研究所ニュースNo.141

工業技術研 究 所
工作教室
しずおか
Industrial Research Institute
of Shizuoka Prefecture
業務紹介
ものづくり産業支援窓口
企業が取り組む研究開発、製品設計・生
産、品質管理等の技術課題の解決を支
援するため、相談窓口を設置しています。
金属材料科
主に金属材料を対象に、日々の相談・試
験や新技術の開発、情報発信を通じて、
企業の技術開発を支援します。
化学材料科
プラスチック・ゴム材料の物性評価や異物
の分析技術を通じて、企業の新製品の開
発や品質管理の高度化を支援します。
電子科
ネットワーク技術及び音響技術を活用して、
省エネ化や見える化、製品の高付加価値
化など、企業の技術開発を支援します。
機械科
ものづくり技術や製品設計技術の高度化
を支援します。
食品科
静岡県の特産物や地域資源を活用した
安全・安心でおいしく、体に良い食品の開
発や、実習・講習会の実施による食品技
術者の育成を支援します。
環境科
環境と調和した循環型社会の実現を目指
し、高度環境浄化技術、 資源エネルギ
ー技術、リサイクル技術の研究開発を支
援します。
ユニバーサルデザイン科
人間中心設計に基づくユニバーサルデザ
イン(UD)・福祉製品開発と CAD/CG を利
用したプロダクト・グラフィックデザイン開発
を支援します。
工芸科
住宅関連製品の製品性能評価、室内居
住環境の改善技術に取り組み、生活を安
全、健康、快適にするための製品開発を
支援します。
News
2016
No.141
地域企業のための
技術ホームドクターを目指して
所長
北川 剛弘
4月から所長を拝命しました。よろしくお願いいたします。
静岡県の経済は、リーマンショック後に 15 兆円台にまで落ち込
んだ製造品出荷額が、直近の統計では 16 兆円台に回復するなど、
総じてみれば回復基調が続いてきました。しかし、最近の円高や
新興国の景気減速などの影響もあり、景気回復の足踏み感が強ま
っています。特に中小企業にとっては先行き不透明で厳しい状況
が続いているのが現状ではないでしょうか。
県では、景気の変動に左右されない多極的な産業構造の構築を
目指して、これまで、ファルマ・フーズ・フォトンの3つの新産
業集積クラスターを推進してきた他、次世代自動車や航空宇宙、
環境・新エネルギーなどの成長産業分野への地域企業の参入支援
を行ってきました。加えて、新素材として期待の大きなCNF(セ
ルロースナノファイバー)や、将来のものづくりに革新をもたら
すと言われるIoT(インターネット・オブ・シングス)に関し
ても研究会を立ち上げるなど、新しい取り組みを始めています。
工業技術研究所としても、こうした動きと連動して共同研究や
技術支援に積極的に対応してまいります。技術的なことでお困り
ごとがあれば、研究所・各工業技術支援センターに開設している
「ものづくり産業支援窓口」に、お気軽にお問合せいただければ
幸いです。また、近年取り組んできている県産業支援機関との地
域連携や、関東ブロック・中部ブロックなどの各県との広域連携
も継続してまいります。
そして、より充実したサービスを提供するために、常に「現場
重視」の視点を忘れず、
「スピード感」をもって対応し、他機関と
の「連携体制」を生かした幅広い支援を心掛けてまいります。
地域企業のための技術ホームドクターとして皆様に喜んでいた
だけるよう、職員一同頑張ってまいりますので、これまで同様、
工業技術研究所の積極的な御利用をお願いいたします。
業務紹介
も の づ く り
産業支援窓口
連絡先:054-278-3028
企業が取り組む研究開発、製品設計・生産、品質管理等の技術課題
の解決を支援するため、相談窓口を設置しています。
■ 概要
静岡県工業技術研究所では、企業支援を強化するため、所内に「ものづくり産業支援窓口」を開設しています。研
究員が直接企業に出向く出張相談を強化し、支援機関等との連携により、企業が取り組む研究開発、製品設計・生
産、品質管理における技術課題の解決を支援します。また、研究所を利用しにくい地域の皆様の利便性を高めるた
め、県内各地で開催される催事等に臨時窓口を設置し、随時相談に応じます。
■ 特長
商工会議所等の産業支援機関と連携しながら、研究所の研究員が直接企業に出向く出張相談により、技術課題
の掘り起こし、経営革新計画や研究開発助成企業のフォローアップを行います。企業の新たな展開をサポートする
