平成28年9月15日 第15号 日 校長 荒 井 秀 樹 野球部で甲子園球児が学んだもの 部活を通じて何を学ぶか? この夏も甲子園では高校球児たちの熱い戦いが繰り広げられました。予選から勝ち続けてきた各都道府県の代 表校、すべての試合に勝利したチームだけが手にすることができる優勝旗。毎試合の緊張感は、きっと私たちの 想像以上のものがあるのでしょう。おりしも 4 年後の東京大会では、野球がオリンピック種目として行われるこ とが決定いたしました。もしかしたら、この夏に甲子園を湧かせた高校球児たちが、日の丸を背負って白球を追 いかけているかもしれません。 今回は、高校野球の話を通して部活動について考えてみたいと思います。中学、高校時代、皆さんの保護者の 方も部活動に熱中したという思い出を持っている方も多いことでしょう。皆さんの中にも、部活動に熱中してい るという人も大勢いるでしょう。一生懸命やって初めて味わえる感動、頑張った人だけが学べる心、部活動には 人間的な成長を促す多くの要素があると思います。大切なのは部活動を通じて何を学ぶか、どのように成長して いくか、それを指導者と生徒たちがはっきり見定めて日々の活動を行っていくことだと思います。 今から10年以上の前の話ですが 2007 年の夏の甲子園。佐賀県代表として出場した公立高校である佐賀北 高校。快進撃を続け、大方の予想を裏切り決勝戦まで進み、「がばい旋風」と呼ばれます。 佐賀北高校は、尐年野球のヒーローともいえる生徒達が全国から集まって作られたチームで はありません。公立高校ですから、地元の普通の野球好きの生徒達で作られたチームです。佐 賀北高校の百崎敏克監督の部活の基本精神は「時間を守る、靴をそろえる、勉強もしっかりや る」です。スーパーヒーローはいませんが、地道に基礎練習を続け、一戦一戦ごとに一人一人 が自信をつけ、チームとしての結束を深めてきたチームです。 でも彼らを決勝戦に進めた原動力は技術や戦術だけではないといわれています。最も大きな原動力になったの は、選手全員が「相手選手に対する敬意をもって試合に臨んでいたこと」だと言われています。 佐賀北高校の野球部の選手たちは、試合中に誰もが『相手チームの選手の行動を心からほめる』のだそうです。 例えば、相手選手がヒットを打って一塁に出塁すると、佐賀北高校の一塁手は「ナイスバッティング」と相手を たたえます。二塁打を打てば二塁手が「素晴らしい!」と声をかけます。佐賀北高校の選手が三振を取られると、 相手のピッチャーに「ナイスピッチング」と相手の好投を讃えます。 甲子園は一度負けたら後がありません。各学校の選手は必死に戦います。その分、負けたときの悔しさは、他 のどの大会よりも大きいはずです。だから選手の誰もが、自分たちが勝つために必死です。 でも、佐賀北と対戦して敗れたチームは皆、負けた悔しさよりも、佐賀北高校の選手たちの相手を敬う言動に とても感動し、彼らを応援したくなったといいます。試合をしながらも、知らず知らずのうちに佐賀北高校のフ ァンになっていったそうです。そんな佐賀北高校の選手たちの姿は、勝つたびに相手の選手はもちろんのこと、 多くの関係者たちをファンにし、誰もが佐賀北高校の優勝を応援していったそうです。多くの人たちの気持ちに 支えられ、佐賀北高校の選手たちは試合ごとに力を高めていったのだと言われています。その結果、県立高校と しては 11 年ぶりの、甲子園全国優勝を果たしたのです。 小さい頃からスポーツを習っている人も大勢いると思います。「将来オリンピック選手に育てるために始めさ せた」という親はほんのわずかで、ほとんどの親は「チームの大切さを学ばせたい」「努力の大切さを学ばせた い」「思いやりの気持ちを学ばせたい」とか、人としての成長を願うことがきっかけだったと思います。 佐賀北高校の選手たちは、本当であれば勝ち負けにこだわってしまう舞台になりかねない甲子園でも、ずっと 日々の部活動の時間に学び続けた「人への敬意の心」を持ち続けていたことに驚かされます。 佐賀北高校の百崎敏克監督が部活動を通じて生徒たちに学ばせたかったこと、それは勝ち負けだけではありま せん。人としての心だと思います。そういう生徒を育てた監督は優れた指導者だと思います。百﨑監督から学ん だ生徒たちは、大人になってもきっと人を大切にすることを周りの人たちに伝えていくことでしょう。 「部活動で何を学ぶ」ということを、生徒も保護者も、そして指導者も考えてみるいい機会だと思います。 運動会を成功させるために 先週の水曜日から運動会の練習が始まりました。今年は学校のグラウン ドが使えないため、新河岸陸上競技場での開催になります。練習も体育館 のみでの練習となり十分とはいえませんが、生徒たちは学年種目の練習や 学級旗の作成と、クラスで団結し、頑張っています。 