鳥井畑活性化 PROJECT 諫見研究室 13TH013 江本 卓生 13TH015 岡村 信一郎 ▼古民家調査 全国各地に存在する古民家はその土地の歴史、文化及び伝統を表すもので、地域の魅力の一つであり、古民家再生といった地域おこ X-1 しが行われてきている。しかし現在、日本では古民家の数が約 156 万棟あり、全国平均の空き家率の約 13.5% に当てはめると約 21 万 X- 2 X- 3 X- 4 X- 5 方位 X- 6 N 15,040 棟の古民家が空き家になっているとされている。その古民家を再生し、地域活性化を行う住民がそれを地域資源として捉え、組織づく 1, 055 3, 955 2,990 2, 010 1,000 1, 000 2, 000 1,030 ←B-B'断面線 りなどを通して地域一体となり、古民家の再生・活用へ繋がる。そして、古民家を地域の課題解決のツール、拠点として使うことで地 Y-5 Y-5 X- 3 2,010 2,170 厨房 Y-4 1, 000 X- 5 1,970 ←B-B'断面線 掘りごたつ ↑A-A'断面線 960 1,945 仏壇 ↑A-A'断面線 965 Y-2 Y-2 5,810 屋と馬屋をセットにした屋敷構えの住宅だ。この様な集落と石垣の棚田を有する農村景観の融合は他地域では、なかなか見ることが出 二階にあがる間口と大きさがあっておら 9,040 1,920 Y-2 3,005 Y-2 を中心として広範囲に伝統的な石積みの棚田がある。また、ツチ小屋と呼ばれる農作業用具保管する施設も見られる。全体としては母 Y-3 1,865 9,040 書院棚 階 段 の 蓋 Y-3 1,865 3,000 Y-3 対象とする敷地は福岡県豊前市大字鳥井畑地区だ。この地区には豊前市にある求菩提山を支えてきた鳥井畑集落が存在し、この集落 1, 030 Y-4 ↑A-A'断面線 ↑A-A'断面線 ず、どこかから持ってきたと推測される。 つっかえ棒で支えているだけ。 5,810 ▼対象敷地 X- 4 6,010 1,035 域に欠かせない「場」となり「核」となる。(引用:総務省統計局「平成 25 年住宅・土地統計調査 特別集計」) 2,025 ▼問題背景 土間 1,010 来ない。しかし、この地区は、集落の高齢化や人口減少の進行により過疎化に向かっている為、空き家や使われていない未整備の棚田 玄関 1,085 古民家 洗面所 押入 縁側 押入 Y-0 棚田 2,000 Y-1 Y-1 Y-1 1,060 Y-1 凡例 940 990 床の間 便所 1,920 が増加しているなどの問題点がある。 ←B-B'断面線 Y-0 ←B-B'断面線 2, 010 1, 950 1,000 棚田(未整備) 1, 050 6,010 1,010 5,010 1,970 1,020 2,010 1, 000 4, 030 X- 3 X- 4 雨漏りで腐食した床 X- 5 16,050 X-0 X-1 X-2 X-3 X-4 屋根からの雨漏りによって床が腐食して X-6 X-5 一階 母屋平面図 1/100 おり、床が抜けそうになっていて大変危険 ニ階 母屋平面図 1/100 である。 石垣の棚田 古 民 家 古民家(母屋)の実測調査を行ってきた。 大字鳥井畑 地域住民の生の声 今の住宅にはないつくりや、古民家ならで 地域住民の方に鳥井畑地区と古民家 はのしかけ、年月による傷みや劣化があり、 について聞き込みを行い、次の様な回 少しだけこの古民家の歴史を感じることが 答を得た。 できた。写真は気になった箇所や傷みがあ 地域については、もっと多くの人に 鳥井畑地区のことを知ってほしい・来 てほしい、鳥井畑地区を盛り上げたい 縮尺 1/3000 45m 棚田(未整備) など地域活性化へ意欲的な声を聞くこ とが出来た。 割れた窓と抜けた畳 雨漏りによる腐食 石や竹が当たりダメになったと推測さ 以前使われていた陶器 屋根と二階からの雨漏りにより一階の れる。今はブルーシートと板で応急処置。 畳が腐食している。 Z-5 る箇所を少しだけ抜粋した写真だ。 手作りの昔の窓 以前、骨董市をしており人が集まる場 手作業で作っていた時に作られたガラ として利用されていた時の名残。 ス。その証拠に少し景色が歪んで見える。 ▽最高高さ Z-5 Z-5 ▽最高高さ ▽最高高さ ▼今後の予定 Z-5 古民家については、この古民家を再 的なことを知れた。 が美しい景観を保っている。 