暫定版 修正・加筆の可能性あり (付録) 「光増幅器の雑音」 1. 2. 3. 4. 5. 6. 7. アインシュタイン係数・反転分布パラメータ ASE noise: amplified spontaneous emission noise 演算子表記 モードの帯域幅 平均値・光子数揺らぎ 増幅後の光子数揺らぎ・SN比 真空場エネルギーの不変性 付録906のアプローチ:光増幅器の雑音とは 1. 2. 3. 4. 5. 6. お詫び:自己流かつ説明が飛躍する場面があります。 光増幅器の雑音について量子論的なアプローチを目指します。 真空場は増幅されません。増幅されるのは光増幅器で発生した自然放出光です。 増幅後、光信号は3dB以上劣化します。 ASE noise:amplified spontaneous emission noise 雑音源を整理します。 増幅信号光のショット雑音、ASEによるショット雑音、増幅信号光-ASE間のbeat雑音 ASE-ASE間のbeat雑音(異なるモード間のbeat雑音ではなく同一モード間のbeat雑音) 7. 自然放出、誘導遷移に関する量子論的な扱いに興味があれば 参考文献:末松、伊賀、長嶋(共訳)「量子エレクトロニクス」、第5章、丸善 906-1 アインシュタイン係数(1) レート方程式:熱平衡状態 参照508-4:定在波(無偏光状態)の単位体積当たりの光エネルギー ∂N 0 =a = − AN a − BU em ( N a − N b ) → U em (ν ) ≡ U em ∂t → = N a A + N a BU em N b BU em → 電子数:自然・誘導放出による電子遷移a→b 電子数 = 放出される光子数 係数AとBの比:508-7 電子数:誘導吸収による電子遷移b→ a = 電子数 = 吸収される光子数 光の状態密度:508-10 注意:密度行列のρと混同しないこと A ν 3 L3ν 2 2ν L3 ν 2 ρ (ν ) 3 , ν2 = = = ρ= (ν ) 2 3 2 3 3 2 3 B π c 2π c L L 2π c A =B × 2 ρ (ν ) × ν × L−3 注意:係数2は直交偏波 辻褄は合っているようです:アインシュタインのA、B係数 •アインシュタインのB係数:誘導遷移確率であり、単一モード(単一偏波・角周波数)扱い。 •定在波(無偏光状態)の単位体積当たりの光エネルギーUem:係数2を含む直交偏波を扱う。 •アインシュタインのA係数:自然放出確率であり、係数2を含む直交偏波を扱う。 •A係数で与えられる自然放出過程は放出光の角周波数がν(近傍)に限定される。 •四方八方に散乱する効果を状態密度で記述、「同一角周波数を持つ多モード(直交偏波:係数2を含む)」を扱う。 906-2 アインシュタイン係数(2) アインシュタインのB係数:誘導遷移確率であり、単一モード(単一偏波・周波数)扱い。 •B係数を「誘導遷移確率」と記述しましたが、正確には BU em が「誘導遷移確率」でしょう。 •定在波(無偏光状態)の単位体積当たりの光エネルギーUem:係数2を含む直交偏波を扱う。 • 単位体積当たり • Bhf L3 =1 → A =B × 2 ρ (ν ) × hf =Bhf × 2 ρ (ν ) は「単一モード(単一偏波・周波数)自然放出による遷移確率(単位体積当たり)」になる。 •以後、「角周波数」ではなく「周波数」で表記します。 励起準位電子密度の減少は自然放出による光子数密度増加と同義 自然放出光子数密度増加率:単一モード(単一偏波・角周波数)扱い ∂nsp ∂t = BhfN a ← ∂N a = − BhfN a ∂t 電子密度:励起準位 Na エネルギー差 誘導遷移光子数密度増加率:係数2を含む直交偏波 • B係数:単一モード(単一偏波・角周波数)扱い • Uem:係数2を含む直交偏波を扱う。 電磁波(光) ∂ nst = BU em ( N a − N b ) ∂t f hf 電子密度:基底準位 Nb 906-3 反転分布パラメータ(1) やや飛躍感があるが • B係数が単一モード(単一偏波・角周波数)扱いであれば、 U em を進行波単一モードで読み替えると… 進行波単一モード誘導遷移光子数密度増加率 = ∂ nst ∂t BU em ( N a − N b ) , = U em nst hf • 進行波単一モード古典的電磁波エネルギー • 量子的電磁波エネルギー nst hf U em :overlineは周期的時間平均 :overlineは平均値を意味する。