水素利活用ビジネスモデルの実施計画検討支援業務 仕 様 書 平成28年度 堺市水素エネルギー社会推進協議会 第1章 総 則 1 適用 本仕様書は、堺市水素エネルギー社会推進協議会が実施する「水素利活用ビジネスモデル の実施計画検討支援業務」に適用する。 2 業務の目的 新たなエネルギーとして期待される水素エネルギーの利活用を推進するべく、昨年度、産 学公からなる「堺市水素エネルギー社会推進協議会」を設立し、水素エネルギーの利活用を 通じた地域の発展や持続可能なまちづくりを図っていくため、その取組の指針となる「堺市 水素エネルギー社会構築ロードマップ」を策定した。 当ロードマップで掲げる3つの構想のうち、まちなかで水素の利活用を進めていく「スマ ート水素エネルギータウン構想」に係る取組として、水素を利活用する建物や事業所などを 水素ステーションに併設して収支バランスを図る水素利活用ビジネスモデルについて検討 し、昨年度、基本計画を作成した。 本業務は、この水素利活用ビジネスモデルの具体化に向けて、昨年度検討した複数のモデ ルについて、具体的な実施体制と役割分担等を構築し、その実施計画の検討を行うものであ る。 3 履行場所 堺市内 4 履行期間 契約締結日から平成29年3月31日 5 業務の進め方 受注者は、作業開始に先立ち、詳細に業務計画を検討及び立案した上で、以下の書類を発 注者に提出し、承認を得なければならない。その計画を変更しようとするときも同様とする。 (1)工程表 (2)業務責任者届(経歴書含む) (3)着手届 受注者は、発注者との連絡を密にし、担当職員の指示に従わなければならない。受注者は、 各作業工程において、品質の管理及び工程の確認を行い、業務の進捗状況を発注者へ報告す るものとする。ただし、発注者が必要と認めたときも、受注者に作業の各工程の進行状況等 をその都度報告させることができる。また、必要に応じ、発注者は受注者に打合せ会議録を 提出させることができる。 6 業務の従事者 本業務に従事するものは、関係諸法規に精通し、かつ専門知識及び経験を有するものでな ければならない。 第2章 業務の内容 1 実効性等を勘案した水素利活用実証ビジネスモデルの整理と絞り込み 昨年度の水素利活用ビジネスモデルの基本計画の作成業務(以下「H27 年度業務」という。 ) で検討したモデル候補を対象として、協議会会員企業への意見聴取、及び直近の国の水素関 連施策、審議会の動向把握等を踏まえて、実証ビジネスモデルの意義と重点的な実証項目を 精査し、整理する。また、水素利活用ビジネスモデル候補地区について、モデル事業を実施 するための要件とプロセスを整理する。その上で、モデルの意義の高さ、実効性等を勘案し て、実施計画(2~3)の具体的な検討を行う実証ビジネスモデルの絞り込みを行う。 (1) 水素利活用ビジネスモデル候補の実証項目の精査 ・モデルの意義と技術・ビジネス実証項目の精査を行う。 (2) 水素利活用ビジネスモデル候補地区の整備要件の整理 ・基本計画で整理した整備要件の検証を行う。 (3)実証ビジネスモデルの絞り込み ・モデルの意義の高さや短期的な実効性等を勘案し、実証ビジネスモデルの絞り込みを行う。 (水素利活用ビジネスモデル候補) ①大阪府立大学地区モデル ・収益施設併設型水素利活用モデル、植物工場等と連携した CO2 フリーモデル ・小型水素利活用モデル(燃料電池アシスト自転車) ・再生可能エネルギーと組み合わせた水素ステーション導入モデル ②三宝ジャンクション周辺地区モデル ・水素ステーションを核とした産業用地活用モデル 2 水素利活用ビジネスモデルの実施体制の構築 選定した実証ビジネスモデル事業(2モデル程度)ごとに、事業の実施フォーメーション の構築に向けた協議会会員企業をはじめとする企業や、関係機関等との協議・調整などを行 うことにより、実証ビジネスモデル事業の実施体制を構築する。 (1)事業実施フォーメーションの構築検討 ・H27 年度業務で整理した水素利活用ビジネスモデルの技術実証ニーズ、市場ニーズを踏ま えて、協議会会員以外の企業も含め、事業参画候補企業・団体をリストアップし、当該企 業・団体に対するヒアリング調査を通じて、実証ビジネスモデル事業への参画意向・参画 要件を把握する。 ・ヒアリング結果を踏まえて、実証ビジネスモデルの主体、水素関連設備・機器の提供、水 素利活用建物の運営、水素及びエネルギーマネジメント等に向けた枠組・体制の調整と当 該企業・団体に対する参画の働きかけを行うことにより、水素利活用ビジネスモデルの実 施フォーメーションについて調整、整理する。 (2)実証ビジネスモデル地区における事業実施に向けた関係機関等との協議・調整 ・実証ビジネスモデル地区の整備要件を踏まえて、各地区でモデル実施の制約となる安全面、 法制度面等の課題を整理するとともに、各地区関係者や関係機関・部局との事業コンセプ ト・事業内容の共有化、課題解決に向けた意見交換を行うことにより、モデル実施のため の設備整備・運用方法、保安対策や制約条件の緩和や支援策等について調整、整理する。 (3)実証ビジネスモデルの実施体制の構築 ・(1)及び(2)の協議、調整を通じて、実証ビジネスモデルごとに実施の枠組・体制(主 たる事業実施企業・団体、水素関連設備メーカー、水素供給・運用会社、行政機関等の構 成と役割分担)を設定し、事業実施計画検討に向けて合意形成を図る。 ・事業実施計画を検討するために、事業参画予定の企業・団体により構成する水素利活用ビ ジネスモデル検討ワーキングを設置し、ワーキングの運営・調整(日程調整・会場確保・ 連絡等)を行うとともに、会議資料・議事録作成、参画企業からの要望・課題事項への対 応を行う。 3 実証ビジネスモデル実施計画の検討 実証モデル事業ごとに、技術・ビジネス面の達成目標などの実証課題を整理し、事業参画 予定の企業・団体との連携(上記2の検討ワーキング等を通じて)により、水素サプライチ ェーンも含め、モデル事業の実施、整備に向けた事業支援方策や事業スキーム(参画企業団 体の役割分担、資金調達、事業性・コスト見通し、運用等) 、規制緩和等の検討とともに、 実施体制の確立を図るなど、実証ビジネスモデルの実施計画の検討を行う。 (1)実証課題の整理 ・水素利活用ビジネスモデル検討ワーキングにおける意見交換を通じて、モデルの技術面、 ビジネスモデル面の意義と課題について精査し、各実証モデルの新規性の整理、技術・ビ ジネスモデルの達成目標等について検討、整理する。 (2)実証ビジネスモデルの実施・整備に向けた事業支援方策、事業スキームの検討 ・国や関係機関等の支援制度の活用や、収益事業との一体化による事業・運営費確保、土地 使用等における優遇措置等、実証ビジネスモデルの実施・整備に向け、水素サプライチェ ーン(コスト・品質確保等)も含め、比較検討等も通じ、事業性が確保できるような事業 支援方策、事業スキームの検討を行う。 (3)法規制等に係る課題と規制緩和に向けた実証項目等の整理、検討 ・小型水素利活用モデル(上記①モデルの燃料電池アシスト自転車)などの実施に向けた 法規制、安全対策等に係る課題とともに必要な規制緩和に向けた実証項目等の検討、整理 を行う。 (国等にも提案、協議) (4)実証ビジネスモデルの水素関連施設の設定、実施方策及びスケジュール等の検討 ・実証ビジネスモデルの実施に向けた水素関連施設の整理・設定(配置・規模・種類・エネ ルギー需要想定等)や課題整理を行い、実施方策及びスケジュールの検討を行う。 4 報告書作成 第3章 成果品 1 成果品 成果品は次のものとする。なお、用紙、様式については発注者と協議して定めるものとす る。また、データについては、OSはWindows、文書ファイルはWord形式、表計算ファイルに はExcel形式を原則とし、それ以外のデータについては、データの修正ができるよう、発注 者と協議して定めるものとする。 1)報告書 印刷物 2部 及び データ 一式 2)報告書抜粋版 印刷物 30部 3)業務実施に伴い生じた資料及びこれらのデータ一式 2 成果品の提出 1)受注者は作業が完了したとき、または発注者が必要なため請求したときは、速やかに 成果を整理して発注者に提出するものとする。 2)成果品については、その著作権を含め全て発注者に帰属するものとする。また、受注 者は、成果品を発注者の許可なく他に利用、公表または貸与してはならない。 