 は行っておらず、現時点において具体的な計画はありません。ということ を申し上げたということです。 Q:今後、自衛隊がそういった活動に参加するということを検討するという ことはあり得るのでしょうか。 A:将来について何か確定的なことを申し上げるべきではないと思いますが、 現時点で、そういった具体的な活動はありませんが、今後とも十分に日米 防衛協力というのは行っていく必要があると思っております。 Q:北朝鮮に関してなのですけれども、北朝鮮は今朝、国営の朝鮮中央放送 が新型の静止衛星運搬ロケット用エンジンの地上噴出実験を行って、成功 したと発表しましたが、事実上の長距離弾道ミサイルの発射実験という見 1 方もありますけれども、これについての防衛省として、どういった事実を 把握しているかということについての分析をお願いします。 A:報道は承知しておりますが、事実関係はしっかりと情報等も含めて調査 をしていきたいと思っております。 Q:関連で、今後のミサイルの発射の可能性といいますか、兆候などあれば 教えて下さい。 A:現在まで、21発のミサイルを発射しておりますし、その発射の能力等 も上がっているところでもあり、しっかりと日米、日米韓、また、関係諸 国と協力をしつつ、情報の収集、さらにはそういった兆候の収集に努めて いきたいと思います。 Q:北朝鮮の関連で、今の迎撃体制についてお伺いしたいのですが、大臣も 繰り返し述べられており、予算でも盛り込まれていますが、既存の迎撃ミ サイルをアップグレードしていくという方針だと思うのですけれども、た だ、足下、現状を見て、今の北朝鮮のミサイルの開発ペースに対して、十 分に対応できるとお考えでしょうか。 A:今年に入ってからの北朝鮮の行動、核実験も2回、ミサイルも21発、 さらには、潜水艦からの発射等々、国民の生活よりも、軍に重視を置いた 行動等を考えていきますと、非常に、このミサイル防衛の重要性というの は増してきていますし、今、御指摘のとおり、そういったスピードを考え ますと、わが国の防衛力を万全にすること、さらには日米同盟の強化、そ して、その上で関係諸国の連携、情報の共有等々、重要だというふうに思 っています。そして、SM-3ブロックⅡAの新規取得、PAC-3MS E弾の新規取得など、今回、概算要求等でもしっかり対処できるように導 入に着手しているところであります。今、御指摘のあったように、北朝鮮 のそのスピード等も見ながら、不断に検証していく必要があると思ってい ます。 Q:海兵隊が、普天間飛行場にさらに追加でオスプレイを2機配備する計画 をしており、既に岩国に機体が運ばれていますが、日本政府として、配備 の時期や目的など把握していることを教えて下さい。 A:今、御指摘の報道があったこと自体は承知をいたしておりますけれども、 今、報道の内容について、米側に確認しているところであります。いずれ にしましても、確認ができ、米側から情報が得られた場合には、関係自治 体等にしっかりと説明等していきたいと思っています。 Q:関連しまして、先日、訪米した時に、カーター長官の方とも、普天間飛 2 行場のオスプレイなどの県外、国外訓練移転というのを要望したと思いま すが、この時に今回の2機追加というような話はなかったのでしょうか。 A:今回の報道内容が事実かどうか確認中でございます。 Q:関連でお伺いしたいのですけれども、これまでに、米側から日本政府の 方にはオスプレイの追加配備や、さらにはCH-53とUH-1も4機配備 されるということで、大幅な負担増になると思うのですけれども、これま で説明がないということですか。 A:そういった報道内容が事実かどうかも含めて、現在、米側に確認してい るところです。 Q:確認ですが、追加で配備されるということになると、沖縄の負担軽減、 これまで進めてくるというふうに話しておりますけど、負担軽減にはなる と思いますか。負担増になると思いますか。 A:まずは、事実関係をしっかりと調査・確認をすることだと思います。 Q:本日から自民党内で総裁選任期の延長の議論が始まると思いますけれど も、改めて大臣のお考えをお願いします。 