「ものづくり基盤技術の高度化」や「製品の国際競争力強化」支援の情報提供を行います。相談は、窓口が中心となり、
外部の支援機関と連携して解決策に導くように努めます。
■ 外部との連携体制
相談内容
大学等の知見活用
連
携
先
静岡大学、静岡県立大学、東海大学、沼津工業高等専門学校、静岡理工科大学
(県との連携協定に基づくネットワーク)
製品の国際競争力強化
広域首都圏輸出製品技術支援センター(MTEP)
経営相談・販路開拓等
公益財団法人静岡県産業振興財団
6次産業化など
県内の各農林事務所、県研究所(農林技術研究所、畜産技術研究所、水産技術
研究所、環境衛生科学研究所)
電 属 材
金
子 料 科
連絡先:054-278-3025
054-278-3027
主に金属材料を対象に、日々の相談・試験や新技術の開発、情報発
電子技術を利用した効率的な製品開発を支援します。
信を通じて、企業の技術開発を支援します。
■ 本年度の研究課題
【テーマ1】 無電解ニッケルめっき代替を目指した新規フォームめっき技術の開発
無電解ニッケルめっきの代替として、省資源で新しいフォームめっき技術を用いて新規ニッケルめっきを開発します。
【テーマ2】 レーザー皮膜によるダイカスト金型の長寿命化技術の開発
アルミダイカスト金型の耐焼付き性の向上を図るための皮膜処理法を開発します。
■ 相談及び依頼試験業務:下記のような内容について対応できます。これら以外も御相談ください。
○微小異物の観察(光学・電子顕微鏡等)
○金属表面処理技術(表面処理全般)
○微小異物の成分定性分析
○金属材料の力学的特性評価(強度試験等)
○金属の組織解析(樹脂埋込、研磨等)
○鋳物技術(一般鋳造等)
■ 研究成果事例
硬 X 線 XAFS 測定による Fe-Mo 合金めっき液の科学的な評価
本研究はシンクロトロン光による硬 X 線 XAFS 測定により、Fe-Mo 合金めっき
液の寿命に影響が大きいと言われている鉄の化学状態と局所構造(原子間距
離と配位数)を科学的に調査しました。その結果、鉄の化学状態と局所構造は
錯化剤の種類および濃度とめっき液の pH 変動の影響により大きく変化すること
が分かりました。なお、本研究を遂行するにあたり、あいちシンクロトロン光セン
ター(愛知県瀬戸市)を活用させて頂きました。
透過法による硬 X 線 XAFS 測定
業務紹介
化 学 材 料 科
連絡先:054-278-3025
プラスチック・ゴム材料の物性評価や異物の分析技術を通じて、
企業の新製品の開発や品質管理の高度化を支援します。
■ 本年度の研究課題
【テーマ】 赤外線分析技術を応用した樹脂製品の検査工程の高度化
①樹脂パック中の異物を赤外線を使って検査する装置の開発
②レーザー樹脂溶着中の樹脂界面の温度を非接触で検査する技術の開発
③樹脂表面改質加工時の官能基導入分布を赤外分光イメージング法で可視化する技術の開発
■ 相談及び依頼試験業務
○プラスチック等の定性分析、製品中の異物分析
○JIS 等に準拠した強度・物性試験
○新技術・新素材等の紹介、静岡県プラスチックス技術研究会の活動支援
■ 保有機器
電
子
科
連絡先:054-278-3027
熱変形試験機
FT-IR
マイクロフォーカス X 線透視装置
メルトインデクサ
精密万能試験機
ネットワーク技術及び音響技術を活用して、省エネ化や見える
化、製品の高付加価値化など、企業の技術開発を支援します。
■ 研究概要
ネットワーク技術
■ 保有機器の一例
音響技術
センサ計測技術、マイコン制御
快適な音環境を作るため、吸音
技術、無線技術、ネットワーク化技
率予測技術、サウンドデザイン技
術を利用して、遠隔監視等の実用
術を利用して、音響材料について
的なシステム開発を支援します。
研究を行います。
写真 急速温度変化試験機
■ 相談及び対応業務
【電気試験】 ○絶縁耐圧 ○固有抵抗 ○電力 ○雷サージ 等
【環境試験】 ○温度変化・温湿度変化 ○試料温度制御による温度サイクル(急速温度変化試験機) ○振動試験
【音響試験】 ○垂直入射及び残響室法吸音率 ○音響透過損失 ○変動周波数解析 ○サウンドデザイン
【電子計測・マイコン制御技術】【遠隔監視・遠隔制御・遠隔報知技術】【音響技術】
業務紹介
機
械
科
連絡先:054-278-3027
ものづくり技術や製品設計技術の高度化を支援します。
■ 研究概要
県新成長戦略研究【継続研究 研究期間:平成 27~29 年度】
