中小企業における取引関係に関する調査(最終報告) 2016 年 9 月 16 日 日本労働組合総連合会 News Release 報道関係者各位 ~ 全国4,450 社 中小企業における取引関係に関する調査・最終報告の概要 ~ コスト増を価格に転嫁できない中小企業 中小企業の底上げに欠かせない公正な取引慣行の実現 日本労働組合総連合会(連合)と、公益財団法人連合総合生活開発研究所(連合総研)は、2015 年 10 月に全国の従業員数 300 名以下または資本金 3 億円未満の中小企業 20,000 社に対して『中小 企業における取引関係に関する調査』を実施し、4,450 社(有効回答)から回答を得ました。2016 年 3 月 3 日に中間報告をプレスリリース致しましたが、最終報告を取りまとめましたので、ここに その概要をお知らせいたします(最終報告全文は「れんごう政策資料 232」に掲載しています)。 要 旨 ◆前回調査(2012年6月)に比べ、総じて企業業績は回復傾向がみられ、取引関係も改善されつつあるも のの、仕入れ単価上昇を価格に転嫁できないとの回答は依然として多い。また、中小企業の経営課 題として「人手不足」をあげる回答が増加しており、人材・要員の確保が大きな課題になっていることが 伺える。 ◆2014年4月の消費税増税にともなう価格転嫁拒否の有無については、95.0%の企業で「転嫁を拒否さ れたことはなかった」と答え、連合や行政、経営者団体の取り組みが一定の抑止力となったことが伺え る。 ◆取引において直面する問題では、「仕入れ単価上昇によるコストアップ」をほぼ5割(49.7%)の企業が あげているほか、「単価の下落や引き下げ要請」(37.4%)、「取引先からの受注減少や取引打ち切り」 (35.9%)が上位を占めている。また、仕入れ単価上昇によるコストアップに関しては、影響があった企 業のうち、「価格に転嫁してきた」とする回答は2割弱にとどまっている。 ◆単価・価格の引き下げ要請については半数以上が「あった」とし、そのうち8割以上の企業が何らかの 形で引き下げを受け入れている。また、引き下げのために実施した施策は5割強の企業で「作業工程 を工夫・改善した」をあげたほかは、「協力会社に価格引き下げを要請した」、「賃上げの見送りや一時 金を見直した」、「物流コストを引き下げた」が続いており、自社で吸収しきれない分について、さらなる 下請けに転嫁したり、従業員の賃金等労働条件の引き下げで対応していることが伺える。 ◆取引関係に関する法令、制度など行政施策の認知状況については、「いずれの法令、制度も知らない」 が約3社に1社にものぼっており、下請代金支払遅延等防止法(下請法)も5割強にとどまっている。 ◆企業業績による比較では、単価引き上げについて、増収増益企業では4割強が実現しているのに対し、 減収減益企業では3割弱にとどまっている。また、人員不足への対応については、増収増益企業では 正社員の採用や賃上げを重視しているのに対し、減収減益企業ではこうした対応に消極的で、事業縮 小をせざるを得ない企業もあることなど顕著の違いがみられる。 中小企業で働く者の賃金・労働条件の「底上げ」と「格差是正」を進めるためには、付加価値創 造の源泉である人材の確保・育成や設備等への適切な投資を行い、企業の収益性と生産性の向上を はかることが必要である。連合は、中小企業の収益性や生産性に大きな影響を与える不公正な取引 を撲滅し、「サプライチェーン全体で生み出した付加価値の適正な分配」と「公正な取引慣行」の 実現をはかるため、既設の「連合・取引問題ホットライン」の活用や取引ルールに関する認知度を 高める取り組みなど、行政や経営者団体とも連携し、社会を巻き込んだ運動を展開していく。 1 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 調査結果の概要 1. 