A:私は今までも、その件については述べてきたところでありますし、しっ かり党の中で議論をしていくべきだと思います。 Q:党内では否定的な意見もあるのですけれども、どのように議論を進めて いくべきでしょうか。 A:自民党の良いところは、いろいろな意見をそれぞれが、しっかり議論し て最終的に決めていくというところが自民党の良さですので、私は党内で 活発な議論がされるべきだと思っております。 Q:関連ですが、大臣としては、ポスト安倍総理大臣候補の一人として名前 が挙がることがありますけれども、それについてはどうお考えでしょうか。 A:どう関連しているのか分かりませんが、まず、総裁任期に関しては、自 民党の内規ですので、自民党の中でしっかりと議論していく必要がありま すし、やはり、こういった今の日本を取り巻く現状の中で、誰が一番総理 に相応しいかということは、国益に直結する問題だというふうに思ってお ります。 Q:大臣は、かねてより、政治家であれば最終的には総理大臣になることだ とお話をされていると思いますけれども、2年後、次の総裁選挙を意識す ることはございますでしょうか。 A:私は、政治家として最終的な目標が総理大臣と言ったのではなく、やは り、それぞれ、政治家はやりたいことがあり、この国を良くしたいと思っ 3 て政治家になっているので、どの政治家も総理大臣を目指しているという ふうに思います。ただ、首相になれるかどうかというのは、実力や、運、 タイミングや、その時の人の和、様々なものがあって初めてなれるもので あるということも、事実だと思いますので、私自身は常に自然体で、今、 与えられた事をしっかりやっていきたいと思います。 Q:先日、アメリカで講演の中で大臣は、南シナ海に関与を強めていく方針 で、日米共同巡航訓練というものを仰いましたが、これに対して、中国軍 事当局は対抗行動を取ることを表明しましたが、日中の南シナ海において、 軍事衝突になりかねないことが想定されますが、これについて、大臣は何 かお考えでしょうか。 A:CSISでの講演、特に中国に関する部分、かなり長くお話をしており ます。その中で申し上げたのは、やはり、力ではなく、「法の支配」を貫徹 することが重要で、そのために、今、日本ができることはしっかりやって いく。その中の一つとして、例えば、訓練もそうですし、その沿岸地域の 能力構築の支援であったり、そういうことをやっていく。一方で、中国に 対しては、いろいろな場面で話し合い、さらには日本の考え方を伝えたい ということも申し上げているところであります。全体として読んでいただ ければ、私が講演の中で言ったこと、それを契機に何か日中が軍事衝突を するということはあり得ないと思っています。 Q:閣僚の資産公開についてなのですが、新任閣僚の方々にお尋ねしている 質問なのですが、稲田大臣は、御家族の分を含めた総資産で、1億8千万 余りということで、就任閣僚の中では最多ということになりました。また、 御夫婦で借入れ金がありまして、その借入れ金が資産を上回るという結果 になっておりましたけれども、その点について、受け止めについてお願い します。 A:私も、政治家になるまでずっと弁護士として、働いてきましたし、主人 は今も弁護士として働いております。その上で、国務大臣として、資産に 関して、公私混淆ということは、絶対に避けないといけないし、また、公 共の利益のためにその職務を行っていくことは、当然だと思っています。 Q:閣僚の資産公開の制度について、その手法や、やり方など、種々議論が あるようですけれども、大臣は、閣僚の資産公開の意義については必要だ とやはりお考えですか。 A:私自身は、国務大臣として、その資産を透明化することは大変重要なこ とだというふうに思っております。また、一方で、今回も配偶者、なかな 4 か自分がずっと経済活動をしてきて、そして、その資産を公開することに ついて、やはり配偶者自身のプライバシーであったり、自分のプライバシ ーについて、やや抵抗があったことも事実です。 以 5 上
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