次世代照明用部品の総合開発・評価に関する研究
LED 光源の普及等により樹脂光学部品の市場が拡大しています。この研究では、県内企業の照明用樹脂光学部
品市場への参入を支援するために、光学部品単体と、それらを組み合わせた際の照明モジュールとしての性能評価
技術の確立を目指します。具体的には、「部品の形状および表面に施された微細形状の評価技術の確立」「照明性
能シミュレーション技術の確立」を行うとともに、海外市場への進出を見据えて「国際標準化を考慮した市場獲得戦略
支援」に取り組みます。また、研究実施内容の有効性と技術的な信頼性を確認するとともに、技術普及のため、県内
企業との製品開発を積極的に実施する予定です。
■ 相談及び対応業務
○精密測定 ○力学的シミュレーション ○光学・照明シミュレーション ○照明計測 等
■ 最近の導入設備紹介
○非接触表面性状測定機(テーラーホブソン製タリサーフ CCI HD) 写真1
表面の微細な凹凸を三次元で測定する装置です。ISO 規格で定められている
三次元の「粗さ」を評価することができます。
○配光測定装置(Optcom 社製 GMS-1980) 写真2
照明器具(光源の最大寸法は 60cm まで)の配光を測定することができます。
○全光束測定装置(Optcom 社製 LMF-080N) 写真3
直径 2m 積分球を用いて照明器具の全光束を測定することが可能です。
写真1 非接触表面性状測定機
○非接触三次元測定機 (Steinbichler 製 3Dデジタイザ COMET5-11M)
形状測定から CAD モデル生成、形状評価に至る一連の作業が可能です。
○触針式表面粗さ形状測定機(テーラーホブソン製フォームタリサーフ PGI840)
非球面レンズの形状測定に利用できます。
○二次元色彩輝度計(コニカミノルタセンシング製 CA-2000A)
色むら、輝度分布、空間の照度分布の評価に利用可能です。
■ 保有設備
【精 密 測 定】 ○三次元測定機(非接触・接触)
○触針式表面粗さ形状測定機 ○万能投影機
○真円度測定機輪
○レーザー測長機
写真2 配光測定装置
○万能測長機 ○万能測定顕微鏡
【コンピュータ解析】 ○機械構造解析装置(PTC Creo Parametric,
Creo Simulate) ○非線形構造解析システム(ANSYS)
○照明シミュレーション(インテグラ社製 Lumicept)
【測 光 測 色】 ○配光測定装置 ○全光束測定装置
○二次元色彩輝度計 ○分光放射輝度計
○分光透過率・ヘーズ計 ○変角分光測色システム
写真3 全光束測定装置
業務紹介
食
品
科
連絡先:054-278-3026
静岡県の特産物や地域資源を活用した安全・安心でおいしく、体に良い
食品の開発や、実習・講習会の実施による食品技術者の育成を支援します。
県新成長戦略研究【継続研究 研究期間:平成 27~29 年度】
食の都しずおかの微生物を用いた新しい発酵食品ビジネスの創出
【共同研究機関】 農林技術研究所、畜産技術研究所、水産技術研究所、環境衛生科学研究所
地域資源の魅力を最大限発揮する「食の都」づくりと、国内外への販路拡大や6次産業化を推進するために、微生
物を産業に有効利用するための微生物ライブラリーの構築と、それを活用した新規発酵食品の開発を行います。
Ⅰ 有用微生物ライブラリーの構築
本県の特色ある有用微生物について、幅広い産業で有効利用するため、特性や利用法を明示した本県ならで
はの微生物ライブラリーを構築し、新規発酵ビジネスの創出を推進します。
Ⅱ 消費者ニーズに対応した新規発酵食品の開発
○2段酵母仕込みによるスパークリング日本酒
○地元産品を取り入れた地ビール
○新しい微生物コントロール法で製造した醤油
○静岡オリジナル乳酸菌を利用した健康ヨーグルト
○旨味・香りの芳醇な安価な熟成牛肉
○カジキ、マグロを用いた熟成香の強い魚肉
県新成長戦略研究【新規研究 研究期間:平成 28~30 年度】
健康長寿静岡の新たな機能性食品産業の創出
【共同研究機関】 農林技術研究所、畜産技術研究所、水産技術研究所、環境衛生科学研究所
県固有の在来作物等から機能性の高い品目を発掘し、その機能性を評価しデータベース化を推進します。更に、
柑橘類(β-クリプトキサンチン、ノビレチン等) 、高級茶葉(テアニン) 、秋冬番茶の発酵茶(テアフラビン)に含まれる
機能性成分を活用し、成分増強等の技術開発を行うとともに機能性表示食品制度を活用した新商品開発を目指しま
