三才山病院では、「高次脳機能障害のクリニカルカルパス」があります

三才山病院では、「高次脳機能障害のクリニカルカルパス」があります。
高次脳機能障害により、日常生活や社会参加に支障をきたしている方
に、入院リハビリテーションを提供しています。
高次脳機能障害とは
脳卒中などの病気や交通事故や転落などの頭部外傷により、脳が損傷して生じる症状で
す。いろいろな定義や症状がありますが、当院では下記の症状について治療いたします。
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「怒りやすい」 「やる気が起きない」などの気分・情動性の障害。
「集中できない」 「継続できない」などの注意障害。
「上手くしゃべれない」 「聞き取れない」 「文字が書けない」など失語症や言語の障害。
「忘れやすい」 「覚えられない」などの記憶障害。
「金銭管理ができない」 「服薬管理ができない」などの判断力の低下。
「論理的に考えられない」 「計画が立てられない」 「手際よく実行できない」などの遂行
機能障害。
※ いずれの症状も自傷、暴力行為、離院の恐れのある方は除きます。
一つの症状だけがある人もいれば、複数の症状が重なる人もいます。
症状が思い当たる方は、下記の地域医療連携課を通して、外来受診をお勧めします。
どのようなリハビリをするの?
高次脳機能障害のリハビリテーションは大きく 3 つに分けられます。
● 機能障害をよくするリハビリテーション
記憶や注意などの機能障害自体をよくするリハビリテーションです。「認知リハビリテーシ
ョン」とも呼びます。作業療法士や言語聴覚士が症状に合わせた学習ドリルやパズルゲー
ムなどの課題を用意して、高次脳機能障害のある方に取り組んでいただきます。症状に
適した、親しめる課題を提供します。
● 代償手段(外的補助手段)を用いたリハビリテーション
機械や道具を使って苦手なことを代償するリハビリテーションです。
「忘れないようにメモを取る」 「なくしやすい物には大きな目印をつける」など普通に毎
日やっていることが、高次脳機能障害のある人にとって課題を解決するために大切な場
合もあります。スマートフォンやタブレットにはスケジュールを管理したり、道を案内してく
れたりと、健康な人にも便利なアプリがいろいろあります。メモがとれなくても、音声を録音
して再生することもできます。上手にメモをとったり、身近にある便利な機械を使ったりし
て、高次脳機能障害によって苦手になったことを代償することを練習します。
● 環境を整えるリハビリテーション
高次脳機能障害があっても安心して過ごせるように、環境を整えるリハビリテーション
(環境整備)です。
環境整備には大きく、「物的環境整備」と「人的環境整備」と「制度の利用」があります。
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「物的環境整備」とは外的補助手段など道具の整備や、家屋改修などの他、自動車の運転
ができなくなった場合に公共交通機関を利用するなどがあります。
家具の配置を変えることで、問題が解決する場合もあります。その人に適した物的環境をつ
くるお手伝いをします。
「人的環境整備」とは、ご家族、親類、職場や学校など、高次脳機能障害のある方の周りにい
る人がその人の障害を正しく理解し、正しい対応の仕方を身につけることです。
特にご家族に高次脳機能障害を理解していただけるように支援します。職場や学校の担当
者に病状説明が必要な方には、カンファレンスを行い主治医やリハビリ担当者がご説明しま
す。「人的環境」にはご本人も当然含まれます。ご本人が自分の障害について理解・認識でき
ることが非常に重要です。ご本人の障害理解が進むこともリハビリテーションです。
「制度の利用」とは文字通り福祉制度を利用することです。
障害者手帳の申請・利用、障害年金や傷病手当金の支給など経済的支援、障害者総合支
援法によるサービスの利用など高次脳機能障害のある方が利用できる制度もあります。必要
な制度が利用できるように、医療ソーシャルワーカーが支援します。
入院のスケジュールは?
作業療法士、言語聴覚士が高次脳機能障害の評価をした後、必要なリハビリテーションを
提供します。訓練時間以外にも、自主練習や課題を実施して頂きます。必要な方には理学療
法や医療体育も実施します。入院期間は3週間を基本としていますが、仕事等で入院ができな
い場合にはご相談に応じます。
また、医療ソーシャルワーカーがご家族、ご本人と面談し、ご希望・ご要望の他ご家庭での
様子をうかがいます。利用できる制度や手続きの説明、書類の準備のお手伝いをします。
必要に応じて、ご自宅や職場などに訪問させていただく場合もあります。
退院前にはカンファレンスを開催し、病状や退院後に必要なリハビリテーションについてご
説明いたします。また、退院後利用されるサービス提供事業者に情報提供もいたします。
(詳細は「高次脳機能障害クリニカルパス」のスケジュールをご参照下さい。)
治療を受けるには?(新規・再治療)
① 鹿教湯病院 地域医療連携室に電話でご連絡を下さい。
TEL 0268-44-2111
受診するにあたり、用意していただく物
かかりつけ医の先生から紹介状を用意してもらい、下記へ郵送してください。
〒386-0396
長野県上田市鹿教湯温泉 1308
鹿教湯病院 地域医療連携室 行
② 地域医療連携室から三才山病院 外来診察日のご連絡をします。
③ 三才山病院 外来で診察を受けていただき、治療の判断をします。
診察終了後に、治療が必要な場合は入院・施行日を決定します。
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