光子数平均値を nst で与える。 • 光子数揺らぎがない場合、平均化は不要 まとめ:進行波単一モード(単一偏波・角周波数) • 自然放出光子数密度増加率 ∂nsp ∂t 電子1個が自然放出する確率(単位時間当たり) κ N= κ Bhf a, • 誘導遷移による光子数増加率 注目:B係数が自然放出確率を与える! nst ∂t κ nst ( N a − N b ) ∂= 一口メモ:増幅率は増幅前後の光子数密度比(分子:遷移後、分母:遷移前) • 自然放出前は真空状態なので分母が零となり自然放出による「光増幅」はありえない。 • 誘導遷移の場合、遷移前後の光子数密度比から増幅率を得るから「光増幅」になる。 • 但し、自然放出光(雑音光子)を種とする光増幅は可。これが光増幅器の雑音源(ASE)。 906-4 反転分布パラメータ(2) 光増幅:利得係数α(単位時間あたり) ∂nst α nst , = = α κ ( N a − Nb ) ∂t 自然放出:雑音光子数密度(単位時間あたり) ∂nsp ∂t κ Na = κ ( N a − Nb ) = 電子密度:励起準位 エネルギー差 電子密度:基底準位 Na α rsp , = N a − Nb Na rsp = N a − Nb 完璧な反転分布 Na 電磁波(光) 反転分布パラメータ:population inversion parameter f hf N b =0 → rsp =1 注意 • 不完全な反転分布 • 反転分布パラメータが大 • 自然放出光発生が顕著、雑音が大 Nb 906-5 ASE noise(1) 分布型光増幅器:光ファイバアンプ 入射側 出射側 z=0 ファイバ長:D 自然放出光はファイバ内のいたるところで一様に発生! t =0 ∆V z軸 ∆V z=D t= T= D c ∆V この領域で発生した 雑音光子は距離Dで 光増幅 ∂t ∆V = α rsp ∆V この領域で発生した 雑音光子は距離D/2 で光増幅 ∂nsp 微小領域:ΔV • 自然放出による光子数増加 • といっても増加前の光子数は零 • 自然放出による雑音光子発生数と解釈 ∂t ∆V = α rsp ∆V ASE noise ∂nsp 全領域で発生した自 然放出光によるASE 906-6 ASE noise(2) 再掲:光ファイバアンプ 入射側 出射側 ファイバ長:D 自然放出光はファイバ内のいたるところで一様に発生! t =0 z軸 ∆V t= T= D c ∆V ∆V この領域で発生した 雑音光子は距離D/2 で光子数増加 α rsp ∆V α rsp ∆V α rsp ∆Ve T 2 α rsp ∆VeαT ASE noise この領域で発生した 雑音光子は距離Dで 光子数増加 α 出射側ASE雑音:進行波単一モード(単一偏波・角周波数) ASE雑音光子数密度: T ASE G − 1) rsp , G = eαT = α rsp ∫ eα (T −t ) dt = 全領域で発生した自 ( 0 然放出光によるASE ∆V 括弧内のマイナス1が特徴 906-7 演算子表記(1) 光増幅器:信号光とASE雑音 信号光 増幅光 光増幅 â b̂ † cˆ = 自然放出 Gaˆ + ( G − 1) rsp bˆ† ASE雑音 消滅演算子 詳細省略 • 消滅演算子を生成演算子にすると交換関係が成 立しません。 ψ = α sig ⊗ 0sp in 増幅後の平均光子数密度:計算例(次頁) G nˆin 増幅後の信号光平均光子数密度 生成演算子 注意:進行波単一モード • 増幅前信号側:消滅演算子 • 自然放出側:生成演算子 • 増幅後:消滅演算子 増幅前:状態ベクトル • 信号側:簡単のためコヒーレント状態 • 自然放出側:自然放出前は真空場 = nˆout 消滅演算子 + 交換関係:commutation relation ( G − 1) rsp a= ˆ , aˆ † = bˆ, bˆ† = cˆ, cˆ† 1 ASE雑音光子数密度 906-8 演算子表記(2) 増幅後の平均光子数密度:計算例 † = nˆout