石垣が見えなくなっている。 ている。 を外から呼び寄せるだけではなく、地域に引き込み、地域を存続させるこ とや地域資源に新たな循環を与え、地域に価値を還元することだと考える。 また、存続させるためには地域に対する愛情、誇りなどの感情を育むこと、 地域住民が地域のことを考えることが必要だと思う。そこで、私達が考え る地域活性化を行うために観光ではなく定住という形で地域に引き込み、 地域の活動をしていくうちにその地域に対する愛情、誇りなどの感情が育 むのではないか。だが、急に定住といっても難しい。そこで私たちは定住 ではなく一定期間住む留学のような形式ならば来てくれるのではないかと 考えた。そこででてきたのが山村留学だ。私達は、この山村留学というプ ログラムに古民家と未整備の棚田を組み込んだプログラムを考えて、地域 活性化を促していこうと思っている。 3,860 ▽一階FL ▽一階FL ▽一階 FL ▽GL 1,055 1,015 960 960 1,020 1,020 950 1,020 1,020 2,990 955 X- 2 X- 3 Z-1 Z-0 1,035 3,010 1060 4,030 3,945 1,5040 X-1 住民にみせ、意見交換を行い、修正、 3,055 一階 Z-2 ▽GL ▼目的 いなどの意見から地域活性化を提案したい。私達は地域活性化には来訪者 6,185 グを行う。古民家再生のプランを地域 厨房 5,010 この鳥井畑地区の住民の方は上記で挙げているように地域を盛り上げた 6,915 6,915 Z-0 めながら再生後の古民家のプランニン Z-3 仏壇 障子 Z-2 型を制作。古民家の模型や図面で確か ▽二階FL 560 が地域活性化・古民家再生にむけ意欲 Z-3 730 広範囲にわたって広がる棚田 の棚田だが、雑草が生い茂り なく、物置の様な状態になっ 3,050 否定的な声がなく地域住民の大多数 未整備の棚田と比較して、 この地区の特徴である石垣 現在、使われている様子は ▽二階FL 査を行い、図面をおこし、古民家の模 二階 3,055 ツ チ 小 屋 二階 730 棚田(未整備) ▽一階天井高 Z-4 対する思いを聞くことができた。 棚 田 3,860 民との交流の場にしたい、地域住民の 憩いの場にしたいなど、この古民家に 古民家の測っていない箇所の実測調 3,135 生したい、古民家を外部の人と地域住 3,000 X- 5 X-6 Y-0 Y-1 Y-2 Y-4 面・模型制作を行う。地域活性化のプ ランニングも同様の手順で行う。 1,035 9,040 X- 4 この手順を繰り返し、古民家再生の図 Y-5 B-B 断面図 1/100 A-A 断面図 1/100 ▼スケジュール ※山村留学とは 山村留学とは、都市部の小学校や中学生が長期間に 渡って親元を離れ、自然豊かな農山漁村で生活をするこ 7/17,30,31 実測調査 現地調査 と。夏休み・冬休み・春休みを利用したものを短期山村 8/1 8/9 納屋平面図 立断面図 留学、1 年間単位で実施するものを長期山村留学とする 展開図の作成 こともある。 8/10 8/31 古民家模型制作(before) 四季を通した様々な自然体験、キャンプなどの野外活 9/1 9/9 古民家のプランニング 9/10,9/11 地域住民との打ち合わせ 9/12 9/22 プラン修正 9/24,9/25 地域住民との打ち合わせ 10/1 10/20 古民家模型制作(after) 動、小規模校での授業、地元との交流など、たくさんの 体験が待っている。また、子どもだけでなく、保護者の 皆さんにも地域や保護者同士の交流が生まれ、家族全体 の体験の場となっている。 (引用:NPO 法人全国山村留学協会) 古い欄間 新しい欄間 小屋組み 突き抜けた梁 左は欄間と推測したもので、右はこの地域特有の欄間だと推測したもの。右の欄間 二階に天井はなく直接小屋組が見える。 土壁を突き抜けている梁、外壁も突き 抜け外からも見える。なぜ切らずに残し は左の欄間に比べて比較的新しく見える。左の欄間は欄間の模様が木目をそのまま 使用していないほぞ穴があり、違う場所 使っているので専門業者ではない人が作ったと見える。 から部材を運びそのまま使用したらしい。 たのかは不明。 10/21 10/31 地域活性のプランニング
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