第16068号 PRESS RELEASE 2016年8月18日 株式会社 富士経済 〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町 1 番 5 号 PMO 日本橋江戸通 TEL.03-3664-5811 FAX.03-3661-0165 https://www.fuji-keizai.co.jp/ 広報部 03-3664-5697 http://www.group.fuji-keizai.co.jp/ 世界の臨床検査市場を調査 2020年の市場は約704億米ドル。年平均成長率2.4%(2015-2020 年) 総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町 社長 清口 正夫 03-3664-5811)は、経済成長続く新興国における臨床検査ニーズの増大、検査環境の整備進展が拡大をけん引する 世界の臨床検査市場を調査した。その結果を報告書「2016年 World Wide 臨床検査市場」にま とめた。 この報告書では臨床検査薬と検査装置からなる世界の臨床検査市場を地域別、検査領域別に分析した。また大手 から中堅まで、海外の臨床検査関連メーカー81社の事例を分析し、世界市場における展開状況をまとめた。 <調査結果の概要> ■臨床検査の世界市場 2015年 62,340百万米ドル 2020年予測 70,350百万米ドル 年平均成長率 2.4% 臨床検査の世界市場は、2015年に約623億米ドル、日本円で7兆7,925億円(1 円=0.008 米ドルで換 算)となった。日米欧3極の市場はほぼ飽和しており伸びが緩やかとなっているが、新興国では経済成長に伴い市 場が伸びており、世界市場の拡大をけん引している。アジアでは中国市場が世界市場拡大の原動力として大きな役 割を果たしている。中国市場は外資系メーカーの実績増を中心に成長してきたが、現在は中国メーカーが大きく台 頭してきている。中国メーカーは将来的に世界市場への展開が予想される。 今後も世界市場は年平均2.4%成長し、2020年には約704億米ドル、日本円で7兆8,167億円(1 円 =0.009 米ドルで換算)が予測される。注目市場は、検査環境が整備途上にある東欧・ロシア、アジア(日本を除 く) 、南米、アフリカなどである。中国やインドでは、大都市部や富裕層向けの医療機関は検査環境の整備が進ん でいるが、地方や農村部は普及には程遠いところも多く、地域格差が大きい状況となっている。臨床検査の普及は 医療環境の整備と同時進行するため、各国の都市部から市場が拡大していくこととなる。 日本市場は2015年に4,639億円、約37億米ドル(1 円=0.008 米ドルで換算)で世界市場の6.0%を 占める。これまで拡大をけん引してきた免疫血清検査の伸びが鈍化しており、市場は微増となっている。2020 年の市場は4,890億円が予測され、年平均成長率は1.1%にとどまる。飽和感強まる市場において日本メーカ ーが実績伸長を図る戦略の一つとして海外市場への展開がある。日本メーカーの技術、品質は世界で戦う力を充分 持っている。 (百万米ドル) 2016年は見込、2017年以降は予測 80,000 70,000 60,000 50,000 40,000 30,000 20,000 国内市場 10,000 0 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年 2020年 1.地域別市場 北米は世界市場の44.7%を占める最大 市場となっている。検査環境は整っており、 その他地域 8.8% 新規導入は少なく、リプレース需要が中心で ある。従って、市場は微増となっている。 アジア 17.4% 2015年 62,340百万米㌦ 北米 44.7% 欧州 は世界第2位の市場規模である。西欧 は検査環境が整備されている。東欧・ロシア の整備の遅れを考慮しても、米国、日本と並 ぶ検査環境が整備されている地域である。市 場は飽和が進み、ほぼ横ばいとなっている。 東欧・ロシアにおける臨床検査の市場規模は 欧州 29.1% 西欧に比べて小さいが、今後の伸びしろの大 きい市場として期待される。 アジアは北米、欧州に次ぐ市場規模である。日本を除き、現在は血液検査や生化学検査といった基本的な検査領 域や感染症関連の免疫血清検査などに普及が限定されている国が多い状況である。中国やインド、インドネシア、 マレーシア、タイなど、今後も経済成長が続くとみられる国が多く、将来的な人口増加や受診率向上などにより拡 大が期待される市場である。 その他地域は南米やアフリカ、中東、太平洋諸国などである。特にアフリカは将来的な経済発展を期待する世界 的な大手メーカーの注力地域となっており、シェア争いが激化してきている。 2.検査領域別市場 免疫血清検査が最大市場を形成している。 感染症を中心に市場拡大が続いている。米国 病理検査・その他 19.6% や西欧、日本など先進地域は普及率が高く微 免疫血清検査 37.1 % 増となっているが、新興国では普及が遅れて おり、今後の成長が期待される。 遺伝子検査 16.0% 2015年 62,340百万米㌦ 血液検査 は北米や欧州(特に西欧) 、日本 では既に普及が進み、横ばいから微増となっ ている。アジアやその他地域は市場が拡大し ており、今後も確実な成長が期待される。 細菌検査 5.1% 生化学検査 14.7% 血液検査 7.5% 生化学検査は基本的な検査であるため、北 米や欧州では普及・飽和しており、中国でも 普及が進んでいる。世界的な大手メーカーが 日本製の自動化学分析装置を導入して世界展開している。Roche groupは日立ハイテクノロジーズ製、 Abbott Laboratoriesは東芝メディカルシステムズ製、Siemensは日本電子製の装置を 導入、Beckman Coulterはオリンパスの診断事業部門を買収し、日本発のBeckman Coul ter製品を主力としている。 日本の検査装置メーカー各社は世界展開を見据えたマーケティング体制をとってい る。大型装置ではノウハウが重要なため、世界的に他国メーカーの参入は見られず、小型装置では中国、日本の電 機メーカーなどが参入している。 細菌検査は北米や欧州では検査の自動化が進み、同定・感受性装置、血液培養装置とも市場はほぼ普及・飽和し ている。中国、インドでも基幹病院を中心に装置は普及してきているが、潜在需要はまだ大きく、今後の開拓が期 待される。 本件に関するお問合せ:広報部 (Tel.03-3664-5697 Fax.03-3664-5842またはmail address:[email protected]) 【調査対象】 ■臨床検査市場 品目 地域 臨床検査薬 検査装置 北米 欧州 アジア その他地域 検査領域 免疫血清検査 血液検査 生化学検査 細菌検査 遺伝子検査 病理検査・その他 ■事例研究企業 海外大手臨床検査関連メーカー・・・15社 海外中堅臨床検査関連メーカー・・・66社 【調査方法】 富士経済専門調査員による参入企業及び関連企業・団体などへのヒアリング及び関連文献調査、社内データベース を併用 【調査期間】 2016年4月∼7月 以上 資料タイトル 体 裁 価 格 発 行 所 調査・編集 : 「2016年 World Wide 臨床検査市場」 : A4判 337頁 : 書籍版 200,000円+税 PDF/データ版 210,000円+税 書籍版・PDF/データ版セット 230,000円+税 書籍版・ネットワークパッケージ版セット 400,000円+税 : 株式会社 富士経済 〒103−0001 東京都中央区日本橋小伝馬町1番5号 PMO日本橋江戸通 TEL:03−3664−5811(代) FAX:03−3661−0165 URL:https://www.fuji-keizai.co.jp/ e-mail:info@fuji-keizai.co.jp : 東京マーケティング本部 第三部 TEL:03−3664−5821 FAX:03−3661−9514 この情報はホームページでもご覧いただけます。 URL:http://www.group.fuji-keizai.co.jp/ 本件に関するお問合せ:広報部 (Tel.03-3664-5697 Fax.03-3664-5842またはmail address:[email protected])
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