す。
Ⅰ 本県農林水産物の機能性データベースの構築
本県の果樹、野菜等の機能性評価を行い、機能性に関するデータを蓄積します。機能性表示食品制度へ
の活用を視野に入れたデータベースを構築します。
Ⅱ 機能性表示を目指した商品開発(柑橘関連)
温州ミカン等に含まれるβ-クリプトキサンチン増強技術の開発、同成分高含有飲料の商品化
ポンカン等に含まれるノビレチン増強技術の開発、同成分高含有商品の試作・評価
■ 本年度の主な研究課題(県新成長戦略研究を除く)
【テーマ1】 静岡発 世界を結ぶ新世代茶飲料と素材の開発(JST地域結集型研究開発プログラム フェーズⅢ)
茶の海外展開を視野に入れ、茶生葉酵素を利用して緑茶の渋味と青葉臭を低減させた新規発酵茶飲料の開発と
大規模事業化を目指します。
【テーマ2】 静岡型健康長寿モデル構築のためのレシピ及び高機能型食品開発
生活習慣病の中でも特に健康寿命に影響する運動器症候群(ロコモ)に焦点をあて、運動と組み合わせて運動機
能向上に役立つレシピと加工食品開発を行います。
■ 相談及び対応業務
○食品成分分析・評価技術
○食品物性測定技術
○地域資源を活用した新製品開発 等
○食品製造及び保存技術
○衛生管理技術
業務紹介
環
境
科
連絡先:054-278-3026
環境と調和した循環型社会の実現を目指し、高度環境浄化技術、
資源エネルギー技術、リサイクル技術の研究開発を支援します。
■ 本年度の主な研究課題
【テーマ1】 分散型エネルギー社会に貢献する小型メタン発酵プラントの開発(下記参照)
【テーマ2】 低コスト小規模バイオマス発電システム用ガス化炉の開発
もみ殻等のバイオマスを利用した低コスト小規模発電システム用のガス化炉(ベンチテスト機)を開発し
ます。業界初の水蒸気改質と触媒改質の採用により、高効率化と低コスト化を目指します。
■ 相談及び対応業務
■ 主要設備
○高度環境浄化技術・水処理技術
○バイオマスからのエネルギー回収技術
○廃棄物のリサイクル技術
○環境分析技術
ICP発光分析装置
X 線分析顕微鏡
TOC・TN 計
県新成長戦略研究【継続研究 研究期間:平成 26~28 年度】
分散型エネルギー社会に貢献する小型メタン発酵プラントの開発
食品製造企業等の食品廃棄物の排出規模に適する安価・小型メタン発
酵プラントを開発します。
このプラントを企業が導入して廃棄物を自社処理することにより、企
業の廃棄物委託処理費の削減、メタン発酵発電による分散型エネルギー
社会への貢献、消化液利用による循環型社会への貢献を目指します。
写真 27年度に開発した前処理試験装置
ユニバーサルデザイン科
連絡先:054-278-3024
人間中心設計に基づくユニバーサルデザイン(UD)・福祉製品開発と
CAD/CG を利用したプロダクト・グラフィックデザイン開発を支援します。
■ 本年度の主な研究課題
【テーマ1】 筋負担の簡易測定法の提案 - 製品開発現場での利用に向けて 介護施設において、腰痛を経験した介護職員は8割に及びます。腰部に過度の負担
を加える動作があることが原因のひとつとされ、実効性のある対策が求められています。
本研究では筋電センサを用いて、腰の筋電・姿勢計測に基づく負荷を軽減する動作の
検討と、その普及、指導の一助となる教育指導支援システムを開発します(写真)。
写真 試作した筋電センサ
【テーマ2】 食品加工バンドソー用の安全強化グローブの開発
平成 26 年厚生労働省の統計によると、業種別切創事故(切れ・こすれ)は、食品関連
業種で数多く発生し、全体の 1/4 以上を占めています。身体に障害が残るレベルの労働災害も多く発生しており、安
全対策がますます求められています。そこで、県内にある食品加工機械製造企業(国内トップシェア)と、食品加工バ
ンドソーの安全対策のため、作業性に優れた「安全強化グローブ」の開発に取り組みます。
■ 相談及び対応業務
・UD製品や福祉用具の開発・支援、人間工学の実験(筋電図測定による使いやすさの評価等)
・デザイン開発総合支援システムの活用、製品並びに印刷物のデザイン開発・支援
・デザイン情報データベースの公開・デザインライブラリーの閲覧
■ 人間工学・デザイン支援機器
○ユーザビリティ評価システム ○コンピュータマネキンシステム ○筋電測定システム ○圧力分布測定装置
○ハイスピードカメラ ○3次元スキャナ・3次元樹脂造型機 ○レーザー加工機 ○大版カッティング&プリンタ
