新 製 品 2016.8 初 版 ■耐震型高性能ポリエチレン管 プラントハイパーBK 工場配管にも ポリエチレン管が NEWラインアップ! 水道用配管で高い実績のある高性能ポリエチレン管が 工業用水・廃液・薬液用配管にもご使用いただけるようになりました。 プラントハイパーBKの特長 柔軟かつ強固な 耐震管材です。 軽量のため運搬や取扱いが容易です。 配管内の水が凍結した場合 で も 管 の 柔 軟 性 により破 損 が生じることはほとんどあり ません。 ポリエチレン樹脂は化学的 に安定した材料で 薄肉化、軽量化 を実現。 柔軟性・可とう性に優れ、 また融着接合による一体管路 によって信頼性の高い耐震管路 が構築できます。 酸やアルカリに強く ※弊社繰り返し凍結試験7サイクル実施 後、2.5MPa×1分間水圧試験で白化、漏 水等の異常はなし サビや腐食も発生しません。 最高許容水圧1.0MPaまで 使用可能です。 高耐候性仕様 (黒色) により屋外配管が可能です。 (下図:サンシャインウェザーメーターで照射後試験実施) 100% 1.2 引張伸び保持 (%) 最高許容水圧 (MPa) ※本圧力は、 水での許容水圧です。 1 0.8 0.6 0.4 0.2 0 20 30 温度 (℃) 1 アルカリ ポリエチレン管 (青色) に比べ、大幅に耐候性を向上しています。 20℃で1.0MPaまで使用可能、最高使用温度は50℃で0.6MPaです。 0 酸 40 50 80% 60% 水道用ポリエチレンパイプ プラントハイパーBK 40% 20% 0% 0 5 10 15 20 25 屋外暴露相当年数 (年) ※促進評価結果 30 35 プラントハイパー BKの性能試験 プラントハイパーBKは高い柔軟性と伸縮性があり、地震時の急激な地盤変状などにも追従し、理想的な耐震 管路を構築します。 接合部の強度も抜群。 ●毎分50mmの速さで管体長さの20% 引張っても、 接合部に異常がありません。 実験前 ●内水圧1.0MPaをかけた状態で30cmの強制 変位を与えても接合部に異常がありません。 ●内水圧1.0MPaをかけた状態で45度 曲げても接合部に異常がありません。 実験後 20%引張 耐震性能 近年の日本付近の 震源地と主な地震 北アメリカ プレート 6 11 ユーラシアプレート 9 10 7 5 4 12 2 8 3 ポリエチレンパイプはパイプ自体の柔軟性・可とう性 と、バット接合やE F接合で形成される一体構造管路に より、地震によって生じる地盤の変状に柔軟に追従あ する優れた耐震性能を示します。 近年発生した地震においても、ポリエチレン管路に被害 が認められなかったなど、耐震性能が実績として確認さ れております。 太平洋 プレート 1 フィリピン海プレート 1994 年以前の 震源域 活断層 発生年月 地震名 規模 1 1995年1月 兵庫県南部地震 M7.2 2 2000年10月 鳥取県西部地震 M7.3 3 2001年3月 芸予地震 M6.4 4 2003年5月 宮城県沖地震 M7.0 5 2003年7月 宮城県北部地震 M6.2 6 2003年9月 十勝沖地震 M8.0 7 2004年10月 新潟県中越地震 M6.8 8 2005年3月 福岡県西方地震 M7.0 9 2007年3月 能登半島地震 M6.9 10 2007年7月 新潟県中越沖地震 M6.8 11 2008年6月 岩手・宮城内陸地震 M7.2 12 2011年3月 東北地方太平洋沖地震 M9.0 : ポリエチレン管の布設があったもの 2 プラントハイパー BKの規格 ■プラントハイパー BKの品揃え 呼び径 D t 備 考 ■ 規 格 50 63 5.8 SDR11 外径はISO規格、75A以上はSDR17を 75 90 5.4 100 125 7.4 150 180 10.7 200 250 14.8 250 315 18.7 300 355 21.1 採用しました。 (50A以下はSDR11です。 ) φD SDR=D/t D: 標準管外径 t: 最小肉厚 t 呼び径 50 75 100 150 200 250 300 ● ● ● ● ● ● ● EF ● ● ● ● ● ● ● EF ● ● ● – – – – SP – – – ● ● ● ● SP – ●×50 ●×75 ●×100 ●×150 ●×200 ●×250 EF ● ● ● – – – – SP – – – ● ● ● ● EF ● ● ● – – – – SP – – – ● – – – SP ● ● ● ● ● ● ● パイプ ソケット SDR17 チーズ EF SP レデューサ エルボ EF SP 45°エルボ EF SP フランジ短管 ※EF:EF継手(接合部内面にあらかじめ電熱線が埋め込まれた継手) SP:スピゴット継手(接合部が管と同じ外径を有した継手) ※その他の呼び径、品種についてもご相談ください。 ■ パイプ 単位:㎜ 呼び径 50 75 D t 100 L SDR 11 17 17 外径(D) 肉厚(t) 基本寸法 許容差 基本寸法 許容差 63.0 +0.4 0 5.8 +0.7 0 5000 1.06 90.0 +0.6 0 5.4 +0.7 0 5000 1.47 125.0 +0.8 0 7.4 +0.9 0 5000 2.78 150 17 180.0 +1.1 0 10.7 +1.2 0 5000 5.76 200 17 250.0 +1.5 0 14.8 +1.6 0 5000 11.00 250 17 315.0 +1.9 0 18.7 +2.0 0 5000 17.40 355.0 +2.2 0 21.1 +2.3 0 5000 22.20 300 17 (備考)Dの基準寸法及び許容差は平均外径を示す。 3 参考質量 長さ(L) (㎏ /m) ■ EFソケット 単位:㎜ [50~200の場合] d ℓ ℓ L 受口内径(d) 受口外径 (D) 基本寸法 許容差 呼び径 d D D [250、 300の場合] L 受口長さ (ℓ) L 50 83 63.0 +0.5 0 127 63.0 75 112 90.0 +0.9 0 141 69.0 100 161 125.0 +1.0 0 171 84.5 150 221 180.0 +1.4 0 201 99.0 200 310 250.0 +1.8 0 242 119.0 250 355 315.0 +2.1 0 220 110.0 300 400 355.0 +2.1 0 220 110.0 (備考)dの基準寸法及び許容差は電熱線部の平均内径を示す。 ■ EFソケット(N型) 単位:㎜ [200の場合] ℓ ℓ L ■ EFチーズ L 受口内径(d) 受口外径 (D) 基本寸法 許容差 呼び径 d D d D [50~150の場合] L 受口長さ (ℓ) 50 83 63.2 +0.85 0 108.0 54 75 117 90.3 +1.25 0 134.0 65 100 163 125.4 +1.45 0 165.0 80 150 234 180.7 +1.50 0 203.0 100 200 310 251.1 +1.90 0 258.0 125 (備考)dの基準寸法及び許容差は電熱線部の平均内径を示す。 D 単位:㎜ 受口内径(d) 挿し口外径 (D) 基本寸法 許容差 H ℓ2 呼び径 受口長さ (ℓ) L H 挿し口長さ (ℓ2) 50× 50 63 63.0 +0.5 0 189 63.0 117 75× 75 90 90.0 +0.9 0 293 76.0 170 64 91 100×100 125 125.0 +1.0 0 348 86.5 215 111 d (備考)dの基準寸法及び許容差は電熱線部の平均内径を示す。 ℓ L ■ SPチーズ 単位:㎜ t 挿し口外径(D) D H 呼び径 t 基本寸法 許容差 L H 挿し口長さ (ℓ) 150×150 180.0 +1.1 0 10.7 521 260 105 200×200 250.0 +0.5 0 14.8 1135 482 300 250×250 315.0 +1.9 0 18.7 1200 517 300 300×300 355.0 +2.2 0 21.1 1470 639 400 ℓ L D1 D2 t2 t1 単位:㎜ ℓ1 ℓ2 t2 t1 L D2 D1 ■ SPレデューサ ℓ1 L 呼び径 D1 D2 t1 t2 