左室駆出率が40%以下の患者へのβ遮断薬、ACEI/ARB退院時処⽅率 β遮断薬およびレニンアンギオテンシン(RAS)系抑制薬は収縮能の低下した慢性⼼不全のリモデリングを抑 制し、予後の改善をもたらすことが数多くの臨床研究で実証されてきた。 当院でも慢性⼼不全の標準治療であるβ遮断薬およびACEI/ARBの内服実績を⾼める必要がある。薬剤の副 作⽤および相互作⽤によって導⼊困難な症例が相当数存在することが予測されるため、絶対値での⽬標掲載 は難しいと考える。施設内での経時的トレンドの追跡が重要である。 β遮断薬 90.3% ACEI/ARB 80.6% β遮断薬+ACEI 0.0% 73.4% 20.0% 40.0% 60.0% 80.0% 100.0% 当院値の定義・算出方法 分⼦: 退院時にβ遮断薬、ACEI/ARB、および両薬剤併⽤の患者数 ×100(%) 分⺟: 当院で施⾏した直近の⼼エコーにおける左室駆出率が40%以下の患者数 解説(コメント) ⼼不全再⼊院および⼼不全死の低下 改善策について β遮断薬については⾼い処⽅率である。ACEI/ARBについては腎機能障害や電解質異常で中⽌せざるを得な い症例が少なからず存在する。 さらに100%に近づけるためには、科内カンファレンスや⼼不全カンファレンスで個々の病態を把握し、副 作⽤に注意しながら介⼊を⾏う必要がある。 ⽂責:循環器内科部⻑ 坂本 和⽣
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