6.5.1 磁石と磁界 6.5.1 磁石と磁界 6.5.2 いろいろな磁性体 6.5.2

6.5
電流と磁界(p181)
磁石と磁界
電流と磁界
ローレンツ力
電磁誘導と発電
6.5.1 磁石と磁界
磁界
→
N極からS極に向かって出来る
磁界中のN極
→
磁界と同じ向きに力を受ける
磁界中のS極
→
磁界と反対向きに力を受ける
磁界のようす
→
磁力線
6.5.1 磁石と磁界
磁石
鉄を引きつける
北の方角を知る(古代中国)
北を向く → N極,南を向く → S極
磁気力
N極とS極
同符号の極
→
→
引力
反発力
問6-37 磁石のN極と S極 の間には引力
がはたらく.棒磁石を水平に糸で吊し
たとき,北を向くのは N 極である.
すなわち、地磁気は 南 極から北極向
きにできている.
問6-38 磁石の作る磁力線は N 極から
出て S 極に向かうが,磁石の内部で途
切れることなく, S 極から N 極向き
に貫通している.
6.5.2 いろいろな磁性体
電子の自転(=スピン),電流,運動電荷
磁性体(Fe,Co,Ni)原子が磁石
磁性体でない原子→左右回りの自転電子が
ペア
6.5.2 いろいろな磁性体
磁性体の原子
・ペアになる電子を持たない
・同じ向きに自転している電子のペア
磁区 → 原子磁石が整列した小さなブロック
・磁石は磁区の向きが揃っている。
・熱すると磁区の向きがバラバラになるため磁
性を失う(原子自体の磁性は無くならない)
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問6-39
磁石を熱すると磁性を失うのは
磁区 の向きがバラバラになるため
である.
問6-40 N極だけの磁石を作ることは出
来ないことを説明せよ.
磁界は原子のもつ電子の自転や公転に
よって生じるので、原子自体がN極と
S極を持つ小さな磁石になっている。
したがって、磁石を原子1個まで分割
しても、N極とS極が対になっている。
6.5.3 電流の作る磁界
6.5.3 電流の作る磁界
電流を取り巻くように円形の磁界が作られる
ソレノイド → 導線を円筒形に巻いたもの
単位長さ当たりの巻き数 n〔回/m〕の長い
ソレノイドに電流 I〔A〕を流したとき,ソ
レノイド内部の磁界の強さ H〔A/m〕
磁界の向き:電流に対し右ねじの向き
磁界の強さ
I〔A〕の無限直線電流から r〔m〕だけ離れた点の
磁界の強さ H〔A/m〕
H
r
H  nI
I
2r
電流 I
H
6.5.3 電流の作る磁界
電荷が運動するとき磁界が生ずる
→ 電界の変化(電気力線の移動)に
よって磁界が出来る
電流(電荷の移動)による磁界は電流
を取り巻くように発生する
N
S
電流
問6-41 電流の周りには 磁界 ができる.
電流の周りの 磁界 の向きは
電流に対して右ねじの向き である.
電流が作る磁界は電子の スピン に
よって生じる.磁力線は 磁界 のようす
を表す.
問6-42 電荷が運動すると,電界が時間変
化し周りに 磁界 ができる.逆に,磁界
が変化すると周りに 電界 ができる.
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6.5.4 磁束密度
磁束密度 B〔T〕→ 物質中での磁界を表す
B   r 0 H
μ0(真空の透磁率) =4π×10-7 〔N/A2〕
μr:比透磁率(例:鉄の比透磁率=200~300)
ソレノイドに鉄芯を入れると磁力が強くなる
→ 磁束密度が大きくなる
透磁率が大きいと磁界が強められるのは
・外部からの磁界で鉄内の分子磁石が整列
・磁界=コイル電流による磁界+鉄の分子が作る磁界
磁束密度は 磁界 の強さを表
し,単位は T(テスラ)である.透
問6-43
磁率が大きい物質内では磁束密度は
大き くなる.鉄芯を入れたコイルに
電流を流したときコイル内にできる
磁束密度は,鉄芯を入れないコイル
に比べ 大き くなる.
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