L 挿し口長さ 挿し口長さ (ℓ1) (ℓ2) 75× 50 90 63 8.2 5.8 158.0 79 63 100× 75 125 90 7.4 5.4 191.5 87 79 150×100 180 125 10.7 7.4 270.0 132 95 200×150 250 180 14.8 10.7 705.0 300 300 250×200 315 250 18.7 14.8 725.0 300 300 300×250 355 315 21.1 18.7 835.0 400 300 ℓ2 4 プラントハイパー BKの規格 ■ EFエルボ 単位:㎜ L ℓ 受口内径(d) 呼び径 L d 基本寸法 許容差 L 受口長さ (ℓ) 50 63.0 +0.5 0 100 63.0 75 90.0 +0.9 0 147 70.5 100 125.0 +1.0 0 164 85.0 (備考)dの基準寸法及び許容差は電熱線部の平均内径を示す。 ■ SPエルボ L D t 単位:㎜ 呼び径 ℓ ■ EF45° エルボ ℓ 挿し口外径 (D) L 150 180 10.7 290.5 107 200 250 14.8 303.0 175 250 315 18.7 370.0 200 300 355 21.1 640.0 300 L 単位:㎜ 受口内径 (d) D d 呼び径 D t 挿し口長さ (ℓ) L 受口長さ (ℓ) 50 82.5 63 82 62.7 75 115.0 90 113 71.0 100 161.0 125 124 86.0 (備考)dの基準寸法及び許容差は電熱線部の平均内径を示す。 ■ SP45° エルボ L D t 単位:㎜ ℓ ■ フランジ短管(G形 JIS10K) L 呼び径 SUSフランジ Df PCD t D T1 t L 挿し口長さ (ℓ) 150 180 10.7 174 130 単位:㎜ n×da ℓ 呼び径 挿し口外径 (D) T2 外径(D) 肉厚(t) フランジ SDR 呼び径 基本寸法 許容差 基本寸法 許容差 L ℓ Df T1 T2 PCD n da 50 50 11 63 +0.4 0 5.8 +0.7 0 235 200 100 16 14 120 4 19 75 80 17 90 +0.6 0 5.4 +0.7 0 240 200 130 18 17 150 8 19 100 100 17 125 +0.8 0 7.4 +0.9 0 245 200 155 18 25 175 8 19 150 150 17 180 +1.1 0 10.7 +1.2 0 365 300 212 19 30 240 8 23 200 200 17 250 +1.5 0 14.8 +1.6 0 390 300 320 22 25 290 12 23 250 250 17 315 +1.9 0 18.7 +2.0 0 395 300 370 24 25 355 12 25 300 300 17 355 +2.2 0 21.1 +2.3 0 495 400 415 24 30 400 16 25 (備考)Dの基準寸法及び許容差は平均外径を示す。 ボルト長さに注意してください(P10 参照)。 Oリング止水タイプのフランジ又は、ライニング鋼管用コア内蔵フランジと 接続する場合には F 形をご使用ください。 ■ フランジ短管(F形 JIS10K) L 単位:㎜ SUSフランジ 呼び径 D Df PCD t n×da ℓ T1 5 T2 外径(D) 肉厚(t) フランジ SDR 呼び径 基本寸法 許容差 基本寸法 許容差 L ℓ Df T1 T2 PCD n da 50 50 11 63 +0.4 0 5.8 +0.7 0 235 200 100 16 14 120 4 19 75 80 17 90 +0.6 0 5.4 +0.7 0 240 200 130 18 17 150 8 19 100 100 17 125 +0.8 0 7.4 +0.9 0 245 200 155 18 25 175 8 19 150 150 17 180 +1.1 0 10.7 +1.2 0 365 300 212 19 30 240 8 23 200 200 17 250 +1.5 0 14.8 +1.6 0 390 300 320 22 25 290 12 23 250 250 17 315 +1.9 0 18.7 +2.0 0 395 300 370 24 25 355 12 25 300 300 17 355 +2.2 0 21.1 +2.3 0 495 400 415 24 30 400 16 25 (備考)Dの基準寸法及び許容差は平均外径を示す。 