3 年前と比べた経営状況 (1) 3 年前と比べた売上高・受注高と営業利益 ―[売上高・受注高]と[営業利益]はやや改善するも、 依然として「減少」企業が4割前後― 3年前と比べた経営状況 増 加 し て い る 変 わ ら な い 減 少 し て い る 件 数 無 回 答 (%) 売 2015年計 上 高 ・ 2012年計 受 注 高 2007年計 2015年計 営 業 利 2012年計 益 41.6 28.1 23.1 13.9 15.8 34.3 23.5 0.2 57.8 44.7 2007年計 35.2 0.2 39.2 24.9 20.3 3270 0.2 59.4 31.4 5010 0.3 40.5 16.8 4450 4450 0.3 48.0 5010 0.4 3270 (2) 3 年前と比べた設備や技術 ―設備・技術が「古くなった」が半数、「変わらない」は3割 大多数の企業で進まない設備や技術の刷新― 設備や技術 古 く な っ た 変 わ ら な い 新 し く な っ た 件 数 無 回 答 (%) 2015年計 2012年計 2007年計 46.0 32.5 50.9 45.5 27.2 24.8 21.1 0.4 21.5 0.5 29.2 0.6 4450 5010 3270 2 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 (3) 製品・サービスの差別化、新製品の開発状況 ―「進んでいる」は約3割にとどまり、 「変わらない」と合わせて約3分の2の企業で進まない開発状況― 製品・サービスの差別化、新製品の開発 進 ん で い る 変 わ ら な い 遅 れ て い る 件 数 無 回 答 (%) 2015年計 31.9 2012年計 52.2 34.4 2007年計 14.4 45.5 40.5 1.5 18.2 40.6 4450 2.0 16.8 5010 2.1 3270 2. 現在、取引において直面している問題 ―中小企業の半数が直面する「仕入れ単価上昇によるコストアップ」― 現在、取引において直面している問題 (%) 60 第1位選択 (N=4450) 3つ以内選択 (N=4450) 50 40 30 4 9 . 7 10 2 4 . 2 2 1 . 3 1 4 . 5 3 7 . 4 3 5 . 9 20 1 9 . 5 4 . 6 1 8 . 7 3 . 4 1 2 . 2 7 . 3 2 . 1 1 . 7 6 . 4 1 . 3 6 . 4 1 . 2 0 . 9 4 . 3 0 . 4 1 . 9 0 . 3 2 . 4 0 . 2 1 . 1 4 . 6 8 . 1 1 1 . 8 1 1 . 8 2 . 6 2 . 5 0 よ仕 る入 コれ ス単 ト価 ア上 ッ昇 プに 減取 少引 や先 取か 引ら 打の 切受 り注 下単 げ価 要の 請下 落 や 引 き か手 る間 納と 品コ のス 強ト 制の か の新 失規 敗取 引 先 の 開 拓 環 境 規 制 へ の 対 応 長 い 手 形 支 払 期 間 容契 の約 度条 重件 なや る発 変注 更内 注休 な日 ど前 無・ 理終 な業 発後 注発 へ機 の会 受の 注な ・い 入発 札注 元 入 札 の 失 敗 の取 頻引 繁先 な購 交買 替担 当 者 押過 し度 つな け応 販援 売要 請 や そ の 他 特 に 問 題 は な い 無 回 答 3 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 3. 原材料費や電気料金高騰による影響の有無と対応 ―<影響があった>企業が9割弱、特に、「価格に転嫁できない」が約3分の1 運輸業30人未満企業を直撃する原材料費や電気料金の高騰、 「価格に転嫁できない」が約半数― ここ数年の原材料費や電気料金の高騰による影響の有無と対応 16.4 食品製造業 19.1 繊維・衣服 25.2 16.0 石油・化学・ゴム 26.9 33.6 10.3 情報・ソフトウェ ア計 27.0 卸売・小売業計 25.9 12.1 3.2 22.4 38.9 12.2 33.8 10.1 0.4 6.2 37.5 14.6 22.0 9.7 49.3 15.3 4.9 運輸業計 8.2 6.8 36.5 13.6 0.9 5.8 30.8 19.6 13.0 25.0 37.6 21.8 22.7 電気機械 輸送用機械 15.8 12.5 0.8 23.7 33.5 0.7 製造業計 14.3 無 回 答 0.9 14.4 な特 いに 影 響 は で て い 0.8 24.4 に影 転響 嫁は であ きる なが い価 格 1.2 2015年計 格影 に響 転あ 嫁り し今 た後 いは 価 2.5 (%) 格影 に響 転あ 嫁り し一 て部 きを た価 4.3 力影 で響 吸あ 収る しが て企 い業 る努 12.1 0.6 49.5 14.7 25.4 0.9 11.1 0.9 件 数 * 影 響 が あ っ た 4450 86.6 2518 93.4 556 96.8 576 94.8 368 92.4 515 89.9 503 92.6 464 87.3 467 49.7 441 88.0 件 数 * 単 価 の 下 落 率 4450 -0.9 5010 -4.8 3270 -4.0 4. 