業務紹介
工
芸
科
連絡先:054-278-3024
住宅関連製品の製品性能評価、室内居住環境の改善技術に取り組
み、生活を安全、健康、快適にするための製品開発を支援します。
■ 本年度の主な課題
【テーマ1】 バイオマス由来活性炭を用いた電気二重層キャパシタの量産化
県内にある多数の飲料加工メーカーから、大量のコーヒーかすが産業廃
棄物として発生しています。これまでの研究で、コーヒーかすから高性能な活
性炭が製造できることが分かりました(写真)。今後、コーヒーかす活性炭の量
産化を実現し、蓄電材料や吸着剤としての応用開発を目指します。
写真
【テーマ2】 冷涼感を有する県産の香り探索と新規アロマ製品の開発
県産のカンキツ類やハーブから、冷涼感作用を持った機能性の香り成分を
コーヒーかす活性炭の
電子顕微鏡写真
探索します(図)。香り成分は化成品原料として設計(分離・濃縮)し、県内企
業と共同して、新たなアロマ製品を開発します。
■ 相談及び対応業務
・住宅関連製品(家具、建材など)の性能評価
・室内空気質(香り・臭い成分、有害物質など)の分析評価
・木材・木製品の加工技術、製品開発
図 冷涼感を有するアロマ製品開発
県新成長戦略研究【継続研究 研究期間:平成 26~28 年度】
“森林の都”を実現する県産材の需要と供給の拡大のための技術開発
静岡県の充実した森林資源をより一層活用するためには、主な需要先である住宅用部材に加えて新たな用途を
創出するとともに、大口需要者に対して、丸太を山から直送する体制を整備する必要があります。このため、①原木を
効率的に安定供給する技術の開発と、②ニーズに応じた新たな木製品の開発の 2 課題に森林・林業研究センターと
共同で取り組みます。
原木流通のスマート化技術開発
24
26 30
外構・内装・家具材の開発
開発製品群による
空間デザイン提案
合板・製材工場
県新成長戦略研究【新規研究 研究期間:平成 28~30 年度】
セルロースナノファイバーによる地域産業の活性化
セルロースナノファイバー(以下 CNF)は、木材などの植物繊維
から得られるバイオマス素材です。幅が数~数十 nm 程度の繊維
状物質であり、鉄の5倍以上の強度、ガラスの 50 分の1程度の低
膨張率という特性を持つ新素材として将来を期待されています。
静岡県は森林資源のみならず、紙パルプ産業を始めとする多
種多様な産業が存在することから、CNF 利用製品の開発を推進
する必要があります。このため、①CNF の物性調査と紙への応用、
②CNF の特性を活かした塗料・接着剤の開発、等の課題に対し
て富士工業技術支援センター製紙科と共同で取り組みます。
専門のスタッフが
皆様のお手伝いをさせていただきます。
所長 北川剛弘
次長 岩﨑 治 (総務課長兼務)
総務課
総務班
TEL : 054-278-3023
企画調整部
部長 田中孝彦
(ものづくり産業支援窓口責任者)
企画調整班
TEL : 054-278-3028
研究調整監 杉山直人
金属材料科
化学材料科
機 械 科
電 子 科
TEL
TEL
TEL
TEL
:
:
:
:
054-278-3025
054-278-3025
054-278-3027
054-278-3027
研究統括監 佐野禎彦
食 品 科
環 境 科
ユニバーサルデザイン科
工 芸 科
TEL
TEL
TEL
TEL
:
:
:
:
054-278-3026
054-278-3026
054-278-3024
054-278-3024
羽鳥 I.C.
静岡県工業技術研究所
〒421-1298
静岡市葵区牧ヶ谷2078
TEL : 054-278-3002<総合案内>
FAX : 054-278-3066<各科共通>
URL : http://www.iri.pref.shizuoka.jp/
沼津工業技術支援センター
〒410-0022 沼津市大岡3981-1
TEL : 055-925-1100 FAX : 055-925-1108
富士工業技術支援センター
〒417-8550 富士市大渕2590-1
TEL : 0545-35-5190 FAX : 0545-35-5195
浜松工業技術支援センター
〒431-2103 浜松市北区新都田1-3-3
TEL : 053-428-4152 FAX : 053-428-4160
研究所見学
開かれた研究所として、随時見学に応じています。御連絡ください。
紙へのリサイクル可