ボルト長さに注意してください(P10 参照)。 プラントハイパー BKの性能 ■ プラントハイパー BKの基本物性 試 験 名 性物 質理 的 機 械 的 性 質 比 重 ( 吸 密 度 水 ) 率 試験方法 単 位 物性値 JIS K 7112 '99 kg/m3 942~953 備 考 JIS K 7209 '00 % 0.03以下 ISO 1183 '87 ISO 引 張 降 伏 強 さ( 引 張 降 伏 応 力 ) MPa 20以上 破 断 点 伸 び( 引 張 破 壊 呼 び ひ ず み ) % 350以上 MPa 900~1100 引 張 ポ ア 曲 弾 ソ げ 曲 性 率 ン 比 強 げ 弾 JIS K 7161 '94 物性表 さ 性 JIS K 7171 '94 率 62 '99 ISO 527-1 '93 ー 0.46 MPa 24~25 MPa 1000~1200 ISO 178 '93 硬 度( デ ュ ロ メ ー タ 硬 さ ) JIS K 7215 '86 HDD 67~68 ISO 868 '85 衝 撃 強 さ( シ ャ ル ピ ー 衝 撃 強 度 ) JIS K 7111 '96 kJ/m2 16~18 ISO 179 '96 線 JIS K 7197 '91 -5 10 /℃ 11~13 JIS K 7123 '87 kJ/kg・k 1.9~2.3 率 ASTM C 177 W/m・k 0.46~0.50 点 JIS K 7121 '87 ℃ 128~132 軟 化 温 度( ビ カ ット 軟 化 温 度 ) JIS K 7206 '99 ℃ 125~127 脆 JIS K 7216 '80 ℃ -70以下 性 ー ー 可燃性 抗 ASTM D 257 MΩ・cm 109以上 絶 縁 破 壊 強 さ( 絶 縁 破 壊 電 圧 ) ASTM D 149 MV/m 17.3~23.6 誘 ASTM D 150 ー 2.30~2.35 比 熱 及 び 電 気 的 性 質 膨 張 熱 ( 熱 比 係 熱 伝 数 容 量 導 融 化 温 燃 体 度 焼 積 ) 固 有 抵 電 率 ASTM D696 (注)物性値は試験方法により異なります。 ■ 耐薬品性 本耐薬品性データは、 エスロン管材•パイプの一般的使用のガイドとして作成しています。耐薬品性の判定は浸漬テストや長年の経験に基づいていますが、保証する ものではありません。実際のご使用に当たっては、 お客様のご使用条件下で予めテストして、使用の可否を決定してください。 薬品名 濃度 (%) 亜麻仁油 Linseed oil − アンモニア水 Ammonia water NH3Aq 塩酸 Hydrochloric acid HCI 塩素ガス Chlorine gas Cl2 塩素ガス Chlorine gas Cl2 塩素水 Chlorine water Cl2Aq 苛性ソーダ (水酸化ナトリウム) Sodium hydroxide NaOH 10 38 Wet Dry 400 ppm 5 温度 (℃) 20 40 60 80 100 120 20 40 60 80 100 120 20 40 60 80 100 120 20 40 60 80 100 120 20 40 60 80 100 120 20 40 60 80 100 120 20 40 60 80 100 120 PE ++ ++ ++ プラスチック PVC CPVC(HT) − − − − − − − ++ ++ ++ + + + −− −− −− −− ++ ++ + − − ++ ++ + + + − − + − − − + + + ++ ++ ++ ++ ++ ++ + ++ ++ + − + + + + −− −− −− −− − −− ++ ++ PVDF ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ + − 薬品名 濃度 (%) ガソリン Gasoline − デカン Decane CH3(CH2)8CH3 フッ化水素酸 (フッ酸) Hydrofluoric acid HF メチルアルコール (メタノール) Methyl alcohol CH3OH ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ 硫酸 Sulfuric acid H2SO4 リン酸 Phosphoric acid H3PO4 Pure 50 Pure 80 10 温度 (℃) 20 40 60 80 100 120 20 40 60 80 100 120 20 40 60 80 100 120 20 40 60 80 100 120 20 40 60 80 100 120 20 40 60 80 100 120 PE −− プラスチック PVC CPVC(HT) − − PVDF ++ ++ ++ ++ −− − − ++ ++ ++ ++ ++ + + −− + −− ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ − −− − −− ++ ++ + ++ ++ + + + − + + − ++ ++ ++ + + ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ ++ + ++ ++ ++ ++ ++ 〈記号説明〉 ++:全くもしくは殆ど侵されない + :大体侵されぬとみなしてよい − :やや侵される −−:使用できない 記号は目安を示すものですのでご使用の条件を 考慮の上適用の可否をご検討願います。 6 プラントハイパー BKの設計 ■ 水理特性 300 1.0000 流量[m3/sec] 流速 0.1000 1.5m/s 1m/s 0.8m/s 2m/s 3m/s 4m/s 5m/s 250 200 150 100 75 50 0.0100 0.0010 0.0001 1 10 ■ 相当管長 動水勾配[‰] 100 1000 単位:㎜ 呼び径 45°エルボ 90°エルボ チーズ レジューサ 50 75 100 150 200 250 300 0.8 1.2 1.7 2.4 3.4 4.2 4.7 1.4 2.1 2.9 4.1 5.7 7.1 8.0 2.5 3.9 5.4 7.7 10.7 13.5 15.2 1.3 2.0 2.8 4.0 5.6 7.0 − ■ 架空配管の設計 1)支持間隔 支持間隔は、各応力度(円周方向応力、曲げ応力、軸応力、温度変化に伴う熱応力)、 限界座屈応力度、及びたわみ度とたわみ量の照査結果により決定する。 《条件》 (1) 最高使用圧力 0.75MPa (2) 基準温度(管架設時の温度)5℃ (3) 管内水温(管体平均温度も同じとする)35℃ (4) 地震荷重条件(地域:A、地盤:Ⅲ種) (5) 許容判断はたわみ度(たわみ/支持間隔)が 1/200 以下で、たわみ量 10mm 以下とする。 計算から求めた標準支持間隔を下表に示す。 単位:m 呼び径 50 75 100 150 200 250 300 支持間隔 1.2 1.6 2.0 2.5 3.0 3.4 3.6 2.5m を超える場合の直管部では、施工性や安定感を考慮して、約 2.5m 毎に 1 箇所支持することを推奨する。 また、空気弁、曲管部、伸縮継手等は、その両側近傍を支持するものとする。 なお、設計対象物に関する規格や公的基準又は共通・特記仕様書等が存在する場合は、その内容に則り検討する。 2)支持構造 管を支持する方法は、下図に示すように支持金物の上側で支持する事を原則とし、支持梁間隔を大きくせざるを得ない場合には、 吊り構造や鋼材による受け梁を設置し、中間支点を設けることでたわみを抑える構造にする。 管の固定には、支持金具上にパイプサポートを置き、U 型バンドとボルトナットで締め付け固定する構造を基本とする。 注)設計条件の変更等の際は、お問合せください。 