5年前と比べた主要生産品、サービス単価 ―「下がった」が46.2%、「上がった」は11.4%― 主要生産品、サービス単価の変化 * 下 が っ た * 変 わ ら な か っ た (%) 2015年計 2012年計 2007年計 22.2 * 上 が っ た 58.7 16.4 46.2 41.9 無 回 答 39.3 39.0 11.4 16.0 2.7 3.1 3.1 4 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 5. 主要生産品、サービス単価への引き下げ要請の実態 (1) 単価・価格の取引先からの引き下げ要請の有無 ―中小企業の経営を圧迫する単価の引き下げ要請、要請を受けた企業が過半数 引き下げ要請の多い業種は輸送用機械、電気機械を中心とした製造業と卸売・小売業 主要生産品、サービス単価・価格の取引先から引き下げ要請(過去3年間) (%) 2015年計 た1 年 に 複 数 回 あ っ 20.3 2012年計 24.9 2007年計 25.6 1 年 に 1 回 あ っ た 数 年 に 1 回 あ っ た 16.3 な か っ た 16.6 19.4 無 回 答 44.7 26.2 21.9 2.0 26.8 25.6 2.7 24.7 2.2 件 数 あ* っ引 たき 下 げ 要 請 が 4450 53.2 5010 70.5 3270 73.1 (2) 引き下げ要請への対応 ―「要請に近い水準で応じた」が約2割、1割強にとどまる「断った」― 価格・単価引き下げ要請への対応(価格や単価引き下げ要請のあった企業) (%) 2015年計 2012年計 2007年計 応要 じ請 たに 近 い 水 準 で 22.5 29.3 27.1 準こ でち 応ら じが た可 能 な 水 たコ めス 断ト っ的 たに 困 難 の 62.0 件 数 無 回 答 14.6 61.0 58.4 0.9 8.5 1.1 13.1 1.3 2369 3533 2389 5 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 (3) 引き下げのために実施した施策(複数選択) ―最も多くの企業が取り組んだ「作業工程の工夫・改善」(53.1%) 課題は賃金・一時金の維持― 価格・単価の引き下げのために実施した施策(価格や単価引き下げ要請に応じた企業、複数選択) 70 60 2015年計 (N=2003) (%) 2012年計 (N=3191) 2007年計 (N=2043) 50 40 30 20 5 3 . 1 4 9 . 2 6 3 . 2 2 6 . 7 10 2 9 . 7 3 5 . 6 2 3 . 1 1 4 . 4 3 6 . 8 3 6 . 4 1 6 . 6 2 0 . 5 2 0 . 4 1 3 . 9 1 3 . 5 2 2 . 2 1 7 . 5 1 6 . 3 1 2 . 9 9 . 4 2 0 . 1 9 . 6 1 4 . 4 1 6 . 8 1 0 . 7 6 . 7 6 . 1 2 0 . 8 1 3 . 1 9 . 4 6 . 2 5 . 6 7 . 2 1 3 . 1 1 4 . 1 2 . 7 ー 0 き協 下力 げ会 を社 要に 請価 し格 た引 一賃 時上 金げ をの 見見 直送 しり たや 下物 げ流 たコ ス ト を 引 き ビ製 ス品 をの 見品 直質 しや たサ ー 改作 善業 し工 た程 を 工 夫 ・ た外 注 や 請 負 に 出 し 増販 や売 し・ た納 入 数 量 を や人 休員 出を で削 対減 応し し残 た業 正 ト社 に員 置を き派 換遣 えや たパ 水企 準業 を内 切福 り利 下厚 げ生 たの そ の 他 無 回 答 6. 