速報版 平成 29 年度予算概算要求 下水道関係予算の概要

速報版 平成 29 年度予算概算要求 下水道関係予算の概要
国土交通省がこのほど明らかにした平成 29 年度予算概算要求の概要(下水道関係)を紹介します。な
お、詳細な解説につきましては、次号(第 1826 号)の「下水道情報」に掲載する予定です。
①予算要望額
下水道予算を含む「社会資本総合整備」の要望額は対前年度比 1.17 倍の2兆 3476 億 4000 万円(以下、
全て国費)
。このうち「防災・安全交付金」には同 1.17 倍の1兆 2926 億 9900 万円、
「社会資本整備総合
交付金」には同 1.17 倍の1兆 0549 億 4100 万円を要望している。ただし、いずれの交付金についても下
水道事業に限った要望額は明らかではない。
一方、下水道関係費の要望総額は同 1.17 倍の 62 億 9000 万円。内訳を見ていくと、民間活力イノベー
ション推進下水道事業や日本下水道事業団(JS)による代行制度に充てられる「下水道事業費補助」は同
1.17 倍の 12 億 8100 万円、主に下水道革新的技術実証事業(B-DASH プロジェクト)に充てられる「下
水道事業調査費等」は同 1.08 倍の 44 億 0900 万円、特定地域都市浸水被害対策事業等に充てられる「下
水道防災事業費補助」は同 3.00 倍の6億円を要望した。
②新規施策
新規施策は以下の5つ。
(1)下水道総合地震対策事業の拡充
地震時においても下水道の機能を確保するとともに、避難所等での衛生環境を確保するため、断層型地
震が懸念される地域での耐震化の推進及び避難所等におけるマンホールトイレの設置に係る交付要件の緩
和を行う。
《社会資本整備総合交付金、防災・安全交付金》
(2)特定地域都市浸水被害対策事業の拡充
近年頻発する局地的な大雨に対して、官民が連携することで早期に都市の浸水安全度を向上させ、より
一層地域の生産性向上を図るため、特定地域都市浸水被害対策事業の対象地域を拡充するとともに、雨水
浸透施設等を対象施設として追加する。
《下水道防災事業費補助》
(3)下水道老朽管の緊急改築推進事業の重点化
道路陥没や下水道機能の停止等による社会経済活動への影響を未然に防止し、国民の安全・安心を確保
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するため、下水道老朽管の緊急改築推進事業を延伸し、布設から標準的耐用年数である 50 年を経過した
下水道老朽管の改築について、新たにストックマネジメント計画に位置づけた上で重点化し、支援を行う。
《社会資本整備総合交付金、防災・安全交付金》
(4)下水道地域活力向上計画策定事業の創設
下水道事業の広域化や下水汚泥の農業・エネルギー利用、ICT 技術の活用、PPP/PFI 手法の導入等を計
画的に推進するため、これらの取組に係る計画策定に対して支援を行う。
《社会資本整備総合交付金》
(5)新世代下水道支援事業制度の拡充(ICT 活用型の創設)
下水道技術職員が減少する中、維持管理の効率化や、人口減少等に対応する既存ストックの活用を図る
ため、新世代下水道支援事業の新たなメニューとして「ICT 活用型」を創設し、ICT を活用した事業の高
度化や効率化に資する技術導入による下水道事業の生産性向上を推進する。
《社会資本整備総合交付金》
③B-DASH プロジェクト《下水道事業調査費:39 億 4600 万円》
実証技術例として以下が示されている。
・地産地消型エネルギーシステムの構築に向けた低コストなバイオマス活用技術
地域から発生するバイオマスを活用した低コストで革新的なバイオマス活用技術について、実規模レベ
ルで技術的な検証を行うことにより、地産地消型のエネルギーシステムを構築し、再生可能エネルギーの
活用を促進する。
④行政経費《要求額:3億 5300 万円》
新規項目として(2)を、拡充項目として(1)
、
(3)
、
(4)を要求する(※下線が拡充部分)
。
(1)
【拡充】下水道分野の水ビジネス国際展開費(要求額:1億 2000 万円)
我が国優位の下水道技術の海外展開を促進するために、本邦技術の普及方策の検討や国際標準化の推進
等を実施する。また、現地の条件により適合した技術開発・改良や、下水道整備の効果や下水道技術の「見
える化」のための現地でのデモ施設による実証試験等の支援を行うとともに、当該技術に関して国が基準・
指針化を行う。
(2)
【新規】地方公共団体の国際人材育成に係る経費(要求額:1000 万円)
下水道分野における地方公共団体の国際展開を担う人材を育成するために、各団体等が有する経験・ノ
ウハウを踏まえた効果的な研修カリキュラムや資料を作成するとともに、地方公共団体職員を対象とした
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研修を実施する。
(3)
【拡充】下水道における PPP/PFI の導入に向けた検討経費(要求額:3300 万円)
コンセッション導入に先行的に取り組むモデルとなる地方公共団体において、案件形成のための支援を
行い実施方針や募集要項等の作成を行うとともに、
導入に関する課題抽出と解決方策の検討を行う。
また、
優先的検討規定に関するガイドラインについて各地方公共団体の事例集を作成し、成果を全国に水平展開
する。
(4)
【拡充】施設管理計画と経営改善等検討経費(要求額:7000 万円)
下水道事業の持続的な運営を確保するため、複数の地方公共団体からなる協議会の活用を含めた広域
化・共同化等の検討を行うとともに、中小の地方公共団体でも活用できる簡易な収支見通しの推計モデル
の開発等を行う。
⑤下水道部の組織・定員要求
以下の2点を要求。
・下水道企画課の課長補佐を「下水道国際推進官」に振替。
・下水道企画課に「国際展開推進係長」を新設。
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