件 名: 大 臣 臨 時 平成 28 年 9 月 16 日 0754~0807 担 (日本時間) ウィラードインターコンチネンタ 所 ルホテル2階 HUGHES ROOM ぶら下 備 がり 会 見 日 時 当 大臣官房広報課 場 稲田大臣アメリカ訪問 考 (部 隊 視 察、 C S IS 講 演、日米防衛相会談) 1 発表事項 なし。 2 質疑応答 Q:今日、初めてアメリカのカーター国防長官と日米防衛相会談を行ったわ けですけれども、この意義について、また成果についてお聞かせ下さい。 A:カーター長官との間では、今のアジア太平洋地域、また、わが国を取り 巻く周辺の状況等々、いろいろな意見交換をいたしましたが、認識は一致 しておりますし、また、かつてないほど日米同盟の強化ということ、また、 非常に強い絆があるということも確認することができました。また、何よ りもカーター長官とお話をしていて、非常に信頼できる、そして力強い日 米のパートナーシップが築ける方という印象を持つことができ、大変有意 義だったと思います。 Q:会談の中では、北朝鮮情勢を踏まえて、いわゆる拡大抑止についても確 認がされたということでしたけれども、拡大抑止の意義についてお聞かせ 下さい。 A:核の拡大抑止のみならず、様々なミサイル防衛、さらには東シナ海、南 シナ海等において、日米、さらには他の関係諸国との関係をしっかり強め ていくことなどを確認しました。 Q:稲田大臣御自身としては、拡大抑止について、今の日本にとっては不可 欠だという認識でしょうか。 A:唯一の被爆国である日本として、核のない世界を目指していくというこ とは重要でありますが、やはり現実の問題を考えたときに、核の抑止力と いうこともまた重要だろうと考えています。 1 Q:今回、南スーダンは見送ったわけですけれども、今後、11月の11次 派遣隊というのもあると思うのですが、新しい「駆け付け警護」や、その 辺の任務付与はどう考えていらっしゃるのかということと、今の訓練の準 備状況はどうなのでしょうか。 A:まずは、この南スーダン、期限が来るわけでありますので、現状をしっ かりと見ていきたいという思いもあって、何とか南スーダンに行きたいと 思っていたわけですけれども、その気持ちは今も変わりません。そして、 その問題と、新しい平和安全法制が成立をして、それに伴う訓練はしっか りとやっていく必要があります。また、南スーダンの問題とは分けて、訓 練ということはしっかりやっていく必要はあるのだろうとは思っています。 Q:先ほどの会談の中で、核の抑止力について、アメリカには維持してもら いたいということを、大臣の方から会談の中でカーター長官にお伝えされ たのですか。 A:そういうことを私から依頼したということはありません。お互いの認識 の中で、様々なことを確認したということです。 Q:今回の訪米に関して、ワシントンポストやウォールストリートジャーナ ルなど、大臣のことを次の総理大臣として見ています。これまで、タカ派 というふうに見られていたことに関して、どういうふうにモデレートにさ れるのだろうかというところで注目を浴びていたと思うのですけれども、 そういったアメリカのメディアの方から、次の総理大臣として注目されて いる中で、今回の訪米というのはどういう成果を残すことができたとお感 じですか。 A:私も何度もそういった質問に答えていて、政治家になったら誰でも総理 は目指しているのでしょうけれども、目指していても、運や、能力や、タ イミングや、人の和など、様々なものがあって、初めて実現するものなの で、自然体で今の仕事をしっかりやっていこうという思いはずっと変わり ません。そして、タカ派と見られているということなのですけれども、そ れは、かなりいろいろなマスコミからもそのように見られているのでしょ うが、私はずっと歴史認識の問題については、客観的事実が何かというこ とを忌憚なく話すと。忌憚なく自分の意見を言うということや、自分の国 の立場をしっかりと主張する、その上で、理解をするということが重要だ ということをずっと一貫して述べてきたので、自分自身はタカ派と思った 2 ことはありません。そのありのままの自分の考えは、このワシントンのみ ならず、どこへ行っても発信していきたいと思っています。 Q:沖縄の件なのですが、明日、翁長知事の取り消しに関する裁判の結果も 出るのですけれども、アメリカ側としては今、工事が止まっていることに 懸念の声もあるのですが、今回、辺野古が唯一の解決策だということで一 致したということですけれども、アメリカ側から何か懸念を表明されると いうようなことはあったのでしょうか。 A:特になかったです。 Q:先ほど講演の中で、大臣は、南シナ海に関与を強めていく中で、共同巡 航訓練というものをおっしゃっていましたが、これはいわゆる、安保法制 の施行を受けたような新たな訓練というのを想定していらっしゃるのでし ょうか。 A:安保法制を受けたというよりも、やはり今の状況を見れば、日本とアメ リカのみならず、日本とアメリカと他の価値観を共有する国々との間でし っかりと関係の強さ、さらには東シナ海、南シナ海で力の変更ではなくて、 「法の支配」を貫徹させるのだという、そういう国際社会の意思を示して いくということが重要だろうというふうに思っています。 Q:今の質問に関連しまして、南シナ海で行っていく共同訓練というのは、 安保法制で新たにできることも含めてやっていくという理解でしょうか。 A:安保法制で新たにできることになったことというのは何を指しておられ るのかなのですけれども、もちろん、今も新任務、安保法制でできるよう な任務については、訓練はしております。しかし、他国と関係することに ついては、しっかり協議をしないとできないわけですから、そういうこと も踏まえないといけないと思います。 Q:米艦防護などそういうことも含めてでしょうか。 A:そういうこともしっかり認識を一致させないと意味がないのではないで しょうか。 