∼「造る」 から「活かす」へ∼

社会にインパクトある研究
C.安全安心の実現
C2 甦る
社会インフラ
暮らしを豊かにする
創未来インフラ の構築
∼「造る」から「活かす」へ∼
これまで「造る」ことに重点が置かれてきた道路などのインフラを
「社会関係資本(social capital)
」として最大限に「活かす」ための
枠組みを構築することで、東北地方を活性化し、世界的にも先駆的な
モデルケースを実践していく。
2016 年 9月5日更新版
© 2016 TOHOKU UNIVERSITY
プロジェクト概要
1
社会的課題
近年、道路などのインフラの老朽化が深刻化する中で、建設予算は年々減少しており、陥
没や破損などの多くのトラブルが増加している。その一方で、インフラの維持管理に関わ
る技術と人材が大幅に不足しているのが現状である。インフラへの対応としては、インフ
ラの維持管理とともに、少子高齢化・温暖化・資源枯渇化等の「忍び寄るリスク」や、地震・
津波・噴火等の「突発的なリスク」にも対応する必要がある。
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解決の方法
本プロジェクトでは、これまで特定の目的を達成するために「造る」ことにのみ重点を置
いてきたインフラを、暮らしを豊かにする社会関係資本(Social Capital)として捉えな
おし、徹底的に「活かす」ことを目指している。解決のシナリオとして、様々なリスクに対
応するための長期的なグランドデザインを提言した上で、インフラ維持管理市場の創生
とインフラを活かす社会の形成という二つの観点から研究・開発、社会実装を推進し、グ
ランドデザインの具体化を目指す。
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東北大学の強み
東 北 大 学 に は、イ ン フ ラ マ ネ ジ メ ン ト 研 究 セ ン タ ー(IMC)や 災 害 科 学 国 際 研 究 所
(IRIDeS)、震災復興研究センターがあり、多分野に優秀な人材リソースが集積している。
また、東北地方初の大学発ファンド(THVP-1 号)を設立し、関係機関との連携強化も進
めている。さらに、本学ではすでにタブレット型記録支援端末などの技術を開発しており、
インフラに関わる研究シーズが豊富に揃っている。
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5
プロジェクトの効果
本プロジェクトの効果は維持管理を効率化するだけではなく、安全・安心なインフラを土
台として産業を活性化し、地域の魅力を再発見し、人々が住みやすい街づくりを実現する
ものである。また、現場から取得した様々なデータを駆使し、新しい学術領域の研究を創
造・発展させていくことを目指す。
組織体制
インフラマネジメント研究センターが中核となってプロジェクトの推進を行う。センター
は、部局を超えた学内連携体制を築き、グランドデザインの策定や研究開発、プロジェク
トのとりまとめ等を行う。
インフラ「造る」政策の限界
予算(兆円)
50 年前
40
12000
8000
20
建設費
4000
1950
災害
復旧費
1970
1990
2010
建設年度
参照:国土交通省社会メンテナンス戦略小委員会
中間答申参考資料、
2013年5月
インフラの老朽化
国・地方ともに老朽化が加速し、
更新や維持管理が求められているものの
対応が遅れている
1950
不足
更新費
維持費
2015
2050
参照:財務省主計局「社会資本整備をめぐる現状と課題」
,
2012年11月
建設予算の減少
インフラに関わる予算が減少
一方で維持・更新費用が上昇
「造る」政策では対応困難に
破損事故の頻発
トンネル崩落・橋の破断・道路陥没
などのインフラに関わる事故が多発
維持管理の必要性 が増す一方で 技術・人材が不足
3
日本社会に迫るリスク
万人
12000
若年層
8000
生産年齢層
1800万
820万
8440万
4930万
4000
高齢層
1950
2580万
2005 2015
3760万
少子高齢化
地域格差拡大
地球温暖化
資源枯渇化 等
2050
参照:国土交通省国土審議会政策部会長期展望委員会「国土の長期展望」中間とりまとめ,
2011年2月
忍び寄るリスク
突発的なリスク
人材・予算・資源の不足と生活環境の悪化が進行し、
地震・津波・噴火等の災害の頻発と
特に地方でインフラの管理・維持が困難に
激甚化により、インフラ管理が複雑化
2 つのリスクにも対応していく必要がある
4
解決のコンセプト
技術開発
造る
造る
インフラ
維持
管理
防災
観光
インフラ
歴史
景観
人材
育成
市民
暮らし
流通
暮らし
流通
文化
これまでのインフラ
社会関係資本としてのインフラ
新たに「造る」ことを重視した、
社会学的人間関係・経済学的資本としてインフラを捉える
国民の福祉と経済に必要な構造物
維持・管理分野の発展と同時に、観光産業などを発展させ、
病院・道路・港湾・鉄道・水道 等
地域の価値を向上
「活かす」という視点で捉えなおす
インフラを徹底的に
5
課題解決のシナリオ
次世代
インフラの グランドデザイン策定
50 年後、100 年後を見越し、インフラの課題と
研究と社会実装
リスクに応じて2つのアプローチで研究と実装を行い、
グランデザインを具体化する
維持管理技術の向上・人材育成
技術
インフラを活かす社会の形成
経済
素材
技術
歴史
記録
研究・開発・人材育成
2 つのリスクに対応した街づくりをデザイン
維持管理事業
老朽化 突発的リスク 忍び寄るリスク
グランドデザインの実現
研究・開発・人材育成
地域で活用
老朽化 突発的リスク 忍び寄るリスク
インフラを活かした街づくりによる、
市場や雇用創出・防災力の向上・豊かさの増大 など
