平成28年9月 国土交通省航空局 航空機に向かってレーザー光を照射する等の行為を規制するための航空法施行 規則の一部を改正する省令案等について 1 背 景 航空法(昭和 27 年法律第 231 号)第 99 条の2第1項は、航空交通管制圏、 航空交通情報圏等の空域において、ロケットの打上げ等の航空機の飛行に影 響を及ぼすおそれのある行為をしてはならないこととしており、同条第2項 は、これらの空域以外の空域において、航空機の飛行に影響を及ぼすおそれの ある行為を行う者は国土交通大臣に通報しなければならないこととしている。 当該規定における、 「航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為」につ いては、航空法施行規則(昭和 27 年運輸省令第 56 号)第 209 条の3及び第 209 条の4において、ロケット、花火等の打ち上げ、気球の浮揚、模型航空機 の飛行、航空機の集団飛行及びハンググライダー又はパラグライダーの飛行 が規定されている。 近年、空港周辺等での航空機に対するレーザー照射や凧揚げといった航空機 の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為について、その危険性が指摘されてい ることを踏まえ、これらの行為による航空機の飛行に対する影響を未然に防ぐ ため、航空法施行規則等について所要の改正を行う。 2 概 要 (1)航空法施行規則の一部改正等 ① 航空法第 99 条の2第1項に規定する「航空機の飛行に影響を及ぼすお それのある行為で国土交通省令で定めるもの」に、レーザー光を進入表面 等(※)の上空の空域等を飛行する航空機に向かって照射することを追加 する。(第 209 条の3の改正) ② 航空法 99 条の2第1項及び第2項に規定する「航空機の飛行に影響を 及ぼすおそれのある行為で国土交通省令で定めるもの」に、凧を進入表面 等の上空の空域等に揚げることを追加する。 (第 209 条の3及び第 209 条 の4の改正) ③進入表面等がない飛行場の周辺においても航空法第 99 条の2及び第 132 条が適用されるようにするため、規制対象の空域に、航空機の離陸又は着 陸の安全を確保するために必要なものとして国土交通大臣が告示で定め る空域を追加する。(第 209 条の3、第 209 条の4及び第 236 条の改正) 当該告示で定める空域としては、三沢飛行場の周辺の空域を想定している。 ※ 進入表面等とは、進入表面、転移表面若しくは水平表面又は航空法第 56 条第1項 の規定により国土交通大臣が指定した延長進入表面、円錐表面若しくは外側水平表 面を指す。 (2)日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約第六条に基 づく施設及び区域並びに日本国における合衆国軍隊の地位に関する協定及 び日本国における国際連合の軍隊の地位に関する協定の実施に伴う航空法 の特例に関する法律施行令(昭和 34 年政令第 334 号)の一部改正 アメリカ合衆国軍隊の航空機等の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為 について、法第 99 条の2の適用対象とする。 3 今後のスケジュール(予定) 公 布 : 平成28年10月下旬 施 行 : 平成28年12月下旬
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