最大の取引先への価格・単価の引き上げ要請 (1) 価格・単価の引き上げ要請の有無 ―半数の中小企業が引き上げを要請したものの、 引き上げを実現した企業は約3社に1社― 最大の取引先への価格・単価の引き上げ要請 (%) 2015年計 2012年計 2007年計 て要 も請 らし って た引 き 上 げ 34.4 32.1 33.5 て要 も請 らし えた なが か引 っ上 たげ と要 ん請 どし なた かこ っと たは ほ 18.1 無 回 答 43.3 21.9 42.9 27.5 36.2 4.2 3.2 2.9 件 数 * 要 請 し た 4450 52.5 5010 53.9 3270 60.9 6 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 (2) 引き上げ要請が受け入れられた理由 ―最大の理由は「原材料費などコストの上昇」だが、引き上げ実現の背景にある 「高い質の製品・サービス」と「他に供給できる会社がない」- 価格・単価引き上げ要請が受け入れられた理由(2つ以内選択) 70 (%) 2015年計 (N=1533) 60 2012年計 (N=1606) 2007年計 (N=1095) 50 40 30 6 0 . 1 5 8 . 3 5 7 . 7 20 3 2 . 4 3 2 . 1 2 9 . 6 10 2 7 . 7 2 4 . 8 2 2 . 8 2 1 . 0 2 0 . 7 1 2 . 4 2 2 . 6 1 4 . 1 1 3 . 6 3 . 7 5 . 2 5 . 1 4 . 7 4 . 3 3 . 8 2 . 5 2 . 4 3 . 1 0 ト原 が材 上料 昇費 しな てど いコ たス 置長 い期 て間 き価 た格 を 据 え ー ス製 の品 質品 が質 高・ かサ っ たビ 社他 がに な供 か給 っで たき る 会 な品 ど質 に改 応善 じや た短 納 期 し請 な求 い額 よ合 う計 にが し上 た昇 そ の 他 無 回 答 7. 2014 年 4 月の消費税増税の取引価格への転嫁状況 (1) 消費税引き上げ分の転嫁拒否の有無 ―「転嫁を拒否されたことはなかった」企業が圧倒的多数 3.4%にとどまる転嫁拒否の<あった>企業― 2014年4月1日に引き上げられた消費税分の転嫁拒否の有無 てあ いっ るた し 今 も 続 い (%) さあ れっ てた いが る今 は 是 正 こ転 と嫁 はを な拒 か否 っさ たれ た 無 回 答 2015年計 1.2 2.2 95.0 1.6 製造業計 1.1 2.3 95.1 1.6 食品製造業 2.0 3.2 93.2 1.6 繊維・衣服 1.6 3.8 93.1 1.6 石油・化学・ゴム 0.8 1.1 97.3 0.8 電気機械 0.4 1.7 96.3 1.6 輸送用機械 0.4 0.8 運輸業計 1.9 情報・ソフトウェ ア計 0.6 卸売・小売業計 1.1 1.7 1.3 3.6 96.6 2.2 94.4 1.9 97.0 1.1 93.7 1.6 件 数 * あ っ た 4450 3.4 2518 3.3 556 5.2 576 5.4 368 1.9 515 2.1 503 1.2 464 3.7 467 1.9 441 4.8 7 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 (2) 消費前増税分の転嫁拒否の方法 ―主な方法は「本体価格での交渉拒否」、「買いたたき」、「下請代金の減額」― 消費税増税分の転嫁拒否の内容(転嫁拒否された企業、複数選択) 40 (%) 2015年計 (N=152) 30 20 3 0 . 9 2 8 . 3 10 2 5 . 0 7 . 9 3 . 3 5 . 9 2 0 . 4 そ の 他 無 回 答 0 拒本 否体 価 格 で の 交 渉 買 い た た き 下 請 代 金 の 減 額 用商 ・品 利購 益入 供・ 与役 要務 請利 報 復 行 為 8. 取引先との契約における問題状況 ―不公正な慣行の最も多い契約が、 [単価、返品等の条件を契約文書で明示しない取引]― 取引先との契約で過去1年間に起きたこと る現 在 も 行 わ れ て い (%) 条 明件 文を 化契 し約 な文 い書 で 単 が価 守等 らの れ契 な約 い内 容 価 方格 的を に取 決引 め先 るが 一 受 ま注 っ時 てに い価 な格 いが 決 2015年計 15.2 2012年計 2012年計 7.7 2012年計 15.1 2012年計 2007年計 59.7 8.5 9.9 23.6 9.2 8.9 18.0 22.9 54.5 52.4 62.7 9.9 24.6 5010 29.8 3270 33.8 4450 16.2 5010 25.1 3270 29.7 4450 20.3 5010 27.2 3270 33.8 8.2 4450 18.1 10.5 5010 26.9 3270 32.8 10.5 14.8 7.9 73.7 8.9 4450 7.7 15.8 62.3 10.1 に* 行現 わ在 れま てた いは た過 去 11.1 71.8 9.5 件 数 無 回 答 8.5 63.8 9.2 17.7 51.4 75.2 10.0 20.5 2007年計 2015年計 8.1 8.5 10.4 いも なと いも と 行 わ れ て 67.7 25.3 2007年計 2015年計 9.4 21.7 2007年計 2015年計 な現 い在 は 行 わ れ て い 53.8 10.5 13.9 13.4 8 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 9. <休日前発注・休日後納入><就業後発注・翌朝納入>など無理な納期の有無と労働 時間への影響 ―無理な納期を強いられた企業が過半数、 大多数の企業では残業や休日出勤で対応せざるを得ない実態― <休日前発注・休日後納入><終業後発注・翌朝納入>などの無理な納期の有無と労働時間への影響 日残 出業 勤だ もけ 多で いな く 休 (%) 2015年計 8.1 2012年計 9.2 2007年計 9.1 々残 あ業 るす る こ と も 時 27.2 9.8 12.7 が休 残日 業出 は勤 多は い少 な い な残 い業 す る ほ ど で は 11.7 28.8 11.6 無 理 な 納 期 は な い 無 回 答 41.5 11.1 2.3 37.5 30.9 13.3 3.6 27.9 3.5 件 数 制* が無 あ理 るな 納 期 の 強 が* 発休 生日 す出 る勤 や 残 業 4450 56.2 44.4 5010 58.9 47.8 3270 68.5 55.2 10. 行政施策の周知状況と下請法 (1) 法令、制度の認知度 ―「いずれの法令、制度も知らない」企業が約3社に1社 労働組合のある企業で上昇する認知度(「知っている」:82.8%)― 内容を知っている法令、制度(複数選択) (%) 2015年計 労 働 組 合 を法 知令 っ・ て制 い度 るの 内 容 63.4 労働組合がある 36.6 82.8 従業員組織はある 従業員組織もない 件 数 度い もず 知れ らの な法 い令 ・ 制 4450 17.2 73.1 26.9 58.0 42.0 424 892 3125 9 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 内容を知っている法令、制度(複数選択) 90 (%) 80 労働組合がある 従業員組織はある 従業員組織もない 70 60 50 40 30 7 6 . 9 6 6 . 6 20 4 9 . 5 1 7 . 2 10 1 2 . 4 9 . 7 8 . 6 5 . 6 4 2 . 2 3 . 3 3 4 . 3 3 0 . 4 2 2 . 1 2 3 . 2 1 5 . 2 8 . 0 7 . 5 7 . 4 0 等下 防請 止代 法金 支 払 遅 延 法下 請 中 小 企 業 振 興 下 請 振 興 基 準 イ下 ド請 ラ取 イ引 ン適 正 化 ガ 協中 会小 企 業 取 引 振 興 の優 ガ越 イ的 ド地 ラ位 イの ン濫 用 (2) 過去 3 年間における「下請代金支払遅延等防止法(下請法)」に触れる行為の有無 ―下請法に触れる行為を受けた企業は6%、 代表的触法行為は「代金支払い遅延・長期手形」― 過去3年間における「下請代金支払遅延等防止法(下請法)」に触れる行為の有無 * あ る 計 (%) 返あ 品る ・ 受 取 拒 否 ・ 遅あ 延る ・・ 長代 期金 手支 形払 い 買あ いる た・ た代 き金 減 額 ・ 強あ 制る 購・ 入原 材 料 等 の あ る ・ 報 復 措 置 等あ のる 早・ 期有 決償 済支 給 材 な い 無 回 答 件 数 2015年計 6.2 0.8 3.6 