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実現化に向けたフロー
目標設定
東北大学
研究・開発
東北大学・
学際ネットワーク
(東北の学術研究のネットワーク)
グランド
デザイン
策定
新技術の開発
知識の創造
学術の発展
技術・知識の醸成
社会実装
インフラマネジメント
プラットフォーム
ベンチャー・
地元企業・自治体
シーズとなる技術・
インフラ維持管理業
知識の洗練
務の効率化・高度化
ニーズに合わせた
観光などの産業・
技術のカスタマイズ等
街づくりへの応用
(産官学のネットワーク)
様々なデータの蓄積
フィードバック
新たな研究領域の創造・発展
知の社会実装を通じてグランドデザインを実現
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インフラマネジメントプラットフォームの役割
知財戦略支援
地域連携支援
東北大学 連携大学
学内部局 , センター
省庁
技術実装
支援
岩手大学 , 秋田大学など
東北地域の産官学のネットワーク
インフラ
マネジメント
研究・開発された知識や技術を
プラットフォーム 企業・法人
国土交通省
東北地方整備局
株式会社 ネクスコ・
エンジニアリング東北,
一般社団法人
東北地域づくり協会
自治体
宮城県 , 山形県
など
など
事業化支援
技術・知識を醸成する
「社会実装のための苗床」
維持管理
効率化支援
ニーズに合わせて改良し、
社会実装につなげる
各組織がもつ知識・ニーズ・場・
人材などをつなぐ
産官学が協働し、開発された知を実用化につなげる
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東北大学のポテンシャル
東北大学の研究・開発リソース
インフラマネジメント研究センター
インフラに関わる研究と
地方自治体のインフラ管理業務を支援
災害科学国際研究所
新たな防災・減災技術の開発と社会実装
震災復興研究センター
少子高齢化,担い手不足のみならず,ポスト
東日本大震災を見据えた,地域建設業のあ
り方を検討
実装に向けた体制構築
インフラ管理における産官学協定の推進
大学を中心とした産官学協定により
データ共有・維持管理の協力と人材育成を実施
締結先:国土交通省東北地方整備局・東北地域づくり協会・
宮城県・山形県・ネクスコ・エンジニアリング東北・
東日本高速道路株式会社東北支社・等
東北地域の学際ネットワーク活用
インフラ管理の大学・高専ネットワークを構築
THVP−1号投資事業有限責任組合
東北大の研究成果の事業化を支援するファンド
研究と、実装に繋げるリソースの活用
9
プロジェクトの効果
官
『活かす』
『造る』
観光・仕事・
・
・
創出
市場
される市場
人材育成
維持管理
サステナブル
な市場
新設・更新
現在
街の活性化
知識・技術の活用
予算確保
学
研究の発展
人材育成
新技術創出
市場創出
人材確保
技術開発
産
将来
新たな市場の創出
知識・ニーズ・人・お金の循環
インフラの維持管理と人材に育成に関する新たな市場と
産学官がネットワークを形成し、それぞれのリソースを
観光や IT などのこれまでにない市場を創出する
循環させることにより、地域活性化につなげる
市場・雇用・知識・地域の価値の増大
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プロジェクトの効果
低コストで効率的な管理
人々が住みやすい街
歴史研究などにより
地域の魅力を再発見
市場創出・産業活性化
安全・安心な
インフラの構築
知識・技術の発展
インフラを土台に暮らしを豊かにしていく
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組織体制
インフラマネジメント研究センター
センター長
久田 真 (工学研究科)
全体の統括
事務局
リサーチ・アドミニストレーター
グランドデザイン
プラットフォームとりまとめ・
ニーズシーズ集約等の運営
インフラ研究・技術
グランドデザインの策定や提言等を行う
インフラ維持管理の研究・技術開発を担う
吉田 浩
(経済学研究科・高齢経済社会研究センター長) 地域デザイン
増田 聡
(経済学研究科・震災復興研究センター長)
本江 正茂
(工学研究科)
街づくり
奥村 誠
(災害科学国際研究所・副所長)
都市計画
丸谷 浩明
(災害科学国際研究所・法科大学院)
法整備
京谷
風間
風間
皆川
宮本
三原
古原
地域デザイン
孝史
基樹
聡
浩
慎太郎
毅
忠
(工学研究科)
トンネル・岩盤
(工学研究科)
地盤インフラ
(工学研究科)
水理インフラ
(工学研究科)
補修・補強
(工学研究科)
セメント化学
(工学研究科)
非破壊検査
(金属材料研究所)
新材料
その他
ほか
(随時追加)
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今後のマイルストーン
インフラを活かす社会の形成
東北の持続可能な自立と発展
東北の持続可能な自立と発展
維持管理市場の実現
適切な
30
東北の「魅力」を活用した新たな市場の創出
年後
インフラ維持管理市場の確立
10
「活かす」ための体制の整備
インフラを
年後
維持管理技術の
社会実装の「土壌」の整備
東北の「価値」の発掘
2
年後
5
年後
インフラが安全・安心に
インフラが安全・安心に
維持管理の効率化・高度化の実現
Tohoku Integrated Inspection System (TIIS) の構築
維持管理に関する開発技術の社会実装
インフラマネジメントプラットフォームの構築
学際ネットワークの構築
維持管理技術の向上・人材育成
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