cˆ= cˆ, nˆin aˆ † aˆ cˆ†cˆ= ( Gaˆ † + ( G − 1) rsp bˆ ) ( Gaˆ + ( G − 1) rsp bˆ† ) ˆ ˆ† + G ( G − 1) r aˆ †bˆ† + G ( G − 1) r ab ˆˆ =Gaˆ † aˆ + ( G − 1) rsp bb sp sp ψ in = α sig ⊗ 0sp = α , 0 nˆout = α , 0 nˆout α , 0 ˆ ˆ† 0 = G α aˆ † aˆ α + ( G − 1) rsp 0 bb bb −b b = 1 → G nˆin + ( G − 1) rsp ˆ ˆ† ˆ† ˆ = nˆin = aˆ † aˆ α α α , 2 出射側ASE雑音:参照906-7 ˆ ˆ† 0 = 1 0 bb 906-9 モードの帯域幅(1) B:光スペクトル幅 • 光増幅器に挿入する光フィルタ帯域 • 簡単のため矩形スペクトル • 角周波数の代わりに周波数を使用 導入:時間領域消滅演算子 • フーリエ変換により周波数領域へ • 被積分項の消滅演算子は進行波単一モード扱い • 被積分項は単一偏波・周波数の消滅演算子 aˆ ( t ) = ∫ B 2 B f0 − 2 f0 + 時間領域 aˆ ( f )e −2π ft f0 − B 2 df 周波数領域 f0 + B 2 f0 モード分割:総数M aˆ ( t ) = M 2 M 2 0 ≤ ∆f ≤ B B ∑ 1 ∆f m = −M 2 −M 2 m= = ∑ aˆm , M 消滅演算子:帯域幅Δf aˆm ( t ) = ∫ ∆f 2 ∆f fm − 2 fm + aˆ ( f )e f m = f 0 + m∆f −2π ft df f −2 , f −1 , f 0 , f1 , f 2 Δf:モードの帯域幅 906-10 モードの帯域幅(2) 有限幅モード:有限帯域幅Δfを持つモードの取り扱い • 単一モードは単一偏波・周波数を意味する。帯域幅が有限であれば単一周波数とは言えない。 • 但し、帯域幅が零になると信号変調(強度変調など)ができない。 • 光通信の場合、信号変調は必須であり、単一モードは必然的に帯域幅Δfを含む。 • 消滅演算子: aˆm ( t ) = ∫ ∆f 2 ∆f fm − 2 fm + aˆ ( f )e −2π ft df , f m = f 0 + m∆f • 帯域幅Δfは変調信号を送受信する装置固有の値である。 • 光スペクトル幅Bは光フィルタ固有の値である。 • 電気の世界がΔfを決める。光の世界がBを決める。 光の世界 電気の世界 光スペクトル幅:B 変調信号光 増幅光 光増幅 aˆm bˆm† 受信装置 自然放出 ASE雑音 有限幅単一モード 次頁参照 cˆm = Gaˆm + ( G − 1) rsp bˆm† 電気信号 装置帯域幅:Δf 異種モード間のbeatは帯域 外のため検出不可 906-11 モードの帯域幅(3) 計算例:進行波単一モード(単一偏波・周波数):参照906-8 cˆ ( = f) Gaˆ ( f ) + ( G − 1) rsp bˆ† ( f ) 進行波有限幅単一モード(単一偏波・周波数幅Δf):参照906-10 cˆm ( t ) = ∫ ∆f 2 ∆f fm − 2 cˆ ( f )e −2π ft df ∫ ∆f 2 ∆f fm − 2 { = = = fm + fm + G∫ Gaˆ ( f ) + ∆f 2 ∆f fm − 2 fm + aˆ ( f ) e Gaˆm ( t ) + ( G − 1) rsp bˆ†( f ) }e−2π ft df −2π ft df + ( G − 1) rsp ∫ ∆f 2 ∆f fm − 2 fm + bˆ† ( f )e −2π ft df ( G − 1) rsp bˆm† ( t ) 計算省略:交換関係 a= ˆm ( t ) , aˆm† ( t ) = bˆm ( t ) , bˆm† ( t ) = cˆm ( t ) , cˆm† ( t ) 1 906-12 平均値・光子数揺らぎ(1) 時間領域光子数演算子 † = nˆ ( t ) aˆ= ( t ) aˆ ( t ) aˆ ∑ aˆ ∑ aˆ ∑= † m m 異種モード間のbeat:検出器帯域外として除外 ∑ = nˆ aˆm† aˆ= n m,n = n aˆ m,n n 平均値:光子数 = n † m n n , n ∑ n= m ∑ aˆm† aˆm= m ∑ nˆm m = nˆ , nm nˆm m 分散:光子数揺らぎ ∆n 2 = ∑ ∆nm2 , ∆n2 ≡ 次頁:計算例 ( nˆ − n ) 2 , ∆nm2 ≡ ( nˆm − nm ) 2 m 906-13 平均値・光子数揺らぎ(2) 分散:計算例 ∆nˆ ≡ nˆ − n , ∆nˆm ≡ nˆm − nm ˆ n= ∑ nˆ m ∑ ( nˆ → nˆ − n= m m m m → ( ∆nˆ ) = 2 ∆n 2 = ∑ ∆nˆ ˆ − nm ) → ∆n= ( nˆ − n ) ( nˆ − n ) = 2 2 m = ∑ ∆nˆm ∑ ∆nˆn m m ∑ ∆nˆm ∆nˆn m,n 無相関:異なるモード間の光子数揺らぎは無視 When m ≠ n then ∆n 2 = ∑ m ∆nˆm ∆nˆm = ∆nˆm ∆nˆn = 0 ∑ ( nˆm − nm ) m 2 = 2 ∆ n ∑ m m 906-14 確認:有限幅単一モード 長々と書きますが… • • • • • • モード帯域幅Δfは変調信号光を送受信する装置固有の値である。 有限幅単一モードは、装置を変更しない限りこれ以上分割できない光スペクトルの基本幅(単位)である。 その意味で、モード帯域幅Δfを装置固有の光スペクトル分解能と読み替えることも可能である。 これ以上分割できないから有限幅単一モード一本につき真空場は1個である。 自然放出は放出前の状態が真空場なので有限幅単一モード一本につき自然放出光も1個である。 光スペクトル幅Bを固定して帯域幅Δfが狭い装置を用意するとモード総数が増大、自然放出光数も増大する。 疑問:錯覚に陥るかもしれません! • 光スペクトル幅Bを固定してモード帯域幅Δfを狭くするモード総数が増える。 • 自然放出光が各モードに対して1個ならモード総数の増加とともに自然放出光子数も増える。 • モード帯域幅Δfを零に近づけると自然放出光子数が無限に増加する。 • モード帯域幅Δfを狭くすると自然放出頻度が増大する? • 自然放出のしやすさ・しにくさは装置側の事情で変わる? 答え:やや不正確ですが • モード帯域幅Δfが狭い変調信号光の時間コヒーレンス長が長くなり、測定に時間が掛かる。 • 狭い帯域幅Δfを持つ装置は測定時間が長い。 • 例えば、帯域幅Δfが半分になると測定時間は二倍になるでしょう。 • 測定時間が二倍になれば測定時間完了迄に発生する自然放出光子「総数」も二倍になるでしょう。 • 仮にモード帯域幅を零に近づけると測定時間が無限に長くなるので自然放出光子「総数」も無限に近づくでしょう。 • 自然放出光子発生頻度(単位時間あたり)は変わりません。 • 自然放出のしやすさ・しにくさは装置側の事情で変わりません。 • 光増幅器側の事情(反転分布パラメータ)で変わります。(参照:906-5) • もちろん、微小共振器によるパーセル効果(Smith–Purcell effect)などとも無縁です。 まとめますと • 自然放出光子は各モードに対して1個、真空場も各モードに対して1個 • 有限幅単一モードは光スペクトルの基本単位であり装置固有の光スペクトル分解能 • モード帯域幅Δfは変調信号を送受信する装置固有の値 自然放出が邪魔なら • モード帯域幅Δfと光スペクトル幅Bを一致させよ(光フィルタ幅と装置帯域幅と一致させよ) • 変調信号光が属する有限幅単一モードのみ送受信に使え!(あたりまえですが) 906-15 増幅後の光子数揺らぎ 増幅前:状態ベクトル • 信号光はモード番号m=0の有限幅単一モードに限定 • 信号光は変調コヒーレント光(帯域幅Δf) • 自然放出側:自然放出前は真空場 • 光スペクトル幅Bはモード帯域幅Δfより広い • 総モード数をMとする。 