1.8 0.4 0.4 0.5 91.9 1.9 2468 (2012年計) 8.9 0.9 5.1 3.7 0.2 0.7 0.5 89.4 1.8 3062 (2007年計) 1 2 .8 2.2 7.1 4.7 1.0 1.2 1.1 85.7 1.5 1877 10 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 (3) 過去 3 年間での中小企業庁の公的支援策・制度の利用状況 ―「利用して期待通りの成果があった」が多い[金融支援](4社に1社) 製造業で[ものづくり支援]が大幅に増加― 過去3年間における中小企業を対象とした中小企業庁の公的支援策・制度の利用状況と認知度 の利 成用 果し がて あ期 っ待 た通 り (%) 金融支援 な利 か用 っし たた が 成 果 は 26.5 ものづくり支援 共済制度 7.3 経営革新支援 海外展開支援 0.9 1.3 再生支援 1.9 0.8 新連携支援 1.3 1.0 5.2 ら支 な援 か策 っ・ た制 度 を 知 14.2 51.4 53.3 13.4 33.8 12.0 42.7 41.8 39.8 13.2 44.8 34.8 12.8 50.2 * 利 用 し た 1 5 年 * 利 用 し た 1 2 年 4450 67.4 54.2 16.0 5.1 8.7 7.3 4450 61.4 54.0 11.0 8.5 4450 54.2 51.9 0.8 0.8 4450 54.2 49.4 8.4 8.3 4450 45.0 40.3 2.3 1.3 4450 42.4 38.3 2.6 1.5 4450 37.0 33.6 2.2 2.0 4450 65.5 61.8 12.0 32.4 45.7 3.3 12.1 26.5 年 * 年 * 知 知 っ っ て て い い る る 1 1 2 5 4450 76.3 74.9 32.2 36.8 10.8 22.4 50.4 3.7 9.4 21.8 56.8 件 数 無 回 答 44.1 4.6 0.4 0.4 創業・ベンチャー 支援 5.8 3.8 雇用・人材支援 4.9 11.4 し知 たっ こて とい はた なが い利 用 12.8 11. 経営において困ったときの相談先(3 つ以内選択) ―「税理士・会計士・社会保険労務士」(68.8%)がトップ、 第2位は「メインバンク」― 経営において困ったときの相談先(3つ以内選択) 80 (%) 総計 (N=4450) 70 2012年計 (N=5010) 60 50 40 30 6 8 . 8 6 7 . 4 20 4 9 . 6 5 4 . 9 2 3 . 3 10 2 4 . 4 1 3 . 4 2 0 . 7 1 9 . 5 1 5 . 8 1 5 . 6 1 6 . 7 8 . 0 8 . 7 7 . 6 7 . 2 7 . 2 8 . 0 5 . 3 6 . 3 3 . 6 3 . 0 2 . 7 1 . 5 3 . 0 3 . 2 0 のメ 金イ 融ン 機バ 関ン ク な ど 出 資 者 ・ 株 主 同 業 他 社 の 経 営 者 入製 の品 取・ 引サ 先 ビ ス 納 ー 社税 会理 保士 険・ 労会 務計 士士 ・ 人仕 ・事 知や 人業 界 外 の 友 ト経 営 コ ン サ ル タ ン 者異 業 種 他 社 の 経 営 所商 な工 ど会 経・ 営商 団工 体会 議 部行 署政 に お け る 関 係 そ の 他 以家 外族 は・ い親 な族 いや 社 内 無 回 答 11 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 12. 要員問題と、今後強化したい取り組み (1) 正社員の過不足状況 ―正社員の<不足>企業が約5割、特に情報・ソフトウェア(81.4%)で顕著― 正社員の過不足状況 (%) 2015年計 や や 不 足 し て い る 8.9 適 正 で あ る や や 過 剰 で あ る 過 剰 で あ る 42.1 件 数 * 不 足 し て い る * 過 剰 で あ る 4450 51.0 9.8 無 回 答 38.4 8.5 1.3 0.7 る非 常 に 不 足 し て い (2) パート・契約社員、派遣・請負労働者の過不足状況 ―「適正である」が過半数、正社員を下回る<不足>企業の比率― 4.9 