標準支持構造断面 吊り構造 鋼材による受け梁構造断面 ステンUバンド U型バンド 受台 パイプサポート 7 ダブルナット アングル材 EF接合について ■ EF(エレクトロフュージョン)接合方式 ● EFソケットの構造 パイプの接合はEF接合方式 ● EFソケットの施工 を採用しているため、パイプと 継手が一体化します。 インジケーター ターミナルピン 電熱線 継手内に埋め込まれた電熱線に電流を流すことにより、パイプ表面と継手内面を同時に溶かして融着・接合 します。溶けた樹脂は体積が増加し、界面に圧力が生じてパイプと継手は融着され、完全に一体化します。 EF接合のメカニズム 1. 初期(融着前) 3. 面圧発生 2. 電熱線発熱 4. 終了(融着後) コネクター ターミナルピン コールドゾーン 電熱線 パイプ外面の切削を行います。次にパ イプ表面および継手内面をアセトンで 清掃し、継手とパイプを接続します。 電熱線 コントローラーのコネクターをターミ ナルピンに接続します。通電により 電熱 線を発 熱させ、パイプ表面およ び継手内面の樹脂を溶かします。 溶けた樹脂はコールドゾーンで密封され、 膨張して面圧が発生し融着されます。 面圧の発生によりインジケーターが隆起 し、接合が完了します。冷却終了後は内 部応力が残りにくい接合方式です。 注)EFソケットの種類によっては、インジケーターが無いタイプもあります。 ■ EF接合の工具 ●EFコントローラ ( 呼び径 200 以下用 )[ 入力電圧:100V] JWEF200N-Ⅱ 注意 発電機を使用する場合、単相交流100V (AC 85~115V、60Hz) 、定 格出力2.0KVA以上の機種をご使用ください。 注意 溶接機併用型の発電機のご使用は、避けてください。 警告 コントローラ、 発電機などの電源部が濡れた状態で作業を行うと、感電する 恐れがあります。 寸 法 縦 40×横 50×高さ 25cm 重 量 約15㎏ ・延長コード等で極端に長く延長 しない (30m以内) 。 ・発電機の電源をコントローラと他 の機器を併用して使用しない。 ●EFコントローラ ( 呼び径 250 以上用 )[ 入力電圧:230V] Ritmo(ELEKTRA 400,800) FRIAMAT(FR) 寸 法 縦36×横29×高さ30cm 寸 法 縦28×横37×高さ48cm 重 量 約22.5kg 重 量 約19.6kg 注意 入力電圧はAC 200~260V、 60Hzとし、 発電機は単相3線式発電機 (4.5KVA以上) 、 または三相4線式発電機 (13KVA以上) をご使用ください。 注意 延長コード使用時は電圧降下しますので、 コード長さを考慮し、 発電機の選定を行ってください。 注意 発電機の電源をコントローラと他の機器を併用して使用しないでください。 8 プラントハイパー BKの施工手順(EF接合) ■ EF接合 1 管の切断 6 パイプカッターまたはハイパーソー で管軸に対して直角に切断します。 ●芯 合 わ せ は 確 実 に 行 っ て く ださい。 ●斜め切れは5mm以内であるこ とを確認してください。 ●切 粉やバリは完全に取り除い てください。 ●材料にキズを発見した時は、キ ズ深さが管厚みの10%を越え る場合は切り捨ててください。 2 継手と管の固定 全周にわたり、挿入標線までしっ かり挿入されていることを確認 後、専用クランプで固定します。 7 融着 1)コ ントローラーの電源を入れ ます。 2)コネクターと継手を接続します。 3)バ ーコードリーダーで継手に 貼付されているバーコードを 読み取り、表示内容(種類・時 間)を確認してから通電開始ス イッチを押してください。 4)融着終了後、コネクターを取外 してください。 挿入標線及び切削面波線の記入 挿入線を全周に記入し切削面を 油性ペン等でマーキングします。 ●挿 入 長 さ 寸 法 を 確 認 し て く ださい。 ●黒 い管の場合は白マジックを 使用してください。 3 融着面の切削 専用のスクレーパーで融着表面 を挿入線まで切削します。 マーキングが残らないよう均一 に切削してください。 ●ス クレープ(切削)数は2回迄 としてください。 