3)用紙、様式について、受注者は発注者と協議して定めるものとする。 第4章 雑 則 1 疑義 本委託業務の内容について疑義が生じた場合は、受注者は発注者と協議の上その指示に従 うこと。発注者において必要と認められるときは、作業の変更又は中止をすることがある。 2 秘密の保持 受注者は、業務の処理上知り得た秘密を他に漏らしてはならない。 3 業務の完了 本委託業務は発注者の検査をもって完了とする。その際、訂正等指摘事項があれば、受注 者は速やかに訂正するものとする。また受注者は業務の完了後であっても、明らかに受注者 の瑕疵と発注者が判断した事項については、速やかに訂正するものとする。 4 諸事故の処理 本業務において生じた事故及び第三者に与えた損害は、全て受注者の責任により解決する ものとする。 5 成果品にかかる著作権の帰属 本業務において取得されたデータについては、全て発注者に帰属するものとし、受注者は 発注者の許可なく使用、流用してはならない。 6 貸与資料等 本業務において、必要なデータ、図面、資料等(以下「資料等」)については、発注者が 受注者に貸与する。受注者は、これら資料等について、取り扱いに十分注意し、紛失、破損 のないようにするものとし、作業終了後、発注者に速やかに返却するものとする。 また、他団体に帰属する資料等の借用については、受注者が手続きを行うものとするが、 その取り扱いについて、受注者は発注者に誓約書を提出するものとする。 7 その他 本業務の内容等に大幅な変更が生じた場合は、発注者、受注者、協議の上、対処するもの とする。 暴力団等の排除について 1 入札参加除外者を再委託先等とすることの禁止 (1)受注者は、堺市契約関係暴力団排除措置要綱に基づく入札参加除外を受けた者又は同要 綱別表に掲げる措置要件に該当する者を、再委託先並びに受注者及び再委託先の資材、原 材料の購入契約その他の契約の相手方(以下「再委託先等」という。)としてはならない。 (2)これらの事実が確認された場合、本協議会は受注者に対し、当該再委託先等との再委託 契約等の解除を求めることができる。 2 再委託契約等の締結について 受注者は、再委託先等との再委託契約等の締結にあたっては、再委託契約締結時には本協 議会の契約約款に準じた暴力団排除条項を加えることとする。 3 誓約書の提出について (1)受注者は、堺市暴力団排除条例第8条第2項に規定する暴力団員又は暴力団密接関係者 でない旨の誓約書を提出しなければならない。ただし契約金額(税込)が500万円未満 の場合、もしくは受注者が国若しくは地方公共団体その他公共団体又は本市の外郭団体で ある場合はこの限りでない。 (2)受注者は、契約金額(税込)が500万円以上となる再委託先等がある場合には、これ らの者から堺市暴力団排除条例第8条第2項に規定する暴力団員又は暴力団密接関係者 でない旨の誓約書を徴収して、本協議会へ提出しなければならない。 (3)受注者及び再委託先等が当該誓約書を提出しない場合は、入札参加停止を行うものとす る。 4 不当介入に対する措置 (1)受注者は、この契約の履行にあたり、暴力団員又は暴力団密接関係者から、暴力団を利 することとなるような社会通念上不当な要求又は契約の適正な履行を妨げる行為(以下 「不当介入」という。)を受けたときは、直ちに本協議会に報告するとともに、警察に届 け出なければならない。 (2)受注者は、再委託先等が暴力団員又は暴力団密接関係者から不当介入を受けたときは、 直ちに本協議会に報告するとともに、当該再委託先等に対して、警察に届け出るよう指導 しなければならない。 (3)堺市は、受注者が本協議会に対し、(1)及び(2)に定める報告をしなかったときは、 堺市暴力団排除条例に基づく公表及び入札参加停止を行うことができる。 (4)本協議会は、受注者又は再委託先等が不当介入を受けたことによりこの契約の履行につ いて遅延等が発生するおそれがあると認めるときは、受注者が(1)に定める報告及び届 け出又は(2)に定める報告及び指導を行った場合に限り、必要に応じて履行期間の延長 等の措置をとるものとする。
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