保護者の皆さんの声援が、生徒たちの励みになると思います。ぜひ多く の方々にお越しいただき、温かな声援を送ってあげてください。 第 59 回運動会 日時 平成 28 年 9 月 17 日(土) 9 時開会式 場所 新河岸陸上競技場 ※ 会場を借りての実施になるため、自転 車での来場はご遠慮願います 生徒会役員選挙 西台中を支える新しい力 9 月 10 日(土)に生徒会役員立候補者による立会演 会 長 星 有綾(2-2) 説会と全校生徒による投票を行いました。前期役員の皆 副会長 馬場啓匠(2-3) 冨田 楓(1-1) さん、本当にご苦労様でした。 森谷優斗(2-1) 渡邊将樹(2-4) 7 月の公示を受けて立候補した各 庶 務 小松原さくら(1-2) 井上夏希(1-3) 候補者は、選挙管理委員会の指導の もとに、登校時や給食時の放送で、立候補者としての方針を呼びかけ、考えを記した選挙公 報を配布し、自分たちの考えを訴えてきました。立会演説会当日は、これからの西台中の歩 むべき姿について、各候補者が壇上で熱く語ってくれました。 生徒会活動も 2 年が中心となります。新たな力が、新たな西台中を築き上げてくれること を願っています。そのためには生徒の皆さんのサポートが必要です。皆でよい学校を創りましょう。 小学生 体験授業 中学校の授業は楽しかったかな 9 日(金) 、本校の学区域内の小学校である志村第五小学校、高島第六小学校の 6 年生の 児童を招いて、中学校の先生による授業を体験してもらいました。クラスごとに分かれて、 社会、理科、美術、家庭科の 4 つの教科の授業を 40 分間体験しました。 中学校の先生方はこわいという印象をもっている児童も多いと思いま すが、実際に体験してみていかがだったでしょうか。丁寧に、時にはユ ーモアを交えながらの授業に安心した児童の様子も見られました。中学校の教室で、中学校 の先生方から直接教わる機会を得ることで、中学校生活のイメージも尐しづつできてきたの ではないでしょうか。来年は西台中学校の一員として活躍することを期待しています。 小学生対象 学校説明会・部活動見学 9 日(金) 、体験授業に続き、改修を終えたばかりの体育館で、6 年児童を対象に、生徒 会役員が西台中学校の説明をしました。スクリーンに映し出される映像を観ながら、学校生 活や様々な行事の様子を、生徒会役員が説明しました。きびきびした役員 の説明にあこがれをもった小学生も多いのではないでしょうか。 続いて部活動見学会を行いました。改修工事の影響で、グラウンドを使 う部活は校外での活動となり、公開できる部活が尐ないのが残念でした。本来であれば、実際 に中学生と一緒になって部活動を体験させてあげたかったのですが、活動場所の関係でできな かったのが残念です。 新入生児童・保護者向け学校説明会 中学への膨らむ夢に 10 日(土)土曜授業プラン終了後に、体育館で平成 29 年度新入生向けの学校説 明会を行いました。午前中は授業と生徒会役員選挙の様子もあわせてご覧いただきま した。 生徒会役員の学校紹介に続き、本校の教育課程や 1 年間の流れ、生活指導面での注 意やお願い、進路指導の状況や学習の取組をお伝えしました。近隣小学校との土曜授業に重なり、ご迷惑をおか けしましたが 100 人近い保護者の方にお越しいただきました。改めて感謝申し上げます。 教育実習生からのメッセージ みんなと一緒に 3 週間勉強していきます 有澤侑希先生(国 2 年 1 組) 武藤将治先生(社 2 年 3 組) 佐藤麗先生(体 3 年 1 組) 今日から 3 日間、 皆さんと一緒に 勉強します。 分からないことばかり なのでいろいろ教えてください。 担 当は国語で、2 年 1 組でお世話にな ります。 ほかのクラスの子ともたく さん関わりたいので、 授業中わから ないことは質問したり、 休み時間に たくさん話しかけて くれたりするとうれ しいです。3 週間宜し くお願いします。 皆さんこんにちは。 私は東洋大学 から来ました武藤将治です。 好きな ことはスポーツをすることと観る ことです。3 週間という短い時間で はありますが、 皆さんと一緒に一生 懸命勉強していき たいと思っていま す。よろしくお願 いします。 皆さん、こんにちは。本日より 3 週間教育実習をさせていただくこ とになりました。 私は実習中に一人 でも多くの生徒の顔と名前を覚え たいと思います。 皆さんも私の顔と 名前を覚えて、 『う らら先生―!!』っ て声をかけてくれた ら嬉しいです。
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