うちパート・契約 社員がいる企業 5.7 21.1 や や 過 剰 で あ る 2.4 うち派遣・請負が いる企業 5.0 7.6 や や 不 足 し て い る 43.2 16.1 適 正 で あ る や や 過 剰 で あ る 65.4 5.7 件 数 * 不 足 し て い る 4450 26.0 3609 31.0 件 数 * 不 足 し て い る 4450 10.0 1843 21.1 (派遣・請負労働者のいる企業) 3.6 1.1 2015年計 14.3 60.9 派遣・請負労働者の過不足状況 (%) 無 回 答 54.5 25.3 る非 常 に 不 足 し て い 過 剰 で あ る 0.7 1.8 2015年計 適 正 で あ る 過 剰 で あ る 無 回 答 42.1 8.6 1.4 3.5 (%) や や 不 足 し て い る 4.7 る非 常 に 不 足 し て い (パート・契約社員のいる企業) 0.7 パート・契約社員の過不足状況 12 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 (3) 人員不足の状況に対する対応 ―「中途採用」が最大の対応策、これに続く「新卒採用」と「定年退職者の活用」、 「賃上げの取り組み企業も3割弱― 人員不足の状況に対する対応(3つ以内選択) 70 (%) 2015年計 (N=2646) 60 50 40 6 3 . 6 30 3 5 . 4 20 2 8 . 7 10 1 2 . 1 2 1 . 7 1 9 . 3 1 8 . 3 1 6 . 5 人定 材年 を退 活職 用し した たO B 業 務 を 効 率 化 し た 育社 成内 に教 力育 をな 入ど れ人 た材 非正 正規 規確 を保 採は 用困 し難 たで 5 . 6 5 . 2 に非 処正 遇規 を定 改着 善の した ため 事 業 を 縮 小 し た 3 . 2 4 . 3 そ の 他 無 回 答 0 力中 の途 求採 人用 をな 行ど っ即 た戦 を新 行規 っ学 た卒 者 の 求 人 き従 上業 げ員 たの 賃 金 を 引 対上 話司 をと 強従 化業 し員 たと の (4) 今後強化したい取り組み ―最優先課題は「人材の育成」への取り組み、 一方、「要員の確保」も2012年調査より約14ポイント増加― 今後、強化したい取り組み 80 (%) 70 第1位選択 (N=4450) 3つ以内選択 (N=4450) 60 50 40 7 0 . 0 30 20 3 6 . 9 10 2 1 . 5 3 2 . 1 1 4 . 0 4 6 . 7 9 . 1 3 6 . 0 5 . 5 2 6 . 9 1 4 . 1 4 . 6 2 1 . 0 1 . 8 1 0 . 6 1 . 2 1 . 1 6 . 5 0 . 6 7 . 0 0 . 4 3 . 8 0 . 1 2 . 9 0 . 1 0 . 5 0 . 0 0 . 4 0 . 2 0 . 4 2 . 8 2 . 7 0 育次 成代 を 担 う 人 材 の 要 員 の 確 保 化営 業 ・ 販 売 力 の 強 力技 の術 強力 化・ 研 究 開 発 財 務 体 質 の 強 化 新新 規商 事品 業開 展発 開ま た は 取 引 先 の 多 様 化 設 備 投 資 の 強 化 選既 択存 と事 集業 中に お け る 中取 引 先 の 選 択 と 集 海 外 事 業 の 強 化 様資 化金 調 達 方 法 の 多 合国 内 事 業 所 の 統 廃 の海 移外 転へ の 生 産 拠 点 そ の 他 無 回 答 13 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 13. 増収増益企業と減収減益企業との対比でみた中小企業の課題 (1) 人員不足に対する対応 ―<増収増益企業>では「中途」「新卒」といった正社員の採用と賃上げを重視、 一方、こうした対応に消極的な<減収減益企業>、「事業縮小」の企業も― 人員不足の状況に対する対応(3つ以内選択) 80 (%)70 増収増益 (N=874) 減収減益 (N=612) 60 50 40 6 8 . 1 30 5 5 . 7 3 9 . 0 20 10 3 4 . 2 2 8 . 3 2 1 . 7 2 1 . 2 1 8 . 5 1 5 . 0 2 6 . 8 1 2 . 2 2 1 . 