授業改善に向けて(外国語科〔英語〕)

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授業改善に向けて(外国語科〔英語〕)
~平成27年度鹿児島学習定着度調査の結果から~
義務教育課
平成28年1月に実施した鹿児島学習定着度調査の結果では,中1英語科の平均通過率は70.7%で,
「基礎・基本」の問題は69.9%,「思考・表現」の問題は70.7%でした。また,中2の平均通過率は
59.4%で,「基礎・基本」の問題は68.1%,「思考・表現」の問題は47.7%と,おおむね定着が図られ
ていましたが,各学年以下のような課題が残っています。
■ 第1学年
○ 「基礎・基本」において,〔主語(三人称)+ be 動詞+補語〕を用いた質問文をつくること。
○ 「思考・表現」において,まとまりのある英文を読んで,複数の代名詞 they が指し示すものを
適切に読み取ること。
■ 第2学年
○ 「思考・表現」について,対話文を聞いて,時間の長さを正確に聞き取ること。
○ 長文の内容を他の表現で言い換えたときに正しい英文を選択すること。
○ 相手の意向をくんで会話を継続するように適切な英文を書くこと。
以上の課題を踏まえた上で,4技能を高めるための授業改善のポイントを紹介します。
指導改善の3つのポイント
県教育委員会では,生徒の考えや意見が生かされ,生徒が活躍する魅力ある授業や確かな学力の定
着を図るための質の高い授業を目指して,次の3点を授業改善のポイントとして設定しています。
ポイント① 目標の明確化と学習課題の工夫
「CAN-DOリスト」を基に,単元や1単位時間で付けたい力を「生徒はこの授業によって何が
できるようになればよいのか」という視点から明確にして設定し,学習課題を提示しましょう。
ポイント②
見通しと振り返りの活動の工夫
学習課題を提示したら,生徒に「こうしたらできそうだ」という見通しをもたせる発問やヒントを
工夫しましょう。また,振り返りの場面を設定し,自己評価につなげましょう。
○「聞くこと」の指導では・・・
・ 聞くポイントを事前に示したり,聞く場面や状況を明確にしたりするなどして目的をもって
聞く活動を行いましょう。
○「読むこと」の指導では・・・
・ 目的や場面,状況,相手等に合わせて,必要な情報を読み取らせる活動をしましょう。
○「話すこと」の指導では・・・
・ 話を展開するために,話の流れのフォーマットを提示して,話が継続するようにしましょう。
・ 話す活動をさせた後に,会話の内容について質問するなどのフィードバック
をして,生徒が振り返る活動を位置付けましょう。
ポイント③ 主体的・協働的な活動の充実
生徒が,思考力・判断力・表現力等を発揮し積極的に活動できるような学習活動を工夫しましょう。
○「書くこと」の指導では・・・
・ テーマを決め,文脈に沿った内容を書かせる指導を工夫しましょう。
・ 理由や根拠を基に,自分の考えが相手に適切に伝わる英文を書かせる活動を工夫しましょう。
○「話すこと」の指導では・・・
・ 簡単なチャット等,即興的なやりとりを行う機会を増やし,話すことへの抵抗感をなくしま
しょう。
・ 興味・関心のある話題・内容を扱い,「相手に伝える」ことを重視した活動にしましょう。