赤色:信号光用有限幅単一モード ∆f ∆f < B, M = B ∆f ψ in = φm = 0 ⊗ φm = ±1 ⊗ φm = ±2 f −2 , f −1 , f 0 , f1 , f 2 φm =0 = α sig ⊗ 0 sp = α , 0 φm ≠ 0 = 0sig ⊗ 0sp = 0, 0 増幅後平均光子数:計算例906-17 nout = Gnin + ( G − 1) Mrsp , nin = α 2 増幅後光子数数揺らぎ:計算例906-19 2 ∆nout = Gnin + ( G − 1) Mrsp + 2G ( G − 1) nin rsp + ( G − 1) Mrsp2 2 906-16 計算例:平均値(1) 平均光子数:計算例 , n ∑ n= = nout m m = nˆm , nˆm cˆm† cˆm m cˆm = Gaˆm + cˆm† cˆ= m ( ( G − 1) rsp bˆm† Gaˆm† + G − 1rsp bˆm )( Gaˆm + G − 1rsp bˆm† ) = Gaˆm† aˆm + ( G − 1) rsp bˆmbˆm† + G ( G − 1) rsp aˆm† bˆm† + G ( G − 1) rsp aˆmbˆm = nm G φm aˆm† aˆm φm + ( G − 1) rsp φm bˆmbˆm† φm + G ( G − 1) rsp φm aˆm† bˆm† φm + G ( G − 1) rsp φm aˆmbˆm φm 906-17 計算例:平均値(2) 平均光子数:計算例 0 → φm aˆm† aˆm φm = m= nin α , 0 aˆ0† aˆ0 α , 0 = α aˆ0† aˆ0 α = α = 2 m ≠ 0 → φm aˆm†= aˆm φm 0, 0 aˆm† = aˆm 0, 0 ˆm† aˆm 0 0 0 a= 0 → φm bˆmbˆm† φm = 0 bˆ0 bˆ0† 0 1 m= α , 0 bˆ0 bˆ0† α , 0 == m ≠ 0 → φm bˆm= bˆm† φm ˆ† 0, 0 0, 0 bˆmb= m ˆ bˆ† 0 1 0 b= m m φm aˆm† bˆm† φm 0,= φm aˆmbˆm φm 0 = nm = G φm aˆm† aˆm φm + ( G − 1) rsp φm bˆmbˆm† φm + G ( G − 1) rsp φm aˆm† bˆm† φm + G ( G − 1) rsp φm aˆmbˆm φm nm 0 = Gnin + ( G − 1) rsp , nm ≠ 0 = ( G − 1) rsp nout = ∑n m = Gnin + ( G − 1) Mrsp , M + 1 M m nout = Gnin + ( G − 1) Mrsp 906-18 計算例:揺らぎ(1) 光子数揺らぎ:計算例 2 ∆nout = ∑ ∆nm2 , ∆nm2 ≡ ( nˆm − nm ) 2 m ( nˆm − nm )= 2 2 nˆm nˆm − 2nm nˆm + n= m cˆm† cˆm cˆm† cˆm − nm2 cˆm cˆm − cˆm cˆm = 1 → cˆm† cˆm† cˆm cˆm + nm − nm2 † † 2 ( G − 1) rsp bˆm Gaˆm + ( G − 1) rsp bˆm† = Gaˆm† aˆm† + 2 G ( G − 1) rsp aˆm† bˆm + ( G − 1) rsp bˆmbˆm × Gaˆm aˆm + 2 G ( G − 1) rsp aˆmbˆm† + ( G − 1) rsp bˆm† bˆm† cˆ cˆ cˆ cˆ = Gaˆm† + † † m m m m 2 注意:生成・消滅演算子の数が揃わない項は削除 φm = cˆm† cˆm† cˆm cˆm φm G 2 φm aˆm† aˆm† aˆm aˆm φm + 4G ( G − 1) φm aˆm† aˆmbˆmbˆm† φm 2 + ( G − 1) rsp2 φm bˆmbˆmbˆm† bˆm† φm 906-19 計算例:揺らぎ(2) 光子数揺らぎ:計算例 0 → φm aˆm† aˆm† aˆm aˆm φm = m= nin2 α , 0 aˆ0† aˆ0† aˆ0 aˆ0 α , 0 = α = 4 ˆ† ˆ† ˆ ˆ m ≠ 0 → φ= m am am am am φm 0, 0= aˆm† aˆm† aˆm aˆm 0, 0 0 2 0 → φm aˆm† aˆmbˆmbˆm† φm = m= nin α , 0 aˆ0† aˆ0bˆ0bˆ0† α , 0 = α = ˆ † ˆ ˆ ˆ† m ≠ 0 → φ= m am am bm bm φm 0, 0= aˆm† aˆmbˆmbˆm† 0, 0 0 φm bˆmbˆmbˆm† bˆm† φm = 2 ∑φ m m cˆm† cˆm† cˆm cˆm φm = G 2 ∑ φm aˆm† aˆm† aˆm aˆm φm m 2 +4G ( G − 1) rsp ∑ φm aˆm† aˆmbˆmbˆm† φm + ( G − 1) rsp2 ∑ φm bˆmbˆmbˆm† bˆm† φm m ∑ m m φm cˆm† cˆm† cˆm cˆm φm = G 2 nin2 + 4G ( G − 1) nin rsp + 2 ( G − 1) rsp2 ∑1 2 m = G 2 nin2 + 4G ( G − 1) nin rsp + 2 ( G − 1) Mrsp2 2 906-20 計算例:揺らぎ(3) 光子数揺らぎ:計算例 nm 0 = Gnin + ( G − 1) rsp , nm ≠ 0 = ( G − 1) rsp ∑n m = Gnin + ( G − 1) Mrsp m 2 2 = + − + − n Gn G r G Mr 1 1 ( ) ( ) ∑ m in sp sp 2 2 m G 2 nin2 + 2G ( G − 1) nin rsp + ( G − 1) Mrsp2 2 2 ∆n= out ∑ ( nˆ m − nm )= m 2 ∑ m cˆm† cˆm† cˆm cˆm + ∑ nm − ∑ nm2 m m = G 2 nin2 + 4G ( G − 1) nin rsp + 2 ( G − 1) Mrsp2 2 +Gnin + ( G − 1) Mrsp −G 2 nin2 − 2G ( G − 1) nin rsp − ( G − 1) Mrsp2 2 2 ∆nout = Gnin + ( G − 1) Mrsp + 2G ( G − 1) nin rsp + ( G − 1) Mrsp2 2 906-21 増幅後のSN比 お馴染みの式:増幅後の平均値と光子数揺らぎ nout = Gnin + ( G − 1) Mrsp 2 ∆nout = Gnin + ( G − 1) Mrsp + 2G ( G − 1) nin rsp + ( G − 1) Mrsp2 2 ASE雑音源を整理します。 増幅信号光のショット雑音(第一項) ASEによるショット雑音(第二項) 増幅信号光-ASE間のbeat雑音(第三項) ASE-ASE間のbeat雑音(異なるモード間のbeat雑音ではなく同一モード間のbeat雑音)(第四項) SN比:増幅後 Sout = ( Gnin ) 有名な結論:完璧な反転分布でも3dB劣化 2 N out = Gnin + ( G − 1) Mrsp + 2G ( G − 1) nin rsp + ( G − 1) Mrsp2 2 2G ( G − 1) nin rsp G 2 nin2 nin S S , = =nin N 2 G G − 1 n r 2 r N ( ) in sp out in sp 1 1 → NF = ≥ 2rsp 2 906-22 真空場エネルギーの不変性 光増幅器:単一モードに限定 cˆ = Gaˆ + ( G − 1)bˆ† , rsp = 1 増幅器前:電磁場の量子化されたハミルトニアン 1 H in= hf aˆ † aˆ + + hf 2 増幅前:真空場エネルギー ˆ† ˆ 1 † ˆ† ˆ b b + = hfaˆ aˆ + hfb b + hf 2 状態ベクトル:増幅前 エネルギー:増幅前 ψ in = α sig ⊗ 0sp = α , 0 → H in = hfnin 信号光エネルギー + hf 真空場エネルギー SN比:前頁と定義が違う Pin hfnin = N in hf → Pout Ghfnin Ghfnin = = N out hf + ( G − 1) hf Ghf 真空場エネルギー ASE noise 分母に注目 • 一瞬、真空場エネルギーが増幅され たように錯覚 • 実際は真空場エネルギーとASE noiseの和 • 真空場エネルギーは増幅前後で不変 906-23
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