4 継手内面と管外面の清掃 アセトンをしみこませたペー パータオルで融着面の管と継手 を拭き清掃します。 ●ペ ー パ ー タ オ ル は 清 掃 個 所 1箇所毎に交換して使用し てください。 ●清 掃後は融着面に触れないで ください。 ●原則、素手で行ってください。 5 継手の管への挿入 管と継手受口の軸芯を合わせ、挿 入標線まで挿入します。 挿入標線が消えている場合は、再 度記入してください。 ●管 が変形しており挿入ができ ない場合はコールドリングで 矯正します。挿入もコールドリ ングをセットした状態のまま 挿入します。 9 バーコード操作 なるべく平行にする。 レーザーを直接見ないでください。 目に障害が起きる原因となります。 ● ● 8 冷却・検査 インジケーターが左右とも継手 表面より隆起していることを確 認後(φ200以下)、冷却終了時刻 と施工者名を継手表面にペン等 で記入してください。 冷却時間終了後、クランプを取り 外してください。 ●万一、不良の場合は継手部を切り捨てて、新しい継手でやり直し てください。 ●冷却終了まではクランプを取り外さないでください。 ●冷却終了直後は融着部付近の温度が高いため、埋戻しなどで大 きな力を作用させないでください。 ■冷却時間 呼び径 (mm) 50 冷却時間 ( 分 ) 5 75 100 10 150 200 15 250 300 30 プラントハイパー BKの異種管との接続 ■鋼管との接続 ■塩ビ管との接続 鋼管 塩ビ管 EFソケット EFソケット プラントハイパーBK プラントハイパーBK 短管 (ゴム輪形) またはTSフランジ フランジ短管 (PE) フランジ短管 (PE) ■ダクタイル鋳鉄管との接続 EFソケット 鋳鉄管受口 プラントハイパーBK 短管2号 フランジ短管 (PE) ●異管種のフランジと接続する場合 単位:㎜ 標準締付けトルク N・m(kgf・cm) JIS 10Kフランジ 呼び径 長さ(ℓ) サイズ (参考) 本数 RF形 GF形 ●フランジ短管同士を接続する場合 JIS 10Kフランジ 呼び径 長さ(ℓ) サイズ (参考) 単位:㎜ 標準締付けトルク N・m(kgf・cm) 本数 RF形 GF形 50 75 M16 4 32 (330) 60 (610) 50 90 M16 4 32 (330) 60 (610) 75 85 M16 8 44 (450) 60 (610) 75 100 M16 8 44 (450) 60 (610) 100 90 M16 8 54 (550) 60 (610) 100 110 M16 8 54 (550) 60 (610) 150 95 M20 8 60 (610) 60 (610) 150 110 M20 8 60 (610) 60 (610) 200 100 M20 12 64 (650) 60 (610) 200 125 M20 12 64 (650) 60 (610) 250 105 M22 12 90 (920) 90 (920) 250 130 M22 12 90 (920) 90 (920) 300 110 M22 16 90 (920) 90 (920) 300 140 M22 16 90 (920) 90 (920) ボルト・ナットはパッキンが均等に圧縮されるように締め付け、その後すべてのボルトが標準締付けトルク以上であることを確認してください。 ■ 異種管のフランジと接続する組み合わせ例 プラントハイパーBKのフランジ短管をご使用の際は、下記の組み合わせに注意してください。 + フランジ短管G形 + RF形 フランジ短管F形 GF形 + フランジ短管F形 ライニング鋼管 コア内蔵フランジ 10 注意事項 1.運搬上の注意 ●手袋を着用 作業時はけが防止のために、必ずすべりにくいゴム引き手袋を着用して ください。 ●管の上には乗らない プラントハイパー BK管の表面は滑りやすく、事故の原因になるので、 管の上には乗らないでください。 ●取り扱いはていねいに トラックへの積み込み、積み下ろし時にはプラントハイパー BK管を投 げ込んだり、引きずったりしないでください。管の傷つき、破損防止、ケ ガ防止のためにていねいに扱ってください。 ●管の吊り上げ吊り下ろしに注意 クレーン等トラックなどを使用するときは、ケガ防止のために吊りバラ ンスに注意してください。 ●安易な荷扱いは危険です プラントハイパー BK管は、大口径管あるいは管の結束単位によっては重 くなります。ケガ防止のために、 荷扱いには注意してください。 ●運送中の荷くずれ防止 ロープのゆるみやはずれによる管の落下等に十分注意してください。 ●EF 受口付管・EF 継手の小運搬 EF受口の融着面に異物(シリコンシーラント、油脂等)が付着すると、 漏水、融着不良の原因となります。小運搬時は、梱包状態のままで行い、 EF 受口部及びEF 継手は使用直前に開封してください。 ●水圧試験時の注意事項 呼び径50〜200については、1.0MPa未満の水圧試験は最後のEF接続 の冷却時間が終了してから30分以上、呼び径250、300の水圧試験は最 後のEF接続の冷却時間が終了してから、1時間以上経過した後に行ってく ださい。その際、水圧負荷による管路の移動を防ぐため、ある程度埋め戻し を行うとともに空気圧の上昇による思わぬ事故を防ぐため、空気弁等から 排気を行いながら注水してください。また、漏水が無い場合にもポリエチレ ン管の特性として水圧値の初期低下が見られるので注意してください。 水圧値(MPa) この表示を無視して誤った取り扱いをすると、使用者 が死亡、または重傷を負う危険性が想定される内容が 記載されています。 この表示を無視して誤った取り扱いをすると、使用者 が障害を負う危険性が想定される内容及び物的損害の 発生が想定される内容が記載されています。 PE管による水圧試験の例 初期低下 0 60 120 180 測定時間 (分) 240 3.保管上の注意 ●屋内に横置き 管の反り、変形などの防止および安全確保のため、屋内に千鳥積みにして保管 してください。また、端部には必ず荷くずれ防止の端止め材を施してください。 ●立てかけ保管の場合 やむを得ず立てかけ保管する場合は、安全確保のために、ロープがけな どの転倒防止策を施してください。 ●管の屋外保管 やむを得ず屋外に保管する場合は、管の反り、変形、光による劣化を防止 するため簡単な屋根を設けるか、熱気のこもらない方法でシートを掛け て直射日光を避けるようにしてください。 ●継手の保管 継手の変形やよごれを防止するため、屋内保管を原則としてください。特に、高温 雰囲気下(夏場の車中等)は、継手が変形するおそれがあるため、さけてください。 積上げ段数(参考) 2.施工上の注意 ●専用工具の使用 正しい施工と安全のため、管の切断、融着、穿孔等の作業に用いる工具 は、専用工具または性能が確認されたものを選択し、取扱説明書の規定 を理解して使用してください。 ●管・継手のねじ切りの禁止 管・継手に直接、ねじを切らないでください。 ●雨天時(または降雪時)のEF 接合 清掃後のEF 接合部に水がかかると通電時の温度上昇の妨げや水蒸気 の発生により融着不良となります。また、融着装置が濡れた状態で作業 を行うと感電や装置の故障の原因になりますので、傘やテント等を用い て、EF接合部や機器が水に濡れない状態にして接合してください。大 雨の時は、EF接合を中止してください。 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0 呼び径 段 数 50・75・100 7 以下 150 5 以下 200・250・300 3 以下 直管保管方法(千鳥積み) 端止め材 角材 (約10角) 1m以内 1m以内 1m以内 1m以内 4.その他 ●管の表面傷 保管や運搬時・埋設などで発生した傷が、管厚の10%以上の深さの傷で ある場合は、その部分の管を切取って使用してください。 *印刷のため製品の色調は実物とは異なる場合があります。 *記載事項は予告なく変更する場合があります。 不許転載 2016年 8月 初 版 エスロンプラントハイパーBK カタログ 積水化学工業株式会社 プラントシステム事業部 ツールコード No. 06274 2016. 8. 3TH TX
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