9 1 7 . 3 1 8 . 1 1 5 . 2 非正 正規 規確 を保 採は 用困 し難 たで 対上 話司 をと 強従 化業 し員 たと の 1 6 . 8 1 1 . 4 5 . 7 4 . 7 4 . 6 4 . 5 4 . 2 3 . 2 1 . 7 0 力中 の途 求採 人用 をな 行ど っ即 た戦 を新 行規 っ学 た卒 者 の 求 人 き従 上業 げ員 たの 賃 金 を 引 育社 成内 に教 力育 をな 入ど れ人 た材 人定 材年 を退 活職 用し した たO B 業 務 を 効 率 化 し た に非 処正 遇規 を定 改着 善の した ため 事 業 を 縮 小 し た そ の 他 無 回 答 (2) 価格・単価引き下げのために実施した施策 ―営業努力を続ける<増収増益企業>、 労働条件の切り下げや雇用調整に手をつけざるを得ない<減収減益企業>― 価格・単価の引き下げのために実施した施策(価格や単価引き下げ要請に応じた企業、複数選択) 60 増収増益 (N=547) 50 (%) 減収減益 (N=636) 40 30 5 5 . 4 5 3 . 5 1 4 . 8 20 2 5 . 6 10 2 8 . 3 2 0 . 7 6 . 0 1 9 . 4 1 1 . 8 1 6 . 5 1 5 . 3 1 0 . 8 3 5 . 5 3 . 8 1 5 . 2 1 6 . 4 9 . 9 2 . 6 9 . 7 2 . 2 6 . 2 5 . 5 1 1 . 6 1 5 . 0 ー 0 き協 下力 げ会 を社 要に 請価 し格 た引 増販 や売 し・ た納 入 数 量 を ビ製 ス品 をの 見品 直質 しや たサ ー 改作 善業 し工 た程 を 工 夫 ・ 下物 げ流 たコ ス ト を 引 き た外 注 や 請 負 に 出 し 一賃 時上 金げ をの 見見 直送 しり たや や人 休員 出を で削 対減 応し し残 た業 正 ト社 に員 置を き派 換遣 えや たパ 水企 準業 を内 切福 り利 下厚 げ生 たの そ の 他 無 回 答 14 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514 (3) 最大の取引先への価格・単価の引き上げ要請 ―高い企業競争力を背景に単価引き上げを実現する<増収増益企業>― 最大の取引先への価格・単価の引き上げ要請(過去3年間) (%) 企 業 業 績 て要 も請 らし って た引 き 上 げ 増収増益 減収減益 て要 も請 らし えた なが か引 っ上 たげ と要 ん請 どし なた かこ っと たは ほ 40.9 27.3 14.0 無 回 答 41.5 22.2 45.5 3.6 5.0 件 数 * 要 請 し た * 要 請 し な か っ た 1284 54.9 41.5 1290 49.5 45.5 「中小企業における取引関係に関する調査(2015 年 10 月実施)」 ■調査方法 ■実施期間 ■有効回答数 ■対象地域 ■対象者 ■回答者属性 :アンケート郵送による紙面調査 (総設問数:45 問) :2015 年 10 月 :4,450 社 :全国 :従業員数 300 名以下または資本金 3 億円未満の企業経営者 :製造業、運輸業、情報・ソフトウェア業、卸売・小売業、 その他サービス業 ※対象企業は、労働組合の有無に関係なく帝国データバンクの情報より上記の業種 よりランダムに選定。 調査実施団体の概要 ○日本労働組合総連合会(連合) ■代表 :会長 神津里季生 ■発足 :1989 年 11 月 21 日 ■本部 :〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台 3-2-11 ■問合せ先 ■HP す だ :総合労働局長 須田、労働条件・中小労働対策局局長 電話 03-5295-0517 : http://www.jtuc-rengo.or.jp/ そ はら 曽原 ○公益財団法人連合総合生活開発研究所(連合総研) ■代表者 :理事長 古賀伸明 ■発足 :1987 年 12 月 1 日 ■事務所 :〒102-0074 東京都千代田区九段南 2-3-14 靖国九段南ビル 5F 15 連合・取引問題ホットライン 03-5295-0514
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