お取引時の確認方法の変更について

マネー・ローンダリング対策強化のため
取引時の確認方法等が変更になります。
「犯罪による収益の移転防止に関する法律」に基づき、口座開設等の際に本人確認書類の提示とご職業、取引を行う目的
などの確認を行っておりますが、法令に改正により、平成 28 年 10 月 1 日から確認方法等が一部変更になります。
顔写真のない本人確認書類(健康保険証、年金手帳等)を提示する場合、次の確認が追加されます。
顔写真のない本人確認書類の提示
別の本人確認資料(住民票の写し等)の提示、
または現住所の記載がある公共料金の領収証等の提示
法人を代表して取引を行う取引担当者に対する権限の確認方法として、従来の確認方法である当該法人が
発行する身分証明書(社員証等)が使えなくなり、次の方法での確認となります。
・ 取引担当者が法人を代表する権限を有する役員として登記されていること
・ 委任状等、取引担当者が法人のために任に当たっていることを証する書面を有していること
・ 法人の本店や営業所等に電話をかけること等の方法により、取引担当者が法人のために任に当たっていることが確認
できること等
法人の実質的支配者に該当する自然人を特定し、その方の本人特定事項の申告が求められます。
法人の議決権の 25%超を直接または間接に有している自然人が実質的支配者に該当します。(注1)
(ただし、他に 50%超の議決権を直接または間接に有している自然人がいる場合等を除きます。)
「実質的支配者」の定義
法人の議決権(株式等)のうち、25% 超を保有していることなどにより、法人の事業活動に支配的な影響力を有する
と認められる地位にある自然人が実質的支配者に該当します。
議決権 51%保有
議決権 30%保有
A社の議決権の 30 % を保有しているB社、そのB社の議決権の 50 %超を保有しているCさんは、B社を通じて間接的
にA社の議決権を 30%保有しており、CさんはA社の実質的支配者となります。
議決権 10%保有
議決権 51%保有
議決権 20%保有
A社の議決権の 10% を保有しているB社、そのB社の議決権の 50%超を保有しているCさんがA社の議決権も 20%
保有している場合は、B社を通じた間接保有 10% と、直接保有 20% を合算して 30 % となるため、CさんはA社の実質的
支配者となります。
なお、法人の議決権のうち直接または間接に 25% 超を有する自然人又はそれに準じた支配的影響力を有する自然人が
いない場合は、当該法人を代表し、その業務を執行する自然人が実質的支配者となります。
外国政府等において重要な公的地位にある方(※)(過去にその地位にあった方)及びその家族の方並びにこ
れらの方が実質的支配者である法人については、次の確認の対象となります。
既に本人特定事項等の確認が行われていても、新たに別の預金口座に開設などを行う場合には、再度確認が必要と
なります。また、200 万円を超える財産の移転を伴う取引を行う場合は、再度の本人特定事項等の確認に加え、資産及
び収入の状況について書類(源泉徴収票、預貯金通帳等)での確認が必要となります。
※ 「外国政府等において重要な公的地位にある方」とは
外国の元首、外国の政府・中央銀行その他これらに類する機関において重要な公的地位にある方(過去にその地位にあった
方も含みます。)具体的には、外国の元首のほか、「外国の政府・中央銀行その他これらに類する機関において重要な公的地位
にある方」としてわが国における次に掲げる職位にある個人の方をいいます。