Q:安保法制の「駆け付け警護」と「宿営地の共同防護」の訓練なのですけ れども、これはいつから始める予定でしょうか。 A:準備が整い次第ということです。「駆け付け警護」に関して、報道官から、 今週から実動訓練を行うということです。 3 Q:今週というと、19日、明日、明後日くらいまでですか。 A(武田報道官):以前から、9月中旬からと申し上げておりますので、その 予定ということです。 Q:その訓練については具体的にはどういったものを考えていらっしゃるの でしょうか。 A:しっかりと、安全を守りながら、そして、新たな任務にも対応できる 様々な訓練をしっかりやっておかなければいけないと思います。 Q:19日で、平和安全法制の成立から1年ということなのですけれども、 これまでの準備状況なども踏まえて、今後、どういうふうに運用を本格化 させていきたいとか、課題をどういうふうに見てらっしゃるのかというこ とについて、考えをお願いします。 A:今の日本を取り巻く環境を考えると日本自身の防衛力をしっかりつけて いく、万全なものにしていくということも重要ですが、日米同盟の強化と いうのは、非常に大きなウエイトを占めていると思います。新ガイドライ ンが成立したこと、特定秘密もそうですけれども、かなり安倍政権でしっ かりやってきたことの成果は表れているというふうに思います。その上で 何が課題かというと、やはり、そういった非常に大きな法律であったり、 今を取り巻く環境における対応であったり、それをしっかりとわが国は法 治国家ですので、憲法の制定する範囲内で、立憲主義に反しないものであ ることや、また、国民の皆さん、特に女性の皆さんや若い人達に、しっか り説明をしていくことが重要だと思っています。 Q:安保法の「駆け付け警護」の訓練なのですけれども、それは「駆け付け 警護」と「宿営地の共同防護」について、双方とも今週から訓練を始める ということでしょうか。 A:訓練の詳しい内容について、また、スケジュール等については、後ほど 報道官からお話をさせたいと思います。(※1) Q:任務付与については、どのように判断されるおつもりでしょうか。 A:任務付与といっても、しっかり安全に任務が果たせる状況にならないと 付与するわけにはいかないわけです。さらには、いろいろな状況の中で訓 練が終わったからといって、任務付与をするかどうかということも、また、 大きな決断がいるわけです。そういったことをしっかりと、今の状況を、 4 刻々と変わるものもありますでしょうから、見極めていかなければならな いと思っています。 Q:先ほどの、南シナ海での共同巡航訓練というのは、アメリカが今やって いる「航行の自由作戦」の一部としてやることでしょうか。 A: 「航行の自由作戦」に参加するということではありません。 以 ※ 1 上 大臣会見直後の報道官による補足説明 平和安全法制に基づく訓練でございますけれども、訓練の開始について公表 させていただいた際に、9月中旬から体を動かす訓練を行なう予定ですと、皆 様には申し上げておりました。現在、南スーダンには、第10次派遣要員が活 動しておりますが、仮に期間が延長されれば、第11次要員が派遣されること になるわけです。従来から、要員を派遣する際には、その要員に対して十分な 教育・訓練を行なってまいりました。先ほど申し上げたように、期間が延長さ れた場合に備えて、第11次要員についても、8月25日から、約2ヶ月程か けて、訓練を実施しております。この第11次要員については、東北方面隊隷 下の第9師団を基幹として派遣準備訓練を進めておりまして、この訓練のうち、 「駆け付け警護」等に関する訓練については、当初、座学を中心に行なってお りましたが、現在は実動を伴う訓練についても始まっているところでございま す。いずれにしても、平和安全法制に基づく任務については多岐にわたるため、 関係する訓練の内容も様々なものになるわけですが、今後、各部隊において必 要な訓練を、それぞれ準備が整った所から実施していくということになってお ります。 質疑応答 Q:「駆け付け警護」など、今週から始まるということなのですか。 A:ただ今申し上げたように、現在は、実動を伴う訓練についても始まっている ということです。当初から、9月中旬から行なうと申し上げておりましたので、 今週から始めたということで承知をいたしております。 Q:今週から始めたということですか。 「駆け付け警護」と「宿営地の共同防護」 の訓練を始めたということですか。 5 A:安保法制に伴う新たな任務がございますが、 「駆け付け警護」などに関する訓 練については、現在、実動を伴う訓練が始まっているということでございます。 具体的に、どのような訓練を、どのように、どこでといった詳細については、 手の内なので差し控えさせていただきたいということでございます。 Q:何日から始まったのですか。 A:確認してお答えします。 Q:2つ始まったということで良いのですか。“等”というふうに言っていますけ れども、「駆け付け警護」と「宿営地の共同防護」はすでに始まっているという ことですか。 A:平和安全法制に伴う新たな任務について始めている、この時点において、「駆 け付け警護」については、その訓練は始まっているということは申し上げます が、その他の訓練につきまして、今、始めているのか、未だ座学の状況なのか については確認をしたいと思います。 Q:これは、人数とか、何人くらい。 A:訓練の具体的な内容、詳細については、お答えは控えるということでござい ます。 Q:それは、何日からとか、共同防護はどうなるとかは、どうやって教えてもら えるのですか。 A:確認できれば、直ちにご連絡したいと思います。(※2) ※2 後刻、「9月14日から、「駆け付け警護」及び「宿営地の共同防護」に関する 実動訓練を始めた」旨回答 以 6 上
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