教育課程の編成方法等 - 宮崎県教育研修センター

Ⅵ 教育課程の編成方法等
1 SWOT分析やワークショップ型の研修など、カリキュラム・マネジメントを
生かした職員研修等を実施している割合
県全体
行って
いる
23%
調査段階では、SWOT
分析やワークショップ型の
研修など、カリキュラム・
マネジメントを生かした職
員研修等を行っいる学校の
割合は、県全体で、2割弱
であることが分かります。
行って
いない
77%
2 グランドデザインの活用方法
グランドデザインとは、「壮大な図案・設計・着想。長期に
わたって遂行される大規模な計画。」という意味をもち、学校
の将来像を描き、取り組むことを明確に示したものです。
<このようなことに使われています>
○
○
○
○
○
職員会等において全職員で共通理解している。
(79%)
PTA総会等で保護者に示し、説明をしている。 (69%)
校長室や職員室などに掲示している。
(37%)
各家庭に配付している。
(37%)
公民館に掲示したり、地域に配付したりしている。(10%)
その他にも、
学校玄関に掲示したり、参観日の懇談会で確認をしたりしている学校も
あります。
また、学校のWebページに掲載したり、学校要覧を作成し適宜配付し
たりしている学校もあります。
その他、学校評議員や学校関係者評価委員、民生委員・児童委員の方に
説明している学校もあります。
3 時数を生み出すための工夫
1 学校行事や学校の行事等の精選・重点化
○ 職業体験学習を、夏季休業中に実施している。
○ 始業日や終業日、定期テスト日に授業を行っている。
○ 修学旅行を2泊3日にしたり、文化祭と鑑賞教室を統合したりする。
○ 地域の事情も加味し、職場体験学習、体育大会や文化祭準備といった、
学校の行事を夏休みに行っている。
○ キャリア教育の充実を図るため、本校では職場体験学習を2回行ってい
る。(中学校2年生を対象に年間5日間) そのうち3日間を、夏休みに
授業日を設定し、授業時数の確保をしている。
○ 家庭訪問を7日間から3日間に短縮している。(玄関先訪問とし、夏休
みに全家庭三者相談を実施している)
2 授業や委員会活動等の時間を工夫
○ 現在週28コマで実施しているが、29コマ目には、生徒会活動の時間
以外に授業補てんを行っている。
○ 毎週時間割を作成し、出張等で自習となる時間を他の教科に割り振り、
自習時間を作らないようにしている。
○ 生徒集会や全校集会、選手推戴式などを朝の会と朝自習の時間に行って
いる。
○ 健診等を組み合わせて、1単位時間で計上している。
○ 家庭訪問の日の午後に、残っている職員全員でスポーツテストを実施し て、保健体育の授業を確保している。
○ 学級、全校専門委員会は、6校時終了後に実施している。
○ 1学期の中間テストは実施せず、期末テストの日数を減らし、午後の授
業がなくならないようにしている。
○ 薬物乱用防止教室や人権啓発講座(メディアリテラシー講座)等を、サ
マースクールで実施する。
3 研修の時間を工夫
○ 放課後の会議について、必要に応じて長期休業中に実施するなど整理し
て、時数を確保している。
4 週時程・校時程の工夫
○ 水曜日に、30分または50分の6時間目を設定している。
○ 職員朝会や朝自習をなくして、放課後に生徒会活動を実施し、授業時数
を確保している。
○ 週29コマで運用し、水曜日の5校時に行事や休み等で実施出来なかっ
た授業を入れている。
○ 水曜日の6時間目に、授業を実施している。
○ 毎週木曜日は、職朝を行わず清掃をなくして、生み出した時間を「生徒
会活動の時間」と設定して、集会活動や専門委員会の話合いなどの時間に
あて、教科等の時数を確保するように配慮している。
○ 29コマ目を教科補習の時間とするとともに、火曜日の校時程を朝自習
と清掃をなくすことで30分生み出し、6校時と連結して学校行事が行え
るようにしている。
○ 水曜日の朝自習をなくし始業を早め、午後の研修時間を2コマとれるよ
うにし、その1コマで全校専門委員会を実施し、時数に影響されないよう
にしている。
○ 分掌部会や学年部会を時間割の中に位置づけている。
○ 6校時終了後に特設の7校時「プラスワンタイム(30分)」を設定。
・ 学校の行事を「プラスワンタイム」で実施することにより、ゆとりあ
る教育課程を編成する。
→ モジュールの考え方を、授業ではなく学校行事等のコマに生かす。
・ 毎週、集会活動や生徒会活動の時間をとり、活動の充実を図る。
・ 45分短縮校時での運用をなくす。→50分授業を確実に実施する。
・ 学力向上のスキルの時間として、教科の時間としても活用する。
5 長期休業日の工夫
○ 市町村単位で、長期休業日を見直し、授業時数を確保する。
○ 夏季休業中に授業日を設定している。(1年生:3日、2年生:5日、
3年生:4日)
学校行事や学校の行事については、学校の教育目標達成のために必要
なものは、積極的に実践し、そうでないものは見直すという観点が大事
だと考えます。
各学校では、それぞれ自習時間をできるだけ出さないように、毎週、
時間割を作成・調整したり、校時程の工夫を行い、各委員会活動の時間
を確保したりして、時数を生み出す努力をしていることが分かります。
このサポートブックに掲載した実践例については、各学校